JP2539764Y2 - 金属板の電解処理装置 - Google Patents

金属板の電解処理装置

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JP2539764Y2
JP2539764Y2 JP4937592U JP4937592U JP2539764Y2 JP 2539764 Y2 JP2539764 Y2 JP 2539764Y2 JP 4937592 U JP4937592 U JP 4937592U JP 4937592 U JP4937592 U JP 4937592U JP 2539764 Y2 JP2539764 Y2 JP 2539764Y2
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electrolytic
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upper electrode
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山崎文男
和田幸一
純一 小野島
藤井政司
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は金属板の片面に電気めっ
き、電解化成処理、電解脱脂、電解酸洗、電解研磨など
の電解処理を施す際に用いる電解処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板に電解処理を行なうことのできる
簡便な装置としては、ガラス製セルやプラスチック製セ
ルの中に、金属板および2枚の電極を一定間隔で対向し
て垂直に配置させ、セル内に電解液を仕込み、金属板お
よび電極をアノードもしくはカソードとして電解を施す
ものがある。これらの装置では、金属板および電極を一
定間隔で固定するための工夫が必要であり、セル上部に
スペーサーを設けてこれらを固定するものや、プラスチ
ック製セルの場合には、セルの側内壁に溝を設けて金属
板および電極の端部をこの溝の中に挿入するものなどが
ある。しかし、このような電解装置では一般に電解液の
流動は、静止状態もしくは回転子を用いての撹拌による
程度であるため、金属板全体に均一な処理を施すことが
困難になり、電流密度も制約される。
【0003】電解液に一定の流動を付与できる電解装置
としては、電解セル内に垂直に対向させた金属板と電極
の間にセルの下部から一定流量の電解液を供給するもの
がある。このタイプでは電解液の流れが比較的均一なの
で、上記電解装置より均一な処理外観は得られやすい。
しかしながら、電解液はセルの上端に到ってオーバーフ
ローすることにより回収されるため、セル下部からの供
給量は平均流速にして高々数m/分が限度である。この
ため電流密度は数10A/dm2 が上限である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このように従来の金属
板の電解処理装置では、十分な流動が得られないため、
均一な処理外観が得られにくく、電流密度も制約される
など、種々の問題があった。本考案は、これらの問題点
を有利に解決し、高流速下で高電流密度を用いて金属板
に電解処理を施すことのできる電解処理装置を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、金属板に電解
処理を施す際に用いる電解処理装置において、金属板と
対電極板を上下に対向して配置し、その間に電解液を高
速で流すことを基本とする。すなわち、金属板に電解処
理を施す際に用いる電解処理装置において、整流板を設
けた円筒密閉型の電解液噴出部、断面が矩形である密閉
型の整流路、金属板を下電極板との距離が一定に保たれ
るように極間支持具にて上電極板に固定でき、かつ下電
極部に対して上下に対向してセットできる可動式の上電
極部と、下電極板が埋め込まれ上部が開放された固定式
の下電極部からなる電解セル、電解液排出部、および循
環タンク、循環ポンプ、循環配管から構成される。ここ
で、対電極板の極性は金属板をカソードとして処理する
場合にはアノード、金属板をアノードとして処理する場
合にはカソードとする。
【0006】
【作用】本考案による金属板の電解処理装置は次のよう
に使用される。
【0007】まず、循環タンクに所定の電解液を貯蔵す
る。循環タンク底部から電解液噴出部に到る循環配管と
循環ポンプにより、電解液を循環タンクから電解液噴出
部に導入する。電解液は噴出部の中に設けた整流板の作
用により、円筒密閉型の噴出部の内部に充満する。整流
板は円筒密閉型の噴出部に大きさによるが、2枚以上設
けることが電解液の充満度を確保する上で望ましい。電
解液は噴出部から隣接する整流路に到り、断面が矩形で
ある密閉型の整流路の内部に充満し、その流れは水平方
向に均一化される。こうして均一流となった電解液は、
電解セル内に導入される。電解セルは、金属板を下電極
板との距離が一定に保たれるように極間支持治具にて上
電極板に固定でき、かつ下電極部に対して上下に対向し
てセットできる可動式の上電極部と、下電極板が埋め込
まれた固定式の下電極部から構成される。電解液は、可
動式の上電極部が固定式の下電極部の上に極間支持具に
て一定間隔でセットされた状態において両電極部の間を
流れ、両電極部を所定の極性にして電気を流すことによ
り金属板に電解処理を施すことができる。電解液は電解
セルを通過した後、下部に排出口を設けた電解液排出部
に到り、下部に落下する。循環タンクの上面の一部を開
口し、電解液排出部の下に配置することにより、電解液
は循環タンク内に回収される。
【0008】電解セルについてさらに詳細に述べる。上
電極板と下電極板は、通常電極として用いられるもので
あれば特に限定されず、例えば金属材料や導電性のある
セラミックス、あるいはTi板やステンレス板など耐久
性の高い金属材料を白金、導電性セラミックス、Pb系
合金などで被覆したものが用いられる。上電極板と下電
極板には、電源からの配線を接続しやすいように、電解
面の反対面中央部に立上げ部分を設けておくとよい。ま
