JP2545072B2 - レンズ制御装置 - Google Patents

レンズ制御装置

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JP2545072B2
JP2545072B2 JP61282300A JP28230086A JP2545072B2 JP 2545072 B2 JP2545072 B2 JP 2545072B2 JP 61282300 A JP61282300 A JP 61282300A JP 28230086 A JP28230086 A JP 28230086A JP 2545072 B2 JP2545072 B2 JP 2545072B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、レンズの移動を制御するレンズ制御装置の
改良に関するものである。
〔発明の背景〕
従来、焦点調節信号に基づくレンズの移動と、倍率信
号に基づくレンズの移動は、別個に行われていた。
しかしながら、このような構成では、焦点調節信号に
基づいてレンズを移動させる系と倍率信号に基づいてレ
ンズを移動させる系が別個になるため、装置が大型化
し、コスト高を招き、更には、制御に要する時間も長く
なるといった問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は、以上の事情に鑑みなされたもので、小型
化、低コスト化、制御スピードの高速化等が図れるレン
ズ制御装置を提供しようとするものである。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するために本発明は、焦点調節信号を
出力する焦点調節信号出力手段と、前記焦点調節信号出
力手段からの信号に基づいてレンズユニットの移動量を
演算する第1の演算手段と、倍率信号を出力する倍率信
号出力手段と、前記倍率信号出力手段からの信号に基づ
いて前記レンズユニットの移動量を演算する第2の演算
手段と、第1の変速比で駆動力を伝達する第1の駆動力
伝達手段と、前記第1の駆動力伝達手段が作用した後、
前記第1の変速比とは異なる第2の変速比で駆動力を伝
達する第2の駆動力伝達手段と、前記レンズユニットの
停止位置決め手段と、前記第1、第2の演算手段の演算
結果にしたがって、前記第1、第2の駆動力伝達手段に
より前記停止位置決め手段による前記レンズユニットの
停止位置を決定する制御手段とを有するレンズ制御装置
とするものである。
〔発明の実施例〕
以下に図面を参照しつつ本発明の一実施例について説
明する。なお、図示された本発明の一実施例であるカメ
ラは、変倍のための鏡筒移動と自動合焦のための鏡筒移
動とを共通の鏡筒移動兼位置決め装置で行うように構成
されるとともに、該鏡筒移動兼位置決め装置に対する動
力供給及びフィルム給送装置に対する動力供給並びにシ
ャッター駆動装置に対する動力供給を唯1台のモータで
行うように構成され、更に該全装置のすべてにおける動
作の制御を唯1台の電磁マグネットで行うように構成さ
れている。また、該カメラでは、撮影終了後は該鏡筒移
動兼位置決め装置によって鏡筒が最も後退した位置まで
自動的に戻された後、ロック手段によってロックされる
ように構成されている。
第1図は本実施例のカメラに装備されている鏡筒移動
兼位置決め装置の一例を示した概略図であり、第2図は
本実施例のカメラの鏡筒移動兼位置決め装置等の要部の
分解斜視図である。
第1図において、1は移動且つ位置決めされる物体で
あるレンズ鏡筒であり、該レンズ鏡筒1には後に説明す
る停止部材と係合する鋸歯状の係止歯1aが該鏡筒1と一
体に設けられている。2はレンズ鏡筒1内の雌ヘリコイ
ド部(図示せず)と螺合してレンズ鏡筒1を矢印f1方向
に前進及びその逆方向に後退させるねじ軸であり、該ね
じ軸2にはギヤ3が固定されている。ギヤ3には後記の
作動開始時期制御手段としての差動装置4から回転が伝
達され、差動装置4には軸5及び減速ギヤ6,7並びに動
力伝達切換機構8を介してモータ9から回転が伝達され
る。ねじ軸2及びギヤ3並びにレンズ鏡筒1内のヘリコ
イド部はレンズ鏡筒1(すなわち物体)を移動させるた
めの物体移動手段を構成している。
差動装置4には応動手段10を介して停止部材移動兼位
置決め手段11が連結されている。該停止部材移動兼位置
決め手段11は後記の停止部材12を物体移動方向と平行に
所定距離だけ送り且つ所定位置に位置決めする装置であ
り、たとえば後に第2図の具体的実施例で説明される構
造の装置である。
12はレンズ鏡筒1の前記係止歯1aに係合してレンズ鏡
筒1の矢印f1方向の移動を停止させる停止部材であり、
該停止部材12は紙面に直交する方向の軸線12aを中心と
して矢印f2方向に揺動しうるように取付部13に支持され
ている。取付部13は機械的連結手段14を介して、もしく
は直接に前記停止部材移動兼位置決め手段11に取付けら
れている。
停止部材移動兼位置決め手段11は停止部材12を矢印f3
方向に所定微小距離だけ移動させ且つ位置決めさせるた
めの微小移動装置であり、該手段11は拘束解除手段及び
作動開始時期制御手段としての差動装置4から応動手段
10を介して作動された後、後記の作動制御手段15から伝
達手段を介して作動を停止される。
15は停止部材12を係止歯1aに係合させるタイミングと
停止部材移動兼位置決め手段11の矢印f3方向の移動を停
止させるタイミング等を制御する作動制御手段であり、
該作動制御手段15は伝達手段16及び17を介してそれぞれ
停止部材12及び停止部材移動兼位置決め手段11に連結さ
れている。後記の具体的な実施例においては、該作動制
御手段15は電磁アクチュエータ、すなわち電磁マグネッ
ト、で構成されている。
18はレンズ鏡筒1に与えるべき移動量を演算し、その
