JP2537379B2 - 石綿封込液の浸透深さ測定方法及び測定装置 - Google Patents

石綿封込液の浸透深さ測定方法及び測定装置

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JP2537379B2 JP62313873A JP31387387A JP2537379B2 JP 2537379 B2 JP2537379 B2 JP 2537379B2 JP 62313873 A JP62313873 A JP 62313873A JP 31387387 A JP31387387 A JP 31387387A JP 2537379 B2 JP2537379 B2 JP 2537379B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、部材表面に吹き付けられた石綿を封込、
除去する際にこの石綿の飛散を抑止する石綿封込液の石
綿への浸透深さを測定する測定方法及び測定装置に係わ
り、特に、簡易かつ確実に測定可能な石綿封込液の浸透
深さ測定方法及び測定装置に関する。
「従来の技術」 近年、鉄骨等の耐火被覆や表面仕上等の目的で建築物
の柱、梁、あるいは壁、天井等に吹き付けられた石綿
(アスベスト)の発癌生が大変問題となり、これを封
込、除去することが盛んになりつつある。ここで問題と
なるのが、石綿の粉塵化及び封込、除去作業中にこの石
綿の微細繊維が空中に飛散して粉塵となり、作業環境の
劣悪化を招いて人体の安全性を脅かすことである。従っ
て、この石綿の飛散を防止する必要がある。このような
石綿の飛散防止手段としては、酢酸ビニール系エマルジ
ョンの吹付け、合成樹脂系の水溶性高分子を吹付け浸透
させて封じ込めるような手段、及びポリビニルアルコー
ル(PVA)の変成体の水溶性を含浸処理するような手段
が挙げられる。
具体的には、封込、除去しようとする石綿の一部に前
記石綿封込液を試験的に適量吹き付けてから、石綿封込
液が浸透された石綿の一部を剥離させてこの石綿封込液
の浸透性を確認し、石綿への封込液の浸透深さが不足し
ているようであれば更に封込液を吹き付け、石綿封込液
の浸透性が十分確認された後に石綿全体に封込液を吹き
付けて、石綿に十分に封込液が浸透させて封込もしくは
除去作業を行っている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、前記石綿の飛散防止手段は、石綿封込
液の浸透性を確認するに際し、石綿のごく一部しか試験
的に剥離させないので、極めて局所的な確認しかでき
ず、その確実性に欠けると共に、任意の位置において複
数回確認をすることが困難であった。また、試験的に石
綿のの剥離作業を行った部分は、その後すぐに補修せね
ばならず、大変手間のかかる結果となっていた。これが
ために、現状においては石綿封込液の石綿への浸透深さ
を管理することは殆ど行われておらず、適切な管理が望
まれていた。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、石綿封
込液の石綿への浸透深さを現場において簡易かつ確実に
測定・管理することの可能な石綿封込液の浸透深さ測定
方法及び測定装置の提供を目的としている。
「問題点を解決するための手段」 そこでこの発明のうち第1の発明は、部材表面表面に
吹き付けられた石綿の飛散を抑止する石綿封込液の石綿
への浸透深さを測定際に、前記封込液が浸透された石綿
内部に1対のセンサー部を挿入し、これらセンサー部間
の電気抵抗の特異点を検知してその挿入深さを検出する
ことで、前記封込液の石綿表面からの浸透深さを測定す
るような石綿封込液の浸透深さ測定方法を構成して、前
記問題点を解決している。
ここで、前記電気抵抗の特異点は、前記石綿封込液に
従ってその設定値を調整することが望ましい。この際、
この電気抵抗の特異点は、前記部材表面に吹き付けられ
た石綿に前記1対のセンサー部を挿入する前に、これら
