JP2546036Y2 - 呼吸用気体供給システム - Google Patents

呼吸用気体供給システム

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JP2546036Y2 JP17068888U JP17068888U JP2546036Y2 JP 2546036 Y2 JP2546036 Y2 JP 2546036Y2 JP 17068888 U JP17068888 U JP 17068888U JP 17068888 U JP17068888 U JP 17068888U JP 2546036 Y2 JP2546036 Y2 JP 2546036Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案は、空気の希薄な高高度を飛行する航空機の搭
乗員等が装着するマスクに呼吸用の気体を供給する呼吸
用気体供給システムに関し、特に、マスク装着者が一度
吸入してから吐出した気体すなわち呼気の中に含まれる
二酸化炭素を減少させ、この二酸化炭素減少気体を再度
呼吸用気体として前記マスクに循環させるようにした呼
吸用気体供給システムに関する。
(2)従来の技術 従来の航空機においては、その機内圧力が普通外気圧
力よりも少し高い値に保持されている。したがって、航
空機が空気の希薄な高高度を飛行する際には機内圧力が
低くなり、酸素分圧も低くなる。そうすると、搭乗者に
とって酸素不足となり、搭乗者の判断が鈍る等の問題点
が生じる。
このため、高高度を飛行する航空機には、搭乗者が装
着する酸素補給用のマスクに呼吸用の気体を供給する呼
吸用気体供給システムが装備されている。この呼吸用気
体供給システムは、酸素ボンベまたは酸素濃縮装置等の
新鮮気体供給源から前記マスクに呼吸用気体を供給して
おり、その供給する呼吸用気体の圧力も機内圧力の低下
とともに低下するようになっている。そして、呼吸用気
体の圧力の低下とともに酸素濃度を高めることにより、
マスクに供給される呼吸用気体の酸素分圧を略一定に保
持するようにしている。そして従来の呼吸用気体供給シ
ステムにおいては、マスクに供給された呼吸用気体は、
マスク装置者が一度吸入して吐出する際、機内に放出さ
れるように構成されていた。
ところが、前記マスクに供給される呼吸用気体は酸素
濃度が高いので、その呼吸用気体をマスク装着者が一度
吸入してから吐出する気体すなわち呼気の中にはまだ多
くの酸素が残っている。したがって、このような多くの
酸素を含む呼気をそのまま機内に放出することはせっか
く製造した酸素を無駄に消費することになる。
その無駄を無くするには、前記酸素の多い呼気を前記
マスクに循環させればよい。そして、前記酸素の多い呼
気を前記マスクに循環させるようにした呼吸用気体供給
システムは、第5図に例示した次の構成要件(a)〜
(c)から構成することができる。
(a)マスクM0内の気体が吸入されるときに開かれて前
記マスクM0内に気体が吐出されるときに閉じられる気体
供給弁01を有しこの気体供給弁01が開かれているときに
前記マスクM0内に呼吸用気体を供給する気体供給路L1。
(b)この気体供給路L1の上流側に接続されて前記気体
供給路L1に新鮮な呼吸用気体を供給する新鮮気体供給源
02。
(c)前記マスクM0内の気体が吸入されるときに閉じら
れて前記マスクM0内に気体が吐出されるときに開かれる
とともに開かれているときに前記マスクM0内から気体を
排出する気体排出弁03およびこの気体排出弁03から排出
される気体中の二酸化炭素を減少させる二酸化炭素除去
装置04を有しこの二酸化炭素除去装置で04得られた二酸
化炭素減少気体を前記気体供給弁01の上流の気体供給路
L1に帰還させる気体循環用帰還路L2。
(3)考案が解決しようとする課題 ところで、前記構成要件(a)〜(c)を備えた第5
図に示す呼吸用気体供給システムでは、マスクM装着者
が呼吸した気体を吐出するときすなわち気体吐出時には
前記気体排出弁から排出された気体は前記二酸化炭素除
去装置を通過する。そして、この二酸化炭素除去装置を