演算結果に基いて作動制御手段15を制御するとともにモ
ータ9の起動及び停止並びに逆転等を制御する制御回路
であり、該制御回路18にはモータ9からねじ軸2と停止
部材移動兼位置決め手段11とに与えられる運動量を検出
する運動量検出手段19の出力信号が入力されるようにな
っている。なお、本実施例の装置においてはレンズ鏡筒
1の移動量は、作動開始時期制御手段としての差動装置
4の作動開始時期と停止部材12の作動時期及び停止部材
移動兼位置決め手段11の作用量とによって決るものであ
り、モータ9の起動及び停止の時期によって決定される
ものではない。
制御回路18はレンズ鏡筒1に与えるべき移動距離を本
発明の基本思想に基いて第一の移動距離と第二の移動距
離とに分割し、第一の移動距離を表わす第一の信号と第
二の移動距離を表わす第二の信号とを作動制御手段15に
印加することによって停止部材移動兼位置決め手段11と
停止部材12とを制御し、これによりレンズ鏡筒1を所定
距離だけ移動させる。
停止部材移動兼位置決め手段11とねじ軸2(すなわ
ち、物体移動手段)との作動開始時期は作動開始時期制
御手段としての差動装置4によって決定される。
すなわち、差動装置4はモータ9から軸5に動力が伝
達されてきた時には先ず、応動手段10を介して停止部材
移動兼位置決め手段11を作動させ、該手段11を介して停
止部材12を矢印f3の方向に(つまり、レンズ鏡筒1の移
動方向と平行に)微小移動させた後、所定時間経過後に
ねじ軸2を回転させてレンズ鏡筒1を矢印f1方向に移動
させる。
ねじ軸2によって構成される物体移動手段すなわち、
レンズ鏡筒移動手段の最小移動単位(すなわち、前記係
止歯1aのピッチ)は停止部材移動兼位置決め手段11にお
ける最小移動単位の10倍に設定されており、従って、レ
ンズ鏡筒はねじ軸2によって停止部材12の移動距離より
もはるかに大きな距離を移動される。停止部材12が移動
する距離は停止部材移動兼位置決め手段11によって決
り、該手段11の作動開始は差動装置4によって決り、該
手段11の作動終りは作動制御手段15によって決定され
る。従って、停止部材12の移動距離とレンズ鏡筒1の移
動距離は作動制御手段15の作動時期によって決定される
ことになる。
第2図は本発明のカメラの一実施例を示した分解斜視
図である。なお、第2図では第1図に示した概念的構成
と一致する部分は第1図と同じ符号で表示されている。
第2図において、1はレンズ鏡筒であり、1aはレンズ
鏡筒1のフランジ部1Aに固定されている前記係止歯であ
る。該フランジ部1Aには環状部1bが形成され、該環状部
1b内にはねじ軸2と螺合するヘリコイドリング1cが挿入
されている。環状部1bの内周面には軸線方向と平行な軸
方向溝(図示せず)が形成され、該軸方向溝にはヘリコ
イドリング1cの外周面に突設された軸方向突条1dが摺動
可能に嵌装されている。ヘリコイドリング1cは内周面に
ねじ軸2と螺合するねじが刻設されており、また、前端
部には該環状部1bの内径よりも大径のフランジ部1eが形
成されている。ヘリコイドリング1cの前端には前記のよ
うにフランジ部1eが形成されているのでヘリコイドリン
グ1cは環状部1b内に前方から挿入されており、従って、
後に説明するようにレンズ鏡筒1の繰り出し課程におい
てレンズ鏡筒1が停止部材12によって停止された後は環
状部1b内からヘリコイドリング1cのみが抜け出して前方
に向ってねじ軸2上を移動する。
ヘリコイドリング1cの前端面にはシャッター羽根駆動
機構の一部材である羽根駆動レバー20の一方の腕20aが
ばね21の力によって圧接され、このばね21の力により、
ヘリコイドリング1cを環状部1b内に押込んでいる。従っ
て、レンズ鏡筒1が前進中はヘリコイドリング1cが環状
部1b内から抜け出すことはないが、レンズ鏡筒1が停止
部材12によって停止された後は、ねじ軸2からヘリコイ
ドリング1cに与えられる軸方向推力がばね21の力を上回
るため、ヘリコイドリング1cが環状部1bから抜け出して
前進する。
羽根駆動レバー20はレンズ鏡筒1に設けられた支持ピ
ン1fに回動可能に支持されており、該支持ピン1fに嵌装
されたばね21によって反時計回り方向に附勢されてい
る。
レンズ鏡筒1のフランジ部1Aにはまた、該支持ピン1f
の近傍にねじ軸2と平行なピン1gが突設され、該ピン1g
には第5図に示すシャッター羽根駆動機構の中の羽根開
きレバー38が回動可能に支持されている。なお、シャッ
ター羽根駆動機構については後に説明する。また、レン
ズ鏡筒1のフランジ部1Aには窓1hが貫設され、窓1hの内
周縁には突起1iが形成されているが、この窓1h及び突起
1iは後記のコンバータレンズ保持枠と関係があるため、
後に改めて説明する。
ねじ軸2にはギヤ3が固定されており、ギヤ3には作
動開始時期制御手段としての差動装置4から回転が伝達
される。
差動装置4は、第2図に示すように、ギヤ3と噛み合
う外歯歯車部を有した被動部材22と、該被動部材22に所
定の時間遅れを以て回転を伝達するとともに該被動部材
22に回転を伝達する前には前記停止部材移動兼位置決め
手段11を作動させる駆動部材23と、該駆動部材23を被動
部材22の方に向って附勢しているばね24と、を有してい
る。被動部材22は、ギヤ3と常時噛み合っている歯車部
22aと、螺旋形の端面カム部22bと、から成っており、該
端面カム部22bには螺旋形のカム面22c及びストッパー部
22dとが形成されている。一方駆動部材23は、該カム面2
2cに当接される突部23aと、ギヤ6に係合する係合部23b
と、前記の応動手段10に相当する従動子25cと係合する
平坦面23c(軸線と直交する面)とを有しており、係合
部23bの係合により回転方向にはギヤ6と一体となって
回転し軸線方向には自由に移動するべく構成されてい
