JP2553606B2 - 密度特異血球の分離及び使用方法 - Google Patents

密度特異血球の分離及び使用方法

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JP2553606B2
JP2553606B2 JP62502079A JP50207987A JP2553606B2 JP 2553606 B2 JP2553606 B2 JP 2553606B2 JP 62502079 A JP62502079 A JP 62502079A JP 50207987 A JP50207987 A JP 50207987A JP 2553606 B2 JP2553606 B2 JP 2553606B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、ヒトおよび動物の血液からの密度特異細
胞の分離および使用方法に関する。
背景技術 ヒトおよび動物に発生する多くの病気は、特に病気や
体の異常と関係する血液中の異質物質の存在によつて検
出することができる。そのような病気の結果生成する抗
原の試験は、抗原を生成した特定の病気の早期検出およ
び治療のための診断手段として極めて有望である。しか
しながら、抗原の検出方法は健康管理提供者に対する実
際的な診断方法を構成するために信頼性と再現性があ
り、かつ感度が良くなければならない。その上、かかる
方法は試験室の手法において普通の技術と訓練を受けた
人々によつて実施できなければならない。例えば、動物
およびヒトの体を苦しめる種々の悪性腫瘍(一般に癌と
呼ぶ)の治療においては、早期の検出が有効な治療の鍵
であることが認識されている。これに関して、癌の早期
診断をするために新しい試験および方法が開発されてい
る。我々も癌の早期検出法の1つを開発し、報告した
〔L.Cercek,B.Cercek,C.I.V.Flanklin.“Biophysical D
ifferentiation Between Lymphocytes from Healthy Do
nors,Patients with Malignant Diseases and Other Di
sorders,"BritJCancer,Vol.29,345(1974);L.Cerc
ek,B.Cercek,“Application of the Phenomenon of Cha
nges in the Structuredness of Cytoplasmic Matrix
(SCM)in the Diagnosis of Malignant Disorders:A R
eview".“EuropJCancer,Vol.13,903-915(1977)を
参照〕。この方法は、リンパ球がマイトジエン(分裂促
進因子)および癌に関連した抗原にさらされるときリン
パ球のある種の亜集団(個体群)によつて示される応答
(反応)に基づく。細胞の応答は、ここで細胞形質マト
リツクスの組織化(structuredness of the cytoplasmi
c matrix(SCM))における変化と呼ぶ。かかる細胞のS
CMにおける変化は生きた細胞における細胞間のフルオレ
セイン螢光偏光によつて測定される。我々は、健康な供
血者および非悪性病の供血者からのリンパ球が癌で苦し
んでいる供血者のリンパ球と異なるSCM応答を示すと共
にSCM応答に基いて区別できることを見出した。リンパ
球のSCM応答は、フイトヘマグルチニン(PHA)、癌の塩
基性タンパク質(CaBP)および/または特定の悪性腫瘍
に伴う抗原(腫瘍に関連した抗原、TAA)をもつた細胞
の培養によつて誘導される。報告されているように、SC
Mの試験は、スクリーニング試験および特定の型の悪性
腫瘍の診断用試験として有用である。これは、ブライン
ド臨床試験によつて確証されると共に他の研究者によつ
て立証された。我々は、SCM試験法がエイズ・ウイルズ
の検出を含むウイルス感染のような他の抗原を生成させ
る病気の検出にも有用であることを見出した。SCM試験
法は、器官の移植拒絶反応、組織のタイピングおよび種
々の物質に対するアレルギー反応を監視するような病気
として分類できない他、体の異常の監視にも用いること
ができる。
しかしながら、SCM試験を満足に実施するためには、S
CM応答を示すリンパ球の亜集団(亜個体群がSCM非応答
リンパ球のような他の血液成分から分離されることが絶
対必要である。我々が報告したように、血液中のリンパ
球の全てがSCM試験法用に適するものではない。
従つて、その方法によつて、SCM応答体は、25℃で1,0
810g/cm3の特異密度と0.320 Osm/Kgのオスモル濃度を有
するフイコルートリオシル(Ficoll-Triosil)密度勾配
溶液について血液試料の遠心分離によつて単離された。
SCM応答体は、特定密度勾配上の狭域として分離し、パ
