JP2552394Y2 - ペプチドフラグメント分取装置 - Google Patents

ペプチドフラグメント分取装置

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JP2552394Y2
JP2552394Y2 JP1992082497U JP8249792U JP2552394Y2 JP 2552394 Y2 JP2552394 Y2 JP 2552394Y2 JP 1992082497 U JP1992082497 U JP 1992082497U JP 8249792 U JP8249792 U JP 8249792U JP 2552394 Y2 JP2552394 Y2 JP 2552394Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ペプチドフラグメント
分取装置、特に、ポリペプチド中のリジン残基とそれに
続くカルボキシル末端側のアミノ酸残基との間のペプチ
ド結合が特異的に切断されたペプチドフラグメント混合
物からカルボキシル末端ペプチドを分取するペプチドフ
ラグメント分取装置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】ペプチドのカルボキシル
末端(C末端)の分析法として、特開平1−23560
0号公報に開示されたペプチド分取方法がある。このペ
プチド分取方法では、ポリペプチド中のリジン残基とそ
れに続くC末端側のアミノ酸残基との間のペプチド結合
を特異的に切断処理する。そして、得られたペプチドフ
ラグメント混合物が、遊離のアミノ基と反応して共有結
合を形成し得る官能基を有する固相支持体と反応させら
れる。次いで、各ペプチドのα位のアミノ基を有する末
端残基とそれに隣接する残基との間のペプチド結合をト
リフルオロ酢酸(TFA)により切断し、遊離してくる
タンパク質のC末端ペプチドフラグメントを採取する。
【0003】このペプチド分取方法を実施する装置とし
て、ペプチドフラグメント混合物と固相支持体とを充填
する反応容器と、ペプチドフラグメント混合物の各ペプ
チドと固相支持体とを共有結合で結合させるカップリン
グ手段と、酸(特にTFAが適している)を含む試薬を
試薬ボトルから配管を介して反応容器に供給するための
試薬供給部と、切断されたフラグメントを回収する回収
部とを備えたものを本考案者は考えた。しかし、このよ
うな構成からなるペプチドフラグメント分取装置では、
TFA等の試薬を反応容器に供給した後に、試薬を収納
する試薬ボトルと反応容器との間の配管に試薬が残留す
ることになる。このため、以下の問題が生じる。
【0004】時間の経過に伴いTFAが一部分解変質
し、次回の送液の際に純度の低下したTFAが装置性能
と反応性そのものとに影響を与える。 TFAは配管を透過して装置内に拡散するので、装置
の腐食の原因となる。本考案の目的は、配管内に残留す
る試薬を減少させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案に係るペプチドフ
ラグメント分取装置は、ポリペプチド中のリジン残基と
それに続くカルボキシル末端側のアミノ酸残基との間の
ペプチド結合が特異的に切断されたペプチドフラグメン
ト混合物からカルボキシル末端ペプチドフラグメントを
分取する装置である。この装置は反応容器とカップリン
グ手段と試薬供給手段と回収手段と試薬回収手段とを備
えている。
【0006】反応容器には、固相支持体が充填されてお
り、ペプチドフラグメント混合物が注入される。カップ
リング手段は、反応容器内の温度を調整してペプチドフ
ラグメント混合物を固相支持体に共有結合するものであ
る。試薬供給手段は、試薬を収納する試薬収納部を有
し、試薬収納部から配管を介して試薬を前記反応容器に
供給するためのものである。回収手段は、反応容器から
のペプチドフラグメントと廃液とを選択的に回収するも
のである。試薬回収手段は、配管に残留する試薬を試薬
収納部に回収するものである。
【0007】
【作用】本考案に係るペプチドフラグメント分取装置で
は、反応容器には固相支持体が充填されており、ここに
ペプチドフラグメント混合物が注入されると、カップリ
