JP2548314Y2 - 小形精密加圧鋳造装置 - Google Patents

小形精密加圧鋳造装置

Info

Publication number
JP2548314Y2
JP2548314Y2 JP9747990U JP9747990U JP2548314Y2 JP 2548314 Y2 JP2548314 Y2 JP 2548314Y2 JP 9747990 U JP9747990 U JP 9747990U JP 9747990 U JP9747990 U JP 9747990U JP 2548314 Y2 JP2548314 Y2 JP 2548314Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melting chamber
crucible
pouring
melting
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9747990U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0454557U (ja
Inventor
廣 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Roentgen Industries Co Ltd
Original Assignee
Asahi Roentgen Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Roentgen Industries Co Ltd filed Critical Asahi Roentgen Industries Co Ltd
Priority to JP9747990U priority Critical patent/JP2548314Y2/ja
Publication of JPH0454557U publication Critical patent/JPH0454557U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2548314Y2 publication Critical patent/JP2548314Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 (1)考案の目的 (イ)産業上の利用分野 この考案は歯科用の義歯,補綴物やその他装飾品,小
形精密部品などを鋳造するについて,るつぼ内の鋳造金
属を大気中でガスバーナによって融解し,これを空気ま
たは不活性ガスの圧力で鋳型に注湯するようにした小形
精密加圧鋳造装置に関する。
(ロ)従来技術およびその問題点 前述した小形精密加圧鋳造装置には,従来種々のもの
が用いられているが,融解熱源として都市ガスやアセチ
レンなどの加熱性ガスと空気や酸素の助燃ガスとの混合
ガスを噴出燃焼させるガスバーナを用いる装置は,電気
を熱源としないので電気工事を要しないだけでなく,熱
源が装置と一体化されていないので簡単な構造で小形化
でき,取扱い容易でかつ廉価であり,このため広く用い
られ,とくに市井の歯科技工室などに重宝されている。
しかしながらこの種の従来装置はたとえば昇降ストロー
クの長いピストンロッドを内蔵する縦型エアーシリンダ
と,このシリンダの下方に位置する鋳型台座とを備え,
上記ピストンロッドの下端に,鋳型リングを気密圧接す
る圧迫蓋を設け,かつ上記ピストンロッドの軸心および
上記圧迫蓋中央に小径の貫通孔を設けている。この構成
によって鋳型台座上に定置したたとえばステンレスリン
グ内に埋没材で成型した鋳型の上部るつぼ部の金属材を
前述のガスバーナによって融解したのち,エアーシリン
ダのピストンを空気圧によって下降させ,圧迫蓋によっ
てステンレスリングの上部を気密に閉塞するとともに,
るつぼ部の融解金属を上記貫通孔から導入される空気圧
によって鋳型内部の空洞部に加圧注湯するのである。し
かしながら上記装置は鋳型の上に形成したるつぼ内で鋳
造金属を融解するので,融解金属が特に貴金属系合金の
ばあい,その比重が大きいのでスプル径を可成り細くし
なければ,加圧前に湯道に溶湯が流れ込み,このばあい
鋳型と溶湯の温度差が大きく溶湯が湯道において凝固
し,鋳造が失敗することが多い。また上記装置では鋳造
圧とピストン降下圧とを同一の空気圧で経時的にとって
いるので,注湯の際の初期鋳造圧が低く,圧迫蓋閉塞の
過程において漸増し,全閉塞后しばらくして所定の鋳造
圧に達することとなったり,圧迫蓋閉塞時の衝撃により
低い初期鋳造圧が加わることとなる。このため注湯が一
気に行われず,鋳型空洞部への流れ込みが不円滑となっ