スツール・ピペツトで採集される、そして密度勾配溶液
において狭域以下が分離されるSCM応答体又は細胞の狭
域以上が分離される血液成分の採集を回避するために極
めてクリヤーである。その上、血液の温度、密度勾配溶
液の密度および溶液のオスモル濃度およびpHのようなSC
M応答体の単離および分離の条件は厳密に制御しなけれ
ばならない、そしてこれらの条件はリンパ球のSCM応答
亜集団の分離をするために重要である。我々の方法に従
つて、温度は±2℃に制御する必要がある、温度制御に
十分な注意をしないと、SCM応答細胞のいくらかを失な
つて、感度の低下をもたらし、最悪の場合には間違つた
負の結果を示す恐れが多分にある。我々は、我々の研究
を確証するための他のいくつかの試みがSCM応答リンパ
球の分離における未熟な技術のために、信頼性がありか
つ再現性のある結果を得ることに失敗したことがわかつ
た。
発明の開示 本発明により、利用されるリンパ球が予め定めた狭い
範囲の特異浮遊密度のSCM応答細胞であるところの抗原
および分裂促進因子のような病気又は体の異常に関係し
た物質との接触に対応して患者の血液からもたらされる
リンパ球の細胞質マトリツクスの組織化(SCM)におけ
る変化に基いて、ヒトおよび動物の病気および体の異常
を検出する優れた方法が提供される。さらに本発明は、
供血者の血液からSCM応答リンパ球を分離する優れた方
法を提供する。
本発明の方法に使用されるリンパ球に、体の異常又は
病気に関係した物質に対するリンパ球のSCM応答、およ
び20℃において0.315〜0.320 Osm/Kgの密度勾配溶液に
おいて1.0590g/cm3〜1.60670g/cm3の特異浮遊密度又は
1.6090g/cm3〜1.0730g/cm3の浮遊密度を有することを特
徴とする。
SCM応答細胞は、本発明によつて、20℃において1.050
g/cm3以下の最小密度を有しその値が少なくとも1.080g/
cm3まで増大し、0.315〜0.320 Osm/Kgのオスモル濃度を
有する多密度勾配流体での遠心分離によつて血液から分
離される。このように、SCM応答細胞はそれらの浮遊密
度に対応する勾配内に保持される。そして密度勾配が増
すから、予め決めた狭域密度範囲内のSCM応答リンパ球
はより大きな直線密度間隔に延在する帯域内のSCM非応
答細胞および他の血液成分から分離される、従つてSCM
応答細胞の分離技術は未熟な人達でも容易に実施できる
と共に、その自動化も容易にできる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明に使用され連続密度勾配溶液の体積比
と密度との関係曲線である。第2図は、SCM応答細胞が
位置する勾配の体積比と密度範囲を示す密度と体積比と
の関係曲線である。
発明の実施するための最良の形態 前記雑誌、European Journal of Cancer,Vol.13,903-
915(1977)に報告された癌を検出するSCM試験は、PHA
とCaBP又はTAAと共に培養した後、生きた細胞における
細胞質マトリツクスの組織の物理的状態における変化を
測定する。用語「細胞質マトリツクスの組織化」又は
「SCM」は、細胞の細胞質マトリツクスの組織の分子レ
ベルにおける物理的変化を記載するために用いる。SCM
は、水の分子、イオン、三リン酸アデノシン、環状リン
酸アデノシンのような巨大分子および他の主要吸収剤間
の相互作用の力を反映する、そしてこれら相互作用の動
揺がSCMの変化をもたらす。リンパ球のかかるSCMの変化
は、PHAのようなマイトジエンおよび癌に関係した抗原
並びに癌の塩基性タンパク質(CaBP)によつてもたらさ
れることがわかつている。最も重要なことであるが、我
々は、癌で苦しんでいる供血者からの動物およびヒトの
SCM応答リンパ球は、種々の腫瘍組織の貯留混合体から
誘導されたPHAおよびCaBPに対して、健康な供血者や非
癌性病の供血者におけるリンパ球のSCM応答体と異なるS
CM応答を示すことを見出した。さらに、我々は、癌で苦
しんでいる供血者からのSCM応答リンパ球はその供血者
の癌と同一種類の癌から特異的に誘導された抗原のみに
応答し、別の種類の癌から特異的に誘導された抗原には
応答しないことを見出した。これらの抗原は特異腫瘍関
係抗原(TAA)と呼ぶ。従つて、SCM試験は、リンパ球が
さらされる癌関係抗原の性質に依存して、診断手段又は
スクリーニング試験として有用である。
癌のSCM試験の結果を発展させて、SCM応答リンパ球
は、ある意味においてSCM応答リンパ球を採取した宿主
体に体の異常や病気もたらす物質の存在によつてリンパ
球が接触した体の異常や病気に関係した物質に対してSC
M応答を前もつて示すと思われる。従つて、SCM試験法は
抗原を生成する病気や体の異常の検出に応用できる。さ
らに、患者は1つ以上の体の異常や病気、例えば癌とウ
イルス感染に苦しめられる場合がありうる。SCM試験法