ング手段により、反応容器内の温度が調整され、ペプチ
ドフラグメント混合物が固相支持体にカップリングされ
る。そして、試薬供給手段が、試薬を試薬収納部から反
応容器に配管を介して供給する。さらに、反応容器から
のペプチドフラグメントが回収手段により選択的に回収
される。これらの処理が終了すると、配管に残留する試
薬が試薬回収手段により試薬収納部に回収される。
【0008】ここでは、回収手段により、ガス供給部か
ら反応容器と第2回収部に選択的にガスを供給してガス
圧を高めて第1回収部にペプチドフラグメントを回収
し、またガス供給部から反応容器と第1回収部に選択的
にガスを供給してガス圧を高めて第2回収部に廃液を回
収する。これにより装置の大型化,複雑化を招くことな
く必要なペプチドフラグメントとその他の廃液とを区分
して回収できる。 さらに、試薬回収手段により、配管に
残留する試薬が確実に試薬収納部に回収される。このた
め、配管内に残留する試薬が減少する。これにより、装
置の寿命は向上しかつ次回使用時にコンタミネーション
の危険が減少する。
【0009】
【実施例】図1に示す本考案の一実施例によるペプチド
フラグメント分取装置1は、箱状の本体ケース2と、本
体ケース2の前面上部に配置された操作パネル3とを有
している。本体ケース2の前面には、第1容器配置部4
と第2容器配置部5とが上下に配置されている。
【0010】第1容器配置部4には、回収されたC末端
ペプチドを収納する回収ボトル6を取り付けるための回
収ボトル取付部7と、後述するカラム32を収納するヒ
ートブロック8とが並んで配置されている。第2容器配
置部5には、廃液ボトル9を取り付けるための廃液ボト
ル取付部10と、回収液を収納する回収液ボトル11を
取り付けるための回収液ボトル取付部12と、切断に用
いるトリフルオロ酢酸(TFA)を収納する切断液ボト
ル13を取り付けるための切断ボトル取付部14と、洗
浄液を収納する洗浄液ボトル15を取り付けるための洗
浄ボトル取付部15とが並設されている。
【0011】操作パネル3は、図2に示すように、8個
のLED1〜LED8を並設配置した工程表示部19
と、5個のキーK1〜K5を並設配置したキー入力部2
0と、6個のLEDを上下に配置した状態表示部21と
から構成されている。LED1はカップリング工程時
に、LED2は第1洗浄工程時に、LED3は第2洗浄
工程時に、LED4は乾燥工程時に、LED5は切断工
程時に、LED6は回収工程時に、LED7は濃縮工程
時に、LED8は工程完了時にそれぞれ点灯する。
【0012】キーK1は、配管内の洗浄のみを行うとき
に操作する洗浄キー(WASH)である。キーK2は、
後述するTFA回収時に操作するTFA回収キー(TF
A/RET)である。キーK3は、任意の工程から進捗
させるためのカーソルキーである。キーK4は、工程を
自動的に進捗させるためのランキー(RUN)である。
キーK5は、工程を強制的に停止させるためのストップ
キー(STOP)である。
【0013】本体ケース1内には、図3に示す13個の
電磁弁SV1〜SV13を含む配管系統が配置されてい
る。電磁弁SV1〜SV7及びSV11〜SV13は、
常閉の2方向弁である。これらの電磁弁は通電時に開
く。また電磁弁SV8〜SV10は3方向弁であり、そ
のうち2つの入側ポートは常開であり、残りの出側ポー
トは常閉である。このため電磁弁SV8〜SV10は通
電時に全てのポートが開き、遮断時に出側ポートのみ閉
じる。
【0014】電磁弁SV1の入側ポートには、窒素ガス
ボンベ(図示せず)が接続される。電磁弁SV1の出側
ポートには、電磁弁SV2〜SV7の入側ポートが一括
接続されている。電磁弁SV2の出側ポートは、電磁弁
SV8、電磁弁SV9、計測管31及び電磁弁SV10
を介してヒートブロック8内のカラム32に接続されて
いる。
【0015】電磁弁SV3の出側ポートには、先端が洗
浄ボトル15に挿入された配管の基端が接続されてい
る。電磁弁SV4の出側ポートには、先端が回収液ボト
ル11に挿入された配管の基端が接続されている。電磁
弁SV5の出側ポートには、先端が切断液ボトル13に
挿入された配管の基端が接続されている。電磁弁SV6
