JP2535796B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JP2535796B2
JP2535796B2 JP62179662A JP17966287A JP2535796B2 JP 2535796 B2 JP2535796 B2 JP 2535796B2 JP 62179662 A JP62179662 A JP 62179662A JP 17966287 A JP17966287 A JP 17966287A JP 2535796 B2 JP2535796 B2 JP 2535796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エンジン(内燃機関)の制御装置に関す
る。
[従来の技術] 従来より、エンジンの空燃比制御や点火時期制御は、
エアフローセンサ等の検出手段が正常作動の場合はもち
ろんのこと、かかる検出手段が故障の場合でも、エンジ
ンの運転を続行することができるよう、同種の制御に対
して2種の制御マップを有している場合が多い。
例えば、エアフローセンサ,エンジン回転数センサか
らエンジン運転状態を検出し、これらのセンサからの検
出結果に基づいて、エンジンの空燃比制御や点火時期制
御を行なう一方、エアフローセンサの故障時は、スロッ
トルセンサ,エンジン回転数センサからエンジン運転状
態を検出し、これらのセンサからの検出結果に基づい
て、エンジンの空燃比制御や点火時期制御を行なうもの
がある。このようなものでは、第13図(a),(b)に
示すようなエアフローセンサ正常時に使用する空燃比制
御用のマップMP2(このマップMP2は例えば吸入空気量A
とエンジン回転数Nとの比A/Nおよびエンジン回転数N
で決まる基準空燃比に対する補正係数値をもっている)
と点火時期制御用のマップMP3(このマップMP3は例えば
上記A/Nおよびエンジン回転数Nで決まる進角値をもっ
ている)とを有するほか、第14図(a),(b)に示す
ようなエアフローセンサ異常時に使用する空燃比制御用
のマップMP2′(このマップMP2′は例えばスロットル開
度θとエンジン回転数Nとで決まる電磁式燃料噴射弁の
開弁時間をもっている)と点火時期制御用のマップMP
3′(このマップMP3′は例えばスロットル開度θとエン
ジン回転数Nとで決まり、且つ、エンジン回転数ごとに
対応するスロットル弁全開相当の進角値をもっている)
とを有している。なお、エアフローセンサ正常時に使用
するマップを表マップといい、エアフローセンサ異常時
に使用するマップを裏マップという。
したがって、エアフローセンサ正常時には、第13図
(a),(b)に示す空燃比制御用のマップMP2と点火
時期制御用のマップMP3とを使用してエンジンの空燃比
制御や点火時期制御を行なっているが、エアフローセン
サが故障すると、第14図(a),(b)に示す空燃比制
御用のマップMP2′と点火時期制御用のマップMP3′とを
使用してエンジンの空燃比制御や点火時期制御を行なう
ようになっているのである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらこのような従来の手段では、表マップに
比べ裏マップの精度が低いため、エアフローセンサフェ
ール時において、パーシャル域で進角不足を招くほか、
空燃比制御がおおざっぱになって、エンジンに対する制
御信頼性が乏しく、且つ、マッチング工数も多くなると
いう問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
で、センサ故障時のエンジン制御を高い精度で行なえる
ようにしたエジンの制御装置を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] このため、第1番目の発明にかかるエンジンの制御装
置は、エンジンのn個(nは1以上の整数。以下、同
じ)の動作特性量を得るために設けられたn個の検出手
段と、上記n個の動作特性量の関数として表されるエン
ジンの第n+1番目の動作特性量を得るために設けられ
た第n+1番目の検出手段と、上記エンジンの動作に影
響を与えるエンジン調整要素を作動させるための第1の
制御量を上記第n+1番目の検出手段の検出結果から得
られた第n+1番目の動作特性量情報に基づいて演算す
る第1の演算手段と、上記第n+1番目の検出手段の正
常・異常を判定する判定手段と、同判定手段の判定結果
に基づいて上記第n+1番目の検出手段が正常であると
きに上記n個の検出手段の検出結果と上記第n+1番目
の検出手段の検出結果とに基づいて上記の第n+1番目
の動作特性量とn個の動作特性量との関数関係を求める
学習手段と、同学習手段の求めた上記関数関係を記憶す
る記憶手段と、上記n個の検出手段の検出結果に基づい
て上記記憶手段から上記第n+1番目の動作特性量に対
応した値を読み出しこの対応した値に基づいて上記第1
の制御量に対応した第2の制御量を演算する第2の演算
手段と、上記判定手段の判定結果に基づいて上記第n+
1番目の検出手段が正常であるときに上記第1の演算手
段の演算結果に基づき上記エンジン調整要素を作動せし
め上記第n+1番目の検出手段が異常であるときに上記
第2の演算手段の演算結果に基づき上記エンジン調整要
素を作動せしめる制御手段とをそなえて構成されたこと
を特徴としている。
また、第2番目の発明にかかるエンジンの制御装置
は、エンジンのn個の動作特性量を得るために設けられ
たn個の検出手段と、上記n個の動作特性量の関数とし
て表されるエンジンの第n+1番目の動作特性量を得る
ために設けられた第n+1番目の検出手段と、上記エン
ジンの動作に影響を与えるエンジン調整要素を作動させ
るための第1の制御量を上記第n+1番目の検出手段の
検出結果から得られた第n+1番目の動作特性量情報に
基づいて演算する第1の演算手段と、上記n個の動作特
性量と上記第n+1番目の動作特性量との関数関係を記
憶する記憶手段と、上記n個の検出手段の検出結果と上
記第n+1番目の検出手段の検出結果とに基づいて上記
記憶手段が記憶している上記関数関係を修正せしめる学
