JP2555297Y2 - 撮像装置のシヤッタ機構及び固体撮像素子 - Google Patents

撮像装置のシヤッタ機構及び固体撮像素子

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JP2555297Y2
JP2555297Y2 JP1989004615U JP461589U JP2555297Y2 JP 2555297 Y2 JP2555297 Y2 JP 2555297Y2 JP 1989004615 U JP1989004615 U JP 1989004615U JP 461589 U JP461589 U JP 461589U JP 2555297 Y2 JP2555297 Y2 JP 2555297Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は撮像装置のシャッタ機構及びその撮像装置に
搭載する固体撮像素子に関する。
(ロ)従来の技術 CCD固体撮像素子を備えたテレビカメラの如き撮像装
置に於いて、スミアを除去する方法のひとつに、メカニ
カルシャッタを用いて撮像素子の受光部を画像情報の読
出期間中に遮光する方法が知られている。CCD固体撮像
素子に発生するスミアは、受光期間に受光部で発生した
光電荷を受光部から読出転送する際、その転送経路に於
いて読出期間中に発生する光電荷が原因となるものであ
るため、読出期間中に受光部に光が照射されないように
すればスミアの発生を防止することができる。
例えばパルスモータで回転駆動されるシャッタ板を撮
像素子の受光部に照射される光の光路上に配設し、撮像
素子からの画像情報の読出タイミングに同期してパルス
モータを回転駆動するように構成すれば、画像情報の読
出期間中撮像素子の受光部を遮光でき、スミア除去が実
現できる。
(ハ)考案が解決しようとする課題 上述のようなパルスモータで回転駆動されるシャッタ
板を用いたシャッタ機構は、パルスモータの小型化に限
界があるため、機構の小型軽量化には適さず、小型のビ
デオカメラへの搭載が困難であると共に、モータ自体の
慣性のためにシャッタ板の回転の立上りが遅く、撮像素
子の駆動タイミングと同期するのに時間がかかるという
問題がある。
一方、受光部の遮光期間を画像情報の読出期間に同期
させるためには、シャッタ動作を検知することが必要と
なるため、撮像素子に並べてフォトダイオードを設け、
このフォトダイオードの出力から撮像素子が遮光されて
いるか否かを検知している。しかし、撮像素子にフォト
ダイオードを並設すると、素子の端子数がフォトダイオ
ードの分だけ増加することになり、撮像装置中の部点数
の増大を招くことになる。また、シャッタ機構中にシャ
ッタ板の位置を検知する手段を設けることも考えられる
が、シャッタ機構と撮像素子との機械的な位置ずれを考
慮すると高い精度は期待できない。
(ニ)課題を解決するための手段 本考案は上述の課題を解決するためのもので、撮像装
置に搭載された固体撮像素子の受光面を画像情報の読出
期間中遮光するシャッタ機構に於いて、第1の特徴は、
磁気を帯びて重心点で回動自在に保持されたシャッタ板
と、このシャッタ板を真空中或いは低圧力中に封止する
透光性の封止部材と、上記画像情報の読出周期に同期し
た交流磁界を印加して上記シャッタ板を回転駆動せしめ
る駆動手段と、備えたことにある。
第2の特徴は、固体撮像素子の受光面を遮光しうる不
透明な導電性液体と、この導電性液体と混合されない透
明液体と、これら両液体を封止する円筒状の中空部を有
する透光性の封止部材と、上記中空部の中心軸方向に直
流磁界を印加する磁力手段と、上記導電性液体に上記中
空部の半径方向へパルス電流を流して上記両液体を上記
画像情報の読出周期に同期して上記中空部中で回転駆動
する駆動手段と、を備えたことにある。
第3の特徴は、磁化された棒状の支持部を有する枠体
と、この枠体に装着されたシャッタ板と、上記枠体を一
方向に移動自在に反磁力によって上記支持部で支持する
支持部材と、上記枠体或いは上記支持部材に磁力を誘起
して上記枠体を上記画像情報の読出周期に同期して一方
向に振動せしめる誘起手段と、を備えたことにある。
そして、その他の特徴は、受光した光を光電変換して
光電荷を得る行列配置された複数の受光部と、この受光
