JP2552443Y2 - 植物用給湿布 - Google Patents

植物用給湿布

Info

Publication number
JP2552443Y2
JP2552443Y2 JP1990100725U JP10072590U JP2552443Y2 JP 2552443 Y2 JP2552443 Y2 JP 2552443Y2 JP 1990100725 U JP1990100725 U JP 1990100725U JP 10072590 U JP10072590 U JP 10072590U JP 2552443 Y2 JP2552443 Y2 JP 2552443Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
needle
missing
layer portion
outer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1990100725U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0460583U (ja
Inventor
勝博 井上
久仁夫 赤崎
稔秋 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP1990100725U priority Critical patent/JP2552443Y2/ja
Publication of JPH0460583U publication Critical patent/JPH0460583U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2552443Y2 publication Critical patent/JP2552443Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、含水性や水分徐放性に極めて優れ、鉢植え
などの植物に対して給湿を行なうための植物用給湿布に
関するものである。
従来の技術 従来、観賞用植木鉢には土砂が盛り込まれており、水
分を適宜補給しているものが一般的である。また、吸水
性の大きい繊維集合体やスポンジ様の多孔質体などを鉢
内に充填したものもみられる。
ところが、これら従来の手段はいずれも実用面におい
て何らかの欠点がみられる。例えば、土砂を盛り込んだ
鉢植えは水分の透過性が良すぎるため水分は短時間で鉢
の底に集中してしまい、土砂内の含水量低下が早くなる
ため、水分補給回数を多く必要とする。また、吸水性の
大なる繊維集合体は水分吸収量は大きいものの、水分の
発散が速く、一時に過度の給水作用が起こり、含水して
いる時間が短かいものとなる。また、スポンジ様の多孔
質体は水分の保水能力は優れるが自己吸水力が乏しく、
単に水分を与えるだけでは飽和量に達するまでに長時間
を要するため、鉢内から取り出して含水させるなどの必
要があり、繁雑な面がある。
考案が解決しようとする課題 本考案は、これら従来の植木鉢に充填する給湿体の有
する不備を解決するものであり、植木鉢内の植物に対し
適量の水分を長時間にわたり補給することのできる極め
て実用価値の高い植物用給湿布を提供することを目的と
するものである。
課題を解決するための手段 本考案者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、特定の編地構造と、親水成分を含有した糸
条特性により起生する相乗効果から大きな含水量と適正
な水分徐放性を兼備し、従来にない優れた給湿性能を発
揮しうる編地が得られることを見い出し本考案に達し
た。
すなわち本考案は、表裏の外層部と内層部に区分され
た3層構造を有する編地からなり、前記外層部の両面も
しくは片面において、ニードルループの一部が欠落して
いて、欠落している外層部の表面にあるニードルループ
数と欠落しているニードルループ数の割合が1:5〜3:1で
あり、かつ内層部を構成する糸条に親水性成分が含有さ
れていることを特徴とする植物用給湿布を要旨とするも
のである。
以下、本考案について詳細に説明する。
まず、本考案の植物用給湿布は、編地の厚さ方向に表
面外層部・内層部・裏面外層部の3層に区分された編構
造であることを第1の構成要件とし、第2の構成要件は
表面・裏面の両外層部もしくは表裏いずれかの外層部の
片面においてニードルループの一部が欠落していて、欠
落している外層部の表面にあるニードルループ数と欠落
しているニードルループ数の割合が1:5〜3:1であること
であり、第3の構成要件は内層部を構成する糸条に親水
性成分が含有されていることである。
本考案の植物用給湿布が上記のように植物に対して適
量の水分を長時間にわたり補給するのに使用されるにあ
たり、植木鉢の内周面に沿って編地を装着し、鉢の内部
に土砂を詰める場合は、土砂と接する面がニードルルー
プを一部欠落した外層部面であり、鉢の内周面と接する
編地面の外層部はニードルループが欠落していないこと
が土砂側に水分を与える能力を高くする上で好ましい。
また、鉢内の土砂層の中間部に編地を充填する場合は、
表裏両面ともにニードルループが欠落している外層部を
有している方が土砂へ均一に給湿することができ、好ま
しい。
すなわち、本考案の植物用給湿布は、含水能力を主と
して表裏中間層である内層部の空隙と、この内層部を構
成する糸条の繊維特性に依存し、さらに外層部のニード
ルループが欠落した一種の穴開き構造によって内層部に
含有している水分の徐放性が向上しうるものである。
次に、図面を用いてさらに詳しく説明する。
第1図は本考案の植物用給湿布の一実施態様を示す概
略平面図、第2図は第1図の断面図である。
第1図において、外層部の表面にある通常のウェール
(Wa)は、ニードルループ1の欠落部を有しておらず、
全てのニードルループ1が連結されているが、非連結ウ
ェール(Wb)はニードルループ1の欠落部2を部分的に
有し、ニードルループ1個の連結が外れている個所があ
る。ニードルループ1の欠落部2は、第2図に示すよう
に表面外層部3において一種の穴開き状となって内層部
4まで貫通した構造となっている。従って、内層部4に
含まれた水分の表面外層部3への導水路となり、徐々に
水分が滲み出ることになる。一方、裏面外層部5はニー
ドルループ1の欠落部を有してないから、内層部4の水
分が流出しにくく、保水機能が向上することになる。
本考案の植物用給湿布の内層部4を構成する糸条は、
少なくとも親水性成分を含有している必要があり、疎水
性成分のみでは外部からの水分吸収能力が低下し含水量
も少なくなる。
ここで、親水性成分は長繊維であればレーヨン、絹、
短繊維であれば綿、麻、ウールなどが代表的である。本
考案者らの実験によると、同じ外層部の表面にあるニー
