JP2550657C - - Google Patents

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JP2550657C
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、スターリング冷却機のように、赤外線素子の冷却、空気液化機等
に用いられるガス冷却機に関するものである。 [従来の技術] 第4図は、例えば特公昭 54-28980 号公報に開示されたものに類似した従来の
スターリング型ガス冷却機の概略構成を示す断面側面図である。図において、1
はシリンダであり、このシリンダ1の内部でピストン2が往復運動を行う。3は
コールドフィンガであり、作動ガスの圧力変動によって往復運動するディスプレ
ーサ4を内包すると共に、その下部は連通管5によりシリンダ1と連通している
。ディスプレーサ4の上部の作動表面4bは膨張空間6の境界をなしており、この
膨張空間6はディスプレーサ4の下部作動表面 4a と連通管5の間の第1圧縮空
間7、ピストン2の上部の作動表面2a と連通管5の間の第二圧縮空間8、ディ
スプレーサ4内に備えた蓄熱器9及び連通管5内の空間等とともに作動空間を構
成している。蓄熱器9は下方の中心孔10を経てその下側の作動ガスに通ずると共
に、また上方の中心孔11と半径方向流通ダクト12を経て上側の作動ガスに通ずる
ことができる。また、この機械では膨張させられた冷作動ガスと冷却すべき物体
の間の熱交換のための熱交換器としてフリーザ13を備えている。 ピストン2とシリンダ1の壁の間にはその間隔が10μm程度に形成され、圧力
損失により容量減少率がほぼ3〜8%位となっているすきまシール 14 が形成さ
れ、ピストン2の下側に存在するバッファ空間15と前記作動空間との間の作動ガ
スの流れを防止している。 また、ディスプレーサ4とコールドフィンガ3の間には上述の同様のすきまシ
ール16を備え、膨張空間6と第一圧縮空間7の間の作動ガスの流れが蓄熱器9内
を流れるよう強制している。 ピストン2とその下側のバッファ空間15中に、アルミニウム等の非磁性及び非
磁化材料から成る軽量のスリーブ17を備える。スリーブ17には導電体を巻き付け
てコイル18を形成し、このコイル18はシリンダ1の壁を通すリード線19,20に接
続され、これらのリード線 19,20 はシリンダ1の外部でそれぞれ電気端子21,22
に接続されている。コイル18はピストン2の軸線方向に環状間隙23内で往復運動
でき、この環状間隙23内には電機子磁界が存在している。この電機子磁界の力線
はコイル18の移動方向を横切る半径方向に延びている。この場合、永久磁界は上
側と下側に磁極を持つ環状永久磁石24、軟鉄環状ディスク25、軟鉄シ リンダ26及び軟鉄円形ディスク27を用いて得られる。環状永久磁石24と軟鉄環状
ディスク25、軟鉄シリンダ26及び軟鉄円形ディスク27は一体となって閉磁気回路
を構成し、すなわち閉磁力線回路を構成する。以上述べたスリーブ17、コイル18
、リード線19,20、環状間隙23、環状永久磁石24、軟鉄環状ディスク25、軟鉄シ
リンダ26及び軟鉄円形ディスク27は全体としてピストン駆動用のリニアモータ28
を構成している。また、ピストン2及びディスプレーサ4はそれぞれピストン用
弾性部材29とディスプレーサ用弾性部材30を介してシリンダ1及びコールドフィ
ンガ3内に往復動可能に係合され、ピストン2及びディスプレーサ4の静止時の
固定位置及び運転時の中立位置を定めている。 次に、前記従来のスターリング型ガス冷却機の動作について説明する。電気端
子21,22に系の共振周波数に等しい交流電源(図示しない)を接続すると、環状
間隙23の半径方向の永久磁界の影響を受けてコイル18には軸方向の周期的なロー
レンツ力が働き、その結果、ピストン2、スリーブ17及びコイル18から構成され
る組立体とピストン用弾性部材29から成る系は共振状態となり、上記組立体は軸
方向に振動する。ピストン2の振動は、膨脹空間6、第1圧縮空間7、第二圧縮
空間8、連通管5、蓄熱器9、中心孔10、中心孔11、半径方向流通ダクト12及び
フリーザ13から成る作動空間内に封入された作動ガスに周期的な圧力変化をもた
らすと共に、蓄熱器9を通過するガスの流量変化によりディスプレーサ4に周期
的な軸方向の交番振動力を生じせしめる。このようにして蓄熱器9を含むディス
プレーサ4はピストン2と同じ周波数で、かつ異なった位相でコールドフィンガ
3内を軸方向に往復運動することになる。 ピストン2及びディスプレーサ4が適当な位相差を保って運動するとき、上記
