JP2554734B2 - 体外血液回路用集積装置及びその安全装置 - Google Patents
体外血液回路用集積装置及びその安全装置Info
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Description
に関する。
おいては、接続ラインによって接続された複数の公知の
装置からなる回路に、体外血液を循環させる必要があ
る。そのような装置の1つは、患者からの血液を集める
静脈貯蔵器であり、また他の装置は、血液貯蔵容器とし
て機能するとともに、通常は手術場所から帰還する血液
を受け入れる心内血貯血槽である。体外循環において
は、血液は時に応じて、熱を放散したり吸収したりしな
ければならず、このために、血液がその中を通過する際
に、液体(通常は水)と熱交換するように、熱交換器が
用意される。また、血液に酸素を与えることも必要であ
り、このために酸素供給器が用意される。
ており、多数の接続ラインによって互いに接続されてい
る。或いは、いくつかのシステムでは、これらがともか
く部分的には集積されている。このように多数の装置が
独立していることにより、その装置に際して、接続を必
要とするという繁雑さによる困難が生じ、また、手術場
所に近い限られたスペースに、すべての装置を配置しな
ければならないという困難が生じる。さらには、貯蔵器
において血液のレベルが危険な程低下した場所に患者に
空気が送出されるというようなことがないように、それ
を指示するための種々のセンサーや電気的警報装置が必
要である。
及び操作が簡単で、また、患者にとってより安全な体外
血液回路用集積装置を提供することである。
蔵器下部に同軸的に隣接して設けられたほぼ円筒形状の
酸素供給器、及びこの酸素供給器下部に同軸的に隣接し
て設けられたほぼ円筒形状の熱交換器からなる体外血液
回路用集積装置によって達成される。この貯蔵器は、内
部へ心内血液を受け入れ、それを処理して当該貯蔵器へ
放出する上側の消泡部材と複数のフィルターエレメン
ト、及び内部へ動脈血を受け入れ、それを処理して当該
貯蔵器へ放出するための下側の消泡部材とフィルターエ
レメントを内包する。また、この貯蔵器は、下部に血液
の出口を有する。熱交換器は、血液の入口及び出口を有
し、また、熱交換エレメントの周囲に血液を循環させる
ようになっている。酸素供給器は、多数の微小孔薄膜フ
ァイバーを有しており、このファイバー内に酸素を循環
させるとともに、このファイバー周囲に血液を循環させ
るようになっている。この酸素供給器は、前記熱交換器
の出口からの血液を直接導入するための入口、及び酸素
を供給された血液を患者に帰還するための出口を有す
る。本発明装置は、当該装置内に血液を流すための、前
記貯蔵器の出口と前記熱交換器の入口間に接続されたポ
ンプを有する。
示されるのであるが、図面と共に以下になされる詳細な
説明によって、本発明が他の特徴と共によりよく理解さ
れよう。図面は本発明集積装置の構造及び機能を示す正
面断面図である。
うに配置されている構造物3によって支持された消泡部
材2とフィルターエレメント、及び、平仕切り4によっ
て下部室5と上部室8とに分割されている内部空間を規
定する円筒状の壁を包囲している。貯蔵器は、患者から
の血液を、下部仕切り6によってその空間がさらに規定
されている下部室5に、受け入れるための動脈入口7を
有する。貯蔵器は、手術場所からの血液を上部室8に受
け入れるための心内血入口10を持つ上部カバー9を有す
る。この上部カバーは、好適には、手術場所への接続に
際して入口10が所望の方向を向くように、貯蔵器に回転
可能に取り付けられる。貯蔵器は、下側の消泡部材2と
フィルターエレメント、及び上側の絵泡部材と複数のフ
ィルターエレメント12を囲んでいる。このフィルターエ
レメントは、別々に離して設けることも可能であるが、
好適には図示されているように集積して円筒状に重ね合
わされた配置される。フィルターエレメント11は、典型
的には消泡部材2を完全に取り囲む有孔膜であり、患者
からの動脈血を処理するに十分なものである。手術場所
からの心内血液は、その処理をするために、典型的には
消泡部材2を含むフィルターエレメント12と、フィルタ
ー11と、さらに追加の消泡部材2と、(フェルト製の)
厚いフィルター材料を必要とする。消泡部材を通り抜
け、適切にロ過された後、処理された動脈血液及び心内
血液は、貯蔵器1の壁によって規定される円筒状の内部
に集められる。
在に酸素供給器14の上端に取り付けられており、また、
この酸素供給器は、コンパクトに集積された装置を形成
するべく、熱交換器15に内部的に接続され取り付けられ
ている。
ティング」といわれるポリウレタン樹脂製の環状部に、
その端が埋め込まれた薄膜ファイバーの束を有する。ハ
ウジング14と上部ポッティングは、酸素を取り入れるた
めのダクト18を有する環状の酸素室17、及び環状の血液
室19を形成し、一方、下部ポンティングは、出口のため
のダクト21を有する酸素室20を形成する。
温度制御された流体の流路を有する。これは、さらに、
貯蔵器からの血液の入口22と、典型的には放射状にひだ
が設けられている(例えばステンレススチールのよう
な)金属表面からなる熱交換表面23上の独立した流路を
有する。
液が貯蔵器1から、後で詳しく説明される26として示さ
れた機械的安全装置によって制御されている接続手段1a