た上電極板の場合には、この立上げ部分が取っ手として
機能し、上電極部を可動させる上で有効である。上電極
部と下電極部は、それぞれ上電極板と下電極板がプラス
チックなどの絶縁材料に埋め込まれたものである。下電
極部は固定式であり、その前に電解液噴出部と整流路
を、その後に電解液排出部を配置させ、これらを結合さ
せる。下電極部の前後には開口部が設けられ、整流路か
ら前開口部を通じて電解セルに電解液が流入し、後開口
部を通じて電解セルから電解液排出部に電解液が流出す
る。下電極部の上部は、上電極部を装入できるように開
放されている。上電極部は可動式であり、その両端に極
間支持具が電解液の流れ方向に対して並行に取り付けら
れる。金属板の両端を極間支持具と上電極板の間に差し
込み、極間支持具を押さえ込むことにより、金属板を上
電極板に接触させる。極間支持具の押し込み方法は、バ
ネを利用してもよいし、ねじ止めによってもよい。また
極間支持具に突起を、下電極部の両端に突起を装入でき
る溝を設けておくと、上電極部を下電極部に容易に固定
できる。
【0009】このように被処理体である金属板をセット
する上電極部を可動式にすることにより、電解処理終了
後、速やかに金属板を取り出すことができる。特に、良
好な処理外観を得るためには、電解処理後速やかに電解
液を除去する必要があり、本装置の場合には上電極部を
取り出してそのまま水洗槽の中に浸漬して電解液を除去
できるという利点がある。また、連続処理を行なう場合
には、電解液を本考案の電解処理装置に循環させた状態
で、上電極部へ金属板を装着、上電極部を下電極部にセ
ット、電解処理、上電極部の取り出しと上電極部からの
金属板の取外し、からなる一連の操作を繰り返すことに
より、多量の金属板を高流速、高電流密度下で極めて効
率的に処理することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明
する。図1に本考案の電解処理装置全体の側面図、図2
に電解液噴出部、整流路、下電極部、上電極部、電解液
排出部の平面図、および図3に上電極部の断面図を示
す。
【0011】本考案の電解装置は循環タンク1、循環ポ
ンプ2、循環配管3、電解液噴出部4、整流路6、上電
極部7、下電極部12、電解液排出部14で構成され
る。電解液は循環タンク1から循環ポンプ2により循環
配管3を通して、電解液噴出部4に導入され、整流路
6、下電極部12、電解液排出部14を通過して、循環
タンク1に戻る。
【0012】電解液噴出部4の中には、整流板5a,5
bが互い違いに組み込まれる。噴出部を円筒密閉型と
し、整流板を組み込むことにより、電解液は容易に噴出
部の内部に充満する。噴出部が箱型の場合や整流板が無
い場合には、噴出部に気泡が残留しやすく、電解液の充
満度が低下する。
【0013】整流路6は密閉型の矩形路であり、電解液
はこの内部を充満しつつ水平方向に均一に流れる。
【0014】上電極部7は上電極板8とこれを埋め込ん
だ絶縁材料、極間支持具9a,9b、および押えネジ1
0a,10b,10c,10dからなる。金属板11は
上電極板と極間支持具の間にセットされ、押えネジを締
め付けることにより、上電極板に接触し、導通可能にな
る。上電極板8の中央部には立上り部分を設け、ここに
電源からの配線を接続すると共に、下電極部にセットす
る際の取っ手として活用する。
【0015】下電極部12は下電極板13とこれを埋め
込んだ絶縁材料からなる。下電極板にも電源からの配線
を接続するための立上り部分が設けられている。下電極
部12の前後は、整流路6から電解液が流入し、電解液
排出部に流出するように開口されている。上電極部が下
電極部にセットされると、電解液は上電極部の金属板と
極間支持治具および下電極板に囲まれたスペースを流
れ、金属板と下電極板の間で電解が可能となる。
【0016】電解液排出部14は下部に開口部を持ち、
上電極部から流出してきた電解液は排出部の壁に衝突し
て開口部を通して下方に流出し、循環タンク1の中に回
収される。
【0017】この装置を用いて、軟鋼板に電気亜鉛めっ
きを行なったところ、処理面積2dm2 、液流速30〜
120m/分、電流密度10〜300A/dm2 の電解
条件で均一外観を呈する電気亜鉛めっき鋼板が得られ
た。また付着量20g/m2 のめっき鋼板は電流密度1
00A/dm2 の条件で1枚あたり2分以内で製作可能
であり、著しく効率的であった。
【0018】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、金
属板の電解処理を高流速下で行なうことができ、これに
より均一な処理外観を得ることができると共に、電流密
度を飛躍的に大きくすることができるため、処理効率が
著しく向上するという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の電解処理装置全体の側面図。
【図2】電解液噴出部、電解液整流路、下電極部、上電
極部、電解液排出部の平面図。
【図3】上電極部の断面図。
【符号の説明】
1…循環タンク 2…循環ポンプ 3…循環配管 4…電解液噴出部 5a,5b…整流板 6…電解液整流路 7…上電極部 8…上電極板 9a,9b…極間支持具 10a,10b,10c,10d…押えネジ 11…金属板 12…下電極部 13…下電極板 14…電解液排出部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板に電解処理を施す際に用いる電解
    処理装置において、整流板を設けた円筒密閉型の電解液
    噴出部、断面が矩形である密閉型の整流路、金属板を下
    電極板との距離が一定に保たれるように極間支持具にて
    上電極板に固定でき、かつ下電極部に対して上下に対向
    してセットできる可動式の上電極部と、下電極板が埋め
    込まれ上部が開放された固定式の下電極部からなる電解
    セル、電解液排出部、および循環タンク、循環ポンプ、
    循環配管から構成されることを特徴とする金属板の電解
    処理装置。
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