通過する間に二酸化炭素が除去される。そして、気体吸
入時には気体排出弁が閉じられているので、前記気体循
環用帰還路内の気体は流れず静止した状態になる。した
がって、この気体吸入時には二酸化炭素除去装置を気体
が通過しないので、二酸化炭素除去装置は作用しない。
ところで、二酸化炭素除去装置の二酸化炭素除去機能
は、気体が静止している間は一部の気体に対して作用す
るだけで気体全体に対してはほとんど作用せず、気体が
流れて通過している間は通過する気体全体に対して作用
する。そして、二酸化炭素除去装置の二酸化炭素除去効
率は通過する気体の速度が遅い程向上する。
そこで、前記気体排出弁から排出された気体を、前記
気体吐出時だけでなく気体吸入時にも前記二酸化炭素除
去装置を通過させるようにすれば、二酸化炭素除去装置
を気体吸入時にも作用させることができ、しかも気体の
流速を均一化することができるので二酸化炭素除去装置
を通過する気体の速度を遅くすることができる。そうす
ることにより、二酸化炭素除去装置の作用効率を向上さ
せることができ、また、同一の作用効率を得る場合には
装置の小型化が可能になるものと考えられる。
本考案は、前述の事情に鑑みてなされたもので、気体
供給弁を有する気体供給路と、気体排出弁および二酸化
炭素除去装置を有する気体循環用帰還路とを備えた呼吸
用気体供給システムにおいて、前記二酸化炭素除去装置
の二酸化炭素除去効率を向上させまた二酸化炭素除去装
置の小型化を可能とすることを課題とする。
B.考案の構成 (1)課題を解決するための手段 前記課題を解決するために、本考案の呼吸用気体供給
システムは、 マスク内の気体が吸入されるときに開かれて前記マス
ク内に気体が吐出されるときに閉じられる気体供給弁を
有しこの気体供給弁が開かれているときに前記マスク内
に呼吸用気体を供給する気体供給路と、 この気体供給路の上流側に接続されて前記気体供給路
に新鮮な呼吸用気体を供給する新鮮気体供給源と、 前記マスク内の気体が吸入されるときに閉じられて前
記マスク内に気体が吐出されるときに開かれるとともに
開かれているときに前記マスク内から気体を排出する気
体排出弁およびこの気体排出弁から排出される気体中の
二酸化炭素を減少させる二酸化炭素除去装置を有しこの
二酸化炭素除去装置で得られた二酸化炭素減少気体を前
記気体供給弁の上流の気体供給路に帰還させる気体循環
用帰還路と、を備えた呼吸用気体供給システムであっ
て、 前記気体排出弁と二酸化炭素除去装置との間にバッフ
ァシリンダを接続し、前記気体の吸入時にバッファシリ
ンダの容積を減少させ、気体の吐出時にバッファシリン
ダの容積を増加させるようにしたことを特徴とする。
(2)作用 前述の本考案は、前記気体循環用帰還路の気体排出弁
と二酸化炭素除去装置との間にバッファシリンダを接続
し、前記気体の吸入時にバッファシリンダの容積を減少
させ、気体の吐出時にバッファシリンダの容積を増加さ
せるようにしたので、呼吸の吐出時に気体排出弁から排
出された気体の一部を二酸化炭素除去装置に流入させ、
残部をバッファシリンダ内に蓄え、この蓄えた気体を呼
吸の吸入時に二酸化炭素除去装置に流入させることがで
きる。したがって、この場合二酸化炭素除去装置を透過
する気体の速度が遅くなるので、二酸化炭素除去効率が
向上する。また、二酸化炭素除去効率を同一にした場合
には装置を小型化できる。
(3)実施例 以下、図面に基づいて本考案による呼吸用気体供給シ
ステムの第1実施例について説明する。
第1図において、呼吸用気体供給システムSは、酸素
ボンベまたは酸素濃縮装置等の新鮮気体供給源Aと、こ
の新鮮気体供給源Aから新鮮気体を操縦者が装着したマ
スクM内に供給する気体供給路L1と、前記マスクM内の
気体を前記気体供給路L1へ循環させる気体循環用帰還路
L2とを備えている。
前記気体供給路L1は、圧力調整弁1および電磁石によ
って作動する気体供給弁2を有している。この気体供給
弁2はこの実施例ではマスクMに付設されている。な
お、この気体供給弁2は前記マスクMと圧力調整弁1と
