JP2554463B2 - トラックベッド構造体の保護ライナー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明はトラック積荷ベッドのモールドされたプラ
スチックライナー、特にピックアップトラックなどの一
体になった保護ライナーに関する。

（従来の技術及びその問題点） 各種のトラックベッドライナーが米国特許第4.047.74
9号、同第4.111.481号及び同第4.341.412号に示された
ような先行技術特許に開示されている。

之等の先行技術ライナーは主としてトラックベッド積
荷区画の全体、側壁及び前壁範囲の保護を目的としてい
る。この形式のライナーは、ライナーガ挿入される積荷
区画の形状を補うように、一般に箱状の形をした一体構
造として形成される。

従って、之等のライナーは比較的大きいので保管に大
きな面積を必要とし、出荷するときにかなり費用がかか
る。

どのトラックベッドライナーにも更に重要なことは、
その構造によってライナーとトラックベッドの間に湿気
の保持を避けられるかどうかということである。トラッ
クベッドの床の表面のくぼみに溜った少量の流れない水
のために進行する錆と腐蝕によってトラックベッドは損
傷をうける。もしトラックベッドの床の部分がライナー
で覆われているとこの条件は益々悪くなる。

従って、取扱い、保管及び出荷が容易なコンパクトな
形状に作られた一体にモールドされたトラックベッドラ
イナーを提供することが本発明の目的である。重大な積
荷の衝撃を受ける区域に高い強度を持ち、且つ腐蝕を最
小にするように、ライナーとトラックベッドの間に湿気
の保持を妨げる構造を有する一体のトラックベッドライ
ナー構造を提供することがもう一つの目的である。

（問題点を解決するための手段） 本発明の保護ライナーは取扱い、保管及び出荷を容易
にするために、一般に円筒形の塊に巻くことができるモ
ールドされた一体構造のものを含む。このライナーは、
複数個の部分の間で完全に枢動できる一個又は複数個の
ヒンジ部分によって互いに連接された複数個の部分を含
む。こうして、本発明のライナーによって与えられる利
点の一つは完全に平らに拡げられ、次に取扱い又は出荷
に便利なように比較的コンパクトな円筒形のロールに巻
けることである。

このライナーはトラック積荷区画に挿入するために単
一の又は一体の本体部分に形成されたゴム又は類似の柔
軟な材料から作られる。一体のライナーは、トラックベ
ッドの水平に延びる床に沿って横たわるように位置され
る第１の部分と、トラックベッドの垂直前面壁に沿って
部分的に伸びるように位置される第２の部分とを含む。

この２つのライナーの部分はその部分の間で完全に柔
軟で枢動運動するように活動できるヒンジとして作動す
るヒンジ部分によって、相対的に枢動運動をするように
連接されている。

通常、エンドユーザーはライナーを巻いた円筒形の塊
で受取り、次に巻戻して積荷区画内に置き、トラックベ
ッドの床と前壁とに係合させる。ここに開示した第１の
部分と第２の部分に類似の方法で作動する折りたたむこ
とのできる側壁区分を設けることも又本発明の範囲内で
ある。

（作 用） 第１の部分と第２の部分の領域における１体の本体部
分は上面に複数個の間隔をあけて離れた平行なリブと底
面に複数個の間隔をあけて離れた突起「さざなみ」又は
リブとを含む。

第１部分の上のリブは積荷区画の前から後へ延びて、
ライナーの床区分の上部に置かれる積荷又は材料に対す
る支持を与え且つトラックベッドの下に横たわる床に対
する保護を与える。ライナーの第２の部分の上のリブは
上方に延びて、積荷区画の前壁を積荷の衝撃による破損
から保護する。

更に第１と第２の部分の上のリブは、水と破砕物とを
積荷区画の後部へ向けるので積荷区画の清掃を容易にす
る。

第１部分の下側の「さざなみ」又はリブはトラックベ
ッドの床にある逆になった溝の間に橋を架けてライナー
に強度を与え、トラックベッドの床の溝形凹所にライナ
ーが下方にたわまないようにする。この橋を架ける効果
は又空時がベッドの床の溝形凹所に沿い、且つ逆になっ
た溝の上を横切って循環するようになってライナーとベ
ッド床との間の湿気の保持を防ぎ、これにより錆と腐蝕
の可能性を減少させる。

重要な特徴は、第１の部分の上のリブの端部は第２の
部分の上のリブから間隔をおかれ、従って不連続であ
る。本体部分表面の上のリブのこの不連続性は、第１の
部分と第２の部分を連接し、且つ如何なるリブもないヒ
ンジ部分を可能としライナーの第１の部分と第２の部分
の間の完全な枢動運動を可能とし、トラックベッドの床
と前壁とを係合させるヒンジとして作動させる。更に上
述の通り、ライナーの独特な構造により、ライナーは２
つの部が同一平面に水平に展開されることができ、次に
ライナーは円筒形の塊に巻かれることができる。こうし
てライナーは取扱い、保管又は出荷に容易な構造をして
いて、一方ここに述べた他の利点と同様に積荷区画の床
と前壁とを保護する。