習手段と、上記n個の検出手段の検出結果に基づいて上
記学習手段により修正された上記記憶手段の記憶データ
から上記第n+1番目の動作特性量に対応した値を読み
出しこの対応した値に基づいて上記第1の制御量に対応
した第2の制御量を演算する第2の演算手段と、上記第
n+1番目の検出手段の正常・異常を判定する判定手段
と、同判定手段の判定結果に基づいて上記第n+1番目
の検出手段が正常であるときに上記第1の演算手段の演
算結果に基づき上記エンジン調整要素を作動せしめ上記
第n+1番目の検出手段が異常であるときに上記第2の
演算手段の演算結果に基づき上記エンジン調整要素を作
動せしめる制御手段とをそなえて構成されたことを特徴
としている。
さらに、第3番目の発明にかかるエンジンの制御装置
は、エンジンのn個の動作特性量を得るために設けられ
たn個の検出手段と、上記n個の動作特性量の関数とし
て表されるエンジンの第n+1番目の動作特性量を得る
ために設けられた第n+1番目の検出手段と、上記エン
ジンの動作に影響を与えるエンジン調整要素を作動させ
るための第1の制御量を上記第n+1番目の検出手段の
検出結果から得られた第n+1番目の動作特性量情報に
基づいて演算する第1の演算手段と、上記のn個の動作
特性量と第n+1番目の動作特性量との関数関係を記憶
する第1の記憶手段と、上記n個の検出手段の検出結果
と上記第n+1番目の検出手段の検出結果とに基づいて
上記第1の記憶手段が記憶している上記関数関係の修正
値を求める学習手段と、同学習手段の求めた上記関数関
係の修正値を記憶する第2の記憶手段と、上記n個の検
出手段の検出結果に基づいて上記の第1の記憶手段およ
び第2の記憶手段から上記第n+1番目の動作特性量に
対応した値を読み出しこの対応した値に基づいて上記第
1の制御量に対応した第2の制御量を演算する第2の演
算手段と、上記第n+1番目の検出手段の正常・異常を
判定する判定手段と、同判定手段の判定結果に基づいて
上記第n+1番目の検出手段が正常であるときに上記第
1の演算手段の演算結果に基づき上記エンジン調整要素
を作動せしめ上記第n+1番目の検出手段が異常である
ときに上記第2の演算手段の演算結果に基づき上記エン
ジン調整要素を作動せしめる制御手段とをそなえて構成
されたことを特徴としている。
[作 用] 上述の第1番目の発明のエンジンの制御装置では、n
個の検出手段によって、エンジンのn個の動作特性量が
検出され、第n+1番目の検出手段によって、上記n個
の動作特性量の関数として表されるエンジンの第n+1
番目の動作特性量が検出される一方、第1の演算手段に
より、上記エンジンの動作に影響を与えるエンジン調整
要素を作動させるための第1の制御量が上記第n+1番
目の検出手段の検出結果から得られた第n+1番目の動
作特性量情報に基づいて演算される。
また、上記第n+1番目の検出手段の正常・異常が判
定手段により判定されており、この判定手段の判定結果
に基づいて上記第n+1番目の検出手段が正常であると
きに、学習手段によって、上記n個の検出手段の検出結
果と上記第n+1番目の検出手段の検出結果とに基づい
て上記の第n+1番目の動作特性量とn個の動作特性量
との関数関係が求められ、更にこの学習手段の求めた上
記関数関係が記憶手段により記憶される。
さらに、第2の演算手段により、上記n個の検出手段
の検出結果に基づいて上記記憶手段から上記第n+1番
目の動作特性量に対応した値を読み出しこの対応した値
に基づいて上記第1の制御量に対応した第2の制御量が
演算される。
その後は、制御手段によって、上記第n+1番目の検
出手段が正常であるときに上記第1の演算手段の演算結
果に基づき上記エンジン調整要素が作動せしめられる一
方、上記第n+1番目の検出手段が異常であるときに上
記第2の演算手段の演算結果に基づき上記エンジン調整
要素が作動せしめられる。
また、第2番目の発明にかかるエンジンの制御装置で
は、記憶手段によって、上記n個の動作特性量と上記第
n+1番目の動作特性量との関数関係が記憶されるとと
もに、学習手段によって、上記n個の検出手段の検出結
果と上記第n+1番目の検出手段の検出結果とに基づい
て上記記憶手段が記憶している上記関数関係が修正され
る。
一方、第2の演算手段では、上記n個の検出手段の検
出結果に基づいて上記学習手段により修正された上記記
憶手段の記憶データから上記第n+1番目の動作特性量
に対応した値を読み出しこの対応した値に基づいて上記
第1の制御量に対応した第2の制御量が演算されてい
る。
そして、上記判定手段によって上記第n+1番目の検
出手段が正常であると判定されると、制御手段により、
上記第1の演算手段の演算結果に基づき上記エンジン調
整要素が作動せしめられる一方、上記判定手段によって
上記第n+1番目の検出手段が異常であると判定される
と、上記制御手段により、上記第2の演算手段の演算結
果に基づき上記エンジン調整要素が作動せしめられる。
さらに、第3番目の発明にかかるエンジンの制御装置
では、第1の記憶手段によって、上記のn個の動作特性
値と第n+1番目の動作特性量との関数関係が記憶され
るとともに、学習手段により、上記n個の検出手段の検
出結果と上記第n+1番目の検出手段の検出結果とに基
づいて上記第1の記憶手段が記憶している上記関数関係
の修正値が求められ、更にこの学習手段の求めた上記関
数関係の修正値が、第2の記憶手段により記憶される。
また、第2の演算手段により、上記n個の検出手段の
検出結果に基づいて上記の第1の記憶手段および第2の
記憶手段から上記第n+1番目の動作特性量に対応した
値を読み出しこの対応した値に基づいて上記第1の制御
量に対応した第2の制御量が演算されている。
そして、上記判定手段によって、上記第n+1番目の
検出手段が正常であると判定されると、制御手段によっ
て、上記第1の演算手段の演算結果に基づき上記エンジ
ン調整要素が作動せしめられる一方、上記判定手段によ
り、上記第n+1番目の検出手段が異常であると判定さ
れると、上記制御手段により、上記第2の演算手段の演
算結果に基づき上記エンジン調整要素が作動せしめられ
る。