には、先端が廃液ボトル9に挿入された配管の基端が接
続されている。電磁弁SV7の出側ポートには、先端が
回収ボトル6に挿入された配管の基端が接続されてい
る。
【0016】また電磁弁SV8の出側ポートには、先端
が洗浄ボトル15内の底面近くに挿入された配管の基端
が接続されている。電磁弁SV9の出側ポートには、先
端が回収液ボトル11の底面近くに挿入された配管の基
端が接続されている。電磁弁SV10の出側ポートに
は、先端が切断液ボトル13の底面近くに挿入された配
管の基端が接続されている。なお、これらの配管は、耐
腐食性等を考慮した透明樹脂性のチューブから構成され
ている。
【0017】ヒートブロック8内には、酵素処理された
ペプチドと固相支持体とを充填するためのカラム32が
配置され得る。カラム32には、分配ブロック34が配
管を介して接続されている。カラム32と分配ブロック
34との間には、配管内を通過する液を検出してカラム
32に液が満たされたことを検出するための液センサ3
3が配置されている。分配ブロック34は2方向に分岐
しており、一方には廃液ボトル9に挿通された配管が、
他方には回収ボトル6に挿通された配管がそれぞれ接続
されている。また、切断液ボトル13、廃液ボトル9及
び回収ボトル6には、配管を介して電磁弁SV11,S
V12,SV13の入側ポートが接続されている。これ
らの電磁弁SV11,SV12,SV13の出側ポート
は大気に開放されている。
【0018】ペプチドフラグメント分取装置1は、図4
に示す制御部40を有している。制御部40は、RO
M,RAM等のメモリを含むマイクロコンピュータから
構成されている。制御部40には、電磁弁SV1〜SV
13が接続されている。また制御部40には、キーK1
〜K5と、工程及び状態表示部19,21と、ヒートブ
ロック8を温度制御するための温調部41と、各工程に
おける処理時間を規定するためのタイマー42と、液セ
ンサ33とが接続されている。なお温調部41には、温
度設定部(図示せず)が設けられている。
【0019】次に、上述のように構成されたペプチドフ
ラグメント分取装置1の制御動作を、図5〜図15に示
すフローチャートにしたがって説明する。具体的な制御
動作を開始させる前に、オペレーターは、各ボトルに試
薬を充填し各取付部に取り付ける。ここで、洗浄ボトル
9には、メタノールあるいはアセトニトリルが充填され
ている。回収液ボトル11には、0.1%TFAを含む
50%アセトニトリル・2−プロバノール混合液が充填
されている。切断液ボトル13には、TFAが充填され
ている。
【0020】また、ヒートブロック8に、官能基を有す
る固相支持体(イソシオチアナート基が導入された多孔
性ガラス)が充填されたカラム32を装着する。カラム
32には、酵素(リシルエンドペプチターゼ)で処理さ
れたアミノ酸残基を含むペプチドフラグメント混合物が
予め注入されている。なお、このペプチドフラグメント
混合物には、酵素処理時に用いた尿素が残留している。
【0021】一方、ペプチドフラグメント分取装置1の
制御部40では、プログラムがスタートすると、まずス
テップS1で初期設定がなされる。ここでは、たとえば
制御部40内のメモリがクリアされる。ステップS2で
は、工程の進捗状況を示す変数sを「1」にセットす
る。ステップS3では、工程表示部19のLED(最初
はLED1)を点灯する。
【0022】そして、ステップS4〜S7でキー判定処
理を繰り返す。ここで、ステップS4では、ランキーK
3が操作されたか否かを判断する。ステップS5では、
洗浄キーK1が操作されたか否かを判断する。ステップ
S6では、TFA回収キーK2が操作されたか否かを判
断する。ステップS7では、カーソルキーK3が操作さ
れたか否かを判断する。
【0023】ステップS4でランキーK3が操作された
と判断するとステップS8に移行する。ステップS8で
は、図7に示す順次処理(RUN処理)が実行される。
ステップS5で洗浄キーK1が操作されたと判断すると
ステップS9に移行する。ステップS9では、配管内を
洗浄する洗浄処理が実行される。ステップS6でTFA
回収キーK2が操作されたと判断するとステップS10
に移行する。ステップS10では、図16に示すTFA