ドルループ数とニードルループの欠落数の割合が1:5〜
3:1であれば給湿機能が良好となり、さらに内層部の構
成糸条に含まれる親水性成分が30重量%以上であれば、
吸水、含水、保水などの機能性が一段と向上するもので
あった。
第1図、第2図に示すような3層構造編地を製編する
具体的手段としては、第3図の編成作用図に示す組織が
採用される。第3図において、給糸口NoF2,F5とF1,F4で
は、各々シリンダー針CNとダイヤル針DNによってニード
ルループが形成され、編地の表側と裏側、すなわち本考
案の植物用給湿布における表面外層部3と裏面外層部5
を構成する。一方、給糸口NoF3,F6ではシリンダー針C
N、ダイヤル針DNともタック編成されているため、この
2給糸口F3,F6で形成される編目は編地の表裏表層面に
現れることなく、本考案でいう内層部4を構成すること
になる。さらに、上記給糸口NoF2,F5、F1,F4で形成され
るニードルループは、表裏の両外層部3、5を構成する
ものであるが、本考案の第2の構成要件であるニードル
ループの一部が欠落した構造を得るために、例えば6給
糸口で繰返されて編成作用を受ける際に、ある特定の給
糸口NoF2,F5、F1,F4のいずれかで糸条を供給せずに編成
作用を行なうことにより、既製のニードルループがシリ
ンダー針CNあるいはダイヤル針DNから外れて欠落部とな
る。この場合、該当する編針が次に編成作用を受ける以
前にニードルラッチを開放する必要がある。また、別の
方法として水溶液などに溶解する糸条で欠落部のニード
ルループを形成し、後工程においてこの糸条を溶解除去
して得ることも有効である。さらに他の手段としてシリ
ンダー針CNあるいはダイヤル針DNの一部を適宜針抜き状
態にすることもかまわない。
作用 この構成により、立体構造の内層部空隙と親水性成分
とによって水分を多量に含ませることができ、しかも含
水した内層部から外層部のニードルループの欠落部を通
じて編地表面に適量の水分を徐々に滲み出させることが
できる。この際の水分の徐放量はニードルループの欠落
数によって調整が可能であるため、用途的に汎用性に優
れる。さらに布構造が編物であるから伸縮性に富み、植
木鉢などへの設置が容易に行なえる。
実施例 以下、本考案を実施例に基づいて具体的に説明する。
第1表に示す糸構成で、第3図に示す編組織により、
本考案の植物用給湿布である実施例1,2、および本考案
の構成要件を一部しか満たしていない比較例1,2,3,4の
編地、計6点を製編した。ニードルループの欠落部は、
水溶性ビニロン40d/12fを適宜給糸して製編し、つづい
て常法による精練加工を行ない水溶性ビニロンを溶解除
去することにより得られた。
かかる6点について各々含水率と水分徐放性の評価を
行なった。
含水率は次の方法で求めた。
20cm×20cmの試料片を熱風乾燥機内で120℃×2時間
の乾燥処理を行なった後の試料重量(W0)を測定し、つ
づいて20℃の蒸留水中に6時間浸漬した後、試料の1コ
ーナーをクリップで吊り下げて5分間経過後に試料重量
(W1)を測定する。測定試料枚数は各5枚で次式により
含水率を算出する。
含水率=〔(W1−W0)÷W0〕×100(%) 5枚の平均値を第2表に示した。
次に水分徐放性は次の方法で求めた。
含水率と同様にして、試料片を蒸留水中に浸漬し、5
分間吊り下げた後、試料重量(W1)を測定し、つづいて
20℃×65%RHの室内において目付250g/m2のウールフェ
ルトの上に試料を載せて、1時間、2時間、4時間、8
時間、12時間、24時間の経過毎に試料重量を測定し、含
水量の変化を評価した。その結果を第4図に示した。
第2表および第4図に示すように、本考案の植物用給
湿布である実施例1,2は含水率が高くしかも水分徐放性
が適正であることが明らかである。一方、比較例1は含
水率が低く、比較例2と4は水分徐放性が低く、比較例
3は水分徐放性が過大で、いずれの比較例も実用的性能
に劣る点が認められる。実施例1,2の植物用給湿布を用
いて、観賞用植木鉢内に土砂と共に埋め込み、編地へ水
分を含ませることにより、土砂のみに比べ植物の枯れる
までの時間が格段に長くなった。
考案の効果 以上のように、本考案の植物用給湿布は立体的3層構
造を有し、その外層部にあるニードルループの一部が欠
落し、しかも内層部を構成する糸条に親水性成分が含有
されていることから以下のような効果を示す。
まず、立体構造の内層部空隙と親水性成分とによって
水分を多量に含ませることができ、しかも含水した内層
部から外層部のニードルループの欠落部を通じて編地表
面に適量の水分を徐々に滲み出させることができる。こ
の際の水分の徐放量はニードルループの欠落数によって
調整が可能であるため、用途的に汎用性に優れる。さら
に布構造が編物であるから伸縮性に富み、植木鉢などへ
の設置が容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の植物用給湿布の概略平面図、第2図は
同断面図、第3図は本考案の植物用給湿布の編成作用
図、第4図は本考案実施例と比較例の編地の含水率を示
すグラフである。 1……ニードルループ、2……欠落部、3……表面外層
部、4……内層部、5……裏面外層部、Wa……通常のウ
ェール、Wb……非連結ウェール、F1〜F6……給糸口、CN
……シリンダー針、DN……ダイヤル針。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−139852(JP,A) 実公 平1−1971(JP,Y2) 実公 昭56−33229(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏の外層部と内層部に区分された3層構
    造を有する編地からなり、前記外層部の両面もしくは片
    面において、ニードルループの一部が欠落していて、欠
    落している外層部の表面にあるニードルループ数と欠落
    しているニードルループ数の割合が1:5〜3:1であり、か
    つ内層部を構成する糸条に親水性成分が含有されている
    ことを特徴とする植物用給湿布。
JP1990100725U 1990-09-26 1990-09-26 植物用給湿布 Expired - Lifetime JP2552443Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990100725U JP2552443Y2 (ja) 1990-09-26 1990-09-26 植物用給湿布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990100725U JP2552443Y2 (ja) 1990-09-26 1990-09-26 植物用給湿布

