JP2545643B2 - 新規水ーグリコール系作動液 - Google Patents
新規水ーグリコール系作動液Info
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Description
系難燃性作動液(以下、水−グリコール系作動液と記
す)に関する。
リグリコールを主成分とし、これに各種の添加剤が加え
られたものである。
防錆性、耐食性、剪断安定性等の優れた性能を有してい
る。
タイプと異なり、鉱油を含有していないソリューション
タイプなので、分離や腐敗の心配がなく、安定性にも優
れると言う各種の特性を有している。
うな優れた性能を有する反面、廃水処理上の問題がある
ことが知られている。
洩した廃水に混入した場合、凝集沈澱法や活性汚泥法等
の通常の廃水処理方法ではCOD成分を除去することがで
きず、公害防止上の問題が発生する。
組成の中で特に問題となるのは、ポリグリコールであ
る。
いるポリグリコールは、水溶性であるため凝集沈澱処理
では分離することができず、また高分子量のポリグリコ
ールは、活性汚泥処理による分解も極めて困難である。
方法が検討された例もあるが、処理速度や処理コストの
問題から実用化が進んでいない。
水と共に流出した場合や、屋外で使用する装置から漏洩
した場合に、高分子量のポリグリコールは、自然の浄化
作用すなわち河川,海,土壌等中の微生物による分解作
用を受けることができないため、環境に蓄積されてしま
い、環境汚染の原因となる。
難燃性等を損なうことなく、かつ各種の要求特性をも損
なうことなく、生分解性に優れる、すなわち廃水処理施
設における活性汚泥処理によって処理でき、かつ該作動
液が未処理のまま廃水と共に流出等しても河川,海,土
壌等中の微生物により容易に分解作用を受け、従って環
境汚染を極力防止し得る水−グリコール系作動液を提供
することを目的とする。
ねた結果、水−グリコール系作動液に使用される増粘剤
に、低分子量の特定構造を有するポリオキシエチレンア
ルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル及びポリオキシエチレンアルキルアミンの1種
以上と、グリコールとしてエチレングリコール,プロピ
レングリコール,グリセリン及び分子量400以下のポリ
エチレングリコールの1種以上とを組み合わせて使用す
ることによって、当該作動液の使用が、廃水処理上の問
題がなく、しかも廃水処理過程を経ることなく直接流出
等しても自然の浄化作用により分解され環境汚染を大幅
に軽減できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
種以上10〜60wt%、 R1〔X{C2H4O)aR2}b〕c (I) (ここで、R1は炭素数2〜26の多価アルコール、多価フ
ェノール又はポリアミン残基、 XはO又はN、 bはXがOのとき1、Nのとき2、 cは2〜8、 R2水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基若しくはア
ルキルフェニル基で、1分子中R2部分の合計炭素数が4
以上、 aはエチレンオキシドの重合数で1分子中の合計が4
〜40である。) (B)エチレングリコール,プロピレングリコール,グ
リセリン及び分子量400以下のポリエチレングリコール
の1種以上10〜60wt%、及び (C)水20〜80wt% を含有してなることを特徴とする新規水−グリコール系
作動液を要旨とする。
る。
式(I)中、R1を残基とする炭素数2〜26の多価アルコ
ール,多価フェノール及びポリアミンとしては、エチレ
ングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコ
ール,ヘキシレングリコール,オクチレングリコール,
グリセリン,トリメチロールプロパン,エリスリトー
ル,ペンタエリスリトール,ソルビトール,グルコー
ス,ショ糖、エチルジエタノールアミン,ブチルジエタ
ノールアミン,トリエタノールアミン,トリプロパノー
ルアミン,N,N′−ジナフチル−p−フェニレンジアミ
ン,4,4′−ジアミノジフェニルメタン,エチレンジアミ
ン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,
テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサミ
ン,ビスフェノール,4,4′−ブチリデンビス(6−ター
シャリーブチル−3−メチルフェノール),4,4′−チオ
ビス(6−ターシャリーブチル−3−メチルフェノー
ル),カテコール,レゾルシノール等が例示できる。
で、cはR1の価数に対応し2〜8、好ましくは2〜6の
整数である。
基とする多価アルコール,多価フェノール又はポリアミ
ンを出発原料とし、これにエチレンオキシドを付加重合
させ、更に上記と同様の方法で末端の一部若しくは全部
をアルキルエーテルとすることによって得ることができ
る。
はアルキルフェニル基で、1分子中R2部分の合計炭素数
が4以上である。R2の炭素数が多過ぎると本発明作動液
の溶解性が低下し、少な過ぎると充分な増粘性を得るこ
とができない。
計が4〜40、好ましくは6〜30である。重合数が少な過
ぎると本発明作動液の溶解性が低下し、多過ぎると生分
解性が低下する。
一般的な増粘剤は、ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ングリコールで、分子量約1〜4万の水溶性ポリマーで
ある。
する上記した式(I)のポリエーテル化合物は、上記の
従来の増粘剤に比して低分子量であり、かつその分子内
にプロピレンオキシドを含んでいないため、生分解性に
優れる。そして、増粘効果については、特定範囲のアル
キル基、アルキルフェニル基又はアルキルアミン基を用
いることとしたため、低分子量したにもかかわらず、充
分な粘度を有する。
約10〜60wt%、好ましくは約15〜55wt%とする。
ングリコール,グリセリン及び分子量400以下、好まし
くは300以下のポリエチレングリコールの中の1種以上
を使用する。
ピレングリコール,ヘキシレングリコール等のグリコー
ル類を用いると、生分解の速度が遅くなる。
くは約15〜55wt%とする。
は、上記量より少な過ぎると適性な粘度が得られず、逆
に多過ぎると難燃性の維持が不能となったり、生分解の
速度が低下する。
り、配合量は、約20〜80wt%、好ましくは約25〜70wt%
である。