を接続する接続管路の途中に配設してもよい。
前記気体循環用帰還路L2は、気体排出弁3と、二酸化
炭素除去装置4とを有している。そして、前記気体排出
弁3はこの実施例ではマスクMに付設されているが、前
記マスクMと二酸化炭素除去装置4とを接続する接続管
路の途中に配設してもよい。
前記二酸化炭素除去装置4は、その流路中にマスクM
の装着者が吐出する呼気中の二酸化炭素を選択的に透過
させる性質を有する透過膜4aと配設したものであり、こ
の透過膜4aの内部が排出路4bを介して図示しない低圧源
に連通している。上述のような性質を備えた透過膜4aと
しては、例えば、ポリジメチルシロキサン系、ポリメチ
ルペンテン系、ポリフェニレンオキシド系、酢酸セルロ
ース系、ポリイミド複合膜系、シリコンゴム系等の膜
や、これ等の複合膜が知られており、ここではそれらの
膜から適宜選択して用いる。
前記気体循環用帰還路L2の前記気体排出弁3と二酸化
炭素除去装置4との間の接続路には排出気体用バッファ
シリンダ5が接続されている。この排出気体用バッファ
シリンダ5のピストン5aは、モータ6の回転軸に結合さ
れた円板7とリンク8により連結されている。前記モー
タ6は、180度よりも小さな所定の角度だけ往復回動
し、その往復回動に伴い、前記円板7も所定角度だけ往
復回動するように構成されている。そして、その円板7
の往復回動に伴い、前記ピストン5aは往復運動して排出
気体用バッファシリンダ5の容積が変化するようになっ
ている。
前記マスクM内の呼気のかかる位置には熱電対を使用
した熱容量の非常に小さな測温体9の先端部9aが配設さ
れ、測温体9の基端部9bはマスクM外部において呼吸検
出回路10に接続されている。そして、前記測温体9およ
び呼吸検出回路10からこの実施例の呼吸検出器11が構成
されている。
前記呼吸検出回路10はオペアンプ等を用いた増幅回路
によって構成されており、測温体9の先端部9aの温度Ta
と基端部9bの温度Tbとの間の温度差Ta‐Tb(第2図参
照)を適当な値に増幅して出力する。第2図において、
Tcは気体供給路L1からマスクM内に供給される呼吸用気
体の温度である。この第2図から分かるように、マスク
装着者が吸入した気体を吐出する場合には、最初上昇し
た後しばらくの間一定値(マスクM装着者の体内から吐
出される気体の温度の値)を保つ。
そして、次にマスクM装着者が気体を吸入し始める
と、前記温度Taは徐々に低下し始める。これは前記気体
供給路L1から温度Tcの呼吸用気体がマスクM内に流入し
始めるからである。そして、吸入をし始めてからしばら
く経つと、前記測温体9先端部9aの温度Taは、前記気体
供給路L1の気体の温度Tcとなり、その値は次に息が吐出
されるまで保持される。
前記呼吸検出回路10の出力信号すなわち呼吸検出信号
はアナログ−デジタル(以下「AD」という)変換器15で
AD変換されて、マイコン16に入力される。
マイコン16は、中央処理装置CPU、ランダムアクセス
メモリRAM、リードオンリーメモリROM、および入出力イ
ンターフェイスI/O等から構成されている。
このマイコン16は、前記AD変換器15から入力される呼
吸検出信号のデジタル値から、前記マスクMの装着者の
呼吸は吸入時であるのかまたは吐出時であるのかを判断
し、その判断に応じて気体供給弁制御信号16a、気体排
出弁制御信号16b、およびモータ制御信号16cを出力して
いる。
前記気体供給弁制御信号16aは前記呼吸の吸入時に
「1」となり、アンプ17を介して前記気体供給弁2の電
磁石に印加される。このとき、前記気体供給弁2は開か
れる。また、前記気体排出弁制御信号16bは前記呼吸の
吐出時に「1」となり、アンプ18を介して前記気体排出
弁3の電磁石に印加される。このとき、前記気体排出弁
3は開かれる。
また、前記モータ制御信号16cは前記呼吸の吸入時に
「1」となり、吐出時に「0」となる。そして、モータ
制御信号16cはモータ駆動回路19に入力されている。こ
のモータ駆動回路19の出力信号は前記モータ6を駆動
し、前記モータ制御信号16cが「1」のとき、前記ピス