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0460583U JPH0460583U (ja) 1992-05-25
JP2552443Y2 true JP2552443Y2 (ja) 1997-10-29

Family

ID=31843585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1990100725U Expired - Lifetime JP2552443Y2 (ja) 1990-09-26 1990-09-26 植物用給湿布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2552443Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4559022B2 (ja) * 2002-12-09 2010-10-06 ユニチカトレーディング株式会社 保水性編地

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49143586U (ja) * 1973-02-22 1974-12-11
JPS60139852A (ja) * 1983-12-28 1985-07-24 旭化成株式会社 パイル丸編地及び製法
JPS641971U (ja) * 1987-06-22 1989-01-09

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0460583U (ja) 1992-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2352735B (en) Improvements in or relating to spacer fabrics
JP2552443Y2 (ja) 植物用給湿布
JP3045173B2 (ja) 吸着剤を担持した繊維構造材
JP5895284B2 (ja) 加湿フィルター用立体編物
CN205818562U (zh) 一种麂皮绒布
CN211000286U (zh) 一种防螨除菌面料
US2070335A (en) Porous coated pile fabric
CN213564732U (zh) 蓄热保暖毛圈织物
CN214606278U (zh) 一种防水防螨防异味绣花面料
CN215704784U (zh) 一种冷感面料
CN214727030U (zh) 一种竹纤维抗菌面料
JPH089185Y2 (ja) 多層構造布巾用編地
CN207772535U (zh) 一种汉麻墙布
CN215551447U (zh) 高强度仿牛皮复合经编布
CN218749698U (zh) 一种可降解环保舒适性醋酯保湿经编面料
CN216166495U (zh) 一种透气纤维坐垫
CN220675611U (zh) 一种舒适的靠垫
CN216466559U (zh) 一种浴巾面料
CN208851147U (zh) 竹炭纤维透气地毯
CN212499223U (zh) 一种防潮导湿的缓冲墙布
CN214137696U (zh) 一种防静电保暖复合布
CN214354605U (zh) 一种吸湿透气针织面料
JPH0125213Y2 (ja)
CN207607189U (zh) 一种沙发面料
CN209580720U (zh) 一种用于户外衣物的透气面料