[実施例] 以下、図面により本発明の実施例について説明する
と、第1〜9図は本発明の第1実施例としてのエンジン
の制御装置を示すもので、第1図はその要部制御ブロッ
ク図、第2図はそのエンジンシステムを示す全体構成
図、第3図はその制御ブロック図、第4図はその燃料噴
射制御系を示すブロック図、第5図(a)はその点火ド
ライバの電気回路図、第5図(b)はその点火時期用の
制御ブロック図、第6図(a),(b)はいずれもその
メインルーチンを説明するためのフローチャート、第7
図はそのクランク割込みルーチンを説明するためのフロ
ーチャート、第8図(a),(b)はいずれもそのエア
フローセンサ正常時に使用されるマップの内容を示す模
式図、第9図は作用をするためO2センサフィードバック
ゾーンを示す模式図である。
さて、本装置によって制御されるエンジンシステムは
第2図のようになるが、この第2図において、エンジン
Eはその燃焼室1に通じる吸気通路2および排気通路3
を有しており、吸気通路2と燃焼室1とは吸気弁4によ
って連通制御されるとともに、排気通路3と燃焼室1と
は排気弁5によって連通制御されるようになっている。
また、吸気通路2には、上流側から順にエアクリーナ
6,スロットル弁7およびエンジンの動作に影響を与える
エンジン調整要素を構成する電磁式燃料噴射弁(インジ
ェクタ)8が設けられており、排気通路3には、その上
流側から順に排ガス浄化用の触媒コンバータ(三元触
媒)9および図示しないマフラ(消音器)が設けられて
いる。
なお、インジェクタ8は吸気マニホルド部分に気筒数
だけ設けられている。今、本実施例のエンジンEが直列
4気筒エンジンであるとすると、インジェクタ8は4個
設けられていることになる。即ちいわゆるマルチポイン
ト燃料噴射(MPI)方式のエンジンであるということが
できる。
また、スロットル弁7はワイヤケーブルを介してアク
セルペダルに連結されており、これによりアクセルペダ
ルの踏込み量に応じて開度が変わるようになっている
が、更にアイドルスピードコントロール用モータ(ISC
モータ)10によっても開閉駆動されるようになってお
り、これによりアイドリング時にアクセルペダルを踏ま
なくても、スロットル弁7の開度を変えることができる
ようにもなっている。
さらに、各気筒には、その燃焼室1へ向けてエンジン
の動作に影響を与えるエンジン調整要素を構成する点火
プラグ18(第2図においては本来は燃焼室1の近傍に点
火プラグ18を描くべきであるが、紙面の都合で、点火プ
ラグ18は別の位置に描れている)が設けられており、各
点火プラグ18はディストリビュータ50に接続されてい
て、このディストリビュータ50は点火コイル51に接続さ
れている。そして、点火コイル51付きのパワートランジ
スタ52のオフ動作によって点火コイル51に高い電圧が発
生して、ディストリビュータ50につながっている4本の
点火プラグ18のいずれかがスパーク(点火)するように
なっている。なお、パワートランジスタ52のオン動作に
よって点火コイル51は充電を開始する。
このような構成により、スロットル弁7の開度に応じ
エアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸気マニホル
ド部分でインジェクタ8からの燃料と適宜の空燃比とな
るように混合され、燃焼室1内で点火プラグ18を適宜の
タイミングで点火させることにより、燃焼せしめられ
て、エンジントルクを発生させたのち、混合気は、排ガ
スとして排気通路3へ排出され、触媒コンバータ9で排
ガス中のCO,HC,NOXの3つの有害成分を浄化されてか
ら、マフラで消音されて大気側へ放出されるようになっ
ている。
さらに、このエンジンEを制御するために、種々のセ
ンサが設けられている。まず吸気通路2側には、そのエ
アクリーナ配設部分に、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ11,吸入空気温度を検出す
る吸気温センサ12および大気圧を検出する大気圧センサ
13が設けられており、そのスロットル弁配設部分に、ス
ロットル弁7の開度を検出するポテンショメータ式のス
ロットルセンサ14,アイドリング状態を検出するアイド
ルスイッチ15およびISCモータ10の位置を検出するモー
タポジションセンサ16が設けられている。
また、排気通路3側には、触媒コンバータ9の上流側
で燃焼室1に近い部分に、排ガス中の酸素濃度(O2
度)を検出する酸素濃度センサ(O2センサ)17が設けら
れている。ここで、O2センサ17は固体電解質の酸素濃淡
電池の原理を応用したもので、その出力電圧は理論空燃
比付近で急激に変化する特性を持ち、理論空燃比よりも
リーン側の電圧が低く、理論空燃比よりもリッチ側の電
圧が高い。
さらに、その他のセンサとして、エンジン冷却水温を
検出する水温センサ19が設けられるほかに、クランク角
度を検出するクランク角センサ21(このクランク角セン
サ21はエンジン回転数Nを検出するエンジン回転数セン
サも兼ねているので、以下、必要に応じ、このクランク
角センサ21をエンジン回転数センサと称することがあ
る)および第1気筒(基準気筒)の上死点を検出するTD
Cセンサ22がそれぞれディストリビュータ50に設けられ
ている。
この例では、エンジンのn個(n=2)の動作特性量
として、スロットル開度θとエンジン回転数Nとを考え
ると、n個の検出手段としては、スロットルセンサ14と
エンジン回転数センサ(クランク角センサ)21とがこれ
に相当する。
また、n個の動作特性量即ちスロットル開度θとエン
ジン回転数Nとの関数として表されるエンジンの第n+
1番目の動作特性量を吸入空気量/エンジン回転数(A/
N)とすると、少なくともエアフローセンサ11は第n+
1番目の検出手段を構成する。
ところで、上記のセンサ11〜17,19,21,22からの検出
信号は、電子制御ユニット(ECU)23へ入力されるよう
になっている。
なお、ECU23へは、バッテリ24(第3図参照)の電圧
を検出するバッテリセンサ25からの電圧信号やイグニッ
ションスイッチ(キースイッチ)26からの信号も入力さ
れている。