回収処理が実行される。ステップS7でカーソルキーK
3が操作されたと判断するとステップS11に移行す
る。ステップS11では、カーソル処理が実行される。
このカーソル処理では、カーソルキーK3の操作の都
度、変数sをインクリメントする。なお、変数sは
「7」の次が「1」に戻るように変更される。また、変
数sが「8」のときも「1」に戻るように変更される。
【0024】ステップS8での順次処理では、まず図7
のステップS31で変数sを読み込む。ステップS32
では、読み込んだ変数sの値が「1」であるか否かを判
断する。変数sが「1」と判断した場合にはステップS
33に移行する。ステップS33では、カラム32内に
充填された固相支持体とペプチドフラグメント混合物と
のカップリング処理を行う。ステップS35では、未結
合のペプチドのパージ及び回収液による第1洗浄を行
う。これにより、未結合のペプチドフラグメント混合物
を洗い流す。ステップS35では洗浄液による第2洗浄
を行う。これにより、カラム32及び配管内を洗浄す
る。ステップS37では、N2ガスによる乾燥処理を行
う。ステップS38では、TFAを用いた酸処理による
切断処理を行う。ステップS39では、回収液によるフ
ラグメントの回収処理を行う。ステップS40では、N
2 ガスにより、回収したフラグメントの濃縮処理を行
う。
【0025】これらの処理が終了すると、ステップS4
1で変数sを「8」にし、一連の分取処理が終了したこ
とをLED8の点灯によって告知できるようにする。そ
してメインルーチンに戻る。ステップS32で変数sが
「1」ではないと判断した場合(処理を途中の工程から
始める場合)には、ステップS43〜ステップS47
で、変数sが「2」〜「6」のいずれの値であるかを判
断する。そして、その判断結果に応じて、ステップS4
3〜S47のいずれかから、ステップS36〜ステップ
S39のいずれかに移行する。変数sが「7」の場合に
はステップS47から、ステップS40へと移行する。
【0026】ステップS33のカップリング処理では、
図8のステップS51で、RUNキーのLEDを点灯す
る。これにより、オペレータは一連の処理が開始された
ことを認識できる。ステップS53では、温調部41に
よりヒートブロック8を4℃〜80℃(好ましくは10
℃〜60℃)の範囲内で温調する。この温調は、設定時
間T2 (たとえば5分〜3時間)の間行われる。すなわ
ち、ステップS54で設定時間T2 の経過を待ち、設定
時間T2 が経過するとステップS55に移行して温調を
終了する。ステップS56ではLED1を消灯する。こ
れによって、固相支持体とペプチドフラグメント混合物
とのカップリング反応を行う。
【0027】図7のステップS35の第1洗浄工程で
は、図9のステップS60でLED2を点灯する。ステ
ップS61では、電磁弁SV1,7,12を開く。する
と、回収ボトル6内がN2 ガスで加圧され、また廃液ボ
トル9は大気に開放される。そして、電磁弁SV1,
2,8,9,10を介してN2 ガスがカラム32に供給
され、これにより、カラム32内の未カップリングのペ
プチドが廃液ボトル9へとパージされる。ステップS6
2では設定時間T3 の経過を待つ。設定時間が経過した
と判断するとステップS63に移行する。ステップS6
3では電磁弁SV1,2,7,12を閉じる。図10の
ステップS72では、電磁弁SV1,4,9,7,12
を開く。これにより、N2 ガスが、回収液ボトル11に
充填されるとともに、回収ボトル6にも充填される。こ
れにより回収液ボトル11及び回収ボトル6内の圧力が
大気圧より上昇するため、回収液ボトル11内に充填さ
れた回収液が電磁弁SV9,10を介してカラム32に
供給される。ステップS73では、カラム32が回収液
で満たされたことを、液センサ33が検出するのを待
つ。
【0028】液センサ33が回収液の流れを検出し、カ
ラム32が回収液で満たされるとステップS74に移行
する。ステップS74では、電磁弁SV1,4,9,
7,12を閉じる。そしてステップS75では、カラム
32内及び配管内の回収液を排出するために、電磁弁S
V1,2,7,12を開く。これにより、カラム32及