センサー部を石綿に接触させた状態でその設定値を決定
することが望ましい。
また、第2の発明は、部材表面に吹き付けられた石綿
の飛散を抑止する石綿封込液の石綿への浸透深さを測定
する装置として、先端の一部が導体とされた1対の棒状
のセンサー部と、これらセンサー部先端の一部間の電気
抵抗を測定する測定部とから構成すると共に、前記セン
サー部の少なくとも一方には前記石綿への挿入深さを検
出する挿入深さ検出手段を設けることを特徴としてい
る。
ここで、前記挿入深さ検出手段としては、棒状のセン
サー部の先端から基端部に向かって設けられた目盛や、
棒状のセンサー部の先端の一部の導体と部材表面に吹き
付けられた石綿の表面に接触する導電接点との間の抵抗
を測定する抵抗測定手段であることが望ましく、あるい
は、挿入深さ検出手段を、棒状のセンサー部と同軸方向
に摺動自在に設けられ、かつ先端面が前記部材表面に吹
き付けられた石綿の表面に当接するロッドと、このロッ
ドの摺動量を検出する摺動量検出器とから構成すること
が望ましい。
「作用」 この発明のうち第1の発明では、石綿に石綿封込液が
浸透しているか否かによってその電気抵抗が異なること
を利用し、1対のセンサー部を石綿内部に挿入し、これ
らセンサー部間の電気抵抗を測定部により測定し、抵抗
の特異点を検知してその際の挿入深さを検出すること
で、前記封込液の石綿表面からの浸透深さを測定してい
る。
また、第2の発明では、前記センサー部の先端の一部
を導体とすると共に、このセンサー部に石綿への挿入深
さを検出する挿入深さ検出手段を設けているので、1対
のセンサー部を石綿に挿入してその先端の電気抵抗の特
異点を測定すれば、この時点における前記挿入深さ検出
手段の指示値により石綿封込液の浸透深さを読み取るこ
とができる。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
第1図ないし第2図は、この発明のうち第2の発明の
第1実施例である石綿封込液の浸透深さ測定装置を示す
図である。これら図において、符号1は外形箱状の装置
本体であり、この装置本体1には1対の外形略棒状のセ
ンサー部2、2がコード3、3を介して接続されてい
る。
このセンサー部2は、外形棒状の金属製テスター棒4
と、このテスター棒4の先端の一部4aを残してその側面
を覆うように設けられた円筒状のプラスチック製ケース
5とから構成されている。テスター棒4は、その先端の
一部4aを残してその側面がコーティングされることで、
外観上この先端の一部4aのみが導体とされている。ま
た、テスター棒の側面には、その先端から基端部(つま
りケース5)に向かう方向に目盛(挿入深さ検出手段)
6、6、…が刻設されている。これら目盛6、6、…の
間隔は任意であるが、本実施例においては5mm間隔とさ
れている。
一方、前記装置本体1内部には、前記センサー部2、
2のテスター棒4、4の電気抵抗を測定する測定部7が
収納されている。この測定部7の具体的な回路を第2図
により説明すれば、符号10、10は前記センサー部2、2
が接続される入力端子符号11は入力端子10、10に直列接
続される可変抵抗(レンジ0〜100kΩ)である。これら
入力端子10、10にはアンプ部12が並列接続されている。
このアンプ部12は、2個のトランジスタ13、13がダーリ
ントン結合されて構成されている。アンプ部13のコレク
タ側には導通チェック用の発行ダイオード14が接続され
ている。アンプ部12のエミッタ−コレクタ間には電源入
/切用スイッチ15を介して直流電源16(3V)から直流電
圧が印加されている。また、符号17は直流電源16に並列
に介挿された電源のパイロットランプとなる発光ダイオ
ードである。なお、第1図に示すように、前記入力端子
10、発光ダイオード14、17及び電源入/切用スイッチ15
は、装置本体1の表面に露出されて設けられている。
次に、第1図ないし第4図を参照して、この発明のう
ち第1の発明の第1実施例である石綿封込液の浸透深さ
