JP2554381Y2 - 液体濾過用フィルタ− - Google Patents

液体濾過用フィルタ−

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JP2554381Y2
JP2554381Y2 JP9378592U JP9378592U JP2554381Y2 JP 2554381 Y2 JP2554381 Y2 JP 2554381Y2 JP 9378592 U JP9378592 U JP 9378592U JP 9378592 U JP9378592 U JP 9378592U JP 2554381 Y2 JP2554381 Y2 JP 2554381Y2
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英樹 葉山
富夫 属
誠 姫野
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Nitto Denko Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は液体濾過用フィルタ−に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体の濾過に使用する濾過膜フィルタ−
として、図5に示す積層タイプが公知である。図5にお
いて、5’はケ−スを示し、ケ−ス本体51’と蓋体5
2’とから成り、ケ−ス本体51’にはドレ−ン511'を
設け、蓋体51’には原液供給口521'と濾過液取出用口
522'とを設けてある。
【0003】I’は濾過膜エレメントを示し、ディスク
型膜部材a’を上下に積層し、該積層体の中心部に濾過
液集水ポ−ト3’を設け、濾過液取出用口管部411'を有
する上側エンドプレ−ト41’を上記積層体の上端に取
着し、上記濾過液集水ポ−ト3’の下端を下側エンドプ
レ−ト42’の取着により閉鎖した構成であり、ケ−ス
5’内に収容し、上記の濾過液取出用口管部411'をケ−
ス5’の濾過液取出用口522'にOリング523'を介して挿
入し、下側エンドプレ−ト42’とケ−ス内底面512'と
の間にドレ−ン511'の排水性を阻害しない程度の間隙
b’を保持してある。
【0004】このフィルタ−により原液を濾過するに
は、原液を加圧下でケ−ス5’内に供給し、この原液圧
力に基づく膜間差圧のもとで濾過を行い、濾過液を膜部
材a’の濾過液通路を経て濾過液集水ポ−ト3’に集合
し、この濾過液をケ−ス5’の濾過液取出用孔522'から
取り出していく。
【0005】上記積層型フィルタ−の膜部材a'において
は、剛性が比較的小である。そこで、上側エンドプレ−
ト41’並びに下側エンドプレ−ト42’の外径を膜部
材a’の外径にほぼ等しくして、これらエンドプレ−ト
に濾過膜エレメントの全体的な剛性を高める補強作用を
営ましむることが有利である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すように、下側エンドプレ−ト42’の外径を膜部材
のa’外径にほぼ等しくすると、濾過膜エレメントA’
の最下段膜部材の膜面が下側エンドプレ−ト42’で遮
られてしまい、下側エンドプレ−ト42’の下面に接す
る原液に同上膜面での濾過に基づく流れが波及せずに、
下側エンドプレ−ト42’の下面に接する原液が滞留し
易い。
【0007】フッ素樹脂膜等の疎水性濾過膜を用いたフ
ィルタ−で水溶液を濾過する場合、溶剤等の湿潤により
多孔膜を親水化し、次いで、残留溶剤を水で置換し、而
るのち、濾過を行っているが、上記下側エンドプレ−ト
42’の下面直下では置換性が悪く、置換に長時間を要
し、例えば、硫酸水溶液を濾過する場合、溶剤との反応
による濾過液の着色が長期間発生しつづける。また、菌
が繁殖し得る液の場合は、下側エンドプレ−ト42’の
下面直下で菌が繁殖して濾過液が汚染され易い。従っ
て、特に、高純度の水、薬品が要求される電子工業分
野、医薬分野では問題がある。
【0008】本考案の目的は、積層式濾過膜エレメント
を用いたフィルタ−において、下側エンドプレ−トの外
径を大きくすることにより濾過膜エレメント全体の剛性
を高めても、下側エンドプレ−ト直下の原液の滞留をよ
く排除し得、良好な液置換性を保障でき、菌の繁殖をよ
く防止できる液体濾過用フィルタ−を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の液体濾過用フィ
ルタ−は、ディスク型膜部材が上下に積層され、該積層
体の中心部に濾過液集水ポ−トが形成され、濾過液取出
用口管部を有する上側エンドプレ−ト並びに下側エンド
プレ−トが同積層体に取着されて成る濾過膜エレメント
が、原液入口並びに濾過液取出用口を有するケ−ス内に