トン5aが前進するように前記モータ6を回転させる。ま
た、前記モータ制御信号16cが「0」のとき、前記ピス
トン5aが後退するように前記モータ6を回転させるよう
になっている。
次に、前述の構成を備えた本考案の呼吸用気体供給シ
ステムの第1実施例の作用を説明する。
この呼吸用気体供給システムは、図示しない作動スタ
ートボタン等を押すことによって作動がスタートする。
そして作動がスタートされると、マスクM装着者の呼吸
に応じて第2図に示す呼吸検出信号Ta‐Tbのデジタル値
が前記マイコン16に入力される。
このときマイコン16は第3図に示すフローチャトにし
たがって作動する。
ステップ21においてTa‐Tbの変化率が正かどうかが判
断される。イエスの場合にはステップ22に移り、前記気
体供給弁制御信号16aを「0」、気体排出弁制御信号16b
を「1」、モータ制御信号16cを「0」とする。それか
らステップ21に戻る。ステップ21においてノーの場合に
はステップ23に移る。
ステップ23においてTa‐Tb≧T0かどうかが判断され
る。このT0は、前記気体供給路L1からマスクM内に供給
される呼吸用気体の温度TcとマスクM装着者の吐出する
呼気の温度Taとの略中間の温度(Ta+Tc)/2と前記温度
Tbとの差に対応する値であり、マイコン16内部に設定さ
れた値である。なお、このT0は、使用状況に応じてその
設定値を変更できるようになっている。このステップ23
を設けた理由を次に説明する。すなわち、第2図から分
かるように、吐出時にも吸入時にもTa‐Tbの変化率が0
の期間があるが、吐出時における前記変化率が0の期間
はTa‐Tb≧T0であり、吸入時における前記変化率が0の
期間はTa‐Tb<T0である。したがって、Ta‐TbとT0との
大小関係をみることによって、前記変化率が0の期間が
吐出時の期間であるのか吸入時の期間であるのかを判別
することができるのである。
このステップ23においてイエスの場合にはステップ24
に移り、前記気体供給弁制御信号16aを「0」、気体排
出弁制御信号16bを「1」、モータ制御信号16cを「0」
とする。それからステップ21に戻る。ステップ23におい
てノーの場合にはステップ25に移る。
ところで、前述のステップ21および23でイエスという
ことは、マスクM装着者の呼吸は吸入した気体を吐出す
る期間であることを意味している。この吐出期間、前記
気体供給弁制御信号16aは「0」であるから気体供給弁
2は閉じられ、前記気体排出弁制御信号16bは「1」で
あるから気体排出弁3は開かれ、モータ制御信号16cは
「0」であるから前記モータ6は前記ピストン5aを後退
させるように作動する。
このとき、バッファシリンダ5の容積は増加するの
で、前記気体排出弁3から排出された気体はバッファシ
リンダ5内に収容される。ところで、前記バッファシリ
ンダ5の容積の増加する速度はバッファシリンダ5の内
径および前記モータ6の回転速度によって決定される。
そこで、この実施例では、前記バッファシリンダ5の容
積の増加速度が前記気体排出弁3から排出される気体の
体積の略半分を収容できる程度となるようにバッファシ
リンダ5の内径およびモータ6の速度が設定されてい
る。したがって、前記気体排出弁3から排出される気体
の略半分はバッファシリンダ5内に蓄えられ、残りの略
半分は前記二酸化炭素除去装置4に流入する。この二酸
化炭素除去装置4に流入した気体の一部は前記二酸化炭
素を選択的に透過させる透過膜4aを通って排出路4bから
図示しない低圧源に排出される。前記透過膜4aを前記気
体が透過する際、気体中に含まれる窒素、酸素、及び二
酸化炭素は、透過膜4aの一方の表面に溶解し、該透過膜
4aの内部を拡散して他方の表面から離脱する。このとき
透過膜4aは主として二酸化炭素を高比率で透過させる性
質を有するため、透過膜4aを透過して機外に排出される
気体の二酸化炭素濃度は増加し、透過膜4aを透過せずに
二酸化炭素除去装置4から前記気体供給路L1に循環させ
られる気体の二酸化炭素濃度は減少する。したがって、