また、ECU23のハードウエア構成は第3図のようにな
るが、このECU23はその主要部としてCPU27をそなえてお
り、このCPU27へは、吸気温センサ12,大気圧センサ13,
スロットルセンサ14,O2センサ17,水温センサ19およびバ
ッテリセンサ25からの検出信号が入力インタフェイス28
およびA/Dコンバータ30を介して入力され、アイドルセ
ンサ15およびイグニッションスイッチ26からの検出信号
が入力インタフェイス29を介して入力され、エアフロー
センサ11,クランク角センサ21およびTDCセンサ22からの
検出信号が直接に入力ポートへ入力されるようになって
いる。
さらに、CPU27は、バスラインを介して、プログラム
データや固定値データを記憶するROM31,更新して順次書
き替えられるRAM32およびバッテリ24によってバッテリ2
4が接続されている間はその記憶内容が保持されること
によってバックアップされたバッテリバックアップRAM
(BURAM)33との間でデータの授受を行なうようになっ
ている。
なお、RAM32内データはイグニッションスイッチ26を
オフすると消えてリセットされるようになっている。
また、CPU27からは燃料噴射用制御信号がインジェク
タドライバ34を介して出力され、例えば4つのインジェ
クタ8を順次駆動させてゆくようになっている。
そして、かかる燃料噴射制御(インジェクタ駆動時間
制御)のための機能ブロック図を示すと、第4図のよう
になる。すなわちソフトウエア的にこのECU23を見る
と、このECU23は、まずインジェクタ8のための基本駆
動時間TBを決定する基本駆動時間決定手段35を有してお
り、この基本駆動時間決定手段35は、吸入空気量/エン
ジン回転数(A/N)で決まる1次元の基本駆動時間デー
タ(TB)i[=F(A/N)](ここで、iは正の整数)
を基本駆動時間マップMP1に記憶している基本駆動時間
記憶手段を有しており、更にこの基本駆動時間決定手段
35は、エアフローセンサ11,クランク角センサ(エンジ
ン回転数センサ)21等から信号を受けて基本駆動時間マ
ツプMP1からA/Nで決まる基本駆動時間データを読み出し
この読み出されたデータを現在のエンジン運転状態にあ
った基本駆動時間TBとして決定する手段を有している。
なお、基本駆動時間決定手段35としては、基本駆動時間
マツプMP1を持たないで、A/Nに所要の係数aを掛けて基
本駆動時間TB[=a(A/N)]とするものでもよい。
また、エンジン回転数とエンジン負荷(上記A/N情報
はエンジン負荷情報を有する)とに応じた補正係数KAF1
を設定して空燃比補正を行なう空燃比補正手段36および
O2センサフィードバック時に補正係数KAF2を設定して補
正を行なうO2センサフィードバック補正手段37が設けら
れており、空燃比補正手段36とO2センサフィードバック
補正手段37とは相互に連動して切り替わるスイッチング
手段38,39によって択一的に選択されるようになってい
る。
そして、この空燃比補正手段36は、吸入空気量/エン
ジン回転数(A/N)とエンジン回転数Nとで決まる2次
元の補正係数データ(KAF1)ij(ここで、i,jは正の整
数。以下、同じ)を補正係数マップMP2に記憶している
補正係数記憶手段を有しており、更にこの空燃比補正手
段36は、エアフローセンサ11,クランク角センサ(エン
ジン回転数センサ)21等から信号を受けて補正係数マッ
プMP2からA/Nとエンジン回転数Nとで決まる補正係数デ
ータを読み出しこの読み出されたデータを現在のエンジ
ン運転状態にあった補正係数KAF1として決定する手段を
有している。
さらに、エンジン冷却水温に応じて補正係数KWTを設
定する冷却水温補正手段40,吸気温に応じて補正係数KAT
を設定する吸気温補正手段41,大気圧に応じて補正係数K
APを設定する大気圧補正手段42,加速増量用の補正係数K
ACを設定する加速増量補正手段43,バッテリ電圧に応じ
て駆動時間を補正するためデッドタイム(無効時間)TD
を設定するデッドタイム補正手段44が設けられており、
最終的にはインジェクタ8の駆動時間TINJをTB×KWT×K
AT×KAP×KAC×(KAF1またはKAF2)+TDとおいて、この
時間TINJでインジェクタ8を駆動している。
また、第3図に示すごとく、CPU27からは点火時期制
御信号が点火ドライバ53を介してパワートランジスタ52
へ出力され、更には点火コイル51からディストリビュー
タ50を介して例えば4つの点火プラグ18を順次スパーク
させてゆくようになっている。
点火ドライバ53は、第5図(a)に示すごとく、CPU2
7からのクランク180゜毎パルスに起因した信号をそれぞ
れ受けるフリツプフロツプ531,532、フリツプフロツプ5
31の出力とクロックジェネレータ538からのクロックと
を受けるANDゲート534、フリツプフロツプ532の出力と
クロツクジェネレータ538からのクロツクとを受けるAND
ゲート535、ANDゲート534,535からの信号でそれぞれト
リガされカウントダウンを開始する第1プリセットカウ
ンタ536,第2プリセットカウンタ537、第1プリセット
カウンタ536がゼロになったときに出力される信号でセ
ットされ第2プリセットカウンタ537がゼロになったと
きに出力される信号でリセットされるフリツプフロツプ
533をそなえており、フリツプフロツプ533の出力によっ
て、パワートランジスタ52がオンオフされるようになっ
ている。
なお、第1プリセットカウンタ536,第2プリセットカ
ウンタ537はそれぞれCPU27からのプリセット値M1,M2を
入力されてこのプリセット値M1,M2に応じた値までカウ
ントダウンされゼロになると、その旨のパルス信号を出
力するようになっている。
また、フリツプフロツプ533がリセットされると、パ
ワートランジスタ52はオフとなり、フリツプフロツプ53
3がセットされると、パワートランジスタ52はオンとな
るため、第1プリセットカウンタ536は点火時期タイミ
ングを決定し、第2プリセットカウンタ537は点火コイ
ル充電タイミングを決定する。そして、一般には、点火