および本発明に従つて分離されたSCM応答リンパ球は、
単に患者の血液から分離したSCM応答体を使用するが、
一方の試験には癌に関係した抗原そして他方の試験には
ウイルスに関係した抗原を利用することにより2つのSC
M試験を行なうことによつて、癌とウイルス感染の両方
に対する試験をするために使用される。同様に、SCM試
験を利用して器官の移植手術における拒絶反応の開始を
監視することができる。患者の血液のSCM試験を周期的
に行うことによつて、器官の拒絶反応を早期に検出して
治療を始めることができると共に、実際に必要である前
に患者に薬剤を投与する必要がない。ここでの用語「抗
原」は、最も広い意味において、SCM応答リンパ球にお
けるSCM応答を引き出すところの全ての異質の病気又は
体の異常に関係した物質を意味する。
SCM応答体は、螢光偏光によつて測定するのが最も便
利である。フルオレセイン分子を生きたSCM応答細胞に
導入して、螢光偏光度を測定する。高偏光度は高SCMを
示し、低偏光度は低SCMを示す。対照細胞と、抗原にさ
らされた細胞間の偏光における変化が細胞のSCM応答を
示す。癌のSCM試験に関して、癌にかかつていない供血
者からのSCM応答リンパ球は、癌に関係した抗原、CaBP
又はTAAと接触したときにかなりSCMの低減を示す。一
方、癌にかかつている供血者からのSCM応答リンパ球
は、特異型の悪性腫瘍にもかかわらず、PHAには実質的
に応答しないが、一般にCaBPと癌に関係した抗原に応答
し、特にその供血者と同一型の悪性腫瘍から誘導された
TAAに応答する。これらのSCM応答細胞は、このグループ
の細胞を分離する方法の記載から明らかになる理由でF2
応答体と呼ぶ第1グループのSCM応答リンパ球から成
る。
本発明の優れた分離法の結果として、我々はH4応答体
と呼ぶ第2グループのSCM応答細胞を分離することがで
きる。この第2グループはF2応答体とは異なるSCM応答
を示し、癌にかかつていない供血者から得たときF4グル
ープの細胞はPHAに本質的に応答を示さないが、癌にか
かつている供血者から得た細胞はPHAのみに応答するが
癌に関係した抗原又はTAAには応答しない。
SCM応答リンパ球は免疫学的にT−細胞単核白血球で
ある。現在のところ十分にわかつていないけれども、SC
M応答リンパ球は体の免疫系を誘発する抗原と認めら
れ、血流内を循環していると考えられる。従つて、これ
らの細胞は、一般に抗原ではなくて宿主体の病気や体の
異常によつて生成された抗原のような異質の物質を認識
する情報を与えるようになる。しかしながら、血液に見
られるリンパ球の全てが病気や体の異常に関係した物質
に応答するSCMではなく、特定の浮遊密度を有する細胞
のみがSCMに応答する。従つて、20℃で1.0590g/cm3〜1.
0670g/cm3の浮遊密度間隔を有するSCM応答細胞(F2グル
ープ)、および20℃で1.0690g/cm3〜1.0730g/cm3の浮遊
密度間隔を有するSCM応答細胞が指標として有用であ
る。これらの密度の外側にあるリンパ球はここに記載す
る試験方法においてSCM応答をせず、それらの認知され
る程度の存在は、SCM応答細胞の作用を減じて試験感度
を下げるので、回避しなければならない。
ここでの用語「浮遊密度」は、血液成分が本質的にゼ
ロの重力である多密度勾配溶液の勾配の密度から得られ
る。すなわち、血液成分は浮力も示さず、その勾配に低
下もしない。血液成分は異なる浮遊密度を有し、従つて
多密度勾配溶液におけるそれらの分離を可能にする。
前記のように、浮遊密度は20℃の標準状態で0.315〜
0.320 Osm/Kgである。標準状態で操作することが不便な
場合もある。そのような場合には、非標準状態で分離さ
れる血液成分の実際の浮遊密度は次式に従つて計算によ
り標準状態へ戻すことができる: DX=D0.315+0.063(X−0.315);および DT°−D20℃+2.8×10-4(20°−T℃);但し DXとDTは、それぞれX Osm/KgとT℃のオスモル濃度にお
ける浮遊密度である。
F2およびF4のリンパ球は、制御環境下に維持されたと
き、470nm又は442nmでの励起でそれぞれ510nm、又は527
nmに細胞内フルオレセイン螢光偏光ピークを示す。これ
に対して、同一条件下でのSCM非応答リンパ球は510nm又
は527nmに細胞内フルオレセレン螢光偏光ピークを示さ
ない。
以上の記載から、SCM応答リンパ球の分離は、SCM非応
答体の混合が感度の損失をもたらすので、SCM試験法に
おいて重要な工程である。その上、悪い分離は、SCM応
答細胞と共にSCM応答を妨害する物質の混合をもたら
す。さらに、癌を試験するとき、同一試験試料における
F2とF4細胞グループからのSCM細胞の組合せ(混合)
は、既に指摘したように、F2とF4のSCM応答細胞は異な
るSCM応答を出し、かつ癌患者から得たF4細胞の場合にP
HAに対する応答が癌にかかつていない供血者からのF2の