び配管内に満たされた回収液は、回収液ボトル6が加圧
され、廃液ボトル9が大気に開放されているので、分配
ブロック34を介して廃液ボトル9側に排出される。ス
テップS76では設定時間T4 の経過を待つ。設定時間
4 経過するとステップS77に移行する。ステップS
77では電磁弁SV1,7,12を閉じる。そして、ス
テップS78でLED2を消灯することにより第1洗浄
工程が終了したことを告知した後、図7のステップS3
6に移行する。
【0029】図7のステップS36の第2洗浄工程で
は、図11のステップS81でLED3を点灯する。続
いてステップS82では、電磁弁SV1,3,8,7,
12を開く。これにより、洗浄ボトル11及び回収液ボ
トル6内にN2 ガスが充填され、内部が加圧される。ま
た、廃液ボトル9内が大気に開放される。すると、洗浄
ボトル15内に貯蔵された洗浄液が、電磁弁SV8,
9,10を介してカラム32内に供給される。カラム3
2内に供給された洗浄液は第1洗浄と同様にして廃液ボ
トル9側に流れる。ステップS83では、洗浄液がカラ
ム32を満たしたことを液センサ33が検出するのを待
つ。液センサ33が洗浄液を検出するとステップS84
に移行する。ステップS84では開いた電磁弁1,3,
8,7,12をそれぞれ閉じる。以降のステップS85
〜ステップS88での動作は、第1洗浄におけるステッ
プS75〜ステップS78での動作と同様であるので説
明を省略する。
【0030】図7のステップS37の乾燥工程では、図
12のステップS91でLED4を点灯する。ステップ
S92では電磁弁SV1,2,7,12を開き、カラム
32内にN2 ガスを供給する。ステップS93では所定
時間T6 の経過を待つ。設定時間T6 が経過するとステ
ップS94に移行する。設定時間T6 が経過するとステ
ップS94に移行し、開いた電磁弁SV1,2,7,1
2を閉じる。そして、ステップS95に移行してLED
4を消灯し、図7のステップS38に移行する。なお、
ここでは、真空中で乾燥するのではなくN2 ガスで乾燥
するので、乾燥工程が簡略化できる。
【0031】図7のステップS38の切断工程では、図
13のステップS101でLED5を点灯する。ステッ
プS102では、電磁弁SV1,5,10,7,12を
それぞれ開く。これにより、切断液ボトル13内に貯蔵
されたTFAが電磁弁SV10を介してカラム32内に
供給される。ステップS103では液センサ33がTF
A液を検出するのを待つ。カラム32がTFAで満たさ
れ、液センサ33がTFA液を検出したと判断するとス
テップS104に移行する。ステップS104では電磁
弁SV1,5,10,7,12を閉じる。
【0032】ステップS105では、ヒートブロック8
を温調部41により温調する。このときの温度は20℃
〜80℃(好ましくは30℃〜60℃)の範囲である。
ステップS106では、設定時間T7 (5分〜1時間)
の経過を待つ。ステップS106で設定時間T7 が経過
したと判断するとステップS107に移行する。ステッ
プS107では温調を終了する。ステップS108で
は、電磁弁SV1,2,6,13を開く。これにより、
廃液ボトル9内が加圧されるとともに回収ボトル6内が
大気に開放される。そしてN2 ガスがカラム32、分配
ブロック34を通じて回収ボトル6側に噴き出すこと
で、カラム32内がパージされる。ステップS109で
は設定時間T8 の経過を待つ。設定時間T8 が経過する
とステップS110に移行し、電磁弁SV1,2,6,
13を閉じる。そして、ステップS111でLED5を
消灯した後、図7のステップS39に移行する。
【0033】図7のステップS39の回収処理では、図
14のステップS121でLED6を点灯する。ステッ
プS122では電磁弁SV1,4,9,6,13を開
く。これにより、回収液ボトル11及び廃液ボトル9内
が加圧され、回収ボトル6内が大気に開放される。これ
にしたがって、回収液ボトル11内の回収液が電磁弁S
V9,計量管31及び電磁弁SV10を介してカラム3
2内に供給される。ステップS123では、液センサ3
3が回収液を検出するのを待つ。液センサ33が回収液
を検出するとステップS124に移行する。ステップS