後充電が行なわれるので、まず第1プリセットカウンタ
536から出力パルスが出て、ついで第2プリセットカウ
ンタ537から出力パルスが出るように、プリセット値M1,
M2(M1<M2)が設定されている。
さらに、プリセット値M1,M2を決定するために、ECU23
は、次の手段を有している。すなわち、第5図(b)に
示すごとく、吸入空気量/エンジン回転数(A/N)とエ
ンジン回転数Nとで決まる2次元の点火時期データ(進
角データ)(AG)ijを点火時期マツプMP3に記憶する点
火時期データ記憶手段54およびエンジン回転数Nで決ま
る閉角度データ(AG′)jを閉角度マップMP4に記憶す
る閉角度データ記憶手段55を有しており、更にエアフロ
ーセンサ11,エンジン回転数センサ21からの信号を受け
て点火時期マップMP3からA/Nとエンジン回転数Nとで決
まる点火時期データを読み出しこの読み出された点火時
期データに対応する時間データをそのアドレスST1にプ
リセット値M1として設定する点火時期決定手段56と、エ
ンジン回転数センサ21からの信号を受けて閉角度マップ
MP4からエンジン回転数Nで決まる閉角度データを読み
出しこの読み出された閉角度データに対応する時間デー
タをそのアドレスST2にプリセット値M2として設定する
閉角度決定手段57とを有している。
したがって、点火時期決定手段56からはプリセット値
M1情報を持ったプリセット信号が第1プリセットカウン
タ536へ出力されるとともに、閉角度決定手段57からは
プリセット値M2情報を持ったプリセット信号が第2プリ
セットカウンタ537へ出力される。
なお、CPU27からはエアフローセンサ11の故障時にそ
の旨の信号が出力されるが、この信号は第3図に示すご
とくアラームランプ65へ出力されるようになっている。
ところで、本制御装置においては、そのECU23が、上
記の燃料噴射制御や点火時期制御のための各種の手段
と、機能上、一部重複するが、次の機能を有している。
まず、第1図に示すごとく、インジェクタ8や点火プ
ラグ18を作動させるための第1の制御量(補正係数KAF1
や点火時期AGや基本駆動時間TB)をエアーフローセンサ
11とエンジン回転数センサ21の検出結果から得られた吸
入空気量A,エンジン回転数Nに基づいて減算する第1の
演算手段58の機能を有している。すなわち、この第1の
演算手段58は、縦にA/N、横にエンジン回転数Nをと
り、それぞれ補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(A
G)ijを2次元データとして記憶する2次元マップ(RO
M)MP2,MP3[これらのマップMP2,MP3の内容をイメージ
化して描くと、第8図(a),(b)のようになる]や
A/Nの関数として表れる基本駆動時間(TB)iを1次元
データとして記憶する1次元マップ(ROM)MP1(この1
次元マップMP1はない場合もある)をもった記憶手段59
から、検出したA/N,エンジン回転数Nよりも決まる補正
係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動時
間(TB)iを読み出し、この読み出した補正係数
(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動時間
(TB)iを、求めるべき補正係数KAF1や点火時期データ
AGや基本駆動時間TBとするような演算を行なうものであ
る。
なお、上記の各マップMP1,MP2,MP3は、従来の表マッ
プと同様の意味を持つ。
また、スロットル開度θ,エンジン回転数Nとベース
A/N値(AN1)ijとの関係をA/N基本マップMAANに記憶す
る第1の記憶手段60Aが設けられている。
さらに、スロットルセンサ14,エンジン回転数センサ2
1の検出結果とエアフローセンサ11の検出結果とに基づ
いて第1の記憶手段60Aが記憶しているスロットル開度
θ,エンジン回転数NとベースA/N値(AN1)ijとの関係
の修正値を求める学習手段61と、この学習手段61の求め
た上記関数関係の修正値(AN2)ijをA/N修正マップMBAN
に記憶する第2の記憶手段60Bとが設けられている。
なお、記憶手段60AとしてROMが用いられ、記憶手段60
BとしてBURAMが用いられ、且つ、A/N基本マップMAAN,A/
N修正マップMBAは従来の裏マップに相当するので、以
下、必要に応じ、これらのマップMAAN,MBANを裏マップ
ということがある。
さらに、ECU23は、スロットルセンサ7とエンジン回
転数センサ21との検出結果に基づいて第1,第2の記憶手
段60A,60Bから対応した値(AN1)ij,(AN2)ijを読み出
し、この対応した値(AN1)ij,(AN2)ijに基づいて(A
N1)ij+(AN2)ijからA/N(擬似A/N)を算出し、この
算出されたA/N(とエンジン回転数Nと)とから上記第
1の制御量(補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(A
G)ijや基本駆動時間(TB)i)に対応した第2の制御
量(補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基
本駆動時間(TB)i)を演算する第2の演算手段62の機
能を有している。即ちこの第2の演算手段62では、A/N
基本マップMAANから(AN1)ijを読み出すとともに、A/N
修正マップMBANから(AN2)ijを読み出し、その後、(A
N1)ij+(AN2)ijから擬似A/Nを算出し、この擬似A/N
を基にして、基本駆動時間マップMP1,空燃比マップMP2,
点火時期マップMP3から(TB)i,(KAF1)ij,(AG)ijを
求めることが行なわれるのである。
また、エアフローセンサ11の正常・異常を判定する判
定手段63の機能も有しており、更に判定手段63の判定結
果に基づいてエアフローセンサ11が正常であるときに第
1の演算手段58の演算結果に基づきインジェクタ8や点
火時期調整用パワートランジスタ52を作動せしめエアフ
ローセンサ11が異常であるときに第2の演算手段62の演