る。すなわち、ギヤ6の軸孔の周壁面には該係合部23b
を軸方向移動可能に嵌装する軸方向溝が形成されてお
り、該係合部23bが該軸方向溝に挿入されることによっ
てギヤ6と該駆動部材23とが連結されている。係合部23
bの軸方向長さは該駆動部材23の軸方向移動距離よりも
長く設計されており、従って、駆動部材23がギヤ6から
最も離れた位置まで移動した時点でも係合部23bがギヤ
6の軸孔から抜けることはない。なお、ギヤ6はモータ
9(第1図)から動力伝達切換機構8及びギヤ7を介し
て駆動されるギヤである。また、第2図では被動部材22
及び駆動部材23を支持する軸が図示されていないが、被
動部材22及び、駆動部材23は該支持軸に遊嵌され、ギヤ
6は固定されている。
19は第1図で示した運動量検出手段であり、本実施例
では該手段19がギヤ6とともに回転する符号化板19a
と、該符号化板19a上の白黒のパターンに対応してパル
スを生ずるフォトインタラプタ19bと、で構成されてい
る。
次に、前記差動装置4の駆動部材23と関連する前記停
止部材移動兼位置決め手段11に相当する構成部材、及び
第1図の応動手段10に相当する構成部材、について第2
図を参照して説明する。
第2図において、25は前記駆動部材23の近傍に配置さ
れてねじ軸2と直交する方向の軸25aを中心として回動
しうるように支持された歯付きセクターアームである。
この歯付きセクターアーム25には軸25aよりも離れた位
置に該軸25aと平行なピン25bが突設され、該ピン25bは
以下に説明する停止部材支持兼移動部材26の側方突出部
26a上に当接されている。歯付きセクターアーム25には
また該ピン25bと平行な従動子25cが突設され、該従動子
25cは既に説明したように駆動部材23の平坦面23cに当接
されている。
停止部材支持兼移動部材26はねじ軸2と平行な3本の
支持兼摺動案内ピン26b〜26dによってカメラ本体等の構
造部材に支持されるとともに該ピンと平行な方向に移動
しうるようになっている。該ピン26b〜26dのうちの一本
26dに嵌装されたばね27は該部材26の外面とカメラ本体
等の構造部材の面との間で圧縮され、該ばね27によって
該部材26は図示矢印f4の方向(つまりねじ軸2と平行な
方向でカメラの前方に向って)に常に附勢されている。
従って、歯付きセクターアーム25のピン25bも第2図
において上向きに附勢されているので歯付きセクターア
ーム25はピン25bを介してばね27の力で軸25aを中心とし
て第2図で反時計方向に附勢されている。従って、従動
子25cはばね27の力で駆動部材23の平坦面23cに圧接され
ているが、駆動部材23が軸方向移動しないかぎり、歯付
きセクターアーム25は回動しない状態に保たれる。
停止部材支持兼移動部材26には停止部材12を回動可能
に支持するための停止部材支持ピン26eが突設されてお
り、該ピン26eは停止部材12の基端部の孔12bに相対回転
可能に挿入されるようになっている。該ピン26eには停
止部材12を第2図で時計方向に附勢するばね28が嵌装さ
れている。
歯付きセクターアーム25を任意の回動角度位置に割出
す(位置決めする)ための爪部材29が該セクターアーム
25の外周部に近接して配置されている。該爪部材29は該
セクターアーム25の軸25aと平行な軸29aを有し、該軸を
中心として回動しうるように静止構造部材に支持されて
おり、ばね30によって矢印方向に附勢されている。該爪
部材29の先端には該セクターアーム25の歯と係合する係
止爪が形成されており、該係止爪が該セクターアーム25
の歯の間に入り込んだ時には該セクターアーム25が軸25
aを中心として反時計方向に回動しうる状態であっても
該セクターアーム25の回動は該爪部材29によって阻止さ
れる。
軸29aには腕29bが突設されており、該腕29bはばね30
の力によって後記の第2レバー31のピン31aに圧接され
ている。該第2レバー31は該爪部材29をばね30の力に打
ち勝って反時計方向に(つまり、該爪部材29を歯付きセ
クターアーム25の歯に係合させる方向に)作動させる部
材である。
以上の説明から明らかであるように、停止部材12をね
じ軸2と平行な方向に移動させ且つ任意の位置に停止部
材12を位置決めするための停止部材移動兼位置決め手段
11は、歯付きセクターアーム25及びそれと一体のピン25
b並びに従動子25c、停止部材支持兼移動部材26、ばね2
7、歯付きセクターアーム25を任意の回動角度位置に割
出すための爪部材29、等の諸部材によって構成されてい
る。なお、第1図に示した取付部13や機械的連結手段14
は本来はなくてもよいものであるが、停止部材移動兼位
置決め手段11が電気的な構成である場合には必要となる
ことがある。
また、停止部材移動兼位置決め手段11と差動装置4と
を連動させるための応動手段10は第2図の実施例では歯
付きセクターアーム25と一体の従動子25cである。
次に、第1図に示した作動制御手段15としてのマグネ
ット(すなわち電磁アクチュエータ)、該作動制御手段
15と停止部材12及び停止部材移動兼位置決め手段11とを
接続する伝達手段16及び17としての構成を説明する。
第2図において、32は第1図の作動制御手段15として
のマグネットであり、該マグネット32は励磁(ON)され
た時には矢印f5の方向に動かされるプランジャー32aを
有している。プランジャー32aはマグネット32が非励磁
状態(OFF)の時には後記の第1レバーのばねによって
図示矢印f6の方向に動かされるようになっている。
前記の伝達手段16及び17は、該マグネット32によって
動かされる第1レバー33と、該第1レバー33によって動
かされる第2レバー31及び第3レバー34と、で構成され
ている。
第1レバー33は軸33aを中心として回動しうるように