たり,製品に気泡や不純物が含まれたりする鋳造欠陥が
生じやすい。また上記装置はその圧迫蓋が鋳型の垂直上
方に位置しているため,鋳型上部のるつぼ内金属をガス
バーナで融解する際上記圧迫蓋やシリンダ支柱によって
ガスバーナの操作に制約を受け,さらに融解進行状況の
確認がしにくく,作業性が良くないという問題点があ
る。これらの欠点や問題点を解決するため筆者らが先に
考案し既に公告されている実開昭60−136855号公報の
「小形精密加圧鋳造装置」は上記従来装置の欠点をすべ
て解消しているが,構造が複雑であるとともに高さの異
なる鋳型ごとに融解室基板を上下させる調整作業を要
し,作業性に若干問題がある。
(ハ)技術的課題 この考案は前述した現況に鑑みてなされたものであ
り,るつぼ内金属を大気中に置いてガスバーナによって
加熱融解し,これを空気または不活性ガスによっ鋳型空
洞部に加圧注湯するようにした小形精密鋳造装置におい
て,るつぼと鋳型とを分離する別皿式鋳造法を採り,る
つぼを把持し,ガスバーナで加熱融解する溶解室を融解
完了后レバー操作によって,上記るつぼが倒立する角度
に素早く揺動させ,溶湯を溶解室と気密に連通する鋳型
湯口に落下させ,これに空気または不活性ガス圧力を加
えることによって主として貴金属系合金を高い初期鋳造
圧によって高品質の精密鋳造品を鋳造する小形にして簡
素かつ操作容易な鋳造装置の提供を課題としたものであ
る。
(2)考案の構成(技術的手段) 上記課題を解決するため講じた技術的手段はつぎのと
おりである。
(イ)舟形状るつぼを水平に把持するとともに,このる
つぼに外部からガス炎を吹き付ける加熱窓と,るつおの
湯口に向い合う注湯通孔とを有し,装置基体に水平に,
かつ揺動自在に軸支した筒状溶解室を設け, (ロ)るつぼ内金属が融解完了后に,前記溶解室を所定
の角度揺動させ,把持したるつぼをその湯口を下にして
垂直に倒立せしめる揺動レバー機構と,加圧ガス導入機
構を溶解室揺動時に作動せしめる加圧操作桿とを,前記
溶解室に一体的に設けてなる揺動溶解部を設ける。
(ハ)前記溶解室に摺動自在に係合する封止部材を装置
基体を介して溶解室周縁に設け,この封止部材に,溶解
室が所定角度揺動したとき,その加熱窓を封止する閉塞
部を形成し,かつ溶解室注湯通孔と封止部材に設けた注
湯通孔および基体部注湯通孔とを気密に結合せめる溶解
室気密封止部と, (ニ)前記揺動溶解部の加圧操作桿によって作動する加
圧ガス導入機構とを設けるとともに, (ホ)前記加圧ガス導入機構にて導入される空気または
不活性ガス導入孔を前記溶解室気密封止部材の注湯通孔
に連通せしめてなる加圧注湯部を設ける。
(ヘ)請求項1記載の小形精密加圧鋳造装置における別
の構成は,揺動溶解部の揺動角度を所要の角度(δ)拡
大し,加熱・注湯・加圧の3段階操作にするとともに,
注湯直后の加圧の際封止部材および基体部の注湯通孔を
溶解室外周壁によって気密に閉塞封止するようにしたも
のである。
ことである。
(3)技術的手段の作用 この考案の構成(イ)(ロ)に係る揺動溶解部はるつ
ぼ内金属をガスバーナによって加熱溶解するについては
舟形状るつぼを水平に把持し,かつるつぼ内の融解進行
状況が判り易く,また,バーナのガス炎を任意の角度で
吹き付けられる広い加熱窓を有して,能率よく加熱融解
できるように構成されている。融解が完了したことをる
つぼ内を石英棒などでかくはんするなりして確認すれ
ば,揺動レバーを手動で素早く所定角揺動させると上記
溶解部に水平に把持されていたるつぼがその湯口を下に
して倒立するので,るつぼ内の溶湯は,その自重と揺動
による遠心力が加わって狭隘な湯口を通過して鋳型湯口
に注湯される。この注湯時に加圧ガスを導入するので,
溶解室の揺動角が注湯するに達したことを検知して加圧
導入機構を作動させる加圧操作桿が溶解室に一体的に設
けてあり,注湯と同時に加圧ガスが導入される。以下構
成(ハ)(ニ)(ホ)に示す加圧注湯部の作用を説明す
る。溶解室は前述の加熱窓が解放されているとともにる
つぼの湯口に当る部分に注湯通孔が穿設解放されてお
り,この両者の解放部を気密に封止し,しかるのちに上
記加圧ガスを導入する必要がある。したがって溶解室が
所定角度揺動したとき,上記2つの解放部をOリングな
どの封止部材で気密に封止するとともに装置基体に圧接
封止した鋳型の湯口と,るつぼ湯口とを連通するいくつ
かの部材にてなる注湯通孔を一体的に気密に結合し,上
記加圧導入機構から導入される1.5〜3kg/cm2の初期鋳造
圧で溶湯に加圧し,これを鋳型空洞部に一気に注湯する
のである。
(ヘ)の示す別の構成は溶解室の揺動角を若干拡大し,
揺動レバーを加熱・注湯・加圧の3段階操作とし,るつ
