JP2540326B2 - 産業用ロボットのティ−チングデ−タ作成方式 - Google Patents

産業用ロボットのティ−チングデ−タ作成方式

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JP2540326B2 JP62110178A JP11017887A JP2540326B2 JP 2540326 B2 JP2540326 B2 JP 2540326B2 JP 62110178 A JP62110178 A JP 62110178A JP 11017887 A JP11017887 A JP 11017887A JP 2540326 B2 JP2540326 B2 JP 2540326B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は溶接ロボット等の産業用ロボットのティーチ
ングデータ作成方式に関し、一層詳細には、コンピュー
タ支援設計システム(CADシステム)等を用いてロボッ
トや被加工物の形状、ロボットの動作をシュミレーショ
ンしつつ作業ポイントの指示およびロボットの動作条件
等を指示してティーチングデータを作成する産業用ロボ
ットのティーチングデータ作成方式に関する。
[発明の背景] 近年、産業用ロボットの発達に伴い、各種の分野にお
いて自動化が進められており、特に、自動車等の組立、
製造ラインにおいて溶接ロボットをはじめ各種の産業用
ロボットが使用されている。この場合、多用な車種や頻
繁に行われるモデルチェンジに対応するため、汎用性、
即応性のあるロボットシステムが望まれている。然しな
がら、このような要求に対して、各ロボットに所定の動
作を行わせるためのティーチングデータの作成時におい
て種々の不都合が存在している。
すなわち、ロボットのティーチングにおいては、ロボ
ットアームを実際に動かして作業位置まで移動し、教示
者の目視判断によりその作業位置が望ましい位置である
と判断した場合にティーチングボックスを操作してティ
ーチングを行う方法が一般的である。この場合、ティー
チング作業は非常に工数が多いために時間のかかる欠点
があり、また、教示者の目視判断を要するため経験的な
熟練を必要とし、汎用性、即応性に乏しいという欠点が
指摘されている。
そこで、最近、コンピュータ技術の発達によりコンピ
ュータを用いた支援設計システム(CADシステム:コン
ピュータ支援設計システム)を用いたティーチングが行
われつつある。このCADシステムによるティーチングで
は予め定めた座標系においてロボットアームの形状、工
具の種類、被加工物の形状を記憶させ、これらのデータ
に基づいてグラフィックディスプレイ上にロボットアー
ム、被加工物等を表示する。そして、前記グラフィック
ディスプレイに対してライトペン等の会話型入力手段に
よって所望の位置を指定し、ロボットアーム等の動きを
シミュレーションしつつ作業点を教示するものであり、
例えば、この種の技術的思想は特開昭第59−52304号公
報、同第60−95605号公報等に開示されている。
然しながら、従来、この種のCADシステムを用いたテ
ィーチングデータの作成方式は、特開昭第59−97869号
公報に示されているように、ロボットの作業経路(作業
ポイント等)の設定と、ロボットの作業条件や動作モー
ド、動作スピード、待ち時間、作業指令等のインストラ
クション情報作成とは分離して行われるのが一般的であ
る。
従って、CADシステムを用いて最初に各作業経路に関
するティーチングデータの作成を行った後、再度前記CA
Dシステムにより前述の各種インストラクション情報を
与えて最終的なティーチングデータを完成させなければ
ならず、ティーチングデータの作成工数が増大し、その
作業に長時間を要する不都合が指摘されている。また、
このことによって高価なCADシステムの使用効率が低下
するという不具合が生じてしまう。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、CADシステムを用いて産業用ロボットのティ
ーチングデータを作成する際、ロボットの作業経路を示
すポイントの指示と、ロボットの動作モード、動作速
度、待ち時間、作業条件等の動作条件を設定するインス
トラクション情報の指示とを1回のティーチング操作で
