JP2553941Y2

JP2553941Y2 - 近接撮影用アダプタ装置

Info

Publication number: JP2553941Y2
Application number: JP1989075038U
Authority: JP
Inventors: 英明吉田
Original assignee: Olympus Optic Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1989-06-27
Filing date: 1989-06-27
Publication date: 1997-11-12
Anticipated expiration: 2004-06-27
Also published as: JPH0314638U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、近接撮影用アダプタ装置、詳しくは、照明
手段を有するカメラに適合する近接撮影用アダプタ装置
に関する。

［従来の技術］一般のカメラを用いて近接撮影を行う場合、クローズ
アップレンズをカメラに装着して撮影を行うが、撮影光
量が不足する場合、カメラがストロボ内蔵のものであれ
ば、そのストロボ光をそのまま利用するかあるいは、ス
トロボ光を被写体方向に導光するために反射板をカメラ
に装着して撮影する方法がとられている。

また、近接撮影用の照明アタッチメントとしてレンズ
のフィルターネジに取り付られ、カメラ光軸と同一光軸
上から平行照明がなされる同軸落射照明アタッチメント
が市販されている。

しかし、市販の照明アタッチメントは、高価であった
り、光源や電源部が別体になっていて使用法が煩雑であ
ったり、あるいは、それらの一部、または、全てを内蔵
したものの場合、大型化して取り扱い性が悪かったりす
る。また、カメラ内蔵のストロボとは無関係な光源を用
いるため色バランスがくずれることがある。この色バラ
ンスの問題は、特にカメラが電子スチルカメラである場
合には色ラチチュードが狭く、更にオートホワイトバラ
ンス回路との関係で補正困難になることもあり大きな問
題となる。

このような理由からカメラがストロボ内蔵型である場
合には、その内蔵ストロボを用いて照明することが望ま
しい。

［考案が解決しようとする課題］ところが、上述のようにストロボ内蔵のカメラによっ
て近接撮影を行う場合、内蔵ストロボを直接用いる方法
では、一般にカメラ内蔵ストロボは撮影レンズに対して
赤目撮影防止のために所定距離、例えば、数cmから10数
cm離隔して配設され、更にストロボ光の照射角は近接被
写体用に設定されていないので充分な照射を行うことが
できない。また、上述の反射板を用いる方法の場合も、
光量は充分得られるが、反射された光は、近接被写体の
側面から照射され、被写体に極端な陰影が生じてしまう
という不具合がある。更に、クローズアップレンズと上
記の反射板は別体の物であるので装着が煩雑であった。

本考案の目的は、上述の不具合を解決するために、上
記クローズアップレンズとストロボ光を導光して近接被
写体を照明するような導光手段とを一体的に支持するよ
うにして、近接撮影が充分な明るさで、しかも、被写体
に陰影が生じないレンズ光軸との実質的同軸照明状態で
近接撮影が行われる有害光を除去した薄型でコンパクト
な近接撮影用アダプタ装置を提供するにある。

［課題を解決するための手段および作用］本考案による近接撮影用アダプタ装置は，撮影レンズ
と，該撮影レンズから所定距離離隔して配された閃光照
明手段とを備えたカメラに適合べく装着可能な近接撮影
用アダプタ装置であって，上記撮影レンズに対応するク
ローズアップレンズと，上記閃光照明手段の発光部に対
応した位置に配置された光入射部と，当該光入射部で受
けた光を外界に投射するために上記クローズアップレン
ズに対して光軸を中心として対象的に配置された光投射
部と，上記光入射部で受けた光を上記光投射部に導くた
めに，当該光軸方向の位置が上記クローズアップレンズ
と上記撮影レンズとの間であって且つ上記クローズアッ
プレンズの周縁部に配置された導光手段とを備えたこと
を特徴とする。