収容され、該ケ−スの濾過液取出用口に濾過膜エレメン
トの濾過液取出用口管部が連結され、上記下側エンドプ
レ−トの下面には濾過膜が添設され、該濾過膜を透過す
る濾過液を上記濾過液集水ポ−トに導く通路が同エンド
プレ−トに設けられていることを特徴とする構成であ
り、この場合、濾過膜エレメントを複数箇連結すると共
に集水ポ−トを互いに連通し、互いに上下の上側濾過膜
エレメントの下側エンドプレ−トの下面に濾過膜を添設
し、該濾過膜を透過する濾過液を上記濾過液集水ポ−ト
に導く通路を同エンドプレ−トに設けること、また、下
側エンドプレ−ト下面の濾過膜に通水性保護材を被せ、
または、同下側エンドプレ−ト下面に凹部を設け、該凹
部に濾過膜を添設することもできる。
【0010】
【作用】下側エンドプレ−トの下面側でも透過が行わ
れ、その透過に伴いその周囲の原液が流動するから、当
該エンドプレ−ト下面直下での原液の滞留を排除でき
る。
【0011】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例を説明す
る。図1は本考案において使用する濾過膜エレメントを
示している。図1において、aは膜部材であり、上下面
に濾過液流路11を有し、中央孔の周囲にボス12を設
け、同濾過液流路11を中央孔内周面に開通したプラス
チック製膜支持板1の上下面に濾過膜2を添設してあ
る。Eは膜部材aの積層体であり、膜部材aをボス12
において融着等により接着し、中心部に濾過液集水ポ−
ト3を形成してある。
【0012】41は濾過液取出用口管部411を有するプ
ラスチック製の上側エンドプレ−トであり、最上段膜部
材の膜支持板のボスに融着等により固着してある。42
はプラスチック製の下側エンドプレ−トであり、上下面
に濾過液流路11を設け、この流路を当該エンドプレ−
トの上面中央に開通し、上下面に濾過膜20(上記濾過
部材aの濾過膜2と同等以上の濾過性能を有するもの)
を添設してあり、最下段膜部材の膜支持板のボスに融着
等により固着し、濾過液集水ポ−ト3の下端を閉鎖し、
濾過液流路11を濾過液集水ポ−ト3に開通している。
【0013】図2は本考案の一実施例を示している。図
2において、5はケ−スであり、ドレ−ン511を有する
ケ−ス本体51と、原液供給口521並びに濾過液取出用
口522とを有する蓋体52とから構成してある。 Iは
上記した濾過膜エレメントであり、ケ−ス5内に収容
し、濾過液取出用口管部411を蓋体52の濾過液取出用
口522にOリング523を介して挿入し、下側エンドプレ−
ト42とケ−ス内底面512との間にドレ−ン511の排水性
を保障し得る程度の間隙bを保持してある。
【0014】図3は本考案の別実施例を示し、複数箇
(図示するものでは2箇)の透過膜エレメントを上下に
積重し、上側透過膜エレメントIaの下側エンドプレ−
ト42aに中央孔421を穿設し、この下側エンドプレ−
ト42aを下側透過膜エレメントIbの上側エンドプレ
−ト41bの濾過液取出用口411bに熱融着により連結し
て上下の透過膜エレメントIa,Ibの濾過液集水ポ−
ト3を連通し、この連結した透過膜エレメントをケ−ス
5内に収容し、最上段透過膜エレメントIaの濾過液取
出用口管部411aを蓋体52の濾過液取出用口522にOリ
ング523を介して挿入し、最下段透過膜エレメントIb
の下側エンドプレ−ト42bとケ−ス内底面512との間
にドレ−ン511の排水性を保障し得る程度の間隙bを保
持し、互いに上下の透過膜エレメントIa,Ibの上側
透過膜エレメントIaに上記図1に示す透過膜エレメン
トを使用している。
【0015】この別実施例の液体濾過用フィルタ−にお
いては、ドレ−ン511から原液を少量づつ流出させ、最
下段透過膜エレメントIbの下側エンドプレ−ト42b
の下面直下に接する原液を流動させつつ使用するので、
当該最下段透過膜エレメントのIb下側エンドプレ−ト
42bの下面には、濾過膜を添設していないが、同下側
エンドプレ−ト42bの下面に濾過膜を添設し、ドレ−
ン511を完全に閉鎖した状態で使用することもできる。
【0016】この別実施例によれば、フィルタ−が大型
になっても、透過膜エレメントの積重個数を増加すれば
よく、一の透過膜エレメントにおける膜部材の積層枚数
を増加する必要がないから、エンドプレ−トによる補強
効果を高め、透過膜エレメント製作時での膜部材のずれ
防止も容易に行い得、透過膜エレメントの機械的強度、
安定性等を高くできる。
【0017】上記何れの実施例においても、下面に濾過
膜を添設する下側エンドプレ−トの上面での濾過液流路
の形成並びに濾過膜の添設は省略してもよい。上記にお
いて、下側エンドプレ−トの下面側濾過膜を通水性の保
護材、例えば、プラスチックネットで覆っておけば、濾
過膜エレメントの製作時、またはフィルタ−組立て時で