ぼ内の溶湯をるつぼを倒立させて注湯する段階では溶解
室を解放したままで行い,つぎの瞬間所定角揺動し,溶
解室の外周壁によって封止部などの注湯通孔を気密封止
し,この気密空間に加圧ガスを導入し,鋳型湯口の溶湯
に加圧するものである。
(4)考案の効果 この考案は上記のように構成され作用するので,まづ
遠心鋳造法の遠心力の数倍の初期鋳造圧によって一気に
鋳型空洞部に注湯しうることと,遠心鋳造機に慣用され
る挟隘な湯口を有する舟形状るつぼを用いるので,この
るつぼの湯口を溶湯が通過するとき溶湯の自重プラス揺
動による遠心力とが働いて溶湯の酸化膜をるつぼの湯口
にゆよって除去できるので,不純物や気泡を含まない良
質の精密鋳造品で得られる。また前述の従来装置の問題
点の項で示したるつぼと鋳型とが一体的なばあいのスプ
ール径の設定の制約がこの考案の装置では全くない。し
たがってこの装置は貴金属系合金の鋳造に最適であり,
しかも卑金属系合金に対しても能率良く鋳造しうるもの
である。さらに従来装置のような圧迫蓋を用いないの
で,圧迫の際に溶湯に衝撃圧が作用せず,高い初期鋳造
圧によって加圧注湯しうる。また筆者らが先に考案した
実開昭60−136855号の「小形精密加圧鋳造装置」が鋳型
のセッテング操作に手間のかかる点を改良し,鋳型を装
置基体の下方からもち上げて気密圧接するのでセッテン
グ操作が容易迅速となり,更に機構がきわめて小形簡素
であり,廉価にて製りうる利点がある。
(5)実施例 以下図面を用いてこの考案の実施例装置を説明する。
第1図は実施例装置の正面図であり,第2図はその側面
図である。装置(1)は作業台(2)上に移動可能に据
置かれたたとえば幅(W)約20cm,把手を含めた高さ
(H)約40cm,および把手を含めた奥行(D)約25cmの
小形に形成されている。この装置にて鋳造するばあい図
示しない最大圧3.0kg/cm2の空気またはアルゴンなどの
不活性ガスの圧力供給源を鋳造初期圧力に設定する圧力
調整弁付管継手(3)の入力ポート(4)に配管すると
ともに,加熱源としてこれも図示を省いたたとえばアセ
チレンガスボンベおよび酸素ボンベをガスバーナにそれ
ぞれ必要器材を介して接続する。さらにあらかじめたと
えば鋳造リング内に埋没材によって鋳型空洞部を成型し
た鋳型(5)を台座(6)上に載置し,装置の下部基台
(7)に設けた手動式鋳型昇降圧接機構の操作円盤
(8)を回し,鋳型(5)をアスベストガスケットなど
の気密封止部材(9)を介して装置基体(10)の水平基
板(10A)に気密圧接する。つぎに舟形状るつぼ(12)
に鋳造金属を入れ筒状溶解室(13)内に水平に把持させ
る。(把持の詳細は第3図にて示す)以上で鋳造準備は
完了する。ここで装置(1)の構成を述べる。下部基台
(7)は上記手動式鋳型昇降圧接機構を内蔵するととも
に図示を省いた配管を介して上記管継手(3)の調節圧
力を指示す圧力計(14)を有し,初期鋳造圧を監視す
る。この下部基台(7)に樹設した1対の支柱(15)上
に前述の装置基体(10)が構築される。前述の水平基板
(10A)上に1対の側板(10B)が設けられ,この(10
A)と(10B)とが装置基体(10)であり,水平基板(10
A)には上記鋳型(5)の湯口に対向する注湯通孔が穿
設されていることはいうまでもない。1対の側板(10
B)に軸承を介して揺動自在に軸支される溶解室(13)
は,その両側を密閉した円筒体であり,その周壁の一部
に外周の約1/4に及ぶ広い加熱窓(16)を設けている。
溶解室(13)と1体的な中心軸(17)の一端に揺動レバ
ー(18)が穿設してあり,その揺動角度(α)を規制拘
束するたとえばスナップ式ストッパー部材(19)が左側
板(10BL)および溶解室側面に設けてあり,この部材
(19)と上記揺動レバー(18)とで揺動レバー機構(2
0)を構成している。加熱時の揺動レバー(18)は鉛直
線(LP)に対し(β)各通常45°手前に傾けてあり,融
解完了時上記レバー(18)を矢印(a)方向に一気に押
すと,第2図の一点鎖線で示す位置(18)′にて停止
し,すなわち(2β=α)角揺動させるのである。以上
の構成が揺動溶解部(22)であり,つぎに加圧注湯部
(23)のうち外部から見える部材を説明する。(25)の
ブロックが溶解室気密封止部(24)の一部であり,その
全貌は第3図で示す。(26)は加圧ガス導入機構たとえ
ばバルブであり,これが作動して注湯を加圧する空気ま
たは不活性ガスを上記溶解室気密封止部(24)内部の注
湯通孔に連通せしめる導入孔を内部に形成しているのが
ブロック(27)である。つぎに第3図すなわち第1図の
III−III′断面図によって揺動溶解部(22)および加圧
注湯部(23)を説明する。第1,第2と同記号のものは詳