［実施例］以下、図示の実施例によって本考案の近接撮影用アダ
プタ装置を説明する。

第１図は、ストロボ内蔵のカメラに装着された本考案
に関連する装置を示す近接撮影用のアダプタ装置の断面
図である。装着されるカメラはカメラ本体１と、撮影レ
ンズ２と、撮影レンズ２から所定距離離隔して配され
た、照明手段であるストロボ光源部３を有している。そ
して上記近接撮影用アダプタ装置はカメラ本体と位置決
めされる結合部と、ストロボ光入射部4aと投射部4bを有
する支持メンバであるアダプタ本体４と、そのアダプタ
本体４に固着されるクローズアップレンズ５と、反射面
6aを有する導光手段の一つであるミラー６と、被写体の
陰影を弱めるため拡散作用によってストロボ光を面発光
とするためのストロボ光拡散用ディフューザ７と、その
光の中心が撮影レンズ光軸Ｏと一致して、近接被写体方
向に上記拡散光を反射されるように配置された導光手段
の一つであるハーフミラー８によって構成されている。
そのハーフミラー８を透過した光が到達する部分のアダ
プタ本体内面4cは無反射処理、例えば植毛等が施されて
おり、透過したストロボ拡散光はここで吸収され、撮影
レンズ系に影響を与えないようになされている。なお、
アダプタ本体の光入射部4aと光投射部4bの各中心位置
は、装着されるカメラのストロボ光源部３および撮影レ
ンズ２にそれぞれ対応した位置に配設されている。

以上のように構成された上記近接撮影用アダプタ装置
の動作について説明すると、まず、近接撮影のためアダ
プタ本体４をカメラ本体１に装着した状態において、ス
トロボ光源部３からの投射された光は入射部4aから入射
し、ミラー６によって拡散用ディフューザ７方向に反射
される。そしてディフューザ７において面発光状となっ
た照明光はハーフミラーによりレンズ光軸Ｏとその方向
と中心が合致した状態で反射され、自己の光投射部4bか
ら近接被写体に向けて投射される。従って、被写体は正
面から同軸照明がなされ、陰影の少ない近接撮影がなさ
れることになる。

次に、本考案の一実施例を示す近接撮影用アダプタ装
置を第２図（Ａ），（Ｂ）によって説明する。このアダ
プタ装置は、支持メンバであるアダプタ本体11と、クロ
ーズアップレンズ12と、装着するカメラに内蔵するスト
ロボの光を導光するオプティカルファイバーであるライ
トガイド13によって構成されている。なお、ライトガイ
ド13は装着時のストロボ発光部に対応した位置に光入射
部13aが配され、また撮影レンズと同軸に装着されるク
ローズアップレンズ12に対して同心的に光投射部13bが
配置されている。従って、このアダプタ装置においては
ストロボ光が光入射部13aから入射され、レンズ光軸と
同軸、同方向に投射部より投射される。即ち、光投射部
13bはレンズ光軸のまわりに輪状に配された光源、所
謂、「リング照明」として機能することになり同軸照明
と類似の効果を得ることができる。第２実施例のアダプ
タは、光軸方向のスペースをあまり必要としないことか
ら、光軸方向の長さＨを短くすることができるという利
点を有している。また，光入射部で受けた光を導光手段
であるライトガイド13を介して光投射部に導くようにし
たので，上記導光手段をクローズアップレンズ12の周縁
部に設けても撮像部に有害光の入射する心配がなく，近
接撮影に適した薄型でコンパクトな近接撮影用アダプタ
装置を提供することができる。

次に、本考案に関連する他の装置を示す近接撮影用ア
ダプタ装置を第３図（Ａ），（Ｂ）によって説明する。
本実施例のアダプタ装置25は導光手段とクローズアップ
レンズおよび、支持メンバが光学材料、例えば、アクリ
ル樹脂，ポリカーボネート樹脂等の光学プラスチック材
料によるか、あるいは、光学材料をインサート成形等の
一体成形で形成されるものである。即ち、アダプタ装置
25はストロボ光源23から撮影レンズ22側に向けて広がる
Ｖ字状の導光手段である導光部25a,25bと、カメラの撮
影レンズ22に対応した位置に配設され支持部25iを介し
て導光部25a,25bに支持されるクローズアップレンズ25j
と、撮影レンズに所定距離離隔しているストロボ光源部
23に対応した位置に配設される光入射部25cと、上記撮
影レンズ22の光軸Ｏに対して上下の対称位置に配設され
る光投射部25h,25h′と、装着用カメラの本体21との係
合部25k,25lとを一体成形によって形成するものであ
る。上記導光部25a,25bは入射したストロボ光を全反射
による屈折で投射部25h,25h′まで導光するものである
が、まず、上方の導光部25aについて説明すると、上記
ストロボ入射光が最初に全反射する外壁面25d、および
照明の投射光が最後に全反射する外壁面25gの撮影レン
ズ22の光軸Ｏとなす角θは入射光および投射光を全反射
させるため30°あるいは、それ以下に設定される。また
外壁部25e,25fは撮影レンズ22の光軸Ｏに直角な平面あ
るいは、導光される光の入射角θ′を30°以下として全
反射されるようにそれらの面を形成する。