行い得る産業用ロボットのティーチングデータの作成方
式を提供することを目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、ロボットお
よび被加工物に関するデータを蓄積し、グラフィックデ
ィスプレイ上に前記ロボットおよび被加工物を表示し、
入力手段により前記グラフィックディスプレイ上の所望
のポイントを指示してティーチングデータを作成する産
業用ロボットのティーチングデータ作成方式において、 まず、グラフィックディスプレイ上に表示された被加
工物上で前記ロボットの全作業点を指示し、この全作業
点において、各作業点を始点とする前記ロボットの姿勢
ベクトルを指示してその各作業点における動作シミュレ
ーションにより干渉チェックを行い、全作業点と姿勢ベ
クトルとを表すデータを仮に決定し、 次に、仮に決定された前記作業点と姿勢ベクトルとを
前記グラフィックディスプレイ上に表示させた状態で、
前記各作業点および前記各作業点間における前記ロボッ
トの作業条件、動作スピード等の動作インストラクショ
ン情報を指定するとともに、予め指示されている前記全
作業点と姿勢ベクトルを指定して決定することで、作業
点と姿勢ベクトルとを表すデータと前記動作インストラ
クション情報を表すデータとを連結してティーチングデ
ータを作成する ことを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係る産業用ロボットのティーチングデ
ータ作成方式について好適な実施態様を挙げ、添付の図
面を参照しながら以下詳細に説明する。
第1図は本発明に係る産業用ロボットのティーチング
データ作成方式が適用されるシステムの構成ブロック図
である。
この場合、参照符号2はコンピュータ支援設計システ
ム(CADシステム)を示し、中央処理装置12、グラフィ
ック処理装置14およびグラフィックディスプレイ16を含
む。このCADシステム2では予め定められた座標系でロ
ボットアーム等の形状、工具、治具の種類、被加工物の
形状等を入力し、記憶手段に記憶し、これらのデータに
基づいてグラフィックディスプレイ16にロボットアー
ム、被加工物等を表示し、入力手段によって所望の位置
を指定してティーチングポイントを定めていくことによ
りティーチングデータを作成する。なお、当該CADシス
テム2は一般的に知られている三次元形状定義機能、ロ
ボット動作のシミュレーション機能、設計、製図機能等
を備えている。
上記機能により会話形式でロボットや治具、工具等の
三次元モデリング、被加工物の三次元モデリング、ロボ
ット動作のシミュレーションおよび治工具や隣接ロボッ
ト、被加工物との干渉チェック、ロボットの各関節の角
度情報および/またはティーチングポイントの座標値と
オイラー角等で表されるティーチングデータ、すなわ
ち、ロボットの作業プログラムの出力、治工具等の設
計、製図等の処理が可能となる。
参照符号18はメニュー選択、画面指示等のためのタブ
レットカーソル装置、参照符号20は文字、数値入力のた
めのキーボード装置、参照符号22はファンクション切り
換えのためのプログラム鍵盤装置、参照符号24は画像の
拡大、縮小、スクロール、回転等のためのダイヤル装置
である。また、参照符号26はロボットに関する形状デー
タ等の登録、格納用ファイル、参照符号28はワーク、す
なわち、被加工物の形状データ等の登録、格納用ファイ
ル、参照符号30は設備に関するデータの登録、格納用フ
ァィル、参照符号32はティーチングデータ(作業プログ
ラムTASK)の格納用ファイルであり、参照符号34はティ
ーチングデータ(TASK)の出力装置、参照符号36はティ
ーチングデータが出力されるフロッピィディスク等の記
録手段である。
参照符号4は前記CADシステム2とは独立に設けられ
る編集装置であって、ロボットコントローラ6を介して
所望のロボット8と結合可能に構成され、CADシステム
2から出力されたティーチングデータをフロッピィディ
クス36を媒体として授受する。この編集装置4はマイク
ロコンピュータ等の演算処理および入出力制御装置38、
ディスプレイ40および命令入力のためのマウス装置42か
らなり、文字、数値入力のためのキーボード装置44が接
続されている。
編集装置4はCADシステム2より出力されたティーチ
ングデータを所望のロボット8に合致するデータフォー