前記気体供給路L1には酸素濃度の高い気体が循環させら
れる。
次に、ステップ25においてTa‐Tbの変化率が負かどう
かが判断される。イエスの場合にはステップ26に移り、
前記気体供給弁制御信号16aを「1」、気体排出弁制御
信号16bを「0」、モータ制御信号16cを「1」とする。
それからステップ21に戻る。ステップ25においてノーの
場合にはステップ27に移る。
ステップ27においてTa‐Tb<T0かどうかが判断され
る。このステップ27においてイエスの場合にはステップ
28に移り、前記気体供給弁制御信号16aを「1」、気体
排出弁制御信号16bを「0」、モータ制御信号16cを
「1」とする。それからステップ21に戻る。ステップ27
においてノーの場合にはそのままステップ21に戻る。
ところで、前述のステップ25および27でイエスという
ことは、マスクM装着者の呼吸は吸入期間であることを
意味している。この吸入期間、前記気体供給弁制御信号
16aは「1」であるから気体供給弁2は開かれ、前記気
体排出弁制御信号16bは「0」であるから気体排出弁3
は閉じられ、モータ制御信号16cは「1」であるから前
記モータ6は前記ピストン5aを前進させるように作動す
る。このとき、バッファシリンダ5の容積は減少するの
で、前記吐出時にバッファシリンダ5内に蓄えられた気
体(前記吐出時に気体排出弁3から排出された気体の略
半分の気体)は前記二酸化炭素除去装置4に流入する。
そして、前述と同様にして、前記気体供給路L1には酸素
濃度の高い気体が循環させられる。
前述の本考案の第1実施例によれば、マスク装着者の
呼吸の吸入時に開いてマスク内に呼吸用気体を供給する
とともに呼吸の吐出時に閉じる気体供給弁と、呼吸の吐
出時に開いてマスク内の気体を気体循環用帰還路に排出
するとともに呼吸の吸入時に閉じる気体排出弁とを動力
作動弁によって構成し、マスク装着者の呼吸に合わせて
前記気体供給弁および気体排出弁を作動させるようにし
たので、それらの弁はマスク装着者の呼吸の負担にはな
らない。したがって、マスク装着者は楽に呼吸すること
ができる。
次に、第4図により、本考案の第2実施例を説明す
る。
この第2実施例を示す第4図において、前記第1実施
例と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
この第2実施例は、気体供給弁2′および気体排出弁
3′を、それぞれ気流の向きによって自動的に開閉する
チェック弁から構成した点で前記第1実施例と相違して
いる。また、この第2実施例は、前記第1実施例のマス
クM装着者が吐出する気体の温度から呼吸の吸気時また
は吐出時を検出する呼吸検出器11の代わりに前記チェッ
ク式の気体排出弁3′の下流の気流の流れから呼吸の吸
気または吐出を検出する呼吸検出器11′を使用してい
る。そして、この呼吸検出器11′の検出信号によって作
動するモータ駆動回路19は、前記気体排出弁3′の下流
に気流の流れが有る場合にはピストン5aが後退するよう
にモータ6を駆動し、気流の流れが無い場合にはピスト
ン5aが前進するようにモータ6を駆動するように構成さ
れている。
この第2実施例は、マスクM装着者の呼吸の吐出時に
はマスクM内の正圧により前記気体供給弁2′が自動的
に閉じるともに気体排出弁3′が自動的に開く。このと
き、前記呼吸検出器11′は前記気体排出弁3′の下流に
気流の流れが有ることを検出する。このとき、前記モー
タ駆動回路19は、ピストン5aが後退するようにモータ6
を駆動する。そして、前記気体排出弁3′を通って排出
される気体の一部は前記二酸化炭素除去装置4を通過し
て気体供給路L1に帰還されるが残部は前記バッファシリ
ンダ5内に蓄えられる。
また、マスクM装着者の呼吸の吸入時にはマスクM内
の負圧により前記気体供給弁2′が自動的に開くととも
に気体排出弁3′が自動的に閉じる。このとき、前記呼
吸検出器11′は前記気体排出弁3′の下流に気流の流れ
が無いことを検出する。このとき、前記モータ駆動回路
19は、ピストン5aが前進するようにモータ6を駆動す