カメラの構造部材に支持されており、第1乃至第4の4
個の腕部を有している。これらの腕部のうち、第1の腕
部33bの先端には該プランジャー32aと係合するピン33c
が固定され、第2の腕部33dの先端には第2レバー31に
固定された第1のピン31bと係合するピン33eが固定され
ている。また、第3の腕部33fは第3レバー34の一方の
腕部34aに係合し、第4の腕部33gはシャッター駆動機構
の一部である羽根解除爪40に固定されたピン40bと係合
している。そして、第4の腕部33gに係止されたばね35
によって該第1レバー33は常に軸33aを中心として時計
回りの方向に附勢されている。従って、マグネット32が
励磁されていない時にはプランジャー32aが図示矢印f5
の方向に動かされないので第1レバー33はばね35の力で
軸33aを中心として時計方向に回動される。
第1レバー33とともに前記の伝達手段17を構成してい
る第2レバー31は、ねじ軸2と直交する軸31cを有し、
該軸31cを中心として回動しうるように構造部材に支持
されている、該第2レバー31は該軸31cから外側へ伸び
る2個の腕部31d及び31eを有し、これらの腕部31d及び3
1eの先端に固定されたピン31a及び31bのうち、一方のピ
ン31aは爪部材29の腕部29bに係合し、他方のピン31bは
第1レバー33の第2の腕部33dのピン33eに係合してい
る。
一方、第1レバー33とともに前記の伝達手段16を構成
している第3レバー34は、ねじ軸2と平行な軸線の軸孔
34bを具備したボス部34cを有し、該軸孔34bに構造部材
のピン(図示せず)を挿入することによって該ピンを中
心として回動可能に該構造部材に支持されている。該第
3レバー34は図示のように2個の腕34a及び34dを有し、
一方の腕34aは第1レバー33の第3の腕部33fに係合して
おり、他方の腕34dの先端には停止部材12の腕部12cに係
合するピン34eが固定されている。
以上が本実施例のカメラにおけるレンズ移動兼位置決
め装置の機械的構造部分の概略構成であるが、該レンズ
移動兼位置決め装置の中の差動装置4とレンズ鏡筒1と
に関連するロック手段が本実施例のカメラに設けられて
いるので、以下には該ロック手段の一実施例について第
2図及び第3図並びに第4図を参照して説明する。
なお、前記したように、本実施例のカメラは、レンズ
鏡筒の軸線と直交する方向の軸線を中心として回動可能
に支持されるととも該レンズ鏡筒と平行に収納されるコ
ンバータレンズを有し、該レンズ鏡筒は長焦点撮影終了
後は直ちに最後退位置に自動復帰して該位置にロックさ
れるように構成されている。
第2図乃至第4図において、36はコンバータレンズの
保持枠であり、該保持枠36は、レンズ鏡筒1の軸線と直
交する方向の支持軸36aと、コンバータレンズを保持す
る環状の保持枠本体36bと該支持軸36aと該保持枠本体36
bとを連結している腕部36cと、を有している。コンバー
タレンズ保持枠36は、第3図に示すようにレンズ鏡筒1
が最も後退した位置にある時には該保持枠本体36bの面
がレンズ鏡筒1の外周面に正対するように(すなわち、
コンバータレンズ保持枠36がレンズ鏡筒1と略平行にな
るように)カメラ本体内に収納されており、支持軸36a
に嵌装された捩りばね37から腕部36cに突設されたばね
掛け部36dに加えられる力によって常に第3図において
支持軸36aの中心として時計方向に附勢されている。コ
ンバータレンズ保持枠36はレンズ鏡筒1のフランジ部1A
の窓1h内を通過できるように配置されており、保持枠本
体36bの外周面には該窓1hの内周縁の突起1iと係合する
山形の係合部36eが設けられている。該係合部36eは保持
枠本体36bの端面に対してなだらかに傾斜した2つの辺
部を有しており、第3図のようにコンバータレンズ保持
枠36がレンズ鏡筒1の移動路から排除された状態(すな
わち、レンズ鏡筒1が最も後退した位置にある状態)の
時には該両辺部の交叉部(すなわち、該係合部36eの最
大突出部分)がレンズ鏡筒の突起1iよりも前方に位置す
るとともにやや内側(レンズ鏡筒1の外周面により近い
位置)に位置して該突起1iと係合するように、該係合部
36eが設計されている。
従って、第3図の状態ではレンズ鏡筒1がコンバータ
レンズ保持枠36によって拘束もしくはロックされるた
め、レンズ鏡筒1に衝撃が加わってもレンズ鏡筒1が前
方に突出することはない。
また、第3図の状態ではレンズ鏡筒1にコンバータレ
ンズ保持枠36がばね37によって圧接されているため、ね
じ軸2に対する負荷が大きくなっており、これによって
差動装置4の誤作動を防止することができる。すなわ
ち、誤差動装置4の一部材である駆動部材は23はばね24
によって被動部材22のカム面22cに圧接されているので
駆動部材23の起動時に被動部材22の負荷が小さければ駆
動部材23の突出部23aが被動部材22のカム面22cの最低位
置に到達する前に被動部材22が回転される恐れがある
が、第3図に示すようにコンバータレンズ保持枠36によ
ってレンズ鏡筒1が拘束されていれば被動部材22の負荷
が非常に大きくなるので駆動部材23の軸線方向運動中に
被動部材22が駆動部材23によって回転駆動されてしまう
ことが防止され、その結果、差動装置4に所期の動作
(すなわち、先ず停止部材移動兼位置決め手段11を動作
させた後にレンズ移動手段であるねじ軸2は回転を伝達
する動作)を起こさせることができる。
第4図は、長焦点撮影時にレンズ鏡筒1が前方へ大き
く繰り出され、これに伴ってコンバータレンズ保持枠36
がレンズ鏡筒1の直後に挿入された状態を示したもので
ある。この場合のコンバータレンズ保持枠36はばね37の
力によって時計方向に附勢されているのでレンズ鏡筒1