算結果に基づきインジェクタ8や点火時期調整用パワー
トランジスタ52を作動せしめる制御手段64の機能を有し
ている。
なお、この制御手段64は、エアフローセンサ11が異常
であるときに、判定手段63の判定結果に基づき、アラー
ムランプ65を点灯させるようにな機能も有している。
次に、学習手段61によって、A/N修正マップMBAN内に
記憶されている記憶データ(AN2)ijを修正して学習す
る要領や燃料量決定要素,点火時期決定要素の設定の仕
方等を含むこのエンジン制御装置のメインルーチンにつ
いて第6図(a),(b)を用いて詳細に説明する。な
お、これらの第6図(a),(b)は1つのフローチャ
ートを描いたものであるが、フローチャートが長いた
め、便宜上、適宜の部分で分割して、2つの図となった
のである。
まず、このメインフロートでは、第6図(a)に示す
ごとく、イグニッションスイッチオンでスタートし、最
初にスタートa1で、バッテリ24の着脱有か否かが判断さ
れる。即ち、このステツプa1では、BURAM33内の所定ア
ドレスのデータが例えば0であればバッテリ24が外され
たと判断し、そうでなければバッテリ24は外されていな
いと判断する。通常はバッテリ24はつけたままであるの
で、NOルートをとるが、バッテリを取り外した履歴があ
る場合は、YESルートをとって、ステップa2で、エアフ
ローセンサフェールフラグ(以下、AFSフェールフラグ
という)をリセットするとともに、ステップa3で、A/N
修正マップMBANの各アドレス(このアドレス数は、1ま
たは所要の複数値が選ばれ、A/N基本マップMAANのアド
レス数と同数またはそれ以下の数が選ばれる)をすべて
リセットする。
そして、ステップa3のあと、またはステップa1でNOル
ートをとった場合は、ステップa4で、エンジンの運転状
態情報を入力し、次のステップa5で、AFSフェールフラ
グセットかどうかが判断される。エアフローセンサ11が
故障していないかぎり、AFSフェールフラグはリセット
状態であるから、ステップa5で、NOルートをとり、エア
フローセンサが異常(AFSフェール)かどうかが判断さ
れる。このステップa6では、エアフローセンサ11の出力
周波数が異常に低い場合にフェールと判定する。通常
は、エアフローセンサ11は正常であるから、ステップa6
でNOルートをとって、ステップa7で、カルマンパルス間
隔をタイマで計測した値(この値が吸収空気Aの情報を
もつ)とクランクパルス間隔をタイマで計測した値(こ
の値がエンジン回転数Nの情報をもつ)とに基づいて実
A/N値を算出し、RAMのアドレスANに入力する。
そして、ステップa8で、吸気温度がAT1とAT2との間か
どうかを判定し、もしYESなら、ステップa9で、大気圧
がP1とP2との間かどうかを判定し、もしYESなら、ステ
ップa10で、加減速運転が終了して第1の所定時間T1
上経過しているかどうかが判定される。もしYESなら、
ステップa11で、同一ゾーンに第2の所定時間T2(<
T1)以上留まっていたかどうかが判定される。もしYES
なら、その後ステップa18〜a24にわたる学習処理を施す
が、ステップa8〜a11のいずれかで、NOなら、上記学習
処理は行なわずに、ステップa18〜a24をジャンプして、
第6図(b)に示すステップa12以降の処理を施す。
すなわち、第6図(b)に示すごとく、ステップa12
で、燃料量演算用各種補係数KTW,KAT,KAP,KAC,TDを設定
し、これらの各値をRAMの各アドレスKTW,KAT,KAP,KAC,T
Dに入力し、ステップa13で、O2センサフィードバックゾ
ーン(第9図の符号FBで示すゾーン参照)かどうかが判
定される。かかる判定は実A/N値を入力されているアド
レスANのデータとエンジン回転数Nのデータとによるゾ
ーン判定によって行なわれる。
そしてもし、O2センサフィードバックゾーンであれ
ば、ステップa13で、YESルートをとって、ステップa14
で、O2センサ出力と所要の基準値とを比較しこの比較結
果に応じて空燃比フィードバック係数KAF2を設定し、RA
MのアドレスKAFに入力する。
一方、O2センサフィードバックゾーンでなければ、ス
テップa13で、NOルートをとって、ステップa15で、空燃
比マップ(ROM)MP2から(AN,N)に応じた空燃比係数
(KAF1)ijを設定し、アドレスKAFに入力する。ここ
で、ANはアドレスANの内容で、A/N値情報を持ち、Nは
エンジン回転数であり、以下、(AN,N)と記載したとき
は、同じ意味とする。
その後は、ステップa16で、点火時期マップ(ROM)MP
3から(AN,N)に応じた点火時期(AG)ijに対応する時
間データを設定し、アドレスST1に入力するとともに、
ステップa17で、閉角度マップ(ROM)MP4からエンジン
回転数Nに応じた閉角度(AG′)jに対応する時間デー
タを設定しアドレスST2に入力したあとは、ステップa4
へ戻る。
このようにしてステップa4へ戻ったあとは、第6図
(a)に示すごとく、再度ステップa5以降の処理を施す
が、ステップa11でYESの場合には、学習処理が行なわれ
る。次にかかる学習処理について説明する。
まず、ステップa18で、A/N基本マップMAANの(θ,N)
に対応したアドレスからベースA/N値(ANA)ijを読み込
み、アドレスAN1に入力するとともに、ステップa19で、
A/N修正マップMBANの(θ,Ne)に対応したアドレスから
修正A/N値(ANB)ijを読み込み、アドレスAN2に入力す
る。
そして、ステップa20,21で、それぞれAN1の内容とAN2
の内容とを加算して、その結果をアドレスAN3に入力す
る(AN3=AN1+AN2)とともに、AN3の内容からANの内容
を引算し、その結果をアドレスΔANに入力し(ΔAN=AN
3−AN)、更にステップa22で、ΔANの内容を係数αで割
って、その結果を再度アドレスΔANに入力し(ΔAN=Δ
AN/α)、ステップa23で、AN2の内容とΔANの内容とを
アドレスAN4に入力する(AN4=AN2+ΔAN)。そして、
次のステップa24で、AN4のデータをA/N修正マップMBAN