本発明のトラックベッドライナーの他の利点及び価値
ある特徴は本発明の以下の記述、前述の特許請求の範囲
及び添付の図面から更に十分に理解されるであろう。

図面を参照して、第１図はキヤブ12とトラックベッド
又は積荷区画14を含む通常のピックアップトラック10を
示す。積荷区画14は第５図に示すように細長い反転され
た溝18と溝形凹所20とを有する底壁又は床16を含む。積
荷区画は更に前壁22、左側側壁24及び右側側壁26を含
み、前壁22及び両側壁24,26には上部レール又は棚状部
分28がある。水平軸心の周りに揺動するようにピボット
状に取り付けられた尾部の扉30はトグルリンク棒組立体
32によって支持されて開いた状態が示されている。

本発明はゴム又は類似の柔軟な材料から作られて積荷
区画14に挿入するように単一又は一体の本体部分に形成
されたトラックベッドライナー40に関する。第１図乃至
第８図はトラックベッドライナー40の一実施例を示し、
一方第９図乃至第13図はライナーの好ましい実施例を示
す。

一体のライナー40は水平に延びる床16に沿って横たわ
るように位置する第１の部分42と、垂直前壁22の一部に
沿って延びるように位置する第２の部分44とを含む。第
１及び第２の部分42と44はヒンジ部分46（第２図、第６
図、第９図及び第12図）によって相対的なピボット運動
ができるように連接されている。

ライナー40は単一又は一体の部分に形成されているの
で、ヒンジ部分46は実際に屈伸するヒンジとして作動
し、第１及び第２の部分42と44との間で完全に柔軟なピ
ボット運動を行い、床16と前壁22と係合する。

ライナー40によって提供される利点の一つは、ライナ
ーが積荷区画14の外部で完全に平らに展開されて取扱い
又は出荷が容易になるように比較的コンパクトな円筒形
状のロールに巻けることである。通常、最終使用者はラ
イナー40を巻いた円筒形の塊で受取り、次に巻戻して第
１図に示すように積荷区画14内に置く。

ライナー40は連続的な本体部分47（第７図、第８図及
び第13図）を含み、ライナー40の各部分42及び44は本体
部分47の上側に複数個の間隔を置いて離れた平行なリブ
48を含む。

又ライナー40は又第１図乃至第８図の実施例に示すよ
うに、ベース部分47の底側に複数個の間隔を置いて離れ
た平行な横に延びるリブ50、又は第９図乃至第13図の好
ましい実施例に示されるように複数個の間隔を置いた円
錐形突起又は「さざなみ」52を含む。

第１の部分42のリブ48は積荷区画14の前から後へ延び
て、ライナー40の第１の部分42の上に置かれた積荷又は
材料に支持を与え、且つ積荷区画14の下に横たわる床16
を保護する。ライナー40が第１図、第２図、第６図、第
９図及び第12図に示されるように作動位置に置かれた時
は、第２の部分44のリブ48は上方に延びて、積荷区画14
の前壁22を積荷の衝撃による破損から保護する。

更にリブ48は水と破砕物を積荷区画14の後へ向けるの
で積荷区画の清掃を容易にする。

ライナー40の下側の横に配置されたリブ50又はさざな
み52は反転された溝18（例えば第13図）の間に橋を架け
てライナー40に強度を与え、且つ溝形凹所20の中にライ
ナー40の実質的な下方への撓みを生じないようにする。
又リブ50とさざなみ52によって与えられる橋を架ける効
果は、空気を溝形凹所20に沿い、溝18の上部を横切って
循環させて、ライナー40と床16の間の湿気の保持を防
ぎ、それで錆と腐蝕の可能性を減少させる。

重要なことは、第１の部分42のリブ48の端部は第２の
部分44のリブ48から間隔をあけてあり、従って連続して
いない。

リブ48のこの不連続性は、どんなリブもない、本体部
分47のヒンジ部分46を、第１の部分42と第２の部分44と
の間で完全なピボット運動をさせるヒンジとして作用さ
せ、床16と前壁22とを係合させる。

更に上述の通り、ライナー40の独特な構造はライナー
をしてライナーの２つの部分42及び44が同一平面に水平
に展開されることを許し、そしてライナー40は円筒形の
塊に巻かれることができる。

斯くしてライナー40は取扱い、保管、又は出荷が容易
な構造になっていて、一方で積荷区画14の床16及び前壁
22に対する保護と、ここに述べたその他の利点とを提供
している。

