JP2555698Y2 - 遠心分離機の測温装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、遠心分離機のロータあ
るいはチャンバ内温度と測定する温度センサーの取付方
法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の温度センサーの取付方法は、図３
または図４に示すように、温度センサーをチャンバーに
接着またはネジ止めなどの方法で取付けられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】従来の取付方法は、
下記の様な問題があった。

【０００４】（１）チャンバーにはロータを冷却する為
に、冷凍機の冷却器（蒸発器）が、取付けてある為、チ
ャンバーは非常に低温（約−３０℃）になる為、温度セ
ンサーとチャンバを十分に断熱する必要がある。しかし
ながら、実際には安全な断熱は無理である為、センサー
の温度はチャンバーの影響を受けるため、補正する必要
がある。

【０００５】（２）チャンバに温度センサを取付ける為
の穴や、ネジ穴を設けることは原価高となる。特に、チ
ャンバーには、冷凍機の冷却器が巻き付けてある為、穴
やネジ穴を設けることが難しい。

【０００６】本考案の目的は、上記問題をなくし、原価
低減することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的は、温度センサ
ーを、モータとチャンバーの間をシールしているシール
ラバ（ゴム性、弾性体）に取付けることにより達成され
る。

【０００８】

【作用】上記のように構成することにより、温度センサ
ーはチャンバーの低温度の影響を受けない。またシール
ラバは、ゴム製の成形品の為、弾性力を利用し、筒単に
温度センサーを取付け、固定することが出来る。その結
果、チャンバーには、取付の為の穴や、ネジ穴が一切不
要となり、安価に製作することが可能となる。

【０００９】

【実施例】図１は本考案の実施例を示す遠心分離機の断
面図である。ロータ１はドライブモータ２により高速回
転駆動されるが、このときロータ１は空気摩擦により発
熱する。そのため、冷凍機３の冷凍器４をチャンバ５に
巻き付け、ロータを冷却する。遠心分離機は、血液や微
生物、菌体、生物細胞、化学物質等の試料をロータ内で
分離するのに用いられこれらの試料の活性を失わずに分
離するためには、温度センサー６によりロータの温度を
正確に温度制御する必要がある。本考案ではこの温度セ
ンサー６をドライブモータ２とチャンバ５の間をシール
しているシールラバ７に取付けた。シールラバ７は、ド
ライブモータの振動を吸収する必要があることから、従
来よりゴム製で作られている為、その弾性力を利用し、
温度センサー６を保持するようにした。

【００１０】図２は温度センサー部を拡大した図であ
り、本実施例では形の温度センサー６を防水性を高める
ため、樹脂にて保持体６１を成形し、これをシールラバ
にはめ込んである。

【００１１】図３は、図２の様な保持体を削除し、直接
シールラバにはめ込む構造にしたものである。

【００１２】

【考案の効果】本発明によれば、温度センサーをシール
ラバ上に取付けた為、チャンバの温度の影響を受けず、
温度補正を少なく、またはなくすことが出来る。

【００１３】また、シールラバがゴム製の成形品である
ことから弾性力を利用し、簡単に取付、固定でき、チャ
ンバの取付穴やネジ穴を削除でき、原価低減が可能にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案になる遠心分離機のロータ測温装置の
一実施例を示す側面図である。

【図２】 図１の温度センサー部の拡大断面図である。

【図３】 温度センサー取付方法の変形実施例を示す。
センサー部の拡大断面図である。

【図４】 従来構造を示す側断面図である。

【符号の説明】

１ ロータ ２ ドライブモータ ４ 冷却器 ５ チャンバ ６ 温度センサー ７ シールラバ

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 血液や微生物、菌体、生物細胞、化学物
   質等の試料をロータに装填し、そのロータを回転駆動軸
   に取付け、高速回転することにより発生する遠心力を利
   用して前記試料を分離する遠心分離機に於て、ロータあ
   るいはチャンバ内温度を測定する温度センサーを駆動部
   とチャンバの間をシールするシールラバに組込んだこと
   を特徴とする遠心分離機の測温装置。
2. 【請求項２】 上記温度センサーをシールラバの弾性力
   を利用して取付けることを特徴とする請求項１記載の遠
   心分離機の測温装置。