マットに変換するフォーマット変換、ティーチングデー
タの追加、削除、変更等の修正、後述する立体シフト演
算、ティーチングデータ(作業プログラムTASK)のロボ
ットコントローラ6に対する送受信、ティーチングデー
タのバックアップ(保存)等の機能を有する。この場
合、フォーマット変換、修正の他、立体シフト演算によ
ってCADシステム2により理想環境で作成されたティー
チングデータはロボットの作業現場における実際環境に
対する誤差補正のため送受信機能によりロボットコント
ローラ6と当該編集装置4との間で授受される。また、
このティーチングデータは記憶媒体に作業プログラムTA
SKとしてセーブされ、バックアップファイルが作成さ
れ、あるいはロボットコントローラに接続されたティー
チングボックス46によってさらに現場で発見されたティ
ーチングデータの不具合が微修正される。
CADシステム2と編集装置4とはフロッピィディスク3
6を媒体としてティーチングデータの授受を行う独立し
た装置として構成されており、編集装置4を現場に設置
することによりCADシステムで作成されたティーチング
データを容易に現場で調整することが出来る。
本実施態様に係るティーチングデータ作成システムは
概略以上のように構成されるものであり、次にティーチ
ングデータの作成に係る処理手順および作用効果につい
て説明する。
第2図はCADシステム2におけるティーチングデータ
作成手順を示す処理フローである。ティーチングデータ
の作成にあたっては、先ず、シミュレーション対象とな
る設備がファイル30に登録済みであるか否かを調べ、若
し、登録されていなければ三次元モデルとして新たにフ
ァイル30に登録する(STP1)。同様に、ティーチングデ
ータ作成の対象となる使用したいロボットがファイル26
に登録済みであるか否かを調べ、若し、登録されていな
ければ三次元モデルとして新たにファイル26に登録する
(STP2)。また、前記ロボットによって加工すべき被加
工物(ワーク)がファイル28に登録済みであるか否かを
調べ、若し、登録されていなければ三次元モデルとして
新たにファイル28に登録する(STP3)。
次に、加工において使用する治工具、例えば、溶接ロ
ボットにおける溶接作業であれば、溶接ガンやワークの
押え治具等が既に登録されているか否かを調べ、若し、
登録されていなければ、前述した場合と同様に、新たに
三次元モデルとして設計し登録する(STP4)。この場
合、必要に応じてステップ1乃至ステップ3において既
に登録された設備、ロボット、被加工物(ワーク)等の
データを使用する。
以上の準備作業が完了すると、ステップ5において、
前記ファイル26乃至30から設備、ロボット、被加工物
(ワーク)、治工具等の組み合わせを入力指示し、シミ
ュレーションすべき対象を決定し、グラフィックディス
プレイ16に表示させシミュレーション環境を作成する。
次いで、被加工物上の作業点(例えば、溶接作業におい
ては溶接ポイント)をタブレットカーソル装置18により
指示し、該ポイントを座標値(x,y,z)で表し教示点を
作成し(STP6)、ロボットの姿勢を決めるためのベクト
ルを上記教示点を始点として作成する(STP7)。
次いで、ロボットの先端(トーチ先端)のポイント、
姿勢ベクトル、ワークの溶接点、姿勢決定ベクトルを夫
々タブレットカーソル装置18でティーチング指示する
(STP8、STP9)。
以上の操作により1つの教示点に関するデータが作成
されると、中央処理装置12により動作シミュレーション
が行われ、ロボットが画面上で動き結果が表示される
(STP10)。ここで、作業者はグラフィックディスプレ
イ16上におけるロボットの表示方向を変えることで目視
によるチェックを行い、ロボットの姿勢が最適であるか
否か、ロボットと治具、ワーク間の干渉(接触等)の有
無等を確認し(STP11、12)、場合によってはステップ
4に戻り治具等の変更を行う。
ステップ11、ステップ12によりロボットの姿勢、干渉
の有無が確認され1つの教示点のティーチングが完了す
ると、ステップ6に戻り次の教示点の入力指示か行われ
る。なお、全作業点についてのティーチングが完了する
までこの操作が繰り返される(STP13)。
以上の処理、すなわち、動作シミュレーションの段取
り、ティーチングデータ(作業プログラムTASK)を作成
