JP2554085B2 - 自転車用無段変速装置 - Google Patents

自転車用無段変速装置

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JP2554085B2 JP62164856A JP16485687A JP2554085B2 JP 2554085 B2 JP2554085 B2 JP 2554085B2 JP 62164856 A JP62164856 A JP 62164856A JP 16485687 A JP16485687 A JP 16485687A JP 2554085 B2 JP2554085 B2 JP 2554085B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自転車のクランク軸に装着された偏心量に応
じて無段階に変速させるようにした自転車用無段変速装
置に関し、特に入力側回転部材に設けられるラチェット
爪ガイド構造の改良に関する。
〔従来の技術〕
従来この種のものとして特開昭60−213590号公報が提
案されている。これは自転車のクランク軸にキャリヤを
固定し、このキャリヤに複数の遊星核を回転自在に枢支
し、これらの各遊星核に一方向クラッチを介して遊星歯
車を一方向にのみ回転できるように嵌装すると共に、こ
れらの遊星歯車をクランク軸に対して二重に配置し、前
記遊星核の偏心位置に突設した揺動ピンを案内する円形
軌道を有する偏心シフターをクランク軸に対して偏心量
調整自在に設け、前記各遊星歯車とそれぞれ噛合する太
陽歯車とクランクギヤを一体に形成し、このクランクギ
ヤにより出力を取り出すように構成され、偏心シフター
を回転することによって円形軌道のクランク軸に対する
偏心量を0からlまで任意の量に無段階に設定すること
ができるようにしている。
しかし上記のものでは、円形軌道のクランク軸に対す
る偏心量が0の場合には、太陽歯車とキャリアと一体的
に回動する遊星歯車によってクランク軸と一体的に同方
向に回転し、一方、偏心量がlの場合には、一方向クラ
ッチの作用によって例えば6個の遊星歯車のうちその最
高増速域にある1個の遊星歯車のみが太陽歯車を駆動
し、残りの5個の遊星歯車は逆にその太陽歯車によって
回転させられるようになり、その5個の遊星歯車のラチ
ェットは爪に対しすべって回転するように一方向クラッ
チ機構をそれぞれ構成している。このため、6個の遊星
歯車は全て太陽歯車に噛合した状態で偏心量を0からl
まで変化するように構成するために、各遊星歯車にそれ
ぞれラチェットと爪とからなる一方向性クラッチ機構を
個別に備え付けなければならず、その構成が複雑になり
やすいという問題点を有していた。
そこで例えば特開昭61−188289号公報などには、入力
側の回転部材の内周に一方向クラッチを介して複数列の
内歯ラチェットリングを並設し、この内歯ラチェットリ
ングに噛合する複数列の爪の基部を、中心軸に対して偏
心量調整自在な偏心カムに回転自在に設けたキャリヤに
互いに違いに配置して枢支し、このキャリヤと一体に形
成したリング部の内周に一方向クラッチを介して複数列
の内歯ラチェットリングを並設し、この内歯ラチエット
リングのラチェットに噛合する複数列の爪の基部を出力
側の回転部材に枢支し、前記ラチェット爪の先端歯部が
ラチェットギヤに噛合して回転力を伝達するように構成
され、操作ワイヤの操作によって偏心カムを回転させる
ことにより偏心量に応じて無段階に変速するようにした
自転車無段変速装置が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記自転車用無段変速装置においては、操作ワイヤの
操作によってキャリヤを偏心させた場合、駆動域内にあ
るラチェット爪によって出力側回転部材が増速回転させ
られ、他の爪はラチェットリングのラチェットギヤに対
してすべって回転するように構成しているため、全ての
爪はラチェットリングのラチェットギヤに常時接触し、
かつ、増速域外の爪は、その先端の歯部が直接ラチェッ
トリングのラチェットギヤに沿ってすべりながら回転す
ることになり、ラチェット爪とラチェットギヤとに摩擦
が生じ易いと共に、好ましくない衝撃音を発生し易いと
いう問題点を有していた。
また上記の変速装置では、ラチェット爪先端の歯部の
みがラチェットリングのラチェットギヤに噛合するた
め、1つのラチェット爪においては、ラチェットギヤに
噛合するその先端歯部に力が集中し、その尖鋭な先端歯
部に繰り返し局部的に力が加わることにより、剪断ある
いは歯こぼれなどが発生し易く、さらに駆動域から域外