説を省く。揺動溶解部(22)の溶解室(13)はその周壁
に前述の加熱窓(16)を設けるとともに,舟形状るつぼ
(12)の湯口(12H)に向い合う位置に溶解室注湯通孔
(28A)を穿設している。溶解室(13)の内部にはその
両側板間に1対の支柱(29)が架設してあり,これにる
つぼ保持具(30)を係合させると,るつぼ(12)は水平
に把持される。この加熱時においては加圧注湯部(23)
の溶解室気密封止部(24)を形成するたとえば1対の封
止部材(32A)(32B)は溶解室外周壁(33)に当接した
状態のままで,封止の働きはしていない。つぎに第4図
によって揺動溶解部(22)に付設した前述の揺動レバー
機構(20)のストッパー部材(19)および前述のバルブ
(26)を作動させる加圧操作桿(34)を説明する。第4
図は第1図の左側板(10BL)を外し,左から見た側面図
である。溶解室(13)の左側面にビス(35)などによっ
て堅固に固定した円弧部材A(36)の両端部に1対の円
錐凹部(37)が揺動軸心(17C)に対し(α)角たとえ
ば90°の関係位置に設けられ,この円錐凹部(37)にス
プリングの弾発力によってはまり込みかつ転動するスチ
ールボールを有するスナップ部材が図示しない左側板
(10BL)(第1図参照)に貫設されており,これらが揺
動レバー(18)の揺動を規正拘束するのである。つぎに
同じく溶解室(13)の左側面にビスなどで固定した円弧
部材B(38)に突設された加圧操作桿(34)はつぎに述
べる加圧注湯時,溶解室(13)と一体的に矢印(a)方
向に揺動し,バルブ(26)の押棒(39)をばねの弾発力
に抗して押し込み,内部のピストン(26P)を移動させ
加圧ガスを導入する。第3図にもどついてこの状態にお
いて加熱窓(16)から全貌が見えるるつぼ(12)内の鋳
造金属(M)にガスバーナの火炎を吹き付け融解させ完
全に融解したことを確認したのち,揺動レバー(18)を
矢印(a)方向に素早く押せば,前述したスナップ式ス
トッパー部材(19)の働きで揺動レバー(18)を規制し
た揺動角(α)の位置に自動的に停止させ,第5図の加
圧注湯の状態となる。すなわち舟形状るつぼ(12)はそ
の湯口(12H)を下にして倒立し,融解金属(M)は挟
隘な湯口(12H)に酸化膜を残して鋳型(5)に落下す
る。この加圧注湯の際,溶解室気密封止部(24)の一方
の封止部材(32A)はその摺動面に設けた前記加熱窓(1
6)を覆うに足る面積の凹部(40)全周にはめ込んだ大
径の運動用シール(42)によって加熱窓(16)を気密に
閉塞する閉塞部(43)を形成する。さらに他方の封止部
材(32B)は筒状溶融室注湯通孔(28A)に連通する注湯
通孔(28B)を有するとともに,この部材(32B)が載置
された水平基板(10A)の注湯通孔(28C)とも連通し,
かつ,それぞれ弾部を設け,Oリング(44A)(44B)をは
め込み,連通した3つの注湯通孔(28A)(28B)(28
C)を一体的に気密に結合する。これらが上記閉塞部(4
3)と併せ溶解室気密封止部(24)の構成と作用であ
る。さらに水平基板(10A)の下面に上記注湯通孔(28
C)に圧接される鋳型(5)はたとえばアスベットガス
ケット(9)によって気密封止されているので,鋳型湯
口(45)に落下した溶解金属(M)は外気に対し完全に
遮断されている。この落下と同時に前述した加圧操作桿
(34)がバルブ(26)を作動させ,遠心鋳造法の遠心力
の数倍高い1.5〜3.0Kg/cm2の初期鋳造圧の空気または不
活性ガスが前述したブロック(27)内の導入孔(27H)
に連通する溶解室気密封止部(24)内部の導入孔(27
H)に連通する溶解室気密封止部(24)内部の導入孔(4
6)を介して筒状溶解室(13)内部,注湯通孔(28A)
(28B)(28C)および鋳型湯口(45)の気密空間(47)
に導入され,溶湯(M)を加圧し,これを鋳型空洞部
(図示せず)に一気に注湯するのである。以上が加圧注
湯部(23)の構成と作用である。つぎに第6図を用いて
この考案の別の構成にてなる小形精密加圧鋳造装置(5
0)を説明する。(ただしるつぼ(12)は断面を省いて
いる)。前述の装置(1)と大きく異なる点は加圧注湯
の工程をそれぞれ独立させ,注湯時には加圧せず,注湯
直後たとえば0.3sec后に加圧する2段階の工程とするこ
とである。構造上異なるのは揺動溶解部(22)の筒状溶
解室(13)の揺動角である。図において点線で示す揺動
レバー(18)の加熱時の位置は揺動中心の鉛直線(LP
に対し(γ)角で,装置(1)の(β)に対し,(δ/
2)たとえば約15°手前に設けている。融解完了時の注