124では電磁弁SV1,4,9,6,13を閉じる。
続いてステップS122では、電磁弁SV1,2,6,
13を開く。これによりカラム32内で切断されたC末
端ペプチドの回収液は分配ブロック34を介して回収ボ
トル6に回収される。ステップS126では設定時間T
9 の経過を待つ。設定時間T9 が経過するとステップS
127に移行し、電磁弁SV1,2,6,13を閉じ
る。これにより、カラム32内に残ったC末端ペプチド
が効率良く回収ボトル6内に回収されたことになり、ス
テップS128でLED6を消灯した後、図7のステッ
プS40に移行する。
【0034】図7のステップS40の濃縮処理ルーチン
では、図15のステップS131でLED7を点灯す
る。ステップS132では、電磁弁SV1,7,13を
開く。これによりN2 ガスが回収ボトル6に流れ、回収
ボトル6内の回収液が蒸発して濃縮される。ステップS
133では、設定時間T10の経過を待つ。この設定時間
はたとえば3時間程度である。ステップS134では電
磁弁SV1,7,13を閉じる。そして、ステップS1
35でLED7を消灯した後、図7のステップS41に
移行する。
【0035】ステップS41では、ステップS3(図
5)でLED8を点灯させるため、変数sを「1」にセ
ットする。この一連の順次処理が終了した時点では、切
断液ボトル13内が加圧されたままであり、電磁弁SV
10と切断液ボトル13とを接続する配管にはTFAが
残留している。この配管内のTFAを除去するために
は、TFA回収キーK2を操作する。
【0036】図5のステップS14のTFA回収処理で
は、図16のステップS141でTFA回収キーK2に
設けられたLEDを点灯する。ステップS142では、
電磁弁SV1,2,10,11を開く。これにより、切
断液ボトル13内が大気圧に開放されるとともに、電磁
弁SV10を介して切断液ボトル13へとN2 ガスが流
れ、配管に残留していたTFA液が切断液ボトル13に
回収される。ステップS143では、設定時間T11の経
過を待つ。この設定時間T11は、配管内のTFA液を回
収するのに充分な時間である。設定時間T11が経過した
と判断するとステップS144に移行する。
【0037】ステップS144では、電磁弁SV1,
2,10を閉じる。ステップS145では設定時間T12
の経過を待つ。この設定時間T12は、切断液ボトル13
を大気圧にするのに充分な時間である。設定時間T12
経過するとステップS146に移行する。そして、ステ
ップS146で電磁弁SV11を閉じた後、メインルー
チンに戻る。
【0038】また、前記一連の順次処理の途中で処理を
中断したい場合には、ストップキーK5を押す。ストッ
プキーK5が操作されると、割り込み処理がかかり、図
6に示すストップ処理が実行される。図6のステップS
21では、順次処理中における動作を一端停止する。ス
テップS22では、ストップキーK5が再度操作された
か否かを判断する。ストップキーK5が操作されていな
いと判断するとステップS24に移行する。ステップS
24では、ランキーK4が操作されたか否かを判断す
る。ランキーK4が操作されていない場合にはステップ
S21に戻り中断状態を続ける。
【0039】ここで、ストップキーK5が再度操作され
たとすると、プログラムはステップS22からステップ
S23に移行する。ステップS23では、処理工程を最
初に戻すため、次の処理が図5のステップS2から始ま
るようにプログラムカウンタを変更し、この処理を終了
する。またランキーK4が操作された場合には、ステッ
プS25に移行する。ステップS25では中断された動
作を再開する。
【0040】上述の実施例では、カラム32に固相支持
体を充填し、ペプチドフラグメント混合物を注入してヒ
ートブロック8に装着し、各ボトルを対応する取付部に
装着するだけの簡単な操作で、ペプチドフラグメント混
合物からC末端フラグメントを分取することができる。
このため、ペプチドからC末端フラグメントを熟練を要
さず簡単に再現性良く分取できる。
【0041】また、TFA回収処理により、配管内に残
留した試薬を回収できるので、配管からのTFA蒸気の
拡散を減少でき、腐食等のトラブルを軽減できる。さら