部の光電荷を各列毎に転送駆動する複数の垂直レジスタ
と、各垂直レジスタの出力を各段に受けて上記光電荷を
各行毎に転送駆動する水平レジスタと、上記垂直レジス
タ及び水平レジスタを遮光する遮光膜と、を備えた固体
撮像素子に於いて、上記水平レジスタの一端に冗長ビッ
トを設けると共に、この冗長ビット上の遮光膜に開口部
を設けたことにある。
(ホ)作用 本考案に依れば、固体撮像素子の受光面を遮光するシ
ャッタ板そのものが画像電荷の読出周期に同期して回転
駆動或いは振動せしめられるため、シャッタ板を駆動す
るためのパルスモータのような外部モータは必要なく、
シャッタ機構を小型化できると共に、駆動系の慣性が低
減され、シャッタ板の動作の立上りが早くなる。
また、固体撮像素子の水平レジスタに設けた冗長ビッ
トをシャッタ動作の検知用のフォトダイオードとして用
いることで、その検知信号は撮像素子の画像信号と同時
に出力され、素子の端子数を増す必要がなくなる。
(ヘ)実施例 本考案の実施例を図面に従って説明する。
第1図は第1の実施例を示す斜視図である。この図に
於いて、(11)はシャッタ板、(12)は封止部材、(1
3)は磁力源、(10)はCCD固体撮像素子である。シャッ
タ板(11)は、それ自体が磁化されており、中心部分で
回動自在に保持されている。透明な封止部材(12)は、
円筒状の中空部(12a)を備えており、この中空部(12
a)にシャッタ板(11)が回転可能なように収納されて
いる。また、中空部(12a)内は真空或いは低圧力に保
持されており、シャッタ板(11)が回転する際の抵抗低
減が図られている。磁力源(13)は、U字状の芯材(13
a)及びこの芯材(13a)に巻かれたコイル(13b)から
なり円筒状の中空部(12a)の側面側に接するように配
設されており、交流電源(13c)からコイル(13b)に電
力が供給される。この交流電源(13c)は、CCD(10)の
情報電荷が読み出されるタイミングに同期するように動
作が制御され、磁力源(13)が情報電荷の読出周期に同
期した交流磁界を発生するように構成されている。従っ
て、シャッタ板(11)は情報電荷の読出周期に同期して
回転駆動されることになり、CCD(10)の受光面をシャ
ッタ板(11)で遮光できるように撮像装置に搭載すれ
ば、情報電荷の読出期間中CCD(10)の受光面を遮光す
ることができ、スミアが除去される。
第2図は第2の実施例を示す斜視図である。この図に
於いて、(21)は封止部材、(22)は導電性液体、(2
3)は磁力、(24)はパルス電源である。透明の封止部
材(21)は、円筒状の中空部(21a)を有しており、こ
の中空部(21a)内には半分程度まで水銀等の不透明な
導電性液体(22)が収容されており、残余の中空部(21
a)には導電性液体(22)と混り合わないような、例え
ばアルコール等の透明液体が収容されている。さらに、
中空部(21a)の曲面の内周部には金属膜が付着されて
電極(21b)が形成され、さらに中空(21a)の中心部に
は中空部(21a)より半径の小さい円筒状の電極(21c)
が設けられており、中心部から外周部に向って或いは外
周部から中心部に向って導電性液体(22)中に電流を流
すことができるように構成されている。また、封止部材
(21)はU字状の磁石(23)に依って中空部(21a)の
中心軸方向から挾装されており、中空部(21a)に中心
軸方向の直流磁場が印加される。そして、中空部(21
a)の電極(21b)(21c)間にはパルス電源(24)から
直流のパルス電流が供給され、導電性液体(22)中に中
空部(21a)の半径方向へ電流が流される。従って、導
電性液体(22)は電流の方向と磁界の方向とに垂直な方
向に力を受け、電磁誘導に依って中空部(21a)内で回
転する。そこで、パルス電源(24)の動作の制御に依り
導電性液体(22)の回転をCCD(10)の情報電荷の読出
タイミングに同期させ、導電性液体(22)でCCD(10)
の受光面を遮光するように構成すれば、第1図と同様の
スミア除去のためのシャッタ機構が得られる。
第3図は第3の実施例を示す斜視図である。この図に
於いて(31)は枠体、(32)はシャッタ板、(33)は支
持部材、(34)は磁力源である。シャッタ板(32)は枠
体(31)に装着されており、枠体(31)の両端には磁気