湯は揺動レバー(18)を一点鎖線が示す位置(18)″
に,すなわち加熱時に対し(α)角たとえば90°の位置
で一旦停止させて行う。このとき溶解室(13)は90°揺
動し,るつぼ(12)は第5図で示す倒立状態となり,溶
湯(M)を鋳型湯口(45)に落下させる。しかし溶解室
加熱窓(16)は開放したままであり,したがって封止加
熱窓(16)は開放したままであり,したがって封止部材
(32A)による閉塞部(43)は設けていない。上記注湯
の直後揺動レバー(18)を更に前方に(δ)角たとえば
30°押すと,実線で示す(18)の位置となり加圧の段階
にする。すなわち溶解室注湯通孔(28A)が矢印(a)
方向に回動し,封止部材(32B),水平基板(10A)それ
ぞれの注湯通孔(28B)(28C)さらに鋳型湯口(45)を
含めた空間(51)が溶解室外周壁(33)およびOリング
(44A)(44B)ガスケット(9)によって気密に封止さ
れる。このとき第4図で示した加圧操作桿(34)がバル
ブ(26)を作動させ,導入孔(46)を介して上記空間
(51)に空気または不活性ガスが導入され,溶湯(M)
を加圧,これを鋳型空洞部に一気に注湯するのである。
この装置(50)は装置(1)に比して操作は2段階とな
るが,加圧ガスを溶解室空間に導入することなく直接溶
湯(M)に加圧することができるので,加圧効果がすぐ
れている。また気密封止部の加熱窓閉塞部を設けないの
で機構が簡単となり,価格が低廉となる。
以上がこの考案の実施例であるが,この考案は図面や
説明に限定されるものでなく,たとえば,揺動レバーを
前方から手前に引くようにした装置であってもよく,ま
た加圧ガス導入機構がバルブ以外のものでもよい。鋳型
昇降圧接機構も必ずしや手動式でなくてもよく,加圧操
作桿も図示のもの以外も考えられるし,溶解室気密封止
部の封止部材も図示以外のものでもよいなどである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例小形精密加圧鋳造装置の正
面図,第2図はその右側面図,第3図は第1図のIII−I
II′断面図,第4図は上記装置の左側板を除いた左側面
図,第5図は上記装置の加圧注湯時の中心断面図,第6
図はこの考案の別の構成を有する実施例装置の中心断面
図である。 (5)…鋳型、(8)…鋳型昇降圧接機構の操作円盤 (9)…鋳型封止部材、(10)…装置基体 (12)…舟形状るつぼ、(12H)…るつぼの湯口 (13)…筒状溶融室、(16)…加熱窓 (17)…溶解室揺動軸、(20)…揺動レバー機構 (α)…揺動角度、(22)…揺動溶解部 (M)…融解金属、(23)…加圧注湯部 (24)…溶解室気密封止部、(26)…加圧ガス導入機構 (28A)…溶解室注湯通孔 (28B)…溶解室気密封止部の注湯通孔 (28C)…基体(10)の注湯通孔 (33)…溶解室外周壁、(34)…加圧操作桿 (42)(44A)(44B)…気密封止シールおよびOリング (43)…上記(23)の閉塞部、(45)…上記(5)の湯
口 (46)…上記(24)内の加圧ガス導入孔

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】揺動自在に把持されたるつぼ(12)内の鋳
    造金属を大気中においてガスバーナによって加熱融解す
    るとともに,この溶解部を載置する装置基体(10)に気
    密圧接した鋳型に,前記溶湯を空気または不活性ガスに
    よって加圧注湯するようにした装置において,つぎの構
    成要件を備えたことを特徴とする小形精密加圧鋳造装
    置。 (ア)舟形状るつぼを水平に把持するとともに,このる
    つぼに外部からガス炎を吹き付ける加熱窓(16)とるつ
    ぼの湯口(12H)に向い合う注湯通孔(28A)とを有し,
    装置基体に水平に,かつ揺動自在に軸支した筒状溶解室
    (13)を設け,かつるつぼ内金属が融解完了后に,溶解
    室を所定の角度(α)揺動させ,把持したるつぼをその
    湯口を下に垂直に倒立せしめる揺動レバー機構(20)
    と,加圧ガス導入機構(26)を溶解室揺動時作動せしめ
    る加圧操作桿(34)とを前記溶解室に一体的に設けてな
    る揺動溶解部(22)。 (イ)前記溶解室に摺動自在に係合する封止部材(32)
    を装置基体を介して溶解室周縁に設け,この封止部材に
    て溶解室が所定角度揺動したとき,その加熱窓を封止す
    る閉塞部(43)を形成し,かつ前記溶解室注湯通孔(28
    A)と封止部材に設けた注湯通孔(28B)および基体部注
    湯通孔(28C)とを気密に結合せしめる溶解室気密封止