の膜の保護に有利であり、更に、濾過液集水ポ−ト側か
らの逆圧に対する耐破損性、耐圧性も向上できる。ま
た、図4の(イ)または図4の(ロ)に示すように、下
側エンドプレ−ト42(42a)の下面に凹部421を設
け、この凹部421に濾過膜20を添設し、更に、多孔板
6をこの凹部421に嵌着すれば、より一層の耐圧性の向
上を図ることができる。
【0018】
【考案の効果】本考案の液体濾過用フィルタ−は上述し
た通りの構成であり、ディスク型膜部材を積層してなる
濾過膜エレメントの下側エンドプレ−トの外径を膜部材
の外径にほぼ等しくしも、当該下側エンドプレ−トの下
面に濾過膜を添設し、この濾過膜内側の濾過液流路を濾
過膜エレメントの濾過液集水ポ−トに連通してあるか
ら、下側エンドプレ−トの下面での透過によりその下面
の濾過膜に接する原液が流動する結果、更に、複数箇の
透過膜エレメントを積重して使用する場合は、互いに上
下の上側透過膜エレメントの下側エンドプレ−トの下面
での透過によりその下面の濾過膜に接する原液が流動す
る結果、下側エンドプレ−ト下面とケ−ス内底面との間
隙、更には互いに上下の透過膜エレメント間の間隙での
原液の滞留をよく排除できる。
【0019】従って、濾過膜が疎水性である場合に、濾
過に先だって溶剤浸漬により多孔膜を親水化する際、残
留溶剤の置換を迅速に行い得、水のような菌が繁殖し得
る被処理液の場合は、菌の繁殖に起因する濾過液の汚染
を防止でき、また、原液が重懸濁質の場合は、スケ−ル
の堆積をよく防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案において使用される濾過膜エレメントを
示す断面説明図である。
【図2】本考案の実施例を示す断面説明図である。
【図3】本考案の別実施例を示す断面説明図である。
【図4】本考案の他の別実施例の要部を示す断面説明図
である。
【図5】従来例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
a ディスク型膜部材 A 濾過膜エレメント Ia 上側濾過膜エレメント Ib 下側濾過膜エレメント 3 濾過液集水ポ−ト 411 濾過液取出し用口管部 41 上側エンドプレ−ト 42 下側エンドプレ−ト 42a 上側濾過膜エレメントの下側エンドプレ−
ト 5 ケ−ス 521 原液供給口 522 濾過液取出し用口 20 濾過膜

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク型膜部材が上下に積層され、該積
    層体の中心部に濾過液集水ポ−トが形成され、濾過液取
    出用口管部を有する上側エンドプレ−ト並びに下側エン
    ドプレ−トが同積層体に取着されて成る濾過膜エレメン
    トが、原液入口並びに濾過液取出用口を有するケ−ス内
    に収容され、該ケ−スの濾過液取出用口に濾過膜エレメ
    ントの濾過液取出用口管部が連結され、上記下側エンド
    プレ−トの下面には濾過膜が添設され、該濾過膜を透過
    する濾過液を上記濾過液集水ポ−トに導く通路が同エン
    ドプレ−トに設けられていることを特徴とする液体濾過
    用フィルタ−。
  2. 【請求項2】ディスク型膜部材が上下に積層され、該積
    層体の中心部に濾過液集水ポ−トが形成され、濾過液取
    出用口管部を有する上側エンドプレ−ト並びに下側エン
    ドプレ−トが同積層体に取着されて成る濾過膜エレメン
    トが複数箇連結されると共に集水ポ−トが互いに連通さ
    れ、この連結された濾過膜エレメントが、原液入口並び
    に濾過液取出用口を有するケ−ス内に収容され、該ケ−
    スの濾過液取出用口に最上段濾過膜エレメントの濾過液
    取出用口管部が連結され、互いに上下の上側濾過膜エレ
    メントの下側エンドプレ−トの下面には濾過膜が添設さ
    れ、該濾過膜を透過する濾過液を上記濾過液集水ポ−ト
    に導く通路が同エンドプレ−トに設けられていることを
    特徴とする液体濾過用フィルタ−。
  3. 【請求項3】下側エンドプレ−ト下面に添設された濾過
    膜に通水性保護材が被せられている請求項1または請求
    項2記載の液体濾過用フィルタ−。
  4. 【請求項4】濾過膜が添設される下側エンドプレ−ト下
    面に凹部が形成され、該凹部に濾過膜が添設されている
    請求項1、請求項2または請求項3記載の液体濾過用フ
    ィルタ−。
JP9378592U 1992-05-30 1992-12-29 液体濾過用フィルタ− Expired - Lifetime JP2554381Y2 (ja)

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