SCM応答細胞の応答と同一であるから、誤つた負を含む
誤つた結果を出す。
本発明の分離方法は、SCM試験法に必要な狭く画定さ
れた密度間隔内にリンパ球を分離するために、多密度勾
配溶液を使用する。その流体の密度勾配は、採集する細
胞に依存してF2のSCM応答細胞又はF4のSCM応答細胞又は
その両方の密度間隔の幅を確定しなければならない。多
密度勾配溶液は、限定される密度間を連続的に増す密度
プロフイールを有する溶液を生成するために、ポリビニ
ル・ピロリドンをコーテイングしたシリカのような不活
性のコロイド物質の溶液を十分な速度で遠心分離するこ
とによつて生成することが望ましい。多勾配密度溶液は
等オスモル濃度の2種類の限定流体をプログラム混合す
ることによつても生成することができる。また、段階的
勾配は、F2および/またはF4リンパ球の浮遊密度間隔に
対応する密度をもつた流体を積層することによつて作る
ことができる。
本発明によつて、リンパ球の採集および分離は、多密
度勾配溶液上に血液試料の一部を層にして、その組合せ
体をそれらのそれぞれの浮遊密度に従つて密度溶液内の
血液成分を分離するのに十分な速度で遠心分離すること
によつて行なう。その多密度勾配溶液はSCM応答リンパ
球に関して不活性でなければならない。
遠心分離後、等体積分量の密度流体を吸引又は滴定に
よつて逐次回収して、その密度を測定する。以下標準の
温度およびオスモル濃度と呼ぶ20℃の温度および0.315
〜0.320 Osm/Kgのオスモル濃度において、SCM応答細胞
は1.0590g/cm3と1.0670g/cm3間の密度(F2)を有するア
リコート、および1.0690g/cm3と1.0730g/cm3間の密度
(F4)を有するアリコートに含まれる。
連続密度勾配溶液に関して、密度勾配溶液プロフイー
ルは溶液の遠心分離速度、温度およびオスモル濃度に依
存することがわかる。所望の連続密度プロフイールは、
標準の温度およびオスモル濃度において29°に固定した
角度のロータを使用し、溶液を26,000gAVで遠心分離す
ることにより得られることがわかつた。角度34°のロー
タでは、同一の密度プロフイールは11.400gAVでの遠心
分離で得られる。前に述べたように、連続又は段階的多
勾配溶液は、F2のSCM応答細胞の分離をするために、1.0
50g/cm3以下で少なくとも1.070g/cm3まで増大する最小
限定密度、およびF4のSCM応答細胞の分離をするために
約1.060g/cm3以下で約1.080g/cm3まで連続的に増大する
最小限定密度をもつた密度勾配プロフイールをもたなけ
ればならない。多密度溶液の密度勾配は同一密度溶液に
おけるF2およびF4のSCM応答細胞の両方を分離するため
に十分広くなつている。
本発明の分離法は容易に自動化ができ、かつ通常の技
術レベルを越えた高度の技術および訓練を必要としな
い。分離が行なわれる温度および流体オスモル濃度の精
密制御を必要とせず、約±2℃の温度制御と約±0.005
Osm/Kgのオスモル濃度で良好な結果が得られる。狭域の
浮遊密度間隔内のSCM応答細胞を分離する能力、およびS
CM応答細胞のより精密な浮遊密度範囲の認識が、SCM非
応答血液成分による妨害を実質的に排除し、従つてSCM
試験法を従来の粗い分離法を用いて得られるよりも高感
度、高再現性および正確な結果をもたらす。
次の実施例は本発明の実施方法を説明するが、これら
の実施例は説明のためであつて限定を意図するものでな
い。
実施例1 連続密度勾配流体の調製 連続密度勾配溶液は、9重量%のPVP(ポリビニル・
ピロリドン)塗工コロイド・シリカの無菌水溶液56部
(体積)と、0.34MのNaClから成る塩類無菌水溶液44部
(体積)とを混合することによつて調製した。その塩溶
液は0.2g KH2PO4/lを含有する。無菌水およびその水溶
液は防腐剤を含有しない。遠心分離を行う前の溶液の比
密度は、パール・デジタル密度計(Paar Digital Densi
ty Meter,DMA 55型)で測定し、20℃で平均1.077g/cm3
であることがわかつた。そして溶液は0.22ミクロンのミ
リポア(Millipore)フイルターに通すろ過によつて滅
菌した。その溶液は1000mlに調製した、そして4℃にお
いてダーク・ボトルに2ケ月まで貯蔵できる。
その溶液の15mlアリコートを遠心分離ガラス管(Core
x No.8441,16mmO.D.)に移して、20℃の温度にした。そ
れらのアリコートは、角度20°に固定したロータを使用
して26,000gAVで30分間遠心分離をした。遠心分離後の
溶液の密度プロフイールは、パール・デジタル密度計を
使用して20℃で逐次それぞれ1ml画分の絶対密度を測定
することによつて決定した。それらの逐次画分の各々の
平均密度のプロツトを第1図に示す。図示にように、約
1.050g/cm3の密度における第2の体積画分で始まり約1.