する前の事前干渉チェックおよび治具等の不具合の検討
作業は各作業点の各々について行われる。これらが全作
業点について完了すると、各作業点を効率よく継いで一
連のティーチングデータ(作業プログラムTASK)を構成
する処理に移る。
先ず、ステップ14において、キーボード装置20を用い
てロボットの動作モードやスピードの入力指示を行う。
動作モード/スピード指定には、例えば、リンク動作指
示(LNK/**)、直線補間動作指示(LIN/****)、
円弧動作指示(CIR/****)がある。
リンク動作指示LNKはロボットを関節系動作で移動さ
せるものであり、**は動作させる場合の速度指定値で
ある。この場合、所定の指示値を入力することにより予
めロボットコントローラ内に設定されている速度テーブ
ルを参照して指示された速度で動作する。直線補間動作
指示LINはロボットを直線動作させるものであり、**
**は動作速度指定値である。円弧動作指示CIRはロボ
ットを円弧動作させるものであり、****は動作速度
指定値である。
次に、ステップ15およびステップ16ではステップ6乃
至ステップ9で行ったと同じ操作で1つの作業点のティ
ーチングを行う、すなわち、ステップ6乃至ステップ9
で指示され、グラフィックディスプレイ上に表示されて
いる作業点および姿勢ベクトルの指定を行い(第2図
中、ステップ15、ステップ16参照)、作業点と姿勢ベク
トルを教示する。これにより、教示点が決定される。な
お、ロボットに停止時間を設けたい場合には、ステップ
17においてキーボード装置20から待ち時間指示(TIMER/
***)を入力する。ここで、***は待ち時間指定値
である。教示したポイントが、例えば、溶接開始点ある
いは溶接終了点であれば、ステップ18においてロボット
コントローラに設定されている作業条件、すなわち、溶
接条件番号とアークオン(ARC ON/**)またはアーク
オフ(ARC OFF/**)の指令をキーボード装置より入
力する。**は溶接条件番号であり予めロボットコント
ローラ内に設定してある数値で指示する。
上記ステップ14乃至ステップ19の操作を教示したい教
示点について順次繰り返し、一連の教示点とそれらの間
の動作モード、スピード、作業条件等、ロボットの動作
条件を示すインストラクション情報を同時に指示してい
き、連続したティーチングデータ(作業プログラムTAS
K)の作成が終了する(STP19、STP20)。そして、ステ
ップ21においてフロッピィディスク36に該ティーチング
データを出力する。
以上の処理によってCADシステム2により作成されフ
ロッピィディスク36に出力されたティーチングデータ
(作業プログラムTASK)は、現場に設置された編集装置
4に供給され、実際の作業を行うロボット8に対応する
フォーマットのデータ形式にフォーマット変換され、あ
るいは個々のロボット8に応じた修正が行われる。
第3図はこの編集装置4における作業手順を示す処理
フローである。
先ず、CADシステム2から出力されたティーチングデ
ータ(作業プログラムTASK)の格納されたフロッピィデ
ィスク36が編集装置4に挿入され読み込まれる(STP2
2)。次に、ステップ23において、ティーチングデータ
が適用されるべきロボットの固有のデータフォーマット
に変換される。
CADシステムにより作成されたティーチングデータは
先に説明したように、各作業点を示すデータ、動作モー
ド/スピード(リンク動作、直線補間動作、円弧動作)
および待ち時間情報、作業条件等であり、次の2種類の
いずれかのデータ形式で出力されている。
すなわち、第1の形式はジョイントポジション形式
(JOINT POSITION)であり、ロボットの位置を各関節
の角度情報として表す。編集装置4は、この形式のデー
タの場合には各関節の角度情報を基にロボットが実際に
その位置まで移動するための各軸毎の駆動パルス数情報
にフォーマット変換する。
第2の形式はカーティシアンポジション形式(CARTES
IAN POSITION)であり、ロボットの位置を該ロボット
の基準座標系における座標値(例えば、直交座標系では
x,y,z)およびオイラー角として表す。編集装置4は、
この形式のデータの場合には座標値(x,y,z)とオイラ
ー角とをロボット固有の座標系データに変換する。すな
わち、座標値(x,y,z)はそのままで、オイラー角を手