従って、ストロボ光投射部23aの上半部から入射した
光は上記導光部25aの各外壁面25d〜25gにて全反射さ
れ、外部に透過することなく導光され、光投射部25hよ
り近接被写体に向けて投射される。一方、上記導光部25
aに対して、下方に位置する導光部25bは撮影レンズ光軸
Ｏとストロボ光源部23中心とで形成される面に対して対
称な形状を有するものとする。従って、ストロボ光投射
部23aの下半部から光が入射され、同様に全反射を繰返
して導光された光は、一方の光投射部25h′より近接被
写体に向けて投射される。

以上のように、支持メンバも兼ねた導光部を有する本
実施例の近接撮影用アダプタ装置を該当するカメラに装
着して外部光を要する近接撮影を行なうならば、カメラ
内蔵のストロボ光が撮影レンズ光軸Ｏの上下に導光さ
れ、光軸Ｏ近傍から被写体方向に投射されるので近接被
写体に対して同軸照明と類似の効果を得る照明を行なう
ことができる。

なお、本実施例はストロボ光の導光を全反射による屈
折を利用したものであって、導光部外壁に光の透過防止
のためのメッキ、蒸着等の処理が不要なものであるが、
勿論導光部の外形の形状上の制限がある場合、形状を優
先して選択し、全反射を利用せず、透過防止の処理を施
すようにして導光部を形成することも可能であり、それ
によって、本考案の要旨を変更されるものではない。

［考案の効果］上述のように、本考案の近接撮影用アダプタ装置は、
撮影レンズとそのレンズに隔離して配され照明手段とに
対応したクローズアップレンズと、照明手段の光を自己
の光投射部から近接被写体に向けて投射すべく導光する
導光部を有し、それらが支持メンバによって一体的に支
持されているものである。この装置によれば、該当する
カメラに本装置を装着するだけで近接被写体に対して直
接光による照明を排除した陰影の少ない撮影光を投射す
ることができ、例えば、従来のもののように、アタッチ
メントとしてクローズアップレンズを装着した後、更に
照明手段を用意したり、あるいはカメラ内蔵のストロボ
光の反射板を装着する等の煩わしい準備も不要となる。
また，光軸方向の位置が上記クローズアップレンズと上
記撮影レンズとの間であって且つ上記クローズアップレ
ンズの周縁部に導光手段を配置することにより，有害光
を除去した薄型でコンパクトな，より近接撮影に適した
近接撮影用アダプタ装置を提供することができる。

等、顕著な効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に関連する装置を示す近接撮影用アダ
プタ装置と、そのアダプタ装置と結合するカメラの装着
状態での断面図、第２図（Ａ），（Ｂ）は、本考案の一実施例を示す近接
撮影用アダプタ装置を示し、第２図（Ａ）は縦断面図、
第２図（Ｂ）は第２図（Ａ）のＣ矢視図、第３図（Ａ），（Ｂ）は本考案に関連する他の装置を示
す近接撮影用アダプタ装置を示し、第３図（Ａ）は正面
図、第３図（Ｂ）はＥ−Ｅ断面図である。２……撮影レンズ３……ストロボ（照明手段）４……アダプタ本体（支持メンバ） 4b……光投射部５……クローズアップレンズ６……ミラー（導光手段）８……ハーフミラー（導光手段）

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】撮影レンズと，該撮影レンズから所定距離
離隔して配された閃光照明手段とを備えたカメラに適合
べく装着可能な近接撮影用アダプタ装置であって，上記撮影レンズに対応するクローズアップレンズと，上
記閃光照明手段の発光部に対応した位置に配置された光
入射部と，当該光入射部で受けた光を外界に投射するた
めに上記クローズアップレンズに対して光軸を中心とし
て対象的に配置された光投射部と，上記光入射部で受け
た光を上記光投射部に導くために，当該光軸方向の位置
が上記クローズアップレンズと上記撮影レンズとの間で
あって且つ上記クローズアップレンズの周縁部に配置さ
れた導光手段とを備えた近接撮影用アダプタ装置。