090g/cm3の密度における第12の体積画分まで、画分の密
度における直線状の漸進的増加がある。
実施例2 SCM応答リンパ球の分離 健康な供血者30人と悪性腫瘍を有すると診断された20
人の供血者から末梢血液20mlの試料を得た。実施例の目
的から、癌の種類は重要でない。
血液試料はサール(Searle)によつて販売されている
LH/10のリチウム・ヘパリン含有血液採集管又はヘパリ
ン添加パキユテイナー(Vocutainer)管に採集した。ヘ
パリン添加血液試料は室温(18℃〜20℃)で12時間まで
貯蔵することができる。10mlの各血液試料は、0.1gのカ
ルボニル鉄粉末(GAF,Great Brilain社販売のタイプS
F)を含有する20mlのガラスびんに移した。Koch-Light
研究所によつて販売されている鉄粉を使用して、同様の
結果が得られた。それらのガラスびんは37℃で30分間30
r.p.mの速度で回転させた後、磁石上に15〜30分間置い
て、血液試料から鉄粉と共に食細胞を分離させた。
食細胞をなくした血液試料の各々の4〜5mlアリコー
トを実施例1で調製した連続密度勾配溶液を含有する遠
心分離管に移した。そしてそれから密度勾配溶液の最上
部4mlを除去した。密度勾配溶液と血液アリコートは共
に転移前に20℃の温度に平衡させた。転移は密度勾配溶
液の上に血液の上に血液を注意深く層にすることによつ
て行つた。それらの管は、約20℃の温度に維持すべくく
サーモスタツトで制御された遠心分離機に入れて、1分
間かけて550gに徐々に加速し、その速度で30分保持し
た。管から逐次0.5mlのアリコートを取り出して、各ア
リコートの密度を20℃においてパール・デジタル密度メ
ータで測定した。
遠心分離後に遠心分離管の各々から逐次0.5mlずつ取
り出したアリコートの検査は、最初の5つのアリコート
(最初の25mlを表す)は本質的に細胞を含まない血漿を
含んでいることを示した。次に2つのアリコート、管内
容物の2.5mlと3.0mlはリンパ球の約98%を含有してい
た。これら2つのアリコートを混合して画分1(F1)と
呼ぶ。密度勾配溶液の3.5mlと4.0mlのアリコートに単離
された血液成分は約99.0%のリンパ球からなることがわ
かつた。これら2つの0.5mlアリコートを一緒にして画
分2(F2)と呼ぶ。第3の画分(F3)は密度勾配溶液の
4.5mlと5.0mlのアリコートの混合体であつて約99%のリ
ンパ球を含有した。密度勾配溶液の5.5mlと6.0mlを表す
アリコートを混合することによつて得られた第4の画分
(F4)の保持血液成分は約80%のリンパ球から成つた
が、密度勾配溶液の6.5mlと7.0mlのアリコートにより形
成された第5の画分(F5)の保持血液成分は約75%のリ
ンパ球からなつた。主に赤血球を含んだ残りのアリコー
トは捨てた。画分F1-F5における他の保持血液成分は、
リンパ球の外に若干の顆粒球や血小板も観察されたけれ
ども本質的に赤血球から成つた。
画分の各々の密度範囲は画分を形成するアリコートの
密度に対応させた。第1表は密度勾配溶液の画分1−5
に保持された血液成分の密度範囲とリンパ球のパーセン
トを示す。
実施例3 癌に関係した抗原に対するSCM応答の測定 実施例2で得られる各画分は、SCM癌スクリーニング
法〔詳細は次の文献に記載されている:L.Cercek and B.