の(θ,N)に応じた所定のアドレスAN2に書き込む。こ
れにより、学習された結果が、A/N修正マップMBAN内に
書き込まれたことになる。その後は、ステップa12以降
の処理を施す。
ところで、エアフローセンサ11が故障の場合は、ステ
ップa6で、YESルートをとり、ステップa25で、AFSフェ
ールフラグをセットしてから、ステップa26で、アラー
ムランプ65を点灯させてランプ表示を行ない、ステップ
a27で、A/N基本マップMAANの(θ,N)に対応したアドレ
スからベースA/N値(ANA)ijを読み込みRAMのアドレスA
N1に入力し、更にステップa28で、A/N修正マップMBANの
(θ,N)に対応したアドレスから修正A/N値(ANB)ijを
読み込みRAMのアドレスAN2に入力する。そして、ステッ
プa29で、AN1の内容とAN2とを加算して、その結果をア
ドレスANに入力する(AN=AN1+AN2)。
これにより、エアフローセンサ11が故障していても、
擬似A/N値が求められる。
そして、その後はこのA/N値を用いて、ステップa13,a
15,a16の処理を、エアフローセンサ11の正常時と同様に
して行なう。
このようにエアフローセンサ11の故障時には、裏マッ
プMAAN,MBANを用いて、スロットル開度θとエンジン回
転数Nとから擬似A/N値を算出し、この擬似A/N値と従来
からある表マップMP1,MP2,MP3とから基本駆動時間TB,空
燃比係数KAF1,点火時期AGを決定することができるの
で、上記のようなエアフローセンサ11の故障時にも、エ
アフローセンサ11の正常時と同様にして、高い精度で空
燃比制御や点火時期制御を実行することができるのであ
る。
なお、バッテリの着脱ありの場合は、ステップa1で、
YESルートをとって、ステップa2で、AFSフェールフラグ
をリセットするとともに、ステップa3で、A/N修正マッ
プMBANの各アドレスAN2をすべてリセットする。これに
より、学習結果もリセットされる。
そして、このステップa3のあとは、ステップa4で、エ
ンジンの運転状態情報を入力し、ステップa5で、NOルー
トをとって、その後はステップa6以降の処理を行なう。
次に、上記の点火およびインジェクタ駆動のための制
御要領を示すと、第7図のフローチャートのようになる
が、この第7図に示すフローチャートは180゜毎のクラ
ンクパルスの割込みによって作動し、まずステップb1
で、点火時期決定手段56のアドレスST1のデータ(点火
時期データ)AGをプリセット値M1として点火ドライバ53
の第1プリセットカウンタ536にセットし、ステップb2
で、閉角度決定手段57のアドレスST2のデータ(閉角度
データ)AG′をプリセット値M2としての点火ドライバ53
の第2プリセットカウンタ537にセットし、ステップb3
で、クロックパルスのゲート(ANDゲート534,535)を開
放して各プリセットカウンタ536,537にカウントダウン
指令を出す。これにより、プリセット値M1に対応する時
間後にパワートランジスタ52がオフして所要の点火プラ
グ18がスパークし、その後第2プリセットカウンタ537
がゼロになると、パワートランジスタ52がオンして点火
コイル51を充電する。
次に、ステップb4で、エアフローセンサフェールフラ
グがセットされているかどうかが判断される。
エアフローセンサ11が正常な場合は、ステップb4で、
NOルートをとって、ステップb5で、前回のクランクパル
スと今回のクランクパルスとの間に発生したカルマンパ
ルス間の周期データに基づいてクランク角180゜あたり
の吸入空気量データを求め、アドレスQCRに入力する。
一方、エアフローセンサ11が異常な場合は、ステップ
b4で、YESルートをとって、ステップb6で、アドレスAN
のデータに基づいて吸入空気量データを求め、アドレス
QCRに入力する。
その後は、ステップb7で、このQCRのデータに基づい
て基本駆動時間TBが設定される。すなわち、エアフロー
センサ正常時は、基本駆動時間TBは表マップMP1から直
接求められ、エアフローセンサ異常時は、A/N基本マッ
プMAAN,A/N修正マップMBANから一旦擬似A/Nを求め、こ
のようにして求められた擬似A/Nに基づきマップMP1から
基本駆動時間TBが求められるのである。
その後、ステップb8で、インジェクタ駆動時間TINJ
TB×KWT×KAT×KAP×KAC×(アドレスKAFのデータ)+T
Dから演算により求め、ステップb9で、このTINJを噴射
タイマにセットしたのち、ステップb10で、この噴射タ
イマをトリガすることが行なわれている。そして、この
ようにトリガされると、時間TINJの間だけ燃料が噴射さ
れるのである。
このようにして、エアフローセンサ11の正常時はもち
ろんのこと、エアフローセンサ11の異常時においても、
エアフローセンサ11の正常時と同様にして、高い精度で
空燃比制御や点火時期制御を実行することができるので
ある。
第10,11図は本発明の第2実施例としてのエンジンの
制御装置を示すもので、第10図はその要部ブロック図、
第11図はその裏マップの内容を示す模式図であり、第10
図中、第1図と同じ符号はほぼ同様の部分を示してい
る。
さて、この第2実施例にかかるエンジン制御装置にお
いては、前述の第1実施例と同様、ECU23が、上記の燃
料噴射制御や点火時期制御のための各種の手段と機能上
一部重複する次の機能を有しているが、特にこの第2実
施例では、第10図に示すごとく、前述の第1実施例にお
ける学習手段61や記憶手段60A,60Bの部分が異なる。
まず、学習手段61′は、判定手段63の判定結果に基づ
いてエアフローセンサ11が正常であるときにスロットル
センサ7,エンジン回転数センサ21の検出結果とエアフロ
ーセンサ11の検出結果とに基づいてA/N値とスロットル
開度θ,エンジン回転数Nとの相互の関係(関数関係)
を求めるので、記憶手段60は、学習手段61′の求めた上
記関係を記憶するもので、例えば1枚のA/NマップMP
(このマップMPは、BURAMで、前述の第1実施例のA/N基
本マップMAAN,A/N修正マップMBANと同様、従来の裏マッ