あるいは域外から駆動域へと移行する際に、ラチェット
ギヤへの噛合と離脱に伴って、先端の歯部のみに無理な
力が加わったり、摺動による摩耗が発生したりするとい
う問題があった。
そこで本発明はラチェット爪による回転力の伝達を円
滑に行うことができ、摩擦が少ないと共に衝撃音の発生
を可及的に予防でき、その構成を簡素化し得る自転車用
無段変速装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
自転車のクランク軸に固定された入力側回転部材と、
この入力側回転部材に前記クランク軸と同心円状に等間
隔に配設され、その基部側が枢軸を介して前記入力側回
転部材に枢着されたラチェット爪と、このラチェット爪
を前記枢軸を支点として前記入力側回転部材の中心側に
付勢するバネと、スプロケットと一体に形成され、前記
入力側回転部材の中央側に位置するラチェットギヤを有
する出力側回転部材とを備え、前記出力側回転部材を相
対的に偏心移動させて変速するようにした自転車用無段
変速装置において、前記入力側回転部材の内面側には、
前記ラチェット爪と対応する位置に前記出力側回転部材
のラチェットギヤとほぼ同径の円軌道を有するラチェッ
ト爪ガイド部を一体的に設け、前記ラチェット爪には、
前記出力側回転部材のラチェットギヤと噛合する連続し
た複数個の歯部を形成すると共に、前記各ラチェット爪
の連続した歯部より先部に位置して前記ラチェット爪ガ
イド部の外周面と係合する受面をラチェット爪に形成し
てなることを特徴とする自転車用無段変速装置。
〔作用〕
本発明は変速時において、駆動域内のラチェット爪の
他はラチェット爪が出力側回転部材に設けられたラチェ
ットギヤから離脱した状態で無段階に変速され、各ラチ
ェット爪はラチェット爪ガイド部と受面との係合によっ
てほぼ一定な傾斜角で案内されながらラチェットギヤに
対して係脱される。また、ラチェット爪には連続した複
数の歯部が形成され、駆動域内のラチェット爪はその歯
部が複数出力側回転部材のラチェットギヤに噛合するた
め、回転力がその噛合する複数の歯部に分散され、ラチ
ェット爪の個々の歯部に回転伝達に伴う力が局部的に集
中することなく、回転力の伝達が円滑に行われる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。
第1図乃至第4図において、1は自転車フレームのメ
インパイプ、2は立パイプ、3はチェーンステー、4は
自転車フレームと一体形成されたハンガラッグ、5はク
ランク軸、6はそのクランク軸5にロックナット7を介
し固定されたクランクアーム、8は後輪、9は後輪ハブ
軸、10は後輪用スプロケット、11はチェーンである。
12は入力側回転部材である中空円筒状ケースであり、
この中空円筒状ケース12はその中心部が前記ロックナッ
ト7によりクランク軸5に固定され、この中空円筒状ケ
ース12にクランクアーム6が一体に形成されている。こ
の場合、クランクアーム6と中空円筒状ケース12を別体
に形成し、中空円筒状ケース12をクランクアーム6を介
してクランク軸5に固定させてもよい。13は連続した複
数の歯部14を有するラチェット爪であり、前記中円筒状
ケース12と、このケース12の蓋体12Aとからなる円筒部1
5内に6個のラチェット爪13が等間隔に並列配置され、
各ラチェット爪13が基端の枢軸16により回動可能に設け
られ、枢軸16に巻装されたバネ17により中空円筒状ケー
ス12の中心方向に向かって付勢されている。また各ラチ
ェット爪13の歯部14のケース12側端部には歯部14を有し
ない受面18が形成され、この受面18が前記中空円筒状ケ
ース12の内面に一体形成された後述するうラチェットギ
ヤとほぼ同径な円軌道19Aを有する円板状ガイド部19の
周面に摺接して案内されるようになっている。20は前記
ハンガラッグ4内にクランク軸5を回転可能に支持する
ベアリング21の止リングであり、この止リング20にはハ
ンガ止ナット22が螺着されている。23は前記ハンガラッ
グ4の端部とハンガ止ナット22間に挟着固定された円板
状の固定カムであり、この固定カム23の周縁に形成され
た環状フランジ部24に沿って偏心移動体である偏心カム
25が回動できるように配設されている。またこの偏心カ
ム25の一側端にカム押え26Aを介して設けられたワイヤ
リール26が前記環状フランジ部24に回動可能に嵌装され
ている。また、前記偏心カム25は前記クランク軸5の中
心Aより後側の斜め下部位置を中心Bとして前記固定カ
ム23に案内されながら回動するようになっており、前記
B点を中心とする円弧面27を有する中心孔28が偏心カム