首角度にフォーマット変換する。
次に、ステップ24において、ロボット設備に固有の立
体シフト演算を行う。ここでいう立体シフト演算とは次
のようなものである。すなわち、CADシステム2により
作成されるティーチングデータは理想的環境でシミュレ
ーションされ理想値として作成されるが、このデータが
適用されるロボットは工場等の実際の作業環境に設置さ
れるものであり、各ロボット毎に固有の設置誤差や構造
上の偏差等が生じる。従って、各ロボット毎に固有の補
正量をもって、CADシステム2から作成されたティーチ
ングデータの修正を行うことが必要となる。
本発明に係る編集装置は、予め、第4図を用いて後述
する如き方法で作成した各設備中の各ロボットに対応し
て夫々求められた補正量を立体シフト演算マトリックス
として蓄積しておき、この立体シフト演算マトリックス
からティーチングデータの修正値を算出するものであ
る。第4図はこの立体シフト演算マトリックスの作成手
順を示す処理フローである。
先ず、CADシステム2において、ステップAで対象と
するロボットの作動範囲内の立体シフト演算の基準とな
る3点を定めてティーチングデータを作成する(この作
成手順は前述と同様の方法で行う)。このデータをティ
ーチングデータ(作業プログラムTASK)として作成し、
フロッピィディスクに出力しておく(STPB、STPC)。こ
こまではCADシステム2で通常のティーチングデータの
作成と同様に行われ、例えば、Aという工場設備にロボ
ットが計4台設置されていれば、夫々についてこの操作
および以下の作業が行われる。
次に、ステップDにおいて、対象となるロボットの実
機でロボットコントローラ6、ティーチングボックス46
を用いて前記の3点に対応する3点のティーチングデー
タを従来行われているマニュアル操作で作成する。
ステップEにおいて、編集装置4は実機で作成された
ティーチングデータTASK(ロ)を受信すると、CADシス
テム2において作成されたティーチングデータTASK
(イ)と前記TASK(ロ)とから立体シフト演算マトリッ
クスを算出し(STPF)、これをフロッピィディスク等の
記録媒体に格納しておく(STPG)。この操作はロボット
の設置時に一度行っておけばよく、通常の作業において
は、第3図のステップ24で各ロボット毎に対応する立体
シフト演算マトリックスを記録媒体から読み出し、これ
に基づいて演算を行いティーチングデータの修正を行う
だけでよい。
このようにして修正されたティーチングデータは、ス
テップ25において、フロッピィディスク36に格納される
と共にロボットコントローラ6に送信される(STP2
6)。これは、ロボットコントローラ6、ロボット8に
連結されたティーチングボックス46を用いて実際にロボ
ット8を動作させてティーチングデータの微修正を行う
ためであり、前述の立体シフト演算では修正しきれなか
った微小な誤差を修正するものである。この処理は被加
工物を実際に所定ロット流した時に発見される誤差を修
正する段階で行うことが出来る(STP27)。
この修正作業は従来から行われているティーチングボ
ックスを用いたマニュアル作業と同様である。編集装置
4より送られたティーチングデータTASKをJOBプログラ
ムとして割り当て、ロボットがJOBプログラムに応じて
動作を実行出来るようにした後、ティーチモードとして
ティーチングボックス46にてJOBプログラムを1ステッ
プずつ送って動作確認を行う。変更修正したいステップ
があれば、ティーチングボックス46より各軸の修正した
い方向を微調整し変更キーを押した後、レコードキーを
押して変更、修正値を記憶し、これを全ステップについ
て実行すればよい。なお、上記ステップ27で修正された
ティーチングデータはマスタデータとして再び編集装置
4で受信され、バックアップファイルとして格納される
(STP28)。
編集装置4は上記ティーチングボックス46による微修
正機能の他に、ティーチングポイントの追加、削除、変
更や作業条件の変更等の処理をティーチングデータに対
して施すことが出来る。第5図はこの修正、変更の作業
手順を示す図である。
先ず、ステップHにおいて、ティーチングデータ(作
業プログラムTASK)の修正、変更等の編集作業が必要と
なった場合、対象のティーチングデータが編集装置4内