の場合には、均一な系を得るために可溶化剤が必要であ
り、それには脂肪酸塩が最も有効である。一方、増粘剤
のHLBが約10以上の場合には、可溶化剤を必要としない
が、この場合でも脂肪酸塩は油性剤として有効な成分で
ある。但し、潤滑性を必要としない場合は、脂肪酸塩を
除外して使用することも可能である。
以上、好ましくは約12以上約36以下の脂肪酸とアルカリ
金属又はアミン類との石鹸を用いることができる。具体
的には、ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ス
テアリン酸,オレイン酸等のカリウム又はナトリウム塩
あるいはモノエタノールアミン塩が好ましい。
剤は、潤滑剤として、オレイン酸等の不飽和脂肪酸、ラ
ウリン酸,ステアリン酸等の飽和脂肪酸、芳香族脂肪
酸、ダイマー酸等のカルボン酸等が挙げられる。極圧剤
として硫黄化合物やリン化合物、pH調整剤としてアルカ
リ金属やアミン類の水酸化物、腐食防止剤としてメルカ
プトベンゾチアゾール,トリアゾール等の金属塩及びア
ミン塩、金属イオン封鎖剤としてエチレンジアミン四酢
酸等のアミノカルボン酸の金属塩等が挙げられる。
の製造例を示す。
り、製造例1と同一条件でエチレンオキシド7.92Kg(18
0モル)を反応させた。
Hg以下の減圧下で脱水し、析出した塩をロ別して精製反
応物を得た。
℃、50mmHg以下の減圧下で10時間のナトリウム化反応を
行った。
ル)を加え、窒素ガス雰囲気下、110℃でカップリング
化反応した。
を用いた本発明作動液の実施例と、比較例を示す。
示す組成の比較作動液(比較例1〜8)を調製した。
度、及び生分解性を表1及び表2に併せて示す。
に、試験サンプル500ppmと、無機栄養源として硫酸アン
モニウム100ppm,リン酸水素二カリウム23ppmを含む水溶
液100gと、活性汚泥0.3gを入れ、30℃で200時間振盪後
の有機物濃度の除去率をTOC計(Total Organic Carbon
Analyzer、島津全有機体炭素計TOC−5000を使用)によ
って求めた。
して充分な粘度を有しており、しかも生分解性にも問題
ないことが判る。
3に示す組成の比較作動液は、増粘効果が不充分であ
り、また比較例2〜8に示す組成の比較作動液は生分解
性に問題があることが判る。
に主に特定重合数のエチレンオキシドと特定範囲のアル
キル基,アルキルフェニル基又はアルキルアミン塩を有
するポリエーテル化合物を、特定配合量で用いているた
め、増粘効果を低下させることなく、生分解性能を高め
ることができる。
コールとしてエチレングリコール,プロピレングリコー
ル,グリセリン,又は低分子量のポリエチレングリコー
ルの使用を可能としているため、一層生分解性能を高め
ることができる。
の諸添加剤の配合も可能であるため、水−グリコール系
作動液の優れた難燃性を有し、かつ各種の要求特性をも
損なうことがない。
め、環境汚染を極力低減することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)下記(I)式で表されるポリエーテ
ル化合物の1種以上10〜60wt%、 R1〔X{C2H4O)aR2}b〕c (I) (ここで、R1は炭素数2〜26の多価アルコール、多価フ
ェノール又はポリアミン残基、 XはO又はN、 bはXがOのとき1、Nのとき2、 cは2〜8、 R2は水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基若しくはア
ルキルフェニル基で、1分子中R2部分の合計炭素数が4
以上、 aはエチレンオキシドの重合数で1分子中の合計が4〜
40である。) (B)エチレングリコール,プロピレングリコール,グ
リセリン及び分子量400以下のポリエチレングリコール
の1種以上10〜60wt%、及び (C)水20〜80wt% を含有してなることを特徴とする新規水−グリコール系
作動液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25891490A JP2545643B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 新規水ーグリコール系作動液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25891490A JP2545643B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 新規水ーグリコール系作動液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136097A JPH04136097A (ja) | 1992-05-11 |
JP2545643B2 true JP2545643B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=17326788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25891490A Expired - Fee Related JP2545643B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 新規水ーグリコール系作動液 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (4)
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BR112021006166B1 (pt) * | 2018-10-26 | 2024-01-30 | Dow Global Technologies Llc | Composição, e, uso da composição |
CN111321030A (zh) * | 2018-12-13 | 2020-06-23 | 中国石油天然气股份有限公司 | 食品级含水溶性聚合物难燃液压液组合物 |
CN112481010B (zh) * | 2020-11-26 | 2022-11-11 | 南京工业大学 | 粘度系列化水乙二醇抗燃型液压液及其制备方法 |
-
1990
- 1990-09-28 JP JP25891490A patent/JP2545643B2/ja not_active Expired - Fee Related
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