JP2556739B2 - スプライン継手 - Google Patents
スプライン継手Info
- Publication number
- JP2556739B2 JP2556739B2 JP63309359A JP30935988A JP2556739B2 JP 2556739 B2 JP2556739 B2 JP 2556739B2 JP 63309359 A JP63309359 A JP 63309359A JP 30935988 A JP30935988 A JP 30935988A JP 2556739 B2 JP2556739 B2 JP 2556739B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- spline
- fitting portion
- nylon
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は軸方向の摺動特性の改良されたスプライン継
手に関する。
手に関する。
（従来技術） トルクを伝達する軸の長さがトルクのかかった状態で
ある範囲内で変化する場合、広くスプライン継手が用い
られる。即ち軸の一部に長さ方向に辷り、かつ回転方向
には辷らないように凹凸を有する嵌合部をもうけるわけ
である。
ある範囲内で変化する場合、広くスプライン継手が用い
られる。即ち軸の一部に長さ方向に辷り、かつ回転方向
には辷らないように凹凸を有する嵌合部をもうけるわけ
である。
この嵌合部にはトルクを支える接触面に圧力がかかる
ため、摩擦により軸方向の摺動抵抗が生じ、軸の伸縮が
自在に行われ難い。あるいは、この摩擦のため磨耗やカ
ジリが生じることもある。これを防ぐため、グリス等の
潤滑油による摺動特性改良が行われているが、油膜切れ
を起す等満足できるものではない。
ため、摩擦により軸方向の摺動抵抗が生じ、軸の伸縮が
自在に行われ難い。あるいは、この摩擦のため磨耗やカ
ジリが生じることもある。これを防ぐため、グリス等の
潤滑油による摺動特性改良が行われているが、油膜切れ
を起す等満足できるものではない。
近年合成樹脂等による嵌合部の被覆が行われるように
なった。たとえば米国特許No.2199926には、ゴムによる
被覆が提案されているが、これは摺動特性をあまり改善
しない。また特公昭45−12164にはウレタンプラスチッ
ク材による被覆が提案されているが、ウレタンプラスチ
ック材は耐油性が充分でなく、現在ほとんど実用されて
いない。更に米国特許NO.554132には、広く一般に耐磨
性合成プラスチック材料の薄膜で塗装することが提案さ
れている。この特許では、実施例に融点185℃〜190℃の
ナイロン粉末による流動浸漬塗装のみが示されている。
この融点のナイロンは明らかにナイロン11と推定され
る。現在世界的に、ナイロン11又はナイロン12の流動浸
漬塗装によりスプライン継手の嵌合部を塗装することが
実際広く行われている。
なった。たとえば米国特許No.2199926には、ゴムによる
被覆が提案されているが、これは摺動特性をあまり改善
しない。また特公昭45−12164にはウレタンプラスチッ
ク材による被覆が提案されているが、ウレタンプラスチ
ック材は耐油性が充分でなく、現在ほとんど実用されて
いない。更に米国特許NO.554132には、広く一般に耐磨
性合成プラスチック材料の薄膜で塗装することが提案さ
れている。この特許では、実施例に融点185℃〜190℃の
ナイロン粉末による流動浸漬塗装のみが示されている。
この融点のナイロンは明らかにナイロン11と推定され
る。現在世界的に、ナイロン11又はナイロン12の流動浸
漬塗装によりスプライン継手の嵌合部を塗装することが
実際広く行われている。
更に最近ではカプロラクタムのRIM成形による嵌合部
の被覆が検討されている。
の被覆が検討されている。
（発明が解決しようとする課題） 本発明は、嵌合部の摺動特性を更に向上させる合成樹
脂被覆を見出したもので、これによって摺動特性の更に
良好なスプライン継手を提供するものである。
脂被覆を見出したもので、これによって摺動特性の更に
良好なスプライン継手を提供するものである。
（課題を解決するための手段） 即ち本発明は、ポリヘキサメチレンドデカミドによっ
て、嵌合部の雄側又は雌側の表面を粉体塗装したスプラ
イン継手である。本発明のスプライン継手は、金属製ス
プラインの雄側又は雌側の嵌合部表面に、熱硬化性プラ
イマーを塗布した後、ポリヘキサメチレンドデカミドを
粉体塗装し、更にこの被膜を所定の寸法に切削加工して
製作される。
て、嵌合部の雄側又は雌側の表面を粉体塗装したスプラ
イン継手である。本発明のスプライン継手は、金属製ス
プラインの雄側又は雌側の嵌合部表面に、熱硬化性プラ
イマーを塗布した後、ポリヘキサメチレンドデカミドを
粉体塗装し、更にこの被膜を所定の寸法に切削加工して
製作される。
本発明に用いるポリヘキサメチレンドデカミドは、ヘ
キサメチレンジアミンとドデカン二酸より重合されるポ
リアミドで、重合度としては0.5％ｍ−クレゾール溶液
の相対粘度が1.5〜1.8のものが、粉体塗装用として最も
好ましく用いられる。
キサメチレンジアミンとドデカン二酸より重合されるポ
リアミドで、重合度としては0.5％ｍ−クレゾール溶液
の相対粘度が1.5〜1.8のものが、粉体塗装用として最も
好ましく用いられる。
本発明に述べるスプライン継手は、前述したように自
動車工業、生産機械工業等に於て、広く用いられている
回転を伝達しかつ嵌合部の摺動によって軸方向に長さが
変化し得る継手である。嵌合部の形は真円以外いかなる
形でも良いが、樹脂被覆を施すためには凹凸の極端に細
かいものは好ましくない。
動車工業、生産機械工業等に於て、広く用いられている
回転を伝達しかつ嵌合部の摺動によって軸方向に長さが
変化し得る継手である。嵌合部の形は真円以外いかなる
形でも良いが、樹脂被覆を施すためには凹凸の極端に細
かいものは好ましくない。
本発明に述べる粉体塗装とは、ポリヘキサメチレンド
デカミド粉体を金属表面で溶融させて連続被膜を形成す
る塗装方法であり、流動浸漬塗装、静電塗装、静電浸漬
塗装等が例示できるが、被覆の強度、接着力等の理由か
ら流動浸漬塗装法が最も有利である。
デカミド粉体を金属表面で溶融させて連続被膜を形成す
る塗装方法であり、流動浸漬塗装、静電塗装、静電浸漬
塗装等が例示できるが、被覆の強度、接着力等の理由か
ら流動浸漬塗装法が最も有利である。