の前進に伴って自動的にばね37の力でレンズ鏡筒の直後
に挿入される(なお、コンバータレンズ保持枠36をレン
ズ鏡筒1の直後に挿入するためにモータ動力を利用して
もよい。) 本実施例のカメラでは、撮影終了後及び非撮影時には
レンズ鏡筒1が第3図に示すように最も後退した位置に
ロックされるとともに、コンバータレンズ保持枠36がレ
ンズ鏡筒1の側面と略平行に収納されるので、従来の変
倍カメラ(すなわち、二焦点切換式コンパクトカメラ)
の欠点であるレンズ鏡筒を他物体に衝突させやすい欠点
や、カメラ本体部分の厚みがかなり大きくなるという欠
点を排除することができる。
また、本実施例のカメラでは撮影終了後にはレンズ鏡
筒が最も後退した位置に自動的に戻るのでレンズ鏡筒内
への光の洩れ込みの恐れが少く、しかも、レンズ鏡筒の
破損の危険性も少いのでレンズ鏡筒の遮光構造を複雑に
したり、レンズ鏡筒の剛性を特に高くしたりする必要が
ない。従って、レンズ鏡筒及びカメラ本体の重量及び製
造コストの増大を招くことがない。
次に、本発明の物体移動兼位置決め装置に付属して前
記カメラに搭載されているシャッター駆動機構の構造
を、第5図を参照して説明する。
第5図において、1cは第2図に示したヘリコイドリン
グ、20は羽根駆動レバーである。羽根駆動レバー20は2
個の腕20a及び20bを有し、一方の腕20aはヘリコイドリ
ング1cの前端面に係合し、他方の腕20bは羽根開きレバ
ー38の一方の腕38aに係合している。羽根開きレバー38
はレンズ鏡筒1に固定したピン1gが嵌装される軸孔38b
を具備したボス部38cを有し、ばね39によって該軸孔38b
を中心として反時計方向に附勢されている。羽根開きレ
バー38の他方の腕38dの先端には羽根解除爪40(第2図
参照)のボス孔40aに挿入されるピン38eが固定されてお
り、該ピン38eに嵌装されたばね41によって羽根解除爪4
0は該ピン38eを中心として時計方向の力が加えられるよ
うになっている。羽根解除爪40は第2図で示したように
第1レバー33の第4の腕部33gと係合するピン40bを有し
ており、第1レバー33がばね35の力によって作動される
時にはボス孔40aを中心として第2図の矢印f7方向、す
なわち反時計方向に回動される。
羽根解除爪40に係合する腕42aを有した羽根駆動軸42
が羽根解除爪40に近接して設けられている。羽根駆動軸
42は前記ねじ軸2と平行な軸部42bを有し、該軸部42bに
おいてレンズ鏡筒1に回動可能に支持されており、腕42
cにかけられたばね43によって該軸部42bを中心として時
計方向に附勢されている。該軸部42bの他端にはもう一
個の腕42dが形成されており、該腕42dの先端には、シャ
ッター羽根44に貫設された溝穴44aに挿入されるピン42e
が突設されている。シャッター羽根44には枢着ピン(図
示せず)が挿入される回動中心孔44bが形成され、シャ
ッター羽根44は該回動中心孔44bを中心として回動され
るようになっている。
次に第6図を参照して本実施例のカメラに搭載されて
いる制御回路及び検出器等について説明する。なお、第
6図に示した回路は第2図のマグネット32の制御に関連
するすべての回路及び検出器を含んでいる。
第6図において、101は不図示のレリーズボタンを第
1ストロークまで押込み操作した時に閉じられるスイッ
チ、102は長焦点撮影を行う時にのみ閉じられるスイッ
チ、103は該レリーズボタンを第2ストロークまで押込
み操作した時に閉じられるスイッチである。105〜107は
プルアップ抵抗、109〜111及び128と129はインバータ、
113〜115はR−Sフリップフロップ等で構成されるラッ
チ回路、116は公知の測距回路、117及び122はAD変換回
路、125〜127はディジタルコンパレータ、136及び137は
アンドゲート、121は公知の測光回路、138はオアゲー
ト、19は第1図及び第2図に示した運動量検出器、139
は前記マグネット32に対する励磁電流をオンオフするた
めのトランジスタ、118はデコーダ、である。デコーダ1
18は、AD変換回路117において2値化された測距値から
レンズ必要移動量を演算して該レンズ必要移動量を上位
2桁と下位2桁の移動量に分割した2つの出力信号を発
生するとともにAD変換回路122において2値化された測
光信号から羽根開口必要移動量を演算して適正露光を得
るための出力信号を発生する。119は運動量検出器19か
ら生じるパルス信号をカウントするカウンターである。
また、140はデコーダ118の第1の出力信号に基いてディ
ジタルコンパレータ125における基準値を記憶する番地
レジスター、141はデコーダ118の第2の出力信号に基い
てディジタルコンパレータ126における基準値を記憶す
る丁目レジスター、142はデコーダ118の第3の出力信号
に基いてディジタルコンパレータ127における基準値を
記憶する露出レジスター、である。番地レジスター140
はレンズ必要移動量のうちの下位2桁(すなわち微小移
動量)を記憶するものであり、また、丁目レジスター14
1はレンズ必要移動量のうちの上位2桁(すなわち、大
移動量)を設定するものである。
次に、第2図乃至第6図を参照して本実施例のカメラ
における各部の動作を説明する。
なお、撮影開始前(すなわち非撮影時)においては、
レンズ鏡筒1は第3図に示すように最も後退した位置に
コンバータレンズ保持枠36によって係止された状態で保
持されており、ヘリコイドリング1cはレンズ鏡筒1の環
状部1bからフランジ部1eのみが突出する状態で該環状部
1内に挿入されている。
また、差動装置4の駆動部材23の突部23aは被動部材2
2のカム面22cの最も高い位置aに当接されて駆動部材23
は停止しており、歯付きセクターアーム25の従動子25c
はばね27の力によって駆動部材23の平坦面23c上に圧接