を帯びた棒状の支持部(31a)(31a)が設けられてい
る。この支持部(31a)(31a)には、支持部材(33)
(33)の筒状部が遊嵌されており、枠体(31)が一方向
に移動自在に保持されている。この支持部材(33)(3
3)も枠体(31)の支持部(31a)と同様に磁化されてお
り、支持部(31a)(31a)との磁力の反発に依って枠体
(31)が浮遊支持されている。磁力源(34)は交流電源
(34a)に接続されたコイル(34b)(34b)からなり、
このコイル(34b)(34b)が支持部(31a)(31a)に巻
き付けられており、支持部(31a)(31a)中に磁界を誘
起せしめる。支持部(31a)(31a)中に磁界が誘起され
ると支持部(31a)(31a)と支持部材(33)(33)と力
学的な平衡がずれて枠体(31)が一方向に振動を初め
る。そこでこの枠体(31)の振動を磁力源(34)の制御
に依って補正し、CCD(10)の情報電荷の読出タイミン
グに同期させることで、CCD(10)の受光面を情報電荷
の読出期間中遮光するように構成する。従って、第1図
と同様のスミア除去のためのシャッタ機構が得られる。
第4図は、本考案固体撮像素子の模式的平面図であ
る。
この図に於いて、(1)は撮像領域、(2)は蓄積領
域、(3)は水平転送領域、(4)は出力部、(5)は
遮光膜である。
撮像領域(1)は受光した画像を光電変換して画像情
報を得るもので、複数の受光部が行列配置されている。
蓄積領域(2)は、撮像領域(1)の受光部の列に対応
する複数の垂直レジスタからなり、撮像期間に受光部に
蓄積された画像情報が読出期間に転送蓄積される。水平
転送部(3)は蓄積領域(2)の各垂直レジスタに各段
が対応付けられた水平レジスタからなり、蓄積領域
(2)に蓄積された画像情報を水平ライン毎に転送出力
する。そして、水平転送部(3)から出力される画像情
報は出力部(4)で電圧値に変換され、画像信号Y
(t)として素子から出力される。これら各部が設けら
れたCCD固体撮像素子表面には、蓄積領域(2)、水平
転送部(3)及び出力部(4)を遮光する遮光膜(5)
が装着されている。
水平転送部(3)の水平レジスタには、蓄積領域
(2)の垂直レジスタに対応するビットに加えて1乃至
数ビットの冗長ビット(6)が設けられており、この冗
長ビット(6)上の遮光膜(5)には開口部(7)が設
けられ、シャッタ機構のシャッタ板の動作に応じて冗長
ビット(6)部分に電荷を蓄積するよう構成している。
即ち、冗長ビット(6)部分にも撮像領域(1)と同
様に電荷が蓄積され、蓄積領域(1)から画像情報を読
出す際、水平走査線のブランキング期間に冗長ビット
(6)の電荷に対応する信号が出力されるため、その信
号のレベルから撮像素子が遮光されているか否かを判断
することができる。例えば、第5図の如き画像信号Y
(t)が出力されている場合、水平ブランキングパルス
HDの各タイミングで画像信号Y(t)をサンプルホール
ドすれば、冗長ビット(6)に蓄積された電荷の量に対
応する検知信号SPが得られ、この検知信号SPを一定の基
準レベルと比較すれば、撮像素子が遮光されているか否
か判定できる。このような検知信号SPは、水平ブランキ
ングパルスHDの1周期(1H期間)毎に得られるため、シ
ャッタ板の動作を1H期間単位で検知できる。また、撮像
素子上の冗長ビット(6)でシャッタ板の動作を検知す
るため撮像素子とシャッタ機構との機構的な位置ずれの
影響がなく、且つ撮像素子の端子数を増す必要がなくな
る。
尚、本実施例では、フレーム転送方式のCCD固体撮像
素子を例示したが、その他にインターライン転送方式や
フレームインターライン転送方式のCCD固体撮像素子の
ように水平レジスタを備えたものであれば、本考案を適
用することは容易である。
(ト)考案の効果 本考案のシャッタ機構にあっては、外部モータを必要
としないシャッタ機構を実現できるため、撮像装置の小
型軽量化に有効であると共に、シャッタ機構の動作の立
上りを早めることができ、撮像装置の立上り時間の短縮
が図れる。
また、本考案の固体撮像素子にあっては、シャッタ機
構との機械的な位置ずれに影響されず、端子数の増加な
しにシャッタ機構の動作を精度良く検知することがで
き、シャッタ機構の動作と撮像素子の動作タイミングと