Cercek,entitled“Application of the Phenomenon of
Changes in the Structuredness of Cytoplasmic Matri
x(SCM) in the Diagnosis of Malignant Disorders:A
Beview,"EuropJCancer,Vol.13,pp.903-915(197
7)〕に従つて保持リンパ球のSCM応答を検査した。
各画分は0.9% NaCl無菌水溶液6〜7mlで2回洗浄
し、次にダルベツコのリン酸塩緩衝塩類溶液(PBS)で
洗浄した。洗浄の間に細胞懸濁液を500gで遠心分離し、
上澄液をデカントした。洗浄後、各画分の細胞懸濁液は
PBSと再混合し、体積を調節して約5×106細胞/mlの懸
濁液を生成した。各画分の細胞懸濁液は次の3部分に分
けた:対照試料として使用する第1の部分、PHAとと共
に培養する第2の部分、そして癌に関係した抗原と共に
培養する部分。
SCM試験法に従つて、リンパ球のSCM刺激は、リンパ球
部分の各々の0.5ml部分を抗原(PHA)0.05ml又は癌に関
係した抗原0.05mlと共に少なくとも30分間温置すること
によつて行つた。マイトジエンはウエルカム(Wellcom
e)社から得た試薬品位のPHAであつて、再構成させた後
で、防腐剤を含まない無菌水で1:5〜1:10に希釈した。
癌に関係した抗原は標準の方法に従って各種の悪性腫瘍
から得た癌組織のプールからPBSにおける抽出によつて
得た。従つて、各画分から得た細胞懸濁液の各部分に対
して、対照部分、PHAで刺激された部分および癌に関係
した抗原によつて刺激された部分が前述のように調製さ
れた。
SCM応答は、鉛直および水平に偏光された発光を測定
するために偏光補助装置を備えた螢光分光光度計で測定
する。励起モノクロメーターを470nmの波長に、そして
螢光モノクロメーターを510nmに波長にセツトした。こ
の試料に使用した螢光分光度計はサーモスタツトで制御
したキユベツト・ホールダーを備えたペルキン−エルマ
ー(Perkin-Elmer)MPF−4型の計器であり、測定は27
℃で行つた。鉛直に偏光した光のみを透過する偏光フイ
ルターを励起モノクロメーターと試料の間に取り付け
た。第2の偏光フイルターは、フイルターを鉛直偏光光
を透過させる第1の位置と水平偏光光を透過させる第2
の位置間を移動させるフイルター位置自動変化装置を備
えた。フイルターは石英円板の間に取り付けたシート状
偏光子(Polacoat型105U.V.)であつた。
対照部分又は刺激細胞懸濁液部分1mlの2/10を、無菌
のPBSにフルオレセインインジアセテート(FDA)の0.6
μm基質溶液3mlを含有するビーカーに注入した。FDAは
細胞膜を容易に透過して、酵素加水分解によつてフルオ
レセレン分子に転化される。そしてそのかなりの部分が
生存可能な細胞に保持される。FDAの加水分解速度と、
フルオレセレンの細胞からFDA溶液内への透過速度との
間の中間として27℃の測定温度を選んだ。温度制御の外
に、螢光偏光値の再現性はFDA基質溶液のpHとオスモル
濃度にも左右される。細胞のSCM応答は、FDA基質溶液の
pHが7.4以下にあると低下する。従つて、細胞懸濁液のp
Hは7.4又はその少し上に保持する必要がある。
オスモル濃度が増すと、細胞の偏光値も増すそして逆
も同じである。従つて、試料間の再現性を保証するため
に、FDA基質溶液のオスモル濃度は等張値0.330 Osm/Kg
の±1%以内に保つ必要がある。
細胞懸濁液のFDA基質溶液への注入後、その混合体は
直ちに石英キユベツトに移して、サーモスタツトで制御
したキユベツト・ホルダーに置いた。鉛直偏光励起光に
対して平行および垂直な螢光の強度は、試料と発光モノ
クロメーター間に配置された偏光フイルターの向きを変
えることによつて測定し、それらの測定値を約6分間又
は偏光励起光の面に垂直な螢光の強度がフルスケールの
偏位の約80〜90%に達するまで記録した。フルオレセレ
ンの細胞からの漏れおよびバツクグランドの螢光は、制
御吸引(40cmHg以下)下で細胞懸濁液をろ過し、細胞懸
濁液の場合と同じ方法でろ液の発光を記録することによ
つて補正した。細胞Iによつて発光された螢光の強さ
は、ろ過の間隔の1/2の時間に外挿した全螢光強度から
ろ液の対応する強度を差し引くことによつて得られる。
試料中の細胞の偏光又はP値は次式の関係から計算され
る: P=I −GI/I +GI 但し、I およびIは、試料の細胞によつて発光され
た鉛直偏光光源に対してそれぞれ平行および垂直の偏光
螢光強度である、そしてGは光学系を通過する偏光の平
行および垂直成分の不均等な透過に対する補正係数であ
る。
Gの値は、垂直螢光強度をろ液溶液から又は470nmに
おいて水平偏光光で励起されたPBS中のフルオレセイン
の10-7M溶液から発光される平行螢光強度で割ることに
よつて決まる。本実施例に使用した装置のG値は0.42で
あつた。
健康な30人の供血者および悪性疾患を有するものとし
て診断された20人の供血者から得た血液の5画分の各々
