JP2556703B2 - しゃ断器の接点開閉機構 - Google Patents

しゃ断器の接点開閉機構

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JP2556703B2 JP62137301A JP13730187A JP2556703B2 JP 2556703 B2 JP2556703 B2 JP 2556703B2 JP 62137301 A JP62137301 A JP 62137301A JP 13730187 A JP13730187 A JP 13730187A JP 2556703 B2 JP2556703 B2 JP 2556703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本件の発明は、プラグ形漏電しゃ断器等に用いる接点
開閉機構に関するものである。
〔発明の技術的背景〕
近年電気機械器具の急速な普及により、感電防止のた
め個々の器具に漏電しゃ断器を取りつけたり、あるいは
それらの器具コード先端のプラグ器体内に漏電しゃ断器
の機能を盛り込む需要が高まっている。これらに使用す
る漏電しゃ断器は頻繁に接点のON,OFFを手動開閉する必
要はなく小型で、安価で、手軽で、しかも信頼性が高い
ことが要求されている。
〔従来の技術の問題点〕
従来このような、しゃ断器の接点開閉機構は、第1図
のようなものが主に用いられてきた。すなわち片側を接
点5の押圧部1、他の片側を係合部2とした作動杵4の
中間部3に、力Fを加えて、接点を閉接方向に押圧する
ような機構である。8は係合片で、9は係合片を回動自
在に軸支する軸である。
漏電等の事故が生じた際は、図示しない検出器の出力
を受けて電磁石6が動作し、係合片8を引き係合部2を
引きはずすことで作動杵4の支点をはずして、ばね板7
の自らの弾性力により予め開離方向に付勢されていた可
動接点は、開離する方向に動く。第2図は、第1図の力
Fを回転ハンドルによるリンクートグルの機構10によ
り、第3図はばね11により構成した例である。
しかしながら、この方式では力Fが係合部8と接点5
に分配されて働くため大きい力が必要であった。下記に
接点圧の略式を示す。
ここで力Fが半減して接点側にしか働かないのは、構
造上、作動杵4の中間部に力Fを加えているからで、そ
のため必要な接点圧の2倍以上の大きな力Fを前述のば
ねやリンクートグル機構で与えることが必要となり、
又、その大きな力を支える部分は第2図,第3図の の部分で示した如く3方に分散されて必要となるため、
機構全体を支える構成部材も頑丈に設計する必要があ
り、更に、部品の配置が平面的であるため機構全体の幅
(第1図〜第3図のW寸法)も広く必要で小型化には限
界があった。しかも部分点数も多く必要で、組立作業性
も悪く、コストも高くなっていた。
〔発明の目的〕
そこで本発明は、前述の背景の項で述べたような頻繁
に開閉を必要とせず、漏電等で機構が接点を開離方向に
しゃ断した後に再度接点を手動にて閉接方向に投入でき
れば良いという用途に用いるような、小型で、しかも安
く、信頼性の高い機構を提供することを目的とする。
〔発明の構造〕
第4図〜第6図は本件の発明による機構の一実施例で
ある。
第4図において、19は下向きに配した固定接点、18は
固定接点の下側に導電性のばね板20により常に固定接点
19から開離方向に付勢された可動接点、17は絶縁杵でば
ね板20の下方よりばね板20を支えて可動接点18と略一体
に摺動する。14は絶縁杵17の摺動軸線17′上で固定接点
19より上側に溝13内で摺動自在に配置された軸、15は係
合片で片側の端を絶縁杵17との係合部16とし他端を軸穴
14′とし軸14に回動自在にしかも軸14に合わせて溝13内
で摺動自在に軸止される。12は軸14を押し上げ、係合片
15−絶縁杵17−ばね板20−可動接点18という経路で、最
終的に可動接点18をばね板20の力に抗して固定接点19側
に押圧するばね、23はプランジャー21を押圧して結果的
に係合片15を軸14を中心として係合部16が絶縁杵17に係
合する方向で回動付勢するばね、22はプランジャー21と
共に電磁石装置を構成する電磁コイルで、図示しない漏
電検出器の出力によりばね23に抗してプランジャー21を
吸引し、軸14を中心として係合片15を第4図の左方に引
きよせ、係合部16と絶縁杵17の係合を外すよう構成され
る。
第5図は、係合部16と絶縁杵17の係合が外れた状態の
図で、可動接点18には固定接点19に押しあてている力が
働かなくなるから、ばね板20の付勢力により接点が開離
し、絶縁杵17もそれにならって下方に摺動移動する。係
合が外れた係合片15は、ばね12によってばね12が自由長
となるまで軸14と共に上方に押しやられて止まる。再度
接点を閉じる時は、図示しないリセットボタン等で軸14
をばね12の力に抗して係合部16と絶縁杵17が係合する位
置まで押し下げると、ばね23により係合片15は絶縁杵17
に係合する。リセットボタンをはなすと、ばね12の力で
再び可動接点18は引き上げられて、固定接点19と閉接し
押圧される。
第6図は、第4図,第5図のばね23を省略した場合の
図で、系合片25の軸穴27の延長端26にばね28を配してい
る。このようにすると係合片25は、ばね28により軸14を
中心として回転モーメントが与えられ、第4図,第5図
のばね23を配した場合と同じ効果が得られ、且つ、係合
片25が絶縁杵17に当接して回転モーメントの逃げ場がな
くなると、ばね28の力は軸14及び係合片25を押し上げる
力として働いて、結果的にばね1本で第4図,第5図の
構造と同じ効果が得られる。なお、第6図のl寸法は軸
27から係合部24までの距離に対して相対的に小さく設定
してある。さらに詳しく述べれば、第5図に示すばね23
による係合片15に対する回転モーメントと第6図に示す
ばね28による係合片25に対する回転モーメントが等しく
なるようばね28が押し上げ力に対して第6図のl寸法を
設定できるから機能としては第5図に示すものと同一と
することが可能である。
本しゃ断器の接点開閉機構においては、直接機構を手
で操作して係合を外し、接点を閉接状態から開離状態に
する術は有していないが、例えば漏電しゃ断器のテスト
回路(疑似漏電回路)等を操作することにより電磁石装
置を駆動して接点を開離するとか、あるいは別途係合片
を係合を外す方向に直接回動させるような構造を付加す
ることは任意に行える。
第7図は、第6図に示した機構原理図を、実際に肉付
けした部品の組合わせ図で、特に29は、電磁石装置22,2
1が係合片15を引っ張って、係合部16と絶縁杵17の係合
を外し、可動接点18が固定接点19から開離した後、手動
にて軸14を押し下げて再度係合部16を絶縁杵17に係合さ
せ、可動接点18を固定接点19に接触するまでばね12で引
き上げるためのリセットボタン。30は電磁石装置22と21
の電磁枠と軸14の摺動溝13の機能を合わせ持つ軸承であ
る。
〔発明の効果〕
以上のように構成されたしゃ断器の開閉機構は、まず
下式のように、第1図,第2図,第3図の機構に比べ、
係合部に逃げる力がないために、ばねの力のほとんどを
接点圧として利用でき、同じ接点圧を得るには第1図,
第2図,第3図のものに比べばねの力を半減できること
になる。
接点圧=ばね力−接点の開離力 従って、荷重の軽いばねで済み、しかも力を支える部
分は、第4図,第5図,第6図の で示す如く2ケ所で済んで、更にその2ケ所は集中して
いるから、この機構を支える器体、軸承等の構造部材は
非常に小さく簡単に済んで、第1図,第2図,第3図に
示すものの場合ほど頑丈にする必要はない。しかも機構
に要する幅W′も、第1図,第2図,第3図に比べて部
品が縦配置となっているから非常に狭くて済み、小さく
できるから、同じ器体に収納した場合、第1図,第2
図,第3図のものに比べて空間が余ることになって、そ
の分器体を小さくでき、先の構造部材自体を簡単に済ま
せられることと相まり、非常に小さく、簡単に、従って
安くできる。又機構自体の部品点数も少なく、組立てが
簡単なため、更にコストを安くでき、その上、部品点数
が少なくて済むということから、とりもなおさず機構動
作上の信頼性も高まり、目的の項で述べたような用途に
はうってつけなしゃ断器の接点開閉機構を提供できると
いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図……従来のしゃ断器の接点開閉機構原理図例 第2図……第1図の力Fをハンドルによるリンクートグ
ル機構で与えた場合の接点開閉機構原理図例 第3図……第1図の力Fをばねにより与えた場合の接点
開閉機構原理図例 第4図……本発明による接点開閉機構原理図例 第5図……第4図機構の係合が外れて接点が開いた時の
図 第6図……第4図機構においてばね23を省略した場合の
機構原理図例 第7図……本発明による実施実際例図 12……ばね 14……軸 14′……係合片の軸穴 15……係合片 16……係合部 17……絶縁杵 17′……絶縁杵の摺動軸線 18……可動接点 19……固定接点 20……ばね板 21……電磁石装置のプランジャー 22……電磁石装置のコイル 24……係合部 25……係合片 26……延長端部 27……軸穴 28……ばね 29……リセットボタン 30……軸承