を同期させるのに有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本考案シャッタ機構に係り、第1図
は第1の実施例を示す斜視図、第2図は第2の実施例を
示す斜視図、第3図は第3の実施例を示す斜視図であ
る。第4図は本考案固体撮像素子の模式的平面図、第5
図は撮像素子が得られる波形図である。 (1)……撮像領域、(2)……蓄積領域、(3)……
水平転送部、(4)……出力部、(5)遮光膜、(6)
……冗長ビット、(7)……開口部、(10)……CCD固
体撮像素子、(11)(32)……シャッタ板、(12)(2
1)……封止部材、(13)(34)……磁力源、(22)…
…導電性液体、(23)……磁石、(24)……パルス電
源、(31)……枠体、(33)……支持部材。

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像装置に搭載された固体撮像素子の受光
    面を画像情報の読出期間中遮光するシャッタ機構に於い
    て、 磁気を帯びて重心点で回動自在に保持されたシャッタ板
    と、 このシャッタ板を真空中或いは低圧力中に封止する透光
    性の封止部材と、 上記画像情報の読出周期に同期した交流磁界を印加して
    上記シャッタ板を回転駆動せしめる駆動手段と、 を備えたことを特徴とする撮像装置のシャッタ機構。
  2. 【請求項2】撮像装置に搭載された固体撮像素子の受光
    面を画像情報の読出期間中遮光するシャッタ機構に於い
    て、 上記固体撮像素子の受光面を遮光しうる不透明な導電性
    液体と、 この導電性液体と混合されない透明液体と、 これら両液体を封止する円筒状の中空部を有する透光性
    の封止部材と、 上記中空部の中心軸方向に直流磁界を印加する磁力手段
    と、 上記導電性液体に上記中空部の半径方向へパルス電流を
    流して上記両液体を上記画像情報の読出周期に同期して
    上記中空部中で回転駆動する駆動手段と、 を備えたことを特徴とする撮像装置のシャッタ機構。
  3. 【請求項3】撮像装置に搭載された固体撮像素子の受光
    面を画像情報の読出期間中に遮光するシャッタ機構に於
    いて、 磁化された棒状の支持部を有する枠体と、 この枠体に装着されたシャッタ板と、 上記枠体を一方向に移動自在に反磁力によって上記支持
    部で支持する支持部材と、 上記枠体或いは上記支持部材に磁力を誘起して上記枠体
    を上記画像情報の読出周期に同期して一方向に振動せし
    める誘起手段と、 を備えたことを特徴とする撮像装置のシャッタ機構。
  4. 【請求項4】受光した光を光電変換して光電荷を得る行
    列配置された複数の受光部と、 この受光部の光電荷を各列毎に転送駆動する複数の垂直
    レジスタと、 各垂直レジスタの出力を各段に受けて上記光電荷を各行
    毎に転送駆動する水平レジスタと、 上記垂直レジスタ及び水平レジスタを遮光する遮光膜
    と、 を備えた固体撮像素子に於いて、 上記水平レジスタの一端に冗長ビットを設けると共に、 この冗長ビット上の遮光膜に開口部を設けたことを特徴
    とする固体撮像素子。
JP1989004615U 1989-01-19 1989-01-19 撮像装置のシヤッタ機構及び固体撮像素子 Expired - Lifetime JP2555297Y2 (ja)

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JPH0295326U JPH0295326U (ja) 1990-07-30
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JPS512373B2 (ja) * 1972-06-12 1976-01-26
JPS5431692B2 (ja) * 1972-10-16 1979-10-09
JPS61292620A (ja) * 1985-06-20 1986-12-23 Sanyo Electric Co Ltd ビデオ・スチル兼用カメラに於けるシヤツタ−装置

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