前述の開示は性質上制限を加えるよりも説明的で、本
発明は特許請求の範囲によってのみ、制限されることは
本技術分野の当業者には明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図はトラックのベッドに取り付けられた本発明のト
ラックベッドライナーを示すピックアップトラックの透
視図である。 第２図は実質的に第１図の線２−２に沿った図でトラッ
クのベッドに取り付けられたライナーの側面立面図であ
る。 第３図は第２図の線３−３に沿ったライナーの上面図で
ある。 第４図は第２図の線４−４に沿ったライナーの底面図で
ある。 第５図は積荷区画の後部からみたライナーの部分図であ
る。 第６図はトラックのベッドに取り付けられたライナーの
部分側面立面図である。 第７図は第６図の線７−７に沿った断面図である。 第８図は第６図の線８−８に沿った断面図である。 第９図は本発明のトラックベッドライナーの好ましい実
施例の透視図である。 第10図は第９図の線10−10に沿った部分図である。 第11図は第10図の線11−11に沿った断面図である。 第12図はトラックのベッドに取り付けられた好ましいラ
イナー構造体の部分側面立面図である。 第13図は第12図の線13−13に沿った断面図である。 （符号の説明） 10……トラック 12……キヤブ 14……積荷区画 16……床 18……溝 20……溝形凹所 22……前壁 24……左側側壁 26……右側側壁 40……トラックベッドライナー 42……第１の部分 44……第２の部分 46……ヒンジ部分 47……ベース 48……リブ 50……リブ 52……円錐形出張り

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床と前壁を有するトラックベッド構造体の
   保護ライナーにおいて、 連続する本体部分（47）を含み、 連続する本体部分（47）は、 水平に伸びる当該トラックベッド構造体の床（16）と係
   合できる第１の部分（42）と、 当該トラックベッド構造体の前壁（22）と係合できる第
   ２の部分（44）と、 当該第１の部分（42）と第２の部分（44）を接続して、
   これらの２つの部分を同一平面とすることができるよう
   に、これらの２つの部分の間の完全なピボット運動を許
   すヒンジ部分（46）と、 連続する本体部分（47）の上側にある複数の間隔をおい
   て離れた平行なリブ（48）と、 当該連続する本体部分（47）の底側にある複数の間隔を
   おいて離れた平行なリブ（50）と、 からなることを特徴とするトラックベッド構造体の保護
   ライナー。
2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項に記載された保護ラ
   イナーにおいて、 当該平行なリブ（48,50）は当該第１の部分と第２の部
   分（42,44）に沿ってのみ伸びるので、当該ヒンジ部分
   （46）には何等の平行なリブ（48,50）がないことを特
   徴とする保護ライナー。
3. 【請求項３】床と前壁を有するトラックベッド構造体の
   保護ライナーにおいて、当該ライナーは、 取扱い、保管、出荷を容易にするために一般に円筒形の
   塊りに巻くことができる１体のフレキシブルな本体を含
   み、 当該フレキシブルな本体は当該トラックベッド構造体の
   床（16）と係合できる第１の部分（42）と、当該トラッ
   クベッド構造体の前壁（22）と係合できる第２の部分
   （44）とを含み、 当該第１と第２の部分（42,44）はヒンジ部分（46）に
   よって接続され 当該第１と第２の部分（42,44）の間の完全なピボット
   運動を可能とし、 当該第１と第２の部分（42,44）は当該第１と第２の部
   分（42,44）が同一平面にある位置に動くことができ、 当該床（16）は溝形凹所（20）によって分けられた細長
   い反転された溝（18）を含み、 当該フレキシブルな本体は更にその片側に複数の平行な
   リブ（48）と、その反対側に複数の間隔をおいて離れた
   突起（50）とを含み、且つ当該突起は床（16）の中の細
   長い反転された溝（18）の間に橋をかけて当該ライナー
   に強度を与え、当該床（16）に沿って空気の循環を許
   し、かつ当該床（16）の当該溝形凹所（20）の中へ当該
   ライナー（40）が実質的に撓み込むことを妨げることを
   特徴とする保護ライナー。
4. 【請求項４】トラックベッド構造体用の保護ライナーに
   おいて、 当該ライナーは、 取扱い、保管及び出荷を容易にするための一般に円筒形
   の塊りに巻くことのできる１体のフレキシブルな本体を
   含み、 当該フレキシブルな本体はヒンジ部分（46）によって接
   続された第１の部分（42）と第２の部分（44）を有し
   て、当該第１と第２の部分（42,44）の間の完全なピボ
   ット運動を許し、且つ当該第１と第２の部分（42,44）
   は当該第１と第２の部分（42,44）が同一平面である位
   置に動くことができ、当該フレキシブルな本体は更に片
   側に第１の方向に伸びる複数の間隔をおいて離れた第１
   のリブ（48）とその反対側に一般に当該第１の方向と反
   対の第２の方向に伸びる複数の間隔をおいて離れた第２
   のリブ（50）とを含むことを特徴とする保護ライナー。
5. 【請求項５】特許請求の範囲第４項に記載された保護ラ
   イナーにおいて、 当該第１及び第２のリブ（48,50）は当該第１と第２の
   部分（42,44）に沿ってのみ伸びるので当該ヒンジ部分
   （46）には何等のリブ（48,50）がないことを特徴とす
   る保護ライナー。