されている。この時、歯付きセクターアーム25は駆動部
材23からの上向きの反力によってそれ自身の原位置に停
止し、爪部材29及び第2レバー31は、プランジャ32aが
オフ状態のため、ばね35の力によって、爪部材29が左回
転、第2レバー31が右回転した状態に保持されている。
この場合、駆動部材23が第2図において最も高い位置に
停止しているので歯付きセクターアーム25の従動子25c
も最も高い位置に静止しており、従ってピン25bは最も
低い位置に該駆動部材23によって押し下げられた状態に
ある。それ故、停止部材支持兼移動部材26も第2図にお
いて該ピン25bによって最も低い位置(すなわち原点位
置)まで押し下げられた状態で静止しており、ばね27は
最も押し縮められた状態になっている。従って、停止部
材12もまた、それ自身の原点位置に静止している。ま
た、この時には停止部材12の腕部12cに係合する第3レ
バー34のピン34eは、該腕部12cを第2図において右向き
に附勢する力を第1レバー33から与えられていないの
で、停止部材12はばね28の力によって係止歯1aから離れ
た位置に保持されている。
一方、作動制御手段であるマグネット32は非励磁状態
にあるため、プランジャー32aには第2図において矢印f
5方向の力は加えられておらず、第1レバー33はばね35
の力でばね35の矢印方向に附勢された状態にある。
他方、シャッター駆動機構においては、ヘリコイドリ
ング1cがレンズ鏡筒1の環状部1b内から大きく前方へ突
出していないので羽根駆動レバー20の腕20aはばね21の
力で第2図において最も下降した状態にあり、従って、
該レバー20の他方の腕20bは第2図において最も上った
状態に保持されている。このため、羽根開きレバー38の
腕38d及びそれと一体の羽根解除爪40はばね39の力でそ
の矢印の方向に最も回動された位置に静止している。ま
た、羽根解除爪40と係合している羽根駆動軸42はばね43
の矢印方向の力によって回動された状態にあり、シャッ
ター羽根44はシャッターを閉じ状態に保持している。こ
の時、勿論前記のモータ9(第1図)は停止している。
前記の如き状態から長焦点撮影に移った場合の各部の
動作を以下に説明する。
撮影操作に先立って、長焦点撮影のために不図示の撮
影モード切換摘みを操作して長焦点撮影モードを選択す
ると、第6図のスイッチ102が投入される。
次いで撮影開始のために被写体に視野を合わせ、不図
示のレリーズボタンを第1ストロークまで押込み操作す
ると、第6図のスイッチ101が投入される。このため、
インバータ109に出力が生じ、これに応じてラッチ回路1
13に出力が生じる。
ラッチ回路113から出力が生じると、測距回路116と測
光回路121とが作動して公知の方法で測距及び測光が行
われ、測距結果及び測光結果はそれぞれAD変換回路117
及び122で2値化される。2値化された測距値はデコー
ダ118に印加されて測距結果に対応するレンズ必要移動
量と測光結果に対応する羽根駆動量に変換されるととも
に該レンズ必要移動量が予め定めた方法で大移動量と小
移動量とに分解され、小移動量を表わす第1の出力信号
が番地レジスター140に入力される一方、大移動量を表
わす第2の出力信号が丁目レジスター141に入力され
る。
この時、前記したように、スイッチ102が閉じている
のでインバータ110に出力が生じており、また、ラッチ
回路114にも出力が生じているのでデコーダ118にも入力
信号が入り、デコーダ118は長焦点撮影の演算を行う。
従ってデコーダ118は丁目レジスター141に対して長焦点
撮影に必要な大距離移動量を表わす信号を出力する。
一方、番地レジスター140には、長焦点撮影及び短焦
点撮影に関係なく、レンズ必要移動量のうち、レンズ微
小移動に必要な微小距離移動量を表わす信号が入力さ
れ、該信号が該レジスター140に微小移動距離の基準値
として記憶される。
次にレリーズボタンを第2ストロークまで押下げる
と、ラッチ回路115から出力が生じるためアンドゲート1
36が導通し(この時、ディジタルコンパレータ125には
出力が生じていないのでインバータ128に出力が生じて
いる)、従って、オアゲート138に出力が生じ、その結
果、トランジスタ139が導通してマグネット32が励磁さ
れる。
マグネット32が励磁されると、プランジャ32aが第2
図で矢印f5方向に吸引されるので第1レバー33はばね35
の力に抗して軸33aを中心として反時計方向に回動さ
れ、その結果、第2レバー31のピン31aが下降して爪部
材29が歯付きセクターアーム25の歯から離れる方向にば
ね30の力で回動されて該セクターアーム25を回動可能な
状態にする。他方、第1レバー33の腕部33fが第3レバ
ー34の腕34aを第2図において手前側に押して第3レバ
ー34を軸孔34bを中心として時計方向に回動させるの
で、ピン34eが停止部材12の腕部12cを押し、その結果、
停止部材12が軸孔12bを中心として第2図で反時計方向
に回動されるため、停止部材12の先端の鉤爪がレンズ鏡
筒1の係止歯1aに係合してレンズ鏡筒1を一旦、拘束す
る。
この後、モータ9(第1図)に通電が行われてモータ
9が正回転方向に駆動されるとともに動力伝達切換機構
8を介してギヤ6が第2図において時計方向に回転され
る。
ギヤ6が時計方向に回転すると、駆動部材23が時計方
向に回転しつつ該部材23の突部23aが被動部材22のカム
面22c上をaの位置からbの位置へ向って滑り降りてい
くため、駆動部材23は回転しつつ被動部材22の方へ向っ
て軸方向移動する。この時、前記したように被動部材22
の負荷としてレンズ鏡筒1に対するコンバータレンズ保
持枠36の拘束力が作用しているので駆動部材23の軸方向
運動中に被動部材22が回転駆動されてしまうことはな
い。