作動空間内に封入された作動ガスは「逆スターリングサイクル」として既知の熱
力学的サイクルを構成し、主として膨張空間6及びフリーザ13に冷熱を発生する
。前記「逆スターリングサイクル」と、その冷熱発生の原理については、文献「
Cryocoolers」(G.Walker.Plenum press.New york.1983.PP.177〜123)
に詳細に説明されている。以下にその原理について簡単に説明する。 ピストン2により圧縮された第二圧縮空間8内のガスは連通管5を経て流れる
間に圧縮熱が冷却され、第一圧縮空間7、中心孔10、蓄熱器9に流れ込む。蓄熱 器9では半サイクル前に蓄えられた冷熱により予冷され、作動ガスは、さらに中
心孔11、半径方向流通ダクト12及びフリーザ13を通って膨張空間6内に入る。そ
して、大部分の作動ガスが膨張空間6内に入ると膨張が始まり、膨張空間6内に
冷熱を発生する。作動ガスは、次に逆の順序で蓄熱器9に冷熱を放出しながら流
路を戻り、第二圧縮空間8内に入る。この時、フリーザ13内で外部から熱を奪い
、その外部を冷却する。しかして、大部分の作動ガスが第二圧縮空間8内に戻る
と再び圧縮が始まり、次のサイクルに移行する。以上のようなプロセスにより、
前記「逆スターリングサイクル」が完成して冷熱が発生する。 [発明が解決しようとする課題] 従来の冷却機は以上のように構成されているで、ピストン用弾性部材29及びデ
ィスプレーサ用弾性部材30の偏心等によって生じる半径方向の力は、ピストン2
及びディスプレーサ4に対してモーメント荷重を発生させる。この結果、ピスト
ン2及びディスプレーサ4のすきまシール14,16には、てこの原理により拡大さ
れた荷重(集中荷重)がかかり、シール部が著しく摩耗し、またピストンの摺動
部も摩耗し、長寿命の冷却機が得られないという問題があった。 この発明は、前記のような問題点を解消するためになされたもので、シール部
の摩耗が少なく、長寿命の冷却機を得ることを目的とする。 [課題を解決するための手段] この発明に係る冷却機は、ピストン用弾性部材の一方の端部と前記ピストン2の
結合点を、前記ピストン2内であって前記ピストンと前記シリンダの摺動部に対
し軸方向にほぼ同一位置に設け、前記ピストン用弾性部材の他方の端部を前記ピ
ストンよりも下方に設けたものである。 [作用] 以上の構成により、ピストン用弾性部材の偏心等によって生じる半径方向の力
はピストン2とシリンダ1の摺動部上に作用し、モーメント荷重が小さいかまた
は発生しないため、シール部に前記拡大された荷重が加わることが無く、従って
、ピストン2の摺動部の摩耗、特にシール部の摩耗が著しく減少する。 [実施例] 以下、この発明の一実施例を説明する。第1図において、従来例の第4図と同 一符号は同一または相当部分を示し、31はピストン用弾性部材29の一方の端
とピストン2の結合点であり、この実施例では、従来例と異なり、この結合点
31がピストン2とシリンダ1との摺動部に対し軸方向ほぼ同一位置に配置され
ている。また、ピストン用弾性部材29の他方の端部はピストン2よりも下方で
あって、軟鉄シリンダ26上に位置する。また、32はディスプレーサ用弾性部
材30とディスプレーサ4の結合点であり、ピストン2と同様にディスプレーサ
4内部であって、ディスプレーサ4とコールドフィンガ3の摺動部に対し軸方向
にほぼ同一位置に配置されている。 以下、本実施例の動作について説明する。 第2図(a),(b)に、従来例とこの実施例におけるピストン用弾性部材29
とピストン2の結合点の位置の違いと、これによるすきまシール14に作用する荷
重の違いを示す。図中、(a)に示す如く、従来例では上記結合点が、ピストン
2とシリンダ1の摺動部に対し軸方向位置が異なる。このため、例えばピストン
用弾性部材29の偏心等により、ビストン2の下端に半径方向の力F0が作用する
と、ピストン2には点線で示したように倒れが生じ、ピストン2がシリンダ1に
接する箇所(点)にモーメント荷重が発生する。 このモーメント荷重F1及びF2はそれぞれ; で与えられるため、従って、シリンダ1の下端部に対応する部分には、本来の半
径方向の力F0より大きい集中荷重F1(てこの原理により拡大された荷重といえ
る)が作用し、この部分をすきまシール14が通過する際にすきまシール14を著し
く摩耗することになる。 一方、本実施例では、図中(b)に示す如く、半径方向の力F0に対してモー
メントが発生せず、更に、倒れも生じないため、荷重F0をピストン2とシリン