測定方法について説明する。
まず、第3図に示すような鉄骨20の表面に吹き付けら
れた石綿21を封じ込める場合には、この石綿21内に前述
の石綿封込液を浸透させる。この浸透方法は任意である
が、石綿21表面からエアーガン等により散布する方法が
手軽で好ましい。当然、刷毛等により塗布しても良いこ
とは勿論である。このようにして石綿封込液を石綿21内
に浸透させると、第3図に示すように、石綿封込液の浸
透量に伴ってこの封込液は石綿表面から所定の浸透深さ
(図中ではdで表している)だけ浸透する。
次に、前記測定本体の入/切用スイッチ15をON状態と
することで、測定装置を測定可能な状態とした後、石綿
封込液が浸透した石綿21の表面の任意の個所に前記1対
のセンサー部2、2のテスター棒先端の一部4a、4aを接
触させる。ここで、これらテスター棒先端の一部4a、4a
の周囲には前記石綿封込液が充満していると考えられ、
従って、これらテスター棒4、4間は導通状態にある。
この場合のテスター棒4、4間の電気抵抗は、前記石綿
封込液の材質がポリビニルアルコール(PVA)の変成体
を主成分とする水溶液で構成されるもので、石綿封込液
の吹付後1日程度経過した段階においては約50kΩ程度
である。この状態において、前記可変抵抗11の電気抵抗
値を調節することで、導通チェック用の発光ダイオード
14が点灯しないようにしておく。すなわち、第2図にお
いて、入力端子10、10間が導通状態である際の可変抵抗
11の抵抗値がこれら入力端子10、10間の抵抗値よりも大
きければ、アンプ部12のベース−エミッタ間の電圧はカ
ットオフ領域内となって、アンプ部12のコレクタ側には
電流が流れない状態となる。従って、アンプ部12のベー
ス−エミッタ間の電圧がカットオフ領域内となるように
可変抵抗11の設定抵抗値を調整すれば良い。この後、石
綿21の表面から深部に向って、テスター棒4、4を突き
刺す。なお、これらテスター棒4、4の位置及び間隔に
より、測定位置及び範囲がほぼ一意的に決定されるので
あるが、これらは測定部7の測定精度等を考慮して適宜
決定すれば良い。
そして、前記テスター棒4、4の先端の一部4a、4aが
比較的浅い位置にあれば、これらテスター棒先端の一部
4a、4aの周囲には前記石綿封込液が充満していると考え
られる。従って、前記導通チェック用の発光ダイオード
14は点灯せず、テスター棒4、4間が導通状態であるこ
とを知らせる。
しかしながら、テスター棒4、4を次第に深部にまで
突き刺してゆくと、その先端の一部4a、4aが石綿封込液
が浸透していない領域にまで到達し、石綿自体は絶縁体
であることから、突如としてテスター棒4、4間は非導
通状態となる。すなわち、テスター棒先端の一部4a、4a
周囲の石綿封込液の有無により、これらの間の電気抵抗
は端的に上昇することとなる。これにより、入力端子1
0、10間の電気抵抗値が急激に上昇することで、入力端
子10、10間にかかる電圧も上昇し、アンプ部12が動作状
態となることでアンプ部12のコレクタ側には所定の電流
が流れる。よって、前記導通チェック用の発光ダイオー
ド14が発光し、テスター棒4、4間が非導通状態である
ことを知らせる。そして、この時のテスター棒4の側面
に刻設された目盛6の値、すなわちテスター棒4の石綿
21内への挿入深さDを読み取れば、石綿封込液の浸透深
さdを測定することができる。
これを、第4図に示すグラフで模式的に説明する。テ
スター棒4の挿入深さDが浅い段階においては、テスタ
ー棒4、4間は導通状態にあり、これら間の抵抗値R
は、前述の如く石綿封込液に依存する抵抗値RL付近の値
を示す。しかしながら、石綿封込液の浸透深さdにまで
テスター棒先端の一部4a,4aが到達した段階で、これら
テスター棒4、4間は非導通状態となり、抵抗値Rはこ
の点で急激に石綿21そのものの抵抗値RAにまで上昇す
る。すなわち、テスター棒先端の一部4a、4aが石綿封込
液の浸透深さdに到達した点がこれらの間の抵抗値Rの