    部(24)と,前記揺動溶解部の加圧操作桿が作動する加
    圧ガス導入機構とを設けるとともに,この機構によって
    導入される空気または不活性ガスの導入孔(46)を前記
    溶解室気密封止部の注湯通孔に連通せしめてなる加圧注
    湯部(23)。
  2. 【請求項2】揺動溶解部の揺動角を所要の角度(δ)拡
    大し,加熱・注湯・加圧の3段階操作にするとともに,
    注湯直后の加圧の際,封止部材および基体部の注湯通孔
    と溶解室外周壁(33)によって気密に閉塞封止するよう
    にした請求項1記載の小形精密加圧鋳造装置。
JP9747990U 1990-09-17 1990-09-17 小形精密加圧鋳造装置 Expired - Lifetime JP2548314Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9747990U JP2548314Y2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 小形精密加圧鋳造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9747990U JP2548314Y2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 小形精密加圧鋳造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0454557U JPH0454557U (ja) 1992-05-11
JP2548314Y2 true JP2548314Y2 (ja) 1997-09-17

Family

ID=31837883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9747990U Expired - Lifetime JP2548314Y2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 小形精密加圧鋳造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2548314Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0454557U (ja) 1992-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU642248B2 (en) Casting of dental metals
EP0061703B1 (en) Apparatus for casting low-density alloys
US5299619A (en) Method and apparatus for making intermetallic castings
CN100484659C (zh) 真空钢包脱气和真空浇铸多支钢锭一体化装置
JPH0259168A (ja) 精密鋳造方法
US5168917A (en) Casting of dental metals
JP2548314Y2 (ja) 小形精密加圧鋳造装置
US3712364A (en) Method of vacuum casting metal
US4512383A (en) Die casting process and apparatus therefor
US3623541A (en) Metal casting apparatus
US3692088A (en) Method and apparatus for investment casting
JPH0235398Y2 (ja)
CN211438053U (zh) 用于低压铸造的倾转式浇注装置
CN209452765U (zh) 一种离心铸造机
JPH0628793B2 (ja) 吸引式精密鋳造方法
JP3302133B2 (ja) 差圧鋳造装置
JPH01278949A (ja) 鋳造方法及び鋳造装置
JPH0223262B2 (ja)
JPS5849180Y2 (ja) 歯科用鋳造装置
CN217210302U (zh) 一种新型溶解炉
US1046113A (en) Pressure-tool for dental-castings.
GB2456918A (en) Metal casting using varaiable pressure
JPH0620636B2 (ja) 吸引式精密鋳造方法及び吸引加圧式精密鋳造方法
CN110695340A (zh) 用于低压铸造的倾转式浇注方法及装置
JPH01186259A (ja) 鋳造装置および鋳造方法