25に形成され、この中心孔28にクランク軸5が挿通され
ている。29は前記偏心カム25の外周に形成された円状の
カム面30にベアリング31を介して回転可能に設けられた
出力側回転部材を構成するラチェットギヤであり、この
ラチェットギヤ29のカム押え26A側端部にはスプロケッ
ト32が螺着固定されている。33は前記ベアリング31の止
めリング、34はラチェットギヤ29の歯部29Aとスプロケ
ット32間に介在するカラー、36は各ラチェット爪13を案
内するガイドリングである。
また、前記カム押え26Aには偏心量調節機構37が連結
されている。この実施例では、偏心量調節機構37はメイ
ンパイプ1の上側に固定された円板状受体38に手動操作
用レバー39を有するワイヤリール40が回動可能に支持さ
れ、このワイヤリール40の上下に一対のワイヤ41,42の
一端がピン43,44を介し固定され、ワイヤ41,42の他端が
前記ワイヤリール26の後側上下にピン43A,44Aを介し固
定されている。このピン43,44,43A,44Aはワイヤ41,42が
固定された状態でワイヤリール26,40の孔45に嵌合固定
されている。
さらに、前記ラチェット爪13の受面18とラチェット爪
ガイド部となる円板状ガイド部19との構造について説明
すると、その円板状ガイド部19はラチェットギヤ29とほ
ぼ同径の円軌道19Aを有してクランク軸5と同心状態で
中空円筒状ケース12の内面に一体形成又はビス等による
止着によって一体的に形成されている。一方、ラチェッ
ト爪13は中空円筒状ケース12の内面側端に全長に亘り受
面18が形成され、そして、その受面18はラチェット爪13
の歯部14の先方まで延設された先部受面18Aを有してい
る。
次に、上述のように構成された本実施例装置の作用を
説明する。先ず、クランクペダル46を介してクランクア
ーム6、クランク軸5および中空円筒状ケース12が一体
的に回転すると、その中空円筒状ケース12に装着された
ラチェット爪13を介しラチェットギヤ29を回転し、ラチ
ェットギヤ29と一体的にスプロケット32が回転し、この
スプロケット32の回転がチェーン11により後輪用スプロ
ケット10を介して後輪8に伝えられる。
第5図(A)(B)は中空円筒状ケース12の中心にラ
チェットギヤ29が位置した偏心量0の場合を示してお
り、この時ラチェットギヤ29と円板状ガイド部19は同心
状態であり、全てのラチェット爪13の歯部14はラチェッ
トギヤ29の歯部29Aに噛合した状態で、ラチェット爪13
の受面18と中空円筒状ケース12側の円板状ガイド部19と
の摺接によって、一定傾斜角で保持される。これによっ
てクランク軸5とスプロケット32の変速比は1:1であ
る。この状態からレバー39を手動操作により前方に移動
すると、ワイヤリール40が円板状受体38を介して時計方
向に回動し、これに伴い一対のワイヤ41,42とピン43,4
4,43A,44Aを介して連結されたワイヤリール26が固定カ
ム23の環状フランジ部24に沿って時計方向に回動する。
これによって、ワイヤリール26と一体的に偏心カム25が
B点を中心として回動し、結果的に偏心カム25と同心状
に設けられたラチェットギヤ29が中空円筒状ケース12の
中心、すなわち、クランク軸5に対して偏心移動する。
この場合、偏心カム25は中心孔28の円弧面27とクランク
軸5とが摺接した状態で案内され、偏心カム25の回動に
よって仮想的に得られるクランク軸5の中心Aの移動軌
跡はA点からA′点までの円弧Cとなる。
第7図(A)(B)はラチェットギヤ29に対する中空
円筒状ケース12の偏心量が最大偏心状態にある場合を示
しており、この時偏心カム25はB点を中心として中心孔
28の左端がクランク軸5と接触する位置まで時計方向に
回動し、偏心カム25と一体的に移動するラチェットギヤ
29は駆動域D内の2個のラチェット爪13A,13Bを押動す
る。これにより、ラチェット爪13A,13Bはバネ17の付勢
力によってラチェットギヤ29と噛合し、他のラチェット
爪13は受面18と円板状ガイド部19との摺接によってラチ
ェットギヤ29と離間した状態で案内される。
そして、駆動域D内にあるラチェット爪13A,13Bによ
る増速率が最大であるからラチェットギヤ29はラチェッ
ト爪13A,13Bによって増速回転され、他のラチェット爪1
3はラチェットギヤ29の歯部29から離脱する。また、ラ
チェット爪13A,13Bが駆動域Dから外れるとともに隣在
するラチェット爪13が駆動域D内に入ってラチェットギ
ヤ29を増速駆動するというように順次増速駆動するラチ
ェット爪13A,13Bが交代する。