特異点(図中Q)となるから、この特異点Qを前述の測
定部7で検出することで浸透深さdを測定することがで
きる。
よって、この実施例の測定方法によれば、石綿内部に
1対のテスター棒4、4を突き刺し、それらの間の電気
抵抗の特異点を検知して、その挿入深さを検出すること
で石綿封込液の浸透深さを測定しているので、前記従来
の測定方法の如く石綿を試験的に剥離させる等の面倒な
作業が不要であり、かつ、任意の位置においてリアルタ
イムに、かつ複数回重ねての測定が可能となる。また、
この実施例の測定装置によれば、テスター棒先端の一部
4aのみが導体とされ、かつ、このテスター棒にその先端
から基端部に向って目盛6、6、…が刻設されているこ
とから、これらテスター棒4、4を石綿21に突き刺して
その先端4b、4bの導通、非導通の特異点(第4図中Q)
を前記測定部7により検出すれば、この目盛6、6、…
の指示値により石綿封込液の浸透深さdを読み取ること
ができ、別途テスター棒4、4の石綿埋没長さを測定す
る工程が不要となる。よって、この実施例によれば、石
綿封込液の石綿への浸透深さを現場において簡易かつ確
実に測定・管理することの可能な石綿封込液の浸透深さ
測定方法及び測定装置を実現することができる。
特に、この実施例においては、テスター棒4、4間の
導通、非導通状態を検出すべき測定部7に可変抵抗11が
組み込まれているから、適用する封込液の種類によって
電気抵抗値が変化してもこれを容易に補正することがで
きる、という優れた効果を有している。
次に、第5図ないし第9図は、この発明のうち第2の
発明の第2実施例である石綿封込液の浸透深さ測定装置
を示す図である。なお、以下の説明において、前記第1
実施例と同一の構成要素については同一の符号を付し、
その説明を省略する。
この実施例においては、センサー部2がコード3を介
して1本のみ装置本体1に接続されていると共に、この
センサー部2のプラスチック製ケース5の下部から金属
製のテスター棒4、4が所定距離離間されて1対突設さ
れる。このテスター棒4も、その先端の一部4aを残して
その側面及び先端面が絶縁保護体4bによりコーティング
されることで、外観上この先端の一部4aのみが導体とさ
れている。また、これらテスター棒4、4のうち一方の
テスター棒(第6図右側)には、これに遊嵌する金属製
のリング(導電接点)30が外嵌されていると共に、この
リング30は導電性スプリング31によりケース5に支持さ
れている。
一方、この実施例における装置本体1内の測定部7の
回路構成は前記実施例と略同一であるが、前記リング30
がスプリング31を介して前記可変抵抗11に並列に接続さ
れると共に、これらの間に電圧計32が介在されている点
が異なる(第9図参照)。そして、この電圧計32によ
り、テスター棒の先端の一部4aとリング30との間の電気
抵抗が直読可能となる。なお、この電圧計32の表示部
は、第5図に示すように前記装置本体1表面に露出され
ている。
以上のような構成の測定装置を用いて石綿封込液の浸
透深さを測定する方法は、前記実施例の方法と略同一で
ある。この場合、テスター棒4、4を石綿21内に挿入す
ると、前記リング30の前面は第10図に示すようにこの石
綿21表面に当接して押し縮められ、リング30とテスター
棒の先端の一部4aとの間の間隔は次第に大きくなる。当
然、この間隔は、テスター棒4の石綿21内への挿入深さ
Dに相当する。ここで、テスター棒4が石綿21表面に近
いところにあれば、これらの間に一様に前記石綿封込液
が充満されていると考えられるので、電圧計32により直
読される抵抗値はテスター棒4の石綿21内への挿入深さ
Dに比例する。従って、逆にこの電圧計32の抵抗値から
挿入深さDを検出することが可能となる。そして、測定
部7の発光ダイオード14が点灯した段階において電圧計
32の指示する抵抗値を読み取ることで、石綿封込液の浸
透深さdを知ることができる。
よって、この実施例によっても、前記実施例と全く同
様の作用効果を得ることができ、従って、石綿封込液の