（発明の効果） 本発明によるスプライン継手は、非常に苛酷な使用条
件下でも、わずかの力で軸方向に摺動する。
件下でも、わずかの力で軸方向に摺動する。
（実施例） 以下実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例１〜３、比較例１〜９ 4tトラックのプロペラシャフトに用いられている嵌合
部雄側にナイロン11がコーティングされたスプライン継
手を比較例１、４、７として用いた。
部雄側にナイロン11がコーティングされたスプライン継
手を比較例１、４、７として用いた。
これを焼いてナイロン11被覆を除去した後、嵌合部に
軽くショットブラストを当てて金属表面の酸化膜を除
き、ブタジエン系プライマー（ダイセル・ヒュルス
（株）製Ｆ−３プライマー）を塗布し乾燥した。これに
ナイロン12粉体（ダイセル・ヒュルス（株）製ダイアミ
ドＺ−2073）（比較例２、５、８）とポリヘキサメチレ
ンドデカミド粉体（0.5％ｍ−クレゾール溶液の相対粘
度1.70）（実施例１、２、３）を流動浸漬塗装し、それ
ぞれ比較例１の雄側と同寸法となるように切削加工し
た。
軽くショットブラストを当てて金属表面の酸化膜を除
き、ブタジエン系プライマー（ダイセル・ヒュルス
（株）製Ｆ−３プライマー）を塗布し乾燥した。これに
ナイロン12粉体（ダイセル・ヒュルス（株）製ダイアミ
ドＺ−2073）（比較例２、５、８）とポリヘキサメチレ
ンドデカミド粉体（0.5％ｍ−クレゾール溶液の相対粘
度1.70）（実施例１、２、３）を流動浸漬塗装し、それ
ぞれ比較例１の雄側と同寸法となるように切削加工し
た。
また、ショットブラストの終ったシャフト雄側に、カ
プロラクタムのモノマーキャスティングにより被膜を作
り、同様に切削加工した。（比較例３、６、９） 雄側にグリス（出光興産（株）製オートレックスＡ）
を塗布し、スプライン継手をセットして表−１のトルク
をかけて摺動抵抗を測定した。結果を表−１に示す。表
−１のトルクをかけた状態で、軸方向に10Hzの伸縮振動
を与え、摺動抵抗が一定値以上となる迄の時間を測定し
結果を表−１に示す。
プロラクタムのモノマーキャスティングにより被膜を作
り、同様に切削加工した。（比較例３、６、９） 雄側にグリス（出光興産（株）製オートレックスＡ）
を塗布し、スプライン継手をセットして表−１のトルク
をかけて摺動抵抗を測定した。結果を表−１に示す。表
−１のトルクをかけた状態で、軸方向に10Hzの伸縮振動
を与え、摺動抵抗が一定値以上となる迄の時間を測定し
結果を表−１に示す。
Claims (1)
- 【請求項１】ポリヘキサメチレンドデカミドにより嵌合
部の雄側又は雌側の表面を粉体塗装したスプライン継
手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63309359A JP2556739B2 (ja) | 1988-12-07 | 1988-12-07 | スプライン継手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63309359A JP2556739B2 (ja) | 1988-12-07 | 1988-12-07 | スプライン継手 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02155959A JPH02155959A (ja) | 1990-06-15 |
| JP2556739B2 true JP2556739B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=17992051
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63309359A Expired - Fee Related JP2556739B2 (ja) | 1988-12-07 | 1988-12-07 | スプライン継手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2556739B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7048972B2 (en) | 1999-09-13 | 2006-05-23 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Method for manufacturing coated article |
| US7595095B2 (en) | 2000-09-12 | 2009-09-29 | Koyo Seiko Co. | Coated article, manufacturing method therefor and coating apparatus |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2253483B1 (en) * | 2001-03-29 | 2012-07-04 | NTN Corporation | Bearing device for drive wheel |
-
1988
- 1988-12-07 JP JP63309359A patent/JP2556739B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7048972B2 (en) | 1999-09-13 | 2006-05-23 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Method for manufacturing coated article |
| US7595095B2 (en) | 2000-09-12 | 2009-09-29 | Koyo Seiko Co. | Coated article, manufacturing method therefor and coating apparatus |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02155959A (ja) | 1990-06-15 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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