第6図(A)(B)はラチェットギヤ29に対する中空
円筒状ケース12の偏心量が0から最大の途中段階の状態
にある場合を示しており、この時偏心カム25はB点を中
心として中心孔28のほぼ中央にクランク軸5が位置する
ところまで時計方向に回動し、駆動域D内の3個のラチ
ェット爪13A,13B,13Cの歯部14がラチェットギヤ29の歯
部29Aに噛合し他のラチェット爪13の歯部14が全てラチ
ェットギヤ29の歯部29から離脱している。この場合3個
のラチェット爪13A,13B,13Cの傾斜角は第7図(A)
(B)のラチェット爪13A,13Bの傾斜角より小さい。す
なわち、中空円筒状ケース12内には駆動域D内のラチェ
ット爪13A,13B,13Cによって仮想的に内歯ギヤが形成さ
れ、この内歯ギヤの径が、レバー39の操作により偏心カ
ム25が回転するに伴って行われるラチェット爪13A,13B,
13Cの傾斜角の変化に応じて変化し、ラチェットギヤ29
の変速比(増速比)が無段階に変化する。
また、前記偏心移動時において、ラチェット爪13とラ
チェットギヤ29との噛合の係脱状態は、第5図(A),
第6図(A),第7図(A)に示すように、駆動域D内
のラチェット爪13A,13B,13Cは受面18と円軌道19Aとが離
脱してラチェット爪13A,13B,13Cの歯部14がラチェット
ギヤ29と噛合した状態にあり、駆動域D外のラチェット
爪13はほぼ一定の傾斜角状態で受面18と円軌道19Aが係
合保持された状態でラチェット爪13がラチェットギヤ29
から離脱されている。一方、ラチェット爪13が駆動域D
から出るときには、ラチェット爪13の歯部14とラチェッ
トギヤ29との離脱に先行して先部受面18Aが円軌道19Aと
係合してラチェット爪13の先端をラチェットギヤ29の接
線方向に案内しながら円滑に離脱され、駆動域Dに入る
ときには、先部受面18Aが円軌道19Aに係合した状態でラ
チェット爪13をラチェットギヤ29の接線方向に案内しな
がら円滑に噛合される。
上記のように本実施例においては、変速時において全
ラチェット爪13のうち駆動域D内のラチェット爪13A,13
B,13Cのみがラチェットギヤ29と噛合し、他のラチェッ
ト爪13はラチェットギヤ29から離脱した状態で回転す
る。これにより、従来のように全ての遊星歯車が常に太
陽歯車と噛合し、太陽歯車と直接的に駆動伝達する遊星
歯車以外の遊星歯車に備え付けられた一方向性クラッチ
作用によって各歯先を乗り上げて発生する摩擦および衝
撃音の発生などを可及的に予防でき、また、他の従来装
置のように全ての爪がラチェットに常時接触し、かつ増
速域外の爪は、その先端の歯部が直接ラチェットのラチ
ェットギヤに沿ってすべりがら回転するものにおいて発
生する爪とラチェットとの摩擦及び衝撃音を良好に予防
することができる。さらに、各ラチェット爪13には複数
の歯部14が形成され、駆動域D内のラチェット爪13はそ
の歯部14が複数ラチェットギヤ29に噛合するため、回転
力がその噛合する複数の歯部14に分散され、そのラチェ
ット爪13の個々の歯部14に回転伝達に伴う力が局部的に
集中することなく、また、駆動域D内のラチェット爪13
の歯部14とラチェットギヤ29の歯部29Aとの噛合が連続
した複数の歯部14によって確実になり回転力の伝達が円
滑に行われる。また、ラチェット爪13は先部受面18Aと
円軌道19Aとの係合によって、ラチェット爪13の先部受
面18Aがラチェットギヤ29の接線方向に案内されながら
ラチェット爪13の歯部14が円滑にラチェットギヤ29の歯
部29Aから係脱するため、変速が良好に行われる。ま
た、偏心カム25の回転中心Bをクランク軸5の中心Aの
後側に位置させて、偏心カム25の回動によってクランク
軸5の中心AがB点を中心とする円弧Cを仮想的に描く
ようになしたため、偏心カム25を回転しようとする力を
極力抑えることができ、これによりワイヤ41,42への引
張力がほとんどなくなるため、レバー39の操作を良好に
行うことができる。
なお本発明は上記実施例に限定されるものではなく本
発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であ
る。例えばラチェット爪の数またはラチェット爪の歯部
は適宜選定すればよい。またラチェット爪を案内するガ
イド部の形状,構造は適宜選定すればよい。すなわち、
ガイド部19とラチェット爪13の枢軸16の相対位置は変化
しないため、ガイド部19の円軌道19Aは少なくともラチ
ェット爪13の受面18,18Aが係合する部分にあればよく、
例えば、第10図のように受面18が係合する部分以外に凹