石綿への浸透深さを現場において簡易かつ確実に測定・
管理することの可能な石綿封込液の浸透深さ測定方法及
び測定装置を実現することができる。
特に、この実施例では、テスター棒4の石綿21内への
挿入深さを、テスター棒先端の一部4aと石綿21表面に接
触する金属製リング30との間の抵抗を電圧計32により測
定することで検出しているので、この挿入深さを検出す
る作業が更に簡易なものとなり、前述の浸透深さ測定方
法もこれにより更に簡易なものとなる。
さらに、第11図ないし第14図は、この発明の内第2の
発明の第3実施例である石綿封込液の浸透深さ測定装置
を示す図である。この実施例の測定装置では、前記第2
実施例におけるリング30及びスプリング31に代えて、テ
スター棒4と同軸方向に摺動自在な円筒状のロッド40が
一方のテスター棒4の外周に被嵌されている。このロッ
ド40は、最大に伸長された状態でその先端面がテスター
棒先端の一部4a(すなわち導体部分)を略覆うような長
さに成形されている。従って、前記ケース5には、この
ロッド40が収納される空間(図示略)が確保されてい
る。
ロッド40の基端部には、第13図に示すように角歯のラ
ック41が形成されていると共に、このラック41には角歯
車たるピニオン42が噛合されている。このピニオン42に
は、ベルト等の伝動手段を介して回転式ボリューム43が
接続されている。これにより、ロッド40の摺動量がボリ
ューム43の抵抗値に変換される。なお、ロッド40の基端
面とケース5内面との間にはスプリング44が介在されて
いる。
このボリューム43からの抵抗値VRは、第14図に示すよ
うにA/Dコンバータ45によりA/D変換されてラッチ46に入
力される。ラッチ46の出力はセグメントデコーダ、セグ
メント等から構成されるデジタル表示手段50に入力され
る。また、符号47は比較器であり、入力端子10、10(第
3図参照)間の電圧VLと、抵抗48及び基準電圧設定抵抗
49により電源電圧が所定の電圧にまで降圧された基準電
圧VSとの比較を行い、VL>VSの条件下においてこれらの
差信号を出力する。この比較器47の出力は前記ラッチ46
のクロック端子に入力される。なお、前記基準電圧VS
は、テスター棒4、4間が石綿封込液で充満されている
際の入力端子10、10間の電圧VL(第4図の抵抗RLに対応
する)より若干高い値に設定されている。
以上のような構成の測定装置を用いて石綿封込液の浸
透深さを測定する方法は、前述した各実施例のそれと略
同一である。この場合、一方のテスター棒4に被嵌され
たロッド40は、テスター棒4、4が石綿21内に挿入され
るに従って、その先端面が石綿21表面に当接されてケー
ス5内部へと押し込まれる。このロッド40の押し込まれ
た量、すなわち摺動量はラック41、ピニオン42及びボリ
ューム43により抵抗値VRに変換され、A/Dコンバータ45
によりデジタル値に変換される。
一方、入力端子10、10間の電圧VLは、比較器47により
前記基準電圧VSと比較されている。まず、テスター棒
4、4が石綿21表面付近に位置する時は、これらの間に
は石綿封込液が充満されていると考えられるので、前述
の設定条件からVL<VSとなって比較器47からは信号が送
出されない。そして、テスター棒4、4の挿入深さDが
石綿封込液の浸透深さd以上になった段階で、入力端子
10、10間の抵抗値が急激に上昇することで電圧VLも急激
に上昇する。すると、VL>VSとなって比較器47からラッ
チ46へ信号が送出される。ラッチ46は、比較器47からの
信号の立ち上がりによりA/Dコンバータ45からの入力信
号をラッチして、これをデジタル表示手段50に送出す
る。従って、デジタル表示手段50に表示された値から、
テスター棒4、4間の抵抗値が特異点を示す時のテスタ
ー棒4、4の挿入深さ、すなわち石綿封込液の浸透深さ
dを知ることができる。
よって、この実施例によっても、前記各実施例と全く
同様の作用効果を得ることができ、従って、石綿封込液