からPHAおよび癌に関係した抗原で刺激された試料の平
均P値を、血液試料の5画分からの未刺激対照試料の平
均P値のパーセントとして報告した。それらの結果を次
の第2表に要約する。
第2表から、連続的密度勾配流体の画分1,3および5
に保持されたリンパ球はSCMに応答しないことは明白で
ある。マイトジエン又は抗原による刺激に対して、画分
1と3の細胞による反応は本質的にない、そして画分5
の細胞の場合に健康な供血者からのリンパ球はマイトジ
エンに応答を示さない、これはこれらの細胞もSCMに応
答しないことを示す。これは、これら細胞のスペクトル
が510nmにおいて螢光偏光ピークを示さないことによつ
て確証され、これらが510nmにピークを示すF2およびF4
細胞のスペクトルとは対照的にSCM非応答体であること
を示す。画分2(F2細胞)に保持された細胞はマイトジ
エンおよび抗原による刺激に対して古典的な応答を示し
た。従つて、マイトジエンPHAで刺激された健康供血者
のF2リンパ球は、非刺激の対照試料に比較して偏光値が
著しく低下する。これはPHAに対するリンパ球によるSCM
応答を示す。これらの同一リンパ球は癌に関係した抗原
に対して本質的にSCM応答を示さなかつた。同じ特徴に
よつて、癌で苦しんでいる供血者からのF2リンパ球はPH
AにSCM応答を示さなかつたが、癌に関係した抗原には一
定の応答を示した。これは、20℃で1.0590〜1.0670g/cm
3の浮遊密度を有するF2リンパ球が癌の検出のためのSCM
試験用に適することを決定する。
F4リンパ球、すなわち1.0690〜1.00730g/cm3の浮遊密
度を有する細胞もPHAに対してSCM応答を示す。それはSC
M癌検出法に有用であることを示すが、その応答はF2リ
ンパ球の場合とは異なる。F2応答体に対して、癌で苦し
んでいる供血者からのF4リンパ球はPHAに対して著しいS
CM応答を示す。その上、F4細胞は供血者の状態には無関
係に癌に関係した抗原に応答を示さない。PHAに対するF
4リンパ球の応答はマイトジエンに対するF2細胞の応答
とは逆であることに注目すべきである。この理由はわか
らないが、F4リンパ球は癌の存在のために血液試料をス
クリーニングするSCM試験に使用できることは明らかで
ある。PHAに対する供血者のF4リンパ球の積極的なSCM応
答は、さらに試験と診断を要求する悪性腫瘍の存在のプ
ラス表示を与える。
F4リンパ球は、F2とF4細胞の両方が存在すると実際に
悪性腫瘍が存在するときに悪性腫瘍の不在を示す(又は
逆も同じである)間違つた結果を出す恐れがあるから、
マイトジエン刺激の前にF2リンパ球から分離しなければ
ならないことも明らかである。本発明の優れた分離方法
によつて、F2とF4細胞が、分離されて、SCM非反応細胞
又はF2とF4応答体の混合物の存在のために間違つた結果
の危険性を防止できるように、生物物理学的に規定され
る。
実施例4 同種移植拒絶および組織適合性を決定するSCM応答 器官移植片受容個体の末梢血液から実施例2の方法に
従つて分離されたF2リンパ球は、同種多種の拒絶発症の
開始を示すために使用する。実施例3のSCM応答法を利
用して、分離したF2リンパ球を器官提供者の組織から得
たPBS中の組織抽出物と共に温置する。器官の拒絶は、
器官受容個体からのF2リンパ球が器官提供者からの組織
抽出物と接触後に細胞内フルオレセイン螢光偏光におけ
る減少を示すときに示される。適合性は、提供者の組織
抽出物に対応して受容個体のF2リンパ球の偏光値におけ
る減少がないことによつて示される。
組織抽出物の代りに、受容個体のF2リンパ球を器官提
供者の血液からF2リンパ球のPBS中の細胞を含まない抽
出物又は実質的に含まない抽出物(約5%の細胞)と共
に温置する、そしてSCM応答を実施例3のように測定す
る。
この実施例の方法は、器官提供者と潜在的な器官受容
個体間の適合性を決定するために器官の移植前にも利用
される。本例の方法は3〜4時間と比較的短時間に実施
される、そして時間の節約をする別の試験方法として、
提供者と受容個体間の適合性の目安として通常用いら
れ、結果が出るまでに48〜72時間かかる従来の混合リン
パ球反応法に利用される。
実施例5 アレルギー反応を決定するSCM応答 F2リンパ球は、アレルギー反応に苦しむ提供者の末梢
血液から実施例2に従つて分離し、実施例3の方法に従
つて使用して、現在従来の皮膚パツチ試験に使用されて
いる花粉抽出物、ダスト抽出物、動物の毛抽出物、草抽
出物、ミツバチ毒のようなアレルゲンに対する提供者の
反応を測定する。アレルゲンに対するアレルギー反応
は、実施例3の方法で特定のアレルゲンに対するF2リン
パ球によるSCM応答を示すところの提供者のF2リンパ球
の細胞内フルオレセイン螢光偏光値の減少によつて示さ
れる。本実施例の方法によつて、従来の痛くて不便なス
キン・パツチ試験を回避することができる。
実施例6 ウイルスおよび細菌の感染を決定するSCM応答 未知のウイルス又は細菌感染で苦しんでいる提供者の
末梢血液から実施例2の方法に従つて、F2リンパ球を単
離する。それらのF2細胞は、感染の原因であるとの疑い
のあるウイルス又は細菌の抽出物および毒素と共に実施