駆動部材23が被動部材22の方へ向って軸方向移動を始
めると、従動子25cを第2図で上方に押し上げていた力
(すなわち、ばね27を下向きに圧下していた力)が徐々
に減少するため、ばね27は伸長し始めて停止部材支持兼
移動部材26を第2図において上方へ(カメラの前方へ)
移動させる。該部材26が矢印f4方向に動き始めると、該
部材26の突部26a上に圧接されているピン25bも上方へ持
ち上げられ、その結果、歯付きセクターアーム25はそれ
自身の軸25aを中心として第2図で反時計方向に回動を
始める。
この場合、停止部材支持兼移動部材26の矢印f4方向の
移動中の回転角と歯付きセクターアーム25の回動角はギ
ヤ6の回転角として運動量検出手段19により電気的なパ
ルス信号として検出されるので第6図の運動量検出手段
19からは該部材26の移動量に相当するパルス信号がディ
ジタルコンパレータ125の入力信号端子に印加される。
従って、該パルス信号の値が基準値と等しくなった時に
ディジタルコンパレータ125の出力が生じるとともに該
コンパレータ125の出力がインバータ128に印加される。
このため、インバータ128の出力が消失するのでアンド
ゲート136が非導通となり、従ってオアゲート138の出力
も消失してトランジスタ139がオフとなるのでマグネッ
ト32は消磁される。このため、ばね35の力によってプラ
ンジャー32aは矢印f6の方向に引き出され、第1レバー3
3は軸33aを中心として時計方向に回動される。このた
め、第2レバー31が軸31cを中心として時計方向に回動
されるので爪部材29の腕29bは第2レバー31のピン31aに
よって押し上げられ、その結果、爪部材29は軸29aを中
心として反時計方向に回動してその先端の鉤爪が歯付き
セクターアーム25の歯に係合して該セクターアーム25の
回動を停止させる。従って、セクターアーム25のピン25
bの上昇移動(矢印f4方向の移動)も停止するので停止
部材支持兼移動部材26の矢印f4方向の移動も停止し、停
止部材12は矢印f4方向に歯付きセクターアーム25の回動
角度に応じた距離だけ原位置から動いた位置に位置決め
される。
一方、マグネット32の消磁によって第1レバー33が時
計方向に回動されたことに応じて第1レバー33の腕33f
も時計方向に回動するので、第3レバー34はばね28の力
により軸孔34bを中心として反時計方向に回動され、ま
た、停止部材12もばね28の力により軸孔12bを中心とし
て時計方向に回動される。このため、停止部材12の先端
の鉤爪は係止歯1aからはずれ、レンズ鏡筒1を前進させ
る準備がなされる。
以上の如き諸動作の後に、駆動部材23の突部23aが被
動部材22のカム面22c上の点bに達すると、駆動部材23
の軸方向移動が阻止されるとともに被動部材22が駆動部
材23と一体となって時計方向に回転を開始し、その結果
ギヤ3を介してねじ軸2が回転を始め、レンズ鏡筒1に
前方送りがかけられる。レンズ鏡筒1にねじ軸2によっ
て前方推力が加えられると、突起1i(第3図参照)はコ
ンバータレンズ保持枠36の係合部36eの最大突出部を乗
越えて前進し、その結果、レンズ鏡筒1に対する拘束か
ら解放される。
そしてレンズ鏡筒1が長焦点撮影に必要な第4図の位
置まで前進する過程においてコンバータレンズ保持枠36
もばね37の力によって支持軸36aを中心として回動さ
れ、最終的にレンズ鏡筒1内で主レンズの直後の位置に
位置決めされる。
レンズ鏡筒1がねじ軸2上を前進していく過程におい
て、ねじ軸2に与えられる回転量は運動量検出手段19の
出力パルスとして検出され、該出力パルスはディジタル
コンパレータ126の入力端子に印加される。。そして、
ディジタルコンパレータ126への入力パルス数が予め丁
目レジスター141に記憶されていた基準パルス数と等し
くなるとディジタルコンパレータ126に出力が生じ、そ
の結果、オアゲート138が導通してトランジスタ139がオ
ンとなり、マグネット32が消磁される。マグネット32が
励磁されると、プランジャ32aが矢印f5方向に引込まれ
るので、第1レバー33はばね35の力に打ち勝って反時計
方向に回動され、この第1レバー33の回動により第3レ
バー34は軸孔34bを中心として時計方向に回動される。
従って、ピン34eが停止部材12の腕12cを押し、停止部材
12は軸孔12bを中心として反時計方向に回動されて該停
止部材12の先端の鉤爪が係止歯1aの間に跳び込んでレン
ズ鏡筒1の前進を停止させる。この時爪部材29への第1
レバー33の押圧は解除されるが爪部材29はセクターアー
ム25の歯と喰いついているため、ばね30により時計方向
に回転することはない。
なお、レンズ鏡筒1の前進動作が終了したことは本実
施例のカメラにおいては撮影倍率の拡大動作と合焦動作
とが終了したことを意味する。
レンズ鏡筒1の前進停止後もモータ9は回転を続け、
ねじ軸2も回転を続けるのでヘリコイドリング1cにねじ
軸2から前方推力が加えられ、その結果、ヘリコイドリ
ング1cがばね21の力に打ち勝って環状部1b内から前方へ
抜け出してねじ軸2上を前進する。
一方、ヘリコイドリング1cが環状部1bから前方に突出
すると、羽根駆動レバー20がヘリコイドリング1cにより
ピン1fを中心として第2図及び第5図において時計方向
に回動されるので、ピン1gに回動可能に嵌装されている
羽根開きレバー38は第5図において該ピン1g(すなわ
ち、軸孔38b)を中心として時計方向に回動される。ま
た、羽根開きレバー38の回動により羽根解除爪40を介し
て羽根駆動軸42が軸42bを中心として反時計方向に回動
されるため、羽根駆動軸42のピン42eを介してシャッタ
ー羽根44が回動中心44bを中心として回動される。そし
て、シャッター羽根44の回動量は運動量検出手段19の出