のフロッピィディスク等のバックアップファイル中に存
在するか否かが調べられる。存在しなければロボットコ
ントローラ6をスレーブモードとし、対象となるティー
チングデータ(作業プログラムTASK)を編集装置4に読
み込む(STPI)。
次いで、追加、削除、修正、条件変更等の指示を行い
(STPJ)、編集作業が完了した後バックアップファイル
中に格納し(STPK)、ステップLにおいてロボットコン
トローラに変更、修正済のティーチングデータ(作業プ
ログラムTASK)を送信する。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る産業用ロボットの
ティーチングデータ作成方式においては、CADシステム
を用いてロボットの作業経路を指示しティーチングデー
タを作成すると共に、ロボットの動作モード、動作速
度、待ち時間、作動条件等のロボット動作条件に関する
インストラクション情報を指示して一連のティーチング
データとしている。従って、従来の作成方式の如く、作
業経路指示とインストラクション情報の指示を2回に分
けてCADシステムで行う必要がなくなり、ティーチング
データの作成に要する時間を極めて短縮することが出
来、作業工数を削減し得るという利点を有する他、高価
なCADシステムの占有時間が減少するため、その効率的
利用が可能となる利点が得られる。
以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る産業用ロボットのティーチング
データ作成方式に適用されるシステムの構成ブロック
図、 第2図は第1図におけるCADシステムによるティーチン
グデータ作成手順を示す処理フロー、 第3図は編集装置における作業手順を示す処理フロー、 第4図はロボット毎の立体シフト演算マトリックスの作
成手順を示す処理フロー、 第5図はティーチングデータの修正、変更等の作業手順
を示す処理フローである。 2……CADシステム、4……編集装置 6……ロボットコントローラ 8……ロボット、12……中央処理装置 14……グラフィック処理装置 16……グラフィックディスプレイ 26、28、30、32……ファイル 36……フロッピィディスク 38……演算処理および入出力制御装置 46……ティーチングボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野瀬 英高 狭山市新狭山1−10−1 ホンダエンジ ニアリング株式会社内 (72)発明者 川端 和弘 狭山市新狭山1−10−1 ホンダエンジ ニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−79589(JP,A) 特開 昭62−274308(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロボットおよび被加工物に関するデータを
    蓄積し、グラフィックディスプレイ上に前記ロボットお
    よび被加工物を表示し、入力手段により前記グラフィッ
    クディスプレイ上の所望のポイントを指示してティーチ
    ングデータを作成する産業用ロボットのティーチングデ
    ータ作成方式において、 まず、グラフィックディスプレイ上に表示された被加工
    物上で前記ロボットの全作業点を指示し、この全作業点
    において、各作業点を始点とする前記ロボットの姿勢ベ
    クトルを指示してその各作業点における動作シミュレー
    ションにより干渉チェックを行い、全作業点と姿勢ベク
    トルとを表すデータを仮に決定し、 次に、仮に決定された前記作業点と姿勢ベクトルとを前
    記グラフィックディスプレイ上に表示させた状態で、前
    記各作業点および前記各作業点間における前記ロボット
    の作業条件、動作スピード等の動作インストラクション
    情報を指定するとともに、予め指示されている前記全作
    業点と姿勢ベクトルを指定して決定することで、作業点
    と姿勢ベクトルとを表すデータと前記動作インストラク
    ション情報を表すデータとを連結してティーチングデー
    タを作成する ことを特徴とする産業用ロボットのティーチングデータ
    作成方式。
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