る。そして、前記呼吸の吐出時にバッファシリンダ5内
に蓄えられた気体は前記二酸化炭素除去装置4を通過し
て気体供給路L1に帰還される。
以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は、前記
実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の
範囲に記載された本考案を逸脱することなく、種々の小
設計変更を行うことが可能である。
例えば、二酸化炭素除去装置4の排出路4bを低圧源に
接続する代わりに排出路4bから気体を排出するための送
風用ファンを設けることも可能であり、また、気体供給
路L1または気体循環用帰還路L2の適当な位置にも送風用
ファンを設けることが可能である。また、圧力調整弁1
と気体供給弁2(または2′)との間の気体供給路L1に
バッファタンクまたはアキュムレータ等を付設しておく
ことも可能である。
さらに、マスク装着者の呼吸が吸入時であるかまたは
吐出時であるかは、マスク内の呼気の温度を検出してこ
の検出温度の変化から判別する代わりに、マスク内の適
当な位置における気流の方向を検出してこの気流の検出
方向から判断することも可能である。そして、前記呼気
の温度を検出する手段としては、熱電対の代わりに測温
低抗体またはサーミスタ等を使用することが可能であ
る。
C.考案の効果 前述の本考案の呼吸用気体供給システムによれば、呼
吸の吐出時に気体排出弁から排出された気体の一部を二
酸化炭素除去装置に流入させ、残部をバッファシリンダ
内に蓄え、この蓄えた気体を呼吸の吸入時に二酸化炭素
除去装置に流入させることができる。したがって、この
場合二酸化炭素除去装置を透過する気体の速度を遅くす
ることができるので、二酸化炭素除去効率が向上する。
また、小型の二酸化炭素除去装置を使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例による呼吸用気体供給シス
テムの全体説明図、第2図はマスク内の気体の温度変化
の説明図、第3図は同実施例で使用するマイコンのフロ
ーチャート、第4図は本考案の第2実施例による呼吸用
気体供給システムの全体説明図、第5図は本考案の前提
技術の説明図、である。 A……新鮮気体供給源、L1……気体供給路、気体循環用
帰還路L2、M……マスク、2,2′……気体供給弁、3,3′
……気体排出弁、4……二酸化炭素除去装置、11,11′
……呼吸検出器

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスク内の気体が吸入されるときに開かれ
    て前記マスク内に気体が吐出されるときに閉じられる気
    体供給弁を有しこの気体供給弁が開かれているときに前
    記マスク内に呼吸用気体を供給する気体供給路と、 この気体供給路の上流側に接続されて前記気体供給路に
    新鮮な呼吸用気体を供給する新鮮気体供給源と、 前記マスク内の気体が吸入されるときに閉じられて前記
    マスク内に気体が吐出されるときに開かれるとともに開
    かれているときに前記マスク内から気体を排出する気体
    排出弁およびこの気体排出弁から排出される気体中の二
    酸化炭素を減少させる二酸化炭素除去装置を有しこの二
    酸化炭素除去装置で得られた二酸化炭素減少気体を前記
    気体供給弁の上流の気体供給路に帰還させる気体循環用
    帰還路と、を備えた呼吸用気体供給システムであって、 前記気体排出弁と二酸化炭素除去装置との間にバッファ
    シリンダを接続し、前記気体の吸入時にバッファシリン
    ダの容積を減少させ、気体の吐出時にバッファシリンダ
    の容積を増加させるようにした呼吸用気体供給システ
    ム。
JP17068888U 1988-12-29 1988-12-29 呼吸用気体供給システム Expired - Lifetime JP2546036Y2 (ja)

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