に、廃液ボトル9と回収ボトル6とを選択的に加圧及び
大気圧に開放することによりカラム32からの液を振り
分けているので、振り分け流路中に電磁弁を設ける必要
がなくなる。このため、反応カラム等の下流側のデッド
ボリュームを小さくできでき、たとえば尿素のように乾
くと析出する試料や試薬を用いても、長期間の使用が可
能となる。
【0042】〔他の実施例〕 (a) 前記実施例では、TFA回収処理を独立して行
うように構成したが、TFA液による切断終了の都度、
自動的に行うようにしてもよい。 (b) 前記実施例では、切断用のTFAだけを回収す
るように構成したが他の試薬を回収するようにしてもよ
い。
【0043】
【考案の効果】本考案に係るペプチドフラグメント分取
装置では、試薬回収手段により配管に残留する試薬が試
薬収納部に回収されるので、配管内に残留する試薬が少
なくなる。これによりコンタミネーションの危険が大幅
に減少し、また装置の寿命も格段に長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるペプチドフラグメント
分取装置の斜視外観図。
【図2】その操作パネルの正面図。
【図3】その配管系の概略図。
【図4】その制御系のブロック図。
【図5】その制御フローチャート。
【図6】その制御フローチャート。
【図7】その制御フローチャート。
【図8】その制御フローチャート。
【図9】その制御フローチャート。
【図10】その制御フローチャート。
【図11】その制御フローチャート。
【図12】その制御フローチャート。
【図13】その制御フローチャート。
【図14】その制御フローチャート。
【図15】その制御フローチャート。
【図16】その制御フローチャート。
【符号の説明】
1 ペプチドフラグメント分取装置 6 回収ボトル 8 ヒートブロック 13 切断液ボトル 32 反応容器 40 制御部 SV5,SV11 電磁弁

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリペプチド中のリジン残基とそれに続く
    カルボキシル末端基側のアミノ酸残基との間のペプチド
    結合が特異的に切断されたペプチドフラグメント混合物
    からカルボキシル末端ペプチドフラグメントを分取する
    装置であって、 前記ペプチドフラグメント混合物と固相支持体とを充填
    する反応容器と、 前記反応容器内の温度を調整して前記ペプチドフラグメ
    ント混合物を固相支持体に共有結合するカップリング手
    段と、 試薬を収納する試薬収納部を有し、前記試薬収納部から
    配管を介して前記試薬を前記反応容器に供給するための
    試薬供給手段と、ペプチドフラグメントを収納する第1回収部と廃液を収
    納する第2回収部とを有し、前記反応容器から配管を介
    して選択的にペプチドフラグメントを第1回収部に回収
    し、廃液を第2回収部に回収する回収手段と、 前記配管に残留する前記試薬を前記試薬収納部に回収す
    る試薬回収手段とを備え、前記回収手段は、ガス供給部と、前記ガス供給部と前記
    第1回収部、前記第2回収部及び前記反応容器とをそれ
    ぞれ連結し前記ガス供給部からガスを供給するための配
    管を有し、前記反応容器及び前記第1回収部にガスを供
    給してガス圧を高めて前記第2回収部に廃液を回収し、
    前記反応容器及び前記第2回収部にガスを供給してガス
    圧を高めてペプチドフラグメントを第1回収部に回収す
    る、ペプチドフラグメント分取装置。
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WO1986003200A1 (en) * 1984-11-28 1986-06-05 Takeda Chemical Industries, Ltd. 1,4-benzothiazine derivatives
JPH0669399B2 (ja) * 1988-03-15 1994-09-07 三菱化成株式会社 カルボキシル末端ペプチドの分取方法

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