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下向きに配した固定接点と、ばね板に固着
    され固定接点に対向し且つ開離方向にばね板により付勢
    された可動接点と、ばね板を介して可動接点と略一体に
    摺動する絶縁杆と、該絶縁杆の摺動線上で固定接点より
    上側に摺動自在に配置された軸と、片側の端を絶縁杆と
    の係合部とし他端を軸穴として前記軸に回動自在に軸支
    されて常に絶縁杆と係合する方向に電磁石装置のプラン
    ジャーばねによりプランジャーを介して付勢された係合
    片と、前記軸を可動接点の開離方向は反対側に押し上げ
    るばねとプランジャーにより係合片に対し絶縁杆との係
    合を外す方向に働く電磁石装置とより成るしゃ断器の接
    点開閉機構。
  2. 【請求項2】下向きに配した固定接点と、ばね板に固着
    され固定接点に対向し且つ開離方向にばね板により付勢
    された可動接点と、ばね板を介して可動接点と略一体に
    摺動する絶縁杆と、該絶縁杆の摺動線上で固定接点より
    上側に摺動自在に配置された軸と、片側の端を絶縁杆と
    の係合部とし他端を軸穴として前記軸に回動自在に軸支
    されて絶縁杆と係合する係合片と、前記軸を可動接点の
    開離方向とは反対側に押し上げるとともに係合片を絶縁
    杆に係合する方向に付勢するばねと、係合片と絶縁杆と
    の係合を外す方向に働く電磁石装置とより成るしゃ断器
    の接点開閉機構。
  3. 【請求項3】前記絶縁杆と、係合片の係合が外れている
    時、前記ばねは軸をばねの自由長まで押し上げることを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)項または第(2)項
    記載のしゃ断器の接点開閉機構。
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