部19Bを設けるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明は自転車のクランク軸に固定された入力側回転
部材と、この入力側回転部材に前記クランク軸と同心円
状に等間隔に配設され、その基部側が枢軸を介して前記
入力側回転部材に枢着されたラチェット爪と、このラチ
ェット爪を前記枢軸を支点として前記入力側回転部材の
中心側に付勢するバネと、スプロケットと一体に形成さ
れ、前記入力側回転部材の中央側に位置するラチェット
ギヤを有する出力側回転部材とを備え、前記出力側回転
部材を相対的に偏心移動させて変速するようにした自転
車用無段変速装置において、前記入力側回転部材の内面
側には、前記ラチェット爪と対応する位置に前記出力側
回転部材のラチェットギヤとほぼ同径の円軌道を有する
ラチェット爪ガイド部を一体的に設け、前記ラチェット
爪には、前記出力側回転部材のラチェットギヤと噛合す
る連続した複数個の歯部を形成すると共に、前記各ラチ
ェット爪の連続した歯部より先部に位置して前記ラチェ
ット爪ガイド部の外周面と係合する受面をラチェット爪
に形成することにより、ラチェット爪の歯部とラチェッ
トギヤの歯部との係脱をラチェット爪の連続した複数個
の歯部より先部に位置して設けた受面によって円滑に行
うことができ、摩擦を抑制することができると共に、衝
撃音の発生を可及的に予防して、その構成を簡素化し得
た自転車用無段変速装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第10図は本発明の実施例を示し、第1図は全
体断面図、第2図は一部切欠斜視図、第3図は分解斜視
図、第4図はラチェット爪の案内状態を示す要部断面
図、第5図(A)(B)は偏心量0の状態を示す断面
図、第6図(A)(B)は最大偏心量に対して偏心量1/
2の状態を示す同断面図、第7図(A)(B)は最大偏
心量の状態を示す同断面図、第8図は偏心量調節機構を
示す斜視図、第9図は使用状態図、第10図は他の実施例
を示すガイド部の正面図である。 5……クランク軸 12……入力側回転部材 13……ラチェット爪 14……歯部 16……枢軸 17……バネ 18,18A……受面 19……ガイド部(ラチェット爪ガイド部材) 19A……円軌道 29……出力側回転部材(ラチェットギヤ) 32……スプロケット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自転車のクランク軸に固定された入力側回
    転部材と、この入力側回転部材に前記クランク軸と同心
    円状に等間隔に配設され、その基部側が枢軸を介して前
    記入力側回転部材に枢着されたラチェット爪と、このラ
    チェット爪を前記枢軸を支点として前記入力側回転部材
    の中心側に付勢するバネと、スプロケットと一体に形成
    され、前記入力側回転部材の中央側に位置するラチェッ
    トギヤを有する出力側回転部材とを備え、前記出力側回
    転部材を相対的に偏心移動させて変速するようにした自
    転車用無段変速装置において、前記入力側回転部材の内
    面側には、前記ラチェット爪と対応する位置に前記出力
    側回転部材のラチェットギヤとほぼ同径の円軌道を有す
    るラチェット爪ガイド部を一体的に設け、前記ラチェッ
    ト爪には、前記出力側回転部材のラチェットギヤとし噛
    合する連続した複数個の歯部を形成すると共に、前記各
    ラチェット爪の連続した歯部より先端に位置して前記ラ
    チェット爪ガイド部の外周面と係合する受面をラチェッ
    ト爪に形成してなることを特徴とする自転車用無段変速
    装置。
JP62164856A 1987-06-30 1987-06-30 自転車用無段変速装置 Expired - Lifetime JP2554085B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61188289A (ja) * 1985-02-14 1986-08-21 ブリヂストンサイクル株式会社 自転車用無段変速装置
JPS62116384A (ja) * 1985-11-18 1987-05-27 ブリヂストンサイクル株式会社 無段変速装置

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JPS649090A (en) 1989-01-12

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