JP2553826Y2 - 電話交換台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、電話交換台に係り、さ
らに詳しくは載頭式送受話器のコネクタ接続部の静電気
の放電構造に関する。

【０００２】電話交換台の交換業務の際に交換手は載頭
式送受話器を使用し業務に当たる。一方、電話交換台の
受け口であるジャック部は、送受話器をコネクタ接続し
た時プラグコネクタが手前に飛び出し邪魔にならないよ
うに机下に引っ込んだ場所に設けるのが一般的である。
交換業務は一般に連続業務でなく一定時間毎に交代す
る。また、送受話器は各個人用であり交代時には空いて
いるジャック部に予め、差し込みスタンバイしている。
一方では交換手は業務中であるため、電話交換台のジャ
ック部において、コネクタ接続をし易くするとともに接
続前に人体に帯電した静電気の放電ができる構造が要望
されている。

【０００３】

【従来の技術】図４の一部破断を含む要部側面図及び図
５のその要部正面図に示すように、従来の電話交換台11
は台下の金属カバー11b に受け口であるジャック部11a
を備え、そのジャック部11a は、図示しない送受話器の
プラグ部14のプラグコネクタ14a を接続したときプラグ
部14が台前端より出っ張って交換業務を邪魔しないよう
に引っ込めた位置に設けている。

【０００４】つぎの交換業務を行う交代者は、交代時に
なると、業務を中断させないため未だ前任者が業務中の
時に台下のジャック部11a にプラグ部14を差し込み横で
待機する。

【０００５】交代者はジャック部11a が台下の奥まった
位置にあるため覗き見るか、あるいは半ば手探りでプラ
グ部14をジャック部11a に差し込む恰好になる。なお、
図５の左側はジャック部11a の接続前の状態、右側はプ
ラグ部14の接続後の状態を示している。

【０００６】また、冬場の乾燥時などは衣服との関係で
交換手の体に静電気が帯電する。その静電気を放電する
ため、交換手の足元には図示しない接地した導電マット
を敷いている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな上記ジャック部の構造によれば、ジャック部が奥ま
った位置にあるため送受話器のプラグ部とのコネクタ接
続がしにくい問題と、導電マットだけでは人体に帯電し
た静電気の放電が十分でない場合、静電気が送受話器の
プラグ部から接続したジャック部に放電し交換機の内部
回路を壊す危険があるといった問題があった。

【０００８】上記問題点に鑑み、本考案は電話交換台の
ジャック部と送受話器のプラグ部とのコネクタ接続をし
易くするとともに、コネクタ接続直前に人体に帯電した
静電気を確実に放電できる電話交換台を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の電話交換台においては、送受話器のプラグ
部を挿入するジャック部の手前にあって該プラグ部を前
記ジャック部の軸心に案内する案内部材と、前記プラグ
部を前記ジャック部に挿入する直前に該プラグ部先端の
プラグコネクタの外部導体に一時的にばね接触する接地
レベルの静電気除去部材とを具備し、前記プラグ部は前
記ジャック部に挿入されて保持されるように構成する。

【００１０】

【作用】ジャック部の手前に、送受話器のプラグ部をジ
ャック部の接続中心に案内する案内部材とコネクタ接続
する前にプラグ部先端のプラグコネクタの外部導体に一
時ばね接触する接地レベルの静電気除去部材とを備える
ことにより、送受話器のプラグ部を案内部材に当てがう
ことでプラグ部を案内しジャック部を覗き見ることなく
盲で容易にコネクタ接続することができる。また、その
コネクタ接続直前にプラグ部に溜まった静電気を静電気
除去部材を介し放電し内部回路の静電気による破壊を事
前に予防することができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本考案
の要旨を詳細に説明する。図１はコネクタ接続前の一部
破断を含む要部側面図、図２は図１のコネクタ接続後の
一部破断を含む要部側面図、図３は図２の要部正面図
（左側はジャック部の接続前の状態、右側は接続後の状
態）である。

【００１２】それぞれに図示するように、電話交換台１
は台下の奥まった位置に図示しない送受話器のプラグ部
４をコネクタ接続するジャック部1aを備える。そのジャ
ック部1aの手前には、送受話器のプラグ部４を嵌め込み
ジャック部1aの接続中心に案内する案内溝を有する合成
樹脂モールド成型品でなる案内部材２と、ジャック部1a
にコネクタ接続する前にプラグ部４先端のプラグコネク
タ4aの外部導体4a-1に一時ばね接触する接地レベルの静
電気除去部材３、即ち金属ばね板とを固設する。金属ば
ね板３は電話交換台１の台下の金属カバー1bにねじ止め
され接地導通する。

【００１３】このように構成することにより、送受話器
のプラグ部を案内部材の案内溝に当てがいスライドする
ことでプラグ部をジャック部に案内し、とくにジャック
部を覗き見ることなく盲で容易にコネクタ接続すること
ができる。

【００１４】また、そのコネクタ接続直前にプラグ部に
溜まった静電気を静電気除去部材を介し電話交換台の台
下の金属カバーに確実に放電し交換機の内部回路の静電
気による破壊を事前に予防することができる。

【００１５】

【考案の効果】以上、詳述したように本考案によれば、
交換手の交代時に送受話器のプラグ部のコネクタ接続が
覗き見ることなく容易にできるため、交代が円滑に行う
ことができるとともに、人体の静電気をコネクタ接続直
前に確実に放電することができるため、導電マットによ
る放電より安全に業務交代することができるといった実
用上極めて有用な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案による一実施例のコネクタ接続前の一
部破断を含む要部側面図

【図２】 図１のコネクタ接続後の一部破断を含む要部
側面図

【図３】 図２の要部正面図

【図４】 従来技術による一部破断を含む要部側面図

【図５】 図４の要部正面図

【符号の説明】

１は電話交換台 1aはジャック部 ２は案内部材 ３は静電気除去部材（金属ばね板） ４はプラグ部（送受話器の） 4aはプラグコネクタ 4a-1は外部導体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 谷 貴之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 実開 昭56−176475（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 送受話器のプラグ部を挿入するジャック
   部の手前にあって該プラグ部を前記ジャック部の軸心に
   案内する案内部材と、前記プラグ部を前記ジャック部に挿入する直前に該 プラ
   グ部先端のプラグコネクタの外部導体に一時的にばね接
   触する接地レベルの静電気除去部材とを具備し、前記プ
   ラグ部は前記ジャック部に挿入されて保持されることを
   特徴とする電話交換台。