を介して導入され、そして熱交換器15の入口22へ送られ
る。これを通過したのち、血液は酸素供給器14下端へ直
接流入し、次いで、細管束16の外側周囲を室19へと環流
し、ダクト27から流出して、処理された血液が患者に帰
還される。
器の静脈入口7に直接接続するために設けられる。この
バイパス路は、締め具あるいいはバルブによって、(患
者をバイパスして)酸素供給器からの血液を再度貯蔵器
へ還流することができるように、開閉可能である。バイ
パス路は通常は閉じられているのであるが、このバイパ
ス路は、装置の初期運転を容易化し、また、必要と思わ
れるときに血液にさらに酸素を供給することを可能と
し、また、所望のときにはいつでも装置内で血液を循環
させることを可能にしている。
て大気に通じ、血液を大気圧で保持している。貯蔵器
は、動作中に空になってはならない。というのは、そう
なった場合、ポンプ25が患者に空気を送給することにの
って、これは非常に有害なことだからである。これは、
警報を出しスイッチを切断する電気的なセンサーのよう
な二次的な制御手段により、通常監視される。本発明
は、ポンプが貯蔵器から空気を導入することを直接、自
動的に防止する前述の安全装置26を包含する。この安全
装置は、カバー30を有するハウジング内に固定され、出
口1aを塞ぐような表面を持った可とう性の膜29を有す
る。この膜は、通常は出口を閉じて塞いだ状態にあり、
貯蔵器内に存在しなければならない十分な量の血液によ
ってもたらされる最低の所定圧によってのみ、開いた塞
いでいない状態へとなるように調整されている。既にみ
たように、この機械的な安全装置は、タンク中の血液の
圧力が最低レベルに対応する圧力になったときにポンプ
によって空気が導入されることを、信頼性良く直接的に
防止する。適切な安全弁は、同心円状の(または楕円状
の)渦巻によって囲まれた平らな密封表面を有する薄い
フレキシブルなシリコン膜によって形成される。把持片
29aは、外科医が手で膜を操作しうるように設けられて
いる。
れているが望ましいが、独立の自立した装置とすること
も可能である。このような独立した装置においては、可
とう膜29とカバー30は、貯蔵器1とポンプ25の間の1a
で、貯蔵器に接続されるに適した構造となるように、組
み会わされる。
・交換器から貯蔵器を分離できるようになっており、こ
れにより、手術に使用後もさらに使用可能である。この
ような使い方の1つは、手術後、ドレナージから血液を
回収することである。こういう使い方においては、負圧
(真空ライン)が接続部9aに導入される。この使用のた
めに、貯蔵器は、密封を可能とすべく、回転可能な上蓋
9周囲に、典型的なシールガスケット9bを有している。
めの、接続ラインを減らした小型の融通性の高い構造に
あることは明らかであろう。さらに、直接的に信頼性の
ある安全装置もまたこの装置の大きな特徴である。
を使用することにより、開口状態から閉塞状態への移行
が極めて短時間ですみ、また血液出口は完全に開くかあ
るいは閉じる状態となり、弁を通過する血液に作用する
機械的ステレスを最小限に止めることができ、さらに非
常に簡単なリセット機構(例えばピン29aのようなリセ
ット機構)を操作することにより閉塞状態にある血液出
口を開くことができ、さらにまた弁の動作が確実である
等の特徴がある。
すべては特許請求の範囲によって規定される本発明概念
の範囲内にあるものである。
…消泡部材、 3……フィルターエレメント、 10……心内血入口 14……酸素供給器、15……熱交換器、 16……微小孔薄膜ファイバー、 22……血液入口、24……血液出口。 26……安全装置
Claims (5)
- 【請求項1】上側の心内血液入口、下側の動脈血液入口
及び下側の血液出口を有する、ほぼ円筒形状の血液貯蔵
器と、 前記血液貯蔵器の下部に同軸的に隣接して設けられた、
ほぼ円筒形状の酸素供給器と、 血液入口、血液出口及び熱交換エレメントの周囲の流体
通路を有し、前記酸素供給器の下部に同軸的に隣接して
設けられた、ほぼ円筒形状の熱交換器とを具備してな
る、体外血液回路用集積装置にして、 前記血液貯蔵器は、前記心内血液入口からその内部へ心
内血液を受け入れてそれを処理し、血液貯蔵器に放出す
る、ほぼ円筒形状の上側の消泡部材及び複数のフィルタ
ーエレメントと、前記動脈血液入口からその内部へ動脈
血液を受け入れてそれを処理し、血液貯蔵器に放出する
下側消泡部材及びフィルターエレメントとを取り囲み、
また下部に前記熱交換器の血液入口と相互連結される貯
蔵血液出口を有し、 前記酸素供給器は、その内部に酸素を循環させる、多数
の微小孔薄膜ファイバーと、前記熱交換器の出口から血
液を受け入れる入口を備え、血液に酸素を付与するため
に血液を該ファイバーの周囲に循環させる流体通路を有
し、また酸素を付与された血液を患者に送るための出口
を有し、 可撓性の膜が、前記血液貯蔵器内に該血液貯蔵器の前記
血液出口に隣接して配置され、通常時には該出口を閉じ
て閉塞した状態にあり、血液貯蔵器内に存在する十分な
血液量に相当する最低の所定の静水圧によってのみ該出
口を開く非閉塞状態に保つように構成してなることを特
徴とする、体外血液回路用集積装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の体外血液回路用集積装置
にして、 前記可撓性の膜は、前記血液貯蔵器の出口の形状に適合