力パルスとして検出され、該出力パルスはディジタルコ
ンパレータ127の入力端子に印加される。そして、ディ
ジタルコンパレータ127への入力パルス数が予め露出レ
ジスター142に記憶されていた基準パルス数に等しくな
ると該コンパレータ127に出力が生じ、その結果、トラ
ンジスタ139がオフとなってマグネット32が消磁され
る。
マグネット32が消磁されると、第1レバー33がばね35
の力によって時計方向に回動され、腕部33gの先端部が
羽根解除爪40のピン40bを図中右方向へ押して該羽根解
除爪40を反時計方向に回動する。羽根解除爪40が反時計
方向に回動されたことにより、羽根駆動軸42の軸部42b
との係合が解除され(第5図参照)、羽根駆動軸42はば
ね43の力によって時計方向に回動し、ピン42eを介して
羽根を閉じる。
その後、モータ9が逆転されて、まず、ヘリコイドリ
ング1cが後退してレンズ鏡筒1の環状部1b内に退入した
後、レンズ鏡筒1が第3図に示す最も後退した位置まで
戻される。この場合、差動装置4の駆動部材23の突部23
aが最初は被動部材22のカム面22c上の点bに位置してい
るので該駆動部材23を反時計方向に回転させると最初の
1回転近くは被動部材22が回転せず、駆動部材23は回転
しつつ軸方向運動し、この間に歯付きセクターアーム25
の従動子25cを原位置まで押上げ、従って該セクターア
ーム25も軸25aを中心として時計方向に回動されつつ初
期位置まで戻される。また、ピン25bにより停止部材支
持兼移動部材26も初期位置まで戻される。このように停
止部材移動兼位置決め手段11を構成する諸部材が初期状
態に戻された後、駆動部材23と被動部材22とが合体され
るとともに逆転されてレンズ鏡筒1が後退移動される。
尚、以上の説明は長焦点距離での撮影動作を述べたも
のであるが、短焦点距離での撮影も丁目レジスタ141へ
の入力が異なる(撮影レンズの移動距離が短くなる)だ
けで同様の動作を行なう。
又、以上に示した実施例では、停止部材移動兼位置決
め手段11及び応動手段10並びに伝達手段16及び17がいず
れも機械機構で構成されているが、これらの手段を機械
的な機構のみで構成する必要はなく、これらの手段をた
とえば非機械的装置で代替してもよいことは当然であ
る。
〔発明と実施例の対応〕
以上の実施例において、測距回路116が本発明の焦点
調節信号出力手段に、スイッチ102が本発明の倍率信号
出力手段に、デコーダ118が本発明の第1、第2の演算
手段に、被動部材22および駆動部材23が本発明の第1の
駆動力伝達手段に、ねじ軸2及びヘリコイドリング1cが
本発明の第2の駆動力伝達手段に、係止歯1a、停止部材
12が本発明の停止位置決め手段に、歯付きセクターアー
ム25、停止部材支持兼移動部材26、爪部材29、第1レバ
ー33、第2レバー31、第3レバー34、電磁マグネット3
2、ばね27,28,30,35、デジタルコンパレータ125,126が
本発明の制御手段に、それぞれ相当する。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、小型化、低コス
ト化、制御スピードの高速化等を達成できるレンズ制御
装置が提供できるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例であるカメラに装備されてい
る鏡筒移動兼位置決め装置の概略的構成を示した図、第
2図は第1図の概念的構成を具体化した装置を搭載して
いる本発明のカメラの要部分解斜視図、第3図は第2図
に示したカメラの鏡筒が最も後退した位置にある時の水
平断面図、第4図は第2図に示したカメラの鏡筒が前進
した位置にある時の水平断面図、第5図は第2図のカメ
ラのシャッター駆動機構の要部分解斜視図、第6図は第
2図のカメラの制御回路の一部を示した図、である。 1……レンズ鏡筒、2……ねじ軸 3……ギヤ、4……差動装置 6及び7……ギヤ、8……動力伝達切換機構 9……モータ、10……応動手段 11……停止部材移動兼位置決め手段、12……停止部材 16及び17……伝達手段、15……作動制御手段 18……制御回路、19……運動量検出手段 20……羽根駆動レバー、22……(差動装置4の)被動部
材 23……(差動装置4の)駆動部材、25……歯付きセクタ
ーアーム 25b……ピン、25c……従動子 26……停止部材支持兼移動部材、29……爪部材 31……第2レバー、32……電磁マグネット 33……第1レバー、34……第3レバー 36……コンバータレンズ保持枠、36e……係合部 38……羽根開きレバー、40……羽根解除爪 42……羽根駆動軸、44……シャッター羽根

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦点調節信号を出力する焦点調節信号出力
    手段と、前記焦点調節信号出力手段からの信号に基づい
    てレンズユニットの移動量を演算する第1の演算手段
    と、倍率信号を出力する倍率信号出力手段と、前記倍率
    信号出力手段からの信号に基づいて前記レンズユニット
    の移動量を演算する第2の演算手段と、第1の変速比で
    駆動力を伝達する第1の駆動力伝達手段と、前記第1の
    駆動力伝達手段が作用した後、前記第1の変速比とは異
    なる第2の変速比で駆動力を伝達する第2の駆動力伝達
    手段と、前記レンズユニットの停止位置決め手段と、前
    記第1、第2の演算手段の演算結果にしたがって、前記
    第1、第2の駆動力伝達手段により前記停止位置決め手
    段による前記レンズユニットの停止位置を決定する制御
    手段とを有することを特徴とするレンズ制御装置。
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