ダ1の摺動面全体で支えることになり、すきまシール14の摩耗が少なく、長時間 運動が可能となる。また、ディスプレーサに関しても同様の作用により、長寿命
化が達成される。 以上、ここでは、すきまシール14及び16の長寿命化と結合点31及び32の位置の
関係について説明したが、このような位置関係のすきまシール14及び16を使用す
ることによって、この実施例に示した冷却機は、従来例と全く同様の動作により
フリーザ13及び膨張空間6に同様に冷熱を発生し、しかも長時間その性能を維持
することが可能となる。 尚、この実施例に示した冷却機の動作原理については従来例と全く同様である
ため、ここでは省略する。 尚、前記実施例では、コールドフィンガ3とシリンダ1が機械的に強く結合さ
れた一体型の冷却機の場合について説明したが、第3図に示すこの発明の他の実
施例におけるように、コールドフィンガ3とシリンダ1が連通管5を介して互い
に分離された分離型の冷却機であってもよく、前記実施例と同様の効果を奏する
。 [発明の効果] 以上のように、この発明によれば、ピストン用弾性部材の一方の端部とピスト
ンの結合点を、前記ピストン内であって前記ピストンと前記シリンダの摺動部に
対し軸方向にほぼ同一位置に設け、前記ピストン用弾性部材の他方の端部を前記
ピストンよりも下方に設けたので、ピストンに対しモーメント荷重が発生しな
なり、すきまシールの摩耗が少なく、長寿命な冷却機が得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の一実施例に係る冷却機を示す断面側面図、第2図はこの発明
の一実施例による冷却機と従来例との動作の違いを示す説明図、第3図はこの発
明の他の実施例を示す冷却機の断面側面図、第4図は従来の冷却機を示す断面側
面図である。 1……シリンダ、2……ピストン、2a,4a,4b……作動表面、3……コールドフィ
ンガ、4……ディスプレーサ、5……連通管、6……膨張空間、7……第一圧縮
空間、8……第二圧縮空間、9……蓄熱器、10……中心孔、11……中心孔、12…
…半径方向流通ダクト、13……フリーザ、14……すきまシール、15……バッファ 空間、16……すきまシール、17……スリーブ、18……コイル、19,20……リード
線、21,22……電気端子、23……環状間隙、24……環状永久磁石、25……軟鉄環
状ディスク、26……軟鉄シリンダ、27……軟鉄円形ディスク、28……リニアモー
タ、29……ピストン用弾性部材、30……ディスプレーサ用弾性部材、31,32……
結合点。尚、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 内部に作動ガスを封入したコールドフィンガと、前記コールドフィンガ内に収
    納されディスプレーサ用弾性部材により前記コールドフィンガに往復動可能に係
    合されたディスプレーサと、内部に作動ガスを封入したシリンダと、前記シリン
    ダ内に収納されたピストン用弾性部材により前記シリンダに往復動可能に係合さ
    れたピストンと、前記コールドフィンガ内の作動ガスと前記シリンダ内の作動ガ
    スとを連通する連通管とから構成され、前記ピストンと前記ディスプレーサのシ
    ールを、それぞれ、前記シリンダと前記コールドフィンガとの間のすきまを用い
    たすきまシールによって行い、かつ、前記ディスプレーサはその一方の作動表面
    により前記コールドフィンガ内の膨張空間の体積を変え、もう一方の作動表面に
    より前記コールドフィンガ内の第一圧縮空間の体積を変えるものであり、前記ピ
    ストンはリニアモータによって前記シリンダ内を往復駆動されその一方の作動表
    面により前記第一圧縮空間に連通する前記シリンダ内の第二圧縮空間の体積を、
    もう一方の作動表面によりピストンの下側に存在するバッファ空間の体積を変え
    るものであり、前記膨張空間、前記第一圧縮空間、前記第二圧縮空間、前記連通
    管内の空間及び前記膨張空間と前記圧縮空間に連通する蓄熱器、から成る作動空
    間内の作動ガスが熱力学的サイクルを繰り返すことにより冷熱を発生するように
    構成された冷却機において、 前記ピストン用弾性部材の一方の端部と前記ピストンの結合点を、前記ピスト
    ン内であって前記ピストンと前記シリンダの摺動部に対し軸方向にほぼ同一位置
    に設け、前記ピストン用弾性部材の他方の端部を前記ピストンよりも下方に設け
    たことを特徴とする冷却機。

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