する閉塞部分を有する一連のほぼ同心状渦巻からなるこ
とを特徴とする、体外血液回路用集積装置。 - 【請求項3】体外血液回路用に使用される、熱交換器及
び酸素供給器と相互連結された入口及び下側の血液出口
を有する血液貯蔵器用の安全装置にして、 前記安全装置は、前記血液出口に隣接して配置され、血
液出口から空気が放出される可能性を防止するために、
血液が所定の低レベルにあるとき、血液出口を閉塞す
る、可撓性の膜からなることを特徴とする安全装置。 - 【請求項4】請求項3に記載の安全装置にして、 前記可撓性の膜は、前記血液貯蔵器の出口の形状に適合
する閉塞部分を有する一連のほぼ同心状渦巻からなるこ
とを特徴とする、安全装置。 - 【請求項5】上側の心内血液入口、下側の動脈血液入口
及び下側の血液出口を有する、ほぼ円筒形状の血液貯蔵
器と、 前記血液貯蔵器の下部に同軸的に隣接して設けられた、
ほぼ円筒形状の酸素供給器と、 血液入口、血液出口及び熱交換エレメントの周囲の流体
通路を有し、前記酸素供給器の下部に同軸的に隣接して
設けられた、ほぼ円筒形状の熱交換器とを具備してな
る、体外血液回路用集積装置にして、 前記血液貯蔵器は、前記心内血液入口からその内部へ心
内血液を受け入れてそれを処理し、血液貯蔵器に放出す
る、ほぼ円筒形状の上側の消泡部材及び複数のフィルタ
ーエレメントと、前記動脈血液入口からその内部へ動脈
血液を受け入れてそれを処理し、血液貯蔵器に放出する
下側の消泡部材及びフィルターエレメントとを取り囲
み、また下部に前記熱交換器の血液入口と相互連結され
る貯蔵血液出口を有し、 前記酸素供給器は、その内部に酸素を循環させる、多数
の微小孔薄膜ファイバーと、前記熱交換器の出口から血
液を受け入れる入口を備え、血液に酸素を付与するため
に血液を該ファイバーの周囲に循環させる流体通路を有
し、また酸素を付与された血液を患者に送るための出口
を有し、 更に、前記血液貯蔵器の血液出口の機械的安全装置手段
を具備し、該安全装置手段は、該血液出口から空気が放
出される可能性を防止するために、血液が所定の低レベ
ルにあるとき、血液出口を閉塞するもので、前記血液貯
蔵器と一体ではなく、分離した構成要素であり、前記血
液貯蔵器の血液出口と相互に連結される入口と、装置出
口と、可撓性の膜を有するハウジングから構成され、 前記可撓性の膜は、通常時に閉じられて該装置出口を閉
塞し、血液貯蔵器内で且つ該膜より上方に存在する血液
量に相当する最低の静水圧に相当する力によって該出口
を開く非閉塞状態に保つように構成してなることを特徴
とする、体外血液回路用集積装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1019337A JP2554734B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 体外血液回路用集積装置及びその安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1019337A JP2554734B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 体外血液回路用集積装置及びその安全装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02209156A JPH02209156A (ja) | 1990-08-20 |
JP2554734B2 true JP2554734B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=11996590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1019337A Expired - Lifetime JP2554734B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 体外血液回路用集積装置及びその安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2554734B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4366268B2 (ja) * | 2004-07-23 | 2009-11-18 | テルモ株式会社 | 人工肺 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS57164065A (en) * | 1981-03-31 | 1982-10-08 | Terumo Corp | Cardiotomy resiorver |
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JPH084621B2 (ja) * | 1987-12-25 | 1996-01-24 | テルモ株式会社 | 体外血液循環装置 |
-
1989
- 1989-01-27 JP JP1019337A patent/JP2554734B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02209156A (ja) | 1990-08-20 |
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