例3の方法に従つて温置する。F2リンパ球は、提供者の
体に存在する特定の毒素と共に温置されたとき細胞内フ
ルオレセイン螢光偏光における減少によつて示される応
答をするが、F2リンパ球と一緒に温置される他の試薬に
対しては応答しない。
以上、いくつかの好適な実施例に関して本発明を記
載、説明したが、請求の範囲内で他の実施例がありうる
ことを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サアセク・レア アメリカ合衆国カリフオルニア州 92686・ヨルバ リンダ・キヤンフア アベニユ−4318

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 20℃において少なくとも1.050g/c
    m3と1.080g/cm3間の密度を有する多密度勾配溶液を生成
    する工程; (b) 前記多密度勾配溶液に血液試料を導入する工
    程; (c) 前記血液試料と前記多密度勾配溶液を制御され
    た温度および十分な重力で遠心分離させて、該血液試料
    の成分の浮遊密度に従って該血液試料の成分を分離し前
    記多密度勾配溶液に分配および保持させる工程; (d) 前記保持された血液成分を含む前記多密度勾配
    溶液のアリコートをそれぞれのアリコートに分ける工
    程; (e) 1.0590g/cm3と1.0670g/cm3間の浮遊密度と1.06
    90g/cm3と1.0730g/cm3間の浮遊密度を有するアリコート
    からなる群から選んだ少なくとも1つのアリコートを収
    集する工程;および (f) 前記少なくとも1つのアリコートを洗浄するこ
    とによって、1.0590g/cm3と1.0670g/cm3間の浮遊密度と
    1.0690g/cm3と1.0730g/cm3間の浮遊密度からなる群から
    選んだ浮遊密度を有する少なくとも1つのリンパ球懸濁
    液を得る工程; から成り、リンパ球のSCM応答に基づいて、抗原、マイ
    トゲン等のような体の異常や病気に関係した物質による
    刺激に応答できるリンパ球を血液試料から分離する方
    法。
  2. 【請求項2】前記多密度勾配溶液が連続密度勾配を有す
    る請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記多密度勾配溶液が0.315乃至0.30 Osm/
    kgのオスモル濃度を有する請求の範囲第1項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記血液および前記多密度勾配溶液が20℃
    の温度において550gの有効な重力で遠心分離される請求
    の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記多密度勾配溶液が塩類溶液におけるコ
    ロイド・シリカの水溶液の混合体から成る請求の範囲第
    1項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記コロイド・シリカが不活性物質でコー
    テイングされる請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】前記コロイド・シリカの水溶液と塩類溶液
    の混合体が、20℃の温度において29°の角度に固定され
    たロータを使用して26,000gの重力で遠心分離される請
    求の範囲第5項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記コロイドシリカ溶液と前記塩類溶液の
    混合体が、20℃の温度において39°の角度に固定された
    ロータを使用して11,400gの重力で遠心分離される請求
    の範囲第5項記載の方法。
  9. 【請求項9】前記多密度勾配溶液が、等オスモル濃度の
    少なくとも2つの密度限定流体の混合体から成る請求の
    範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】1.0690g/cm3と1.0730g/cm3の密度を有す
    るアリコートが収集されて、前記洗浄工程を受ける請求
    の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】1.0690g/cm3と1.0730g/cm3間の浮遊密度
    を有するアリコートが収集されて、前記洗浄工程を受け
    る請求の範囲第1項記載の方法。
  12. 【請求項12】1.05090g/cm3と1.0670g/cm3間の浮遊密
    度を有する第1のアリコートと、1.0690g/cm3と1.0730g
    /cm3間の浮遊密度を有する第2のアリコートの2つのア
    リコートが収集されて、前記洗浄工程を受ける請求の範
    囲第1項記載の方法。
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