の石綿への浸透深さを現場において簡易かつ確実に測定
・管理することの可能な石綿封込液の浸透深さ測定方法
及び測定装置を実現することができる。
なお、この発明の石綿封込液の浸透深さ測定方法及び
測定装置は、その態様が前記各実施例に限定されず、種
々の変形例が可能である。一例として、前記第3実施例
の装置において、ロッド40の摺動量を検出する他の手段
としては、第15図に示すように、ロッド40器端部に外方
に膨出するシュー51を形成すると共にこのシュー51に接
するように抵抗皮膜52を形成し、これらロッド40及び抵
抗皮膜52との間の抵抗値によりロッド40の摺動量を検出
するような手段が例えば挙げられる。
ここで、前記テスター棒4、4は、これらが鉄骨20等
の部材表面に当接した際に短絡するのを防止する目的
で、その先端面に絶縁保護体が被覆されていることが好
ましい。また、テスター棒4、4は、これが石綿と多数
回接触すれば摩耗するので、これを覆う絶縁保護体には
摩耗防止機能を付加しておくことが望ましい。同様の観
点から、テスター棒先端の一部4aに形成された導体部分
は可能な限り小さいことが好ましく、またテスター棒4
の径も可能な限り小さいことが好ましい。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明のうち第1の発
明である石綿封込液の浸透付加さ測定方法によれば、石
綿内部に1対のセンサー部を挿入し、それらの間の電気
抵抗の特異点を検知して、その挿入付加さを検出するこ
とで石綿封込液の浸透深さを測定しているので、従来の
測定方法の如く石綿を試験的に剥離させる等の面倒な作
業が不要であり、かつ、任意の位置においてリアルタイ
ムに、かつ複数回重ねての測定が可能となる。よって、
この発明によれば、石綿封込液の石綿への浸透深さを現
場において簡易かつ確実に測定・管理することの可能な
石綿封込液の浸透深さ測定方法を実現することができ
る。
また、第2の発明である石綿封込液の測定装置によれ
ば、前記センサー部の先端の一部を導体とすると共に、
センサー部の少なくとも一方に前記石綿への挿入深さを
検出する挿入深さ検出手段を設けたので、1対のセンサ
ー部を石綿に挿入してその先端の電気抵抗の特異点を測
定すれば、この時点における挿入深さ検出手段の指示値
により石綿封込液の浸透深さを読み取ることができ、別
途センサー部の石綿表面からの埋没長さを測定する工程
が不要となる。よって、この発明によれば、前記第1の
発明たる石綿封込液の浸透深さ測定方法を好適に実現し
うると共に、測定工程を更に簡易化できる石綿封込液の
浸透深さ測定装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第2図は、この発明のうち第2の発明の第
1実施例である石綿封込液の浸透深さ測定装置を示す図
であって、第1図はその全体構成を示す正面図、第2図
は測定部の回路構成を示す回路図、第3図はこの発明の
うち第1の発明の第1実施例である石綿封込液の浸透深
さ測定方法を説明するための図、第4図はセンサー部の
挿入深さとセンター部間の抵抗値との関係を示す図、第
5図ないし第9図は、この発明のうち第2の発明の第2
実施例であ石綿封込液の浸透深さ測定装置を示す図であ
って、第5図はその全体構成を示す正面図、第6図は第
5図のVI円内を拡大視して示した正面図、第7図は同断
面図、第8図は第5図のVIII−VIII′線に沿う矢視底面
図、第9図は測定部の回路構成を示す回路図、第10図は
この発明のうち第1の発明の第2実施例である石綿封込
液の浸透深さ測定方法を説明するための図、第11図ない
し第14図は、この発明のうち第2の発明の第3実施例で
ある石綿封込液の浸透深さ測定装置を示す図であって、
第11図はセンサー部先端のみを取り出して示した正面
図、第12図は第11図のXII−XII′線に沿う矢視底面図、
第13図はロッドの基端部のみを取り出して示した概略構
成図、第14図は挿入深さ測定手段の回路構成を示す回路
図、第15図はロッドの基端部の他の例を示す概略構成図
である。 d……浸透深さ、D……挿入深さ、Q……特異点、2…
…センサー部、4……テスター棒、4a……先端の一部、
6……目盛、7……測定部、21……石綿、30……リング
(導体接点)、32……電圧計(抵抗測定手段)、40……
ロッド、41……ラック、42……ピニオン、43……ボリュ
ーム(以上、摺動量検出手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立花 康一 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 田丸 哲也 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 中里 欣暎 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−134301(JP,A) 特開 昭60−147481(JP,A) 実開 昭55−34225(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部材表面に吹き付けられた石綿の飛散を抑
    止する石綿封込液の石綿への浸透深さを測定する方法で
    あって、前記封込液が浸透された石綿内部に1対のセン
    サー部を挿入し、これらセンサー部間の電気抵抗の特異
    点を検知してその挿入深さを検出することで、前記封込
    液の石綿表面からの浸透深さを測定することを特徴とす
    る石綿封込液の浸透深さ測定方法。
  2. 【請求項2】前記電気抵抗の特異点は、前記石綿封込液
    に従ってその設定値を調整することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の石綿封込液の浸透深さ測定方法。
  3. 【請求項3】前記電気抵抗の特異点は、前記部材表面に
    吹き付けられた石綿に前記1対のセンサー部を挿入する
    前に、これらセンサー部を石綿に接触させた状態でその
    設定値を決定することを特徴とする特許請求の範囲第2
    項記載の石綿封込液の浸透深さ測定方法。
  4. 【請求項4】部材表面に吹き付けられた石綿の飛散を抑
    止する石綿封込液の石綿への浸透深さを測定する方法で
    あって、先端の一部が導体とされた1対の棒状のセンサ
    ー部と、これらセンサー部先端の一部の間の電気抵抗を
    測定する測定部とから構成されると共に、前記センサー
    部の少なくとも一方には、前記石綿への挿入深さを検出
    する進入深さ検出手段が設けられていることを特徴とす
    る石綿封込液の浸透深さ測定装置。
  5. 【請求項5】前記進入深さ検出手段が、棒状のセンサー
    部の先端から基端部に向かって設けられた目盛であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の石綿封込液
    の浸透深さ測定装置。
  6. 【請求項6】前記挿入深さ検出手段が、棒状のセンサー
    部の先端の一部の導体と部材表面に吹き付けられた石綿
    の表面に接触する導電接点との間の抵抗を測定する抵抗
    測定手段であることを特徴とする特許請求の範囲第4項
    記載の石綿封込液の浸透深さ測定装置。
  7. 【請求項7】前記挿入深さ検出手段が、棒状のセンサー
    部と同軸方向に摺動自在に設けられ、かつ先端面が前記
    部材表面に吹き付けられた石綿の表面に当接するロッド
    と、このロッドの摺動量を検出する摺動量検出基とから
    構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第4項
    記載の石綿封込液の浸透深さ測定装置。
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