プに相当するので、必要に応じ、このマップMPを裏マッ
プということがある)を有している。そして、このA/N
マップMPの一例を示すと、第11図のようになる。即ち、
この第11図では、縦にスロットル開度θをとり、横にエ
ンジン回転数Nをとって、これらのθ,Nに対応して擬似
A/N値が記憶されている。
また、このA/NマップMPには、最初は全く何も記憶さ
れておらず(白紙の状態)、その後、学習手段60′によ
つて、所要の条件下(エアフローセンサ11の正常時)
で、θ,Nに対応した擬似A/N値(一番最初に求められるA
/N値はベースA/N値に対応する)が求められると、この
求めた擬似A/N値を上記マップMPにおけるθ,Nに対応し
たアドレスに書き込むようになっている。そして、その
後も、学習手段60′によって、θ,Nに対応した新しい擬
似A/N値を求め、この新しく求めた疑似A/N値をマップMP
の対応するアドレスに順次書き込んで更新してゆくよう
になっている。これにより、順次学習が施されることに
なる。
なお、第1の演算手段58が、インジェクタ8や点火プ
ラグ18を作動させるための第1の制御量(補正係数KAF1
や点火時期AGや基本駆動時間TB)をエアフローセンサ11
とエンジン回転数センサ21の検出結果から得られた吸入
空気量A,エンジン回転数Nに基づいて演算する機能を有
している点は、前述の第1実施例と同じである。すなわ
ち、この第1の演算手段58は、縦にA/N、横にエンジン
回転数Nをとり、それぞれ補正係数(KAF1)ijや点火時
期データ(AG)ijを2次元モータとして記憶する表マッ
プとしての2次元マップ(ROM)MP2,MP3やA/Nの関数と
して表される基本駆動時間(TB)iを1次元データとし
て記憶する同じく表マツプとしての1次元マップ(RO
M)MP1(この1次元マップMP1はない場合もある)をも
った記憶手段59から、検出したA/N,エンジン回転数Nよ
り決まる補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ij
や基本駆動時間(TB)iを読み出し、この読み出した補
正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動
時間(TB)iを、求めるべき補正係数KAF1や点火時期デ
ータAGや基本駆動時間TBとするような演算を行なうもの
である。
さらに、スロットルセンサ7とエンジン回転数センサ
21との検出結果に基づいて記憶手段60から対応した値
(AN)ijを読み出し、この対応した値(AN)ijからA/N
(擬似A/N)を求め、このようにして求められたA/N(と
エンジン回転数Nと)から上記第1の制御量[補正係数
(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動時間
(TB)i]に対応した第2の制御量[補正係数(KAF1
ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動時間(TB)i]
を演算する第2の演算手段62の機能も有している。そし
て、この説明からもわかるように、第2の演算手段62に
ついていえば、前述の第1実施例では、2つの記憶手段
60A,60Bからのデータ(AN1)ij,(AN2)ijに基づいて第
2の制御量を求めていたが、この第2実施例では、1つ
の記憶手段60からのデータ(AN)ijに基づいて第2の制
御量を求める点が異なる。即ち、この第2の演算手段62
では、A/NマップMPから(AN)ijを読み出し、その後、
この(AN)ijから擬似A/Nを算出し(この場合は、マッ
プMPから読み出された(AN)ijをそのまま擬似A/N値と
する)、この擬似A/Nを基にして、基本駆動時間マップM
P1,空燃比マップMP2,点火時期マップMP3からそれぞれ
(TB)i,(KAF1)ij,(AG)ijを求めることが行なわれ
るのである。
また、ECU23は、エアフローセンサ11の正常・異常を
判定する判定手段63の機能、更に判定手段63の判定結果
に基づいてエアフローセンサ11が正常であるときに第1
の演算手段58の演算結果に基づきインジェクタ8や点火
時期調整用パワートランジスタ52を作動せしめエアフロ
ーセンサ11が異常であるときに第2の演算手段63の演算
結果に基づきインジェクタ8や点火時期調整用パワート
ランジスタ52を作動せしめる制御手段64の機能を有して
いるが、これらの手段63,64は前述の第1実施例の制御
手段64とほぼ同じ機能を有する。
なお、制御手段64が、エアフローセンサ11が異常であ
るときに、アラームランム65を点灯させる点も前述の第
1実施例と同じである。
この場合も、エアフローセンサ11の故障時には、裏マ
ップMPを用いて、スロットル開度θとエンジン回転数N
とからA/N(擬似A/N値)を算出し、この擬似A/N値と従
来からある表マップMP1,MP2,MP3とから基本駆動時間TB,
空燃比係数KAF1,点火時期AGを決定することができるの
で、上記のようなエアフローセンサ11の故障時にも、エ
アフローセンサ11の正常時と同様にして、高い精度で空
燃比制御や点火時期制御を実行することができるのであ
る。
第12図は本発明の第3実施例としてのエンジンの制御
装置の要部ブロック図であり、第12図中、第1,10図と同
じ符号はほぼ同様の部分を示している。
さて、この第3実施例にかかるエンジン制御装置にお
いては、前述の第1,2実施例と同様、ECU23が、上記の燃
料噴射制御や点火時期制御のための各種の手段と機能上
一部重複する次の機能を有しているが、特にこの第3実
施例では、第12図に示すごとく、前述の第1;2実施例に
おける学習手段61;61′や記憶手段60A,60B;60の部分が
異なる。
まず、記憶手段60′は、スロットル開度θ,エンジン
回転数NとA/Nとの相互の関係(関数関係)を記憶する
もので、学習手段61″は、スロットルセンサ7,エンジン
回転数センサ21の検出結果とエアフローセンサ11の検出
結果とに基づいて記憶手段60′が記憶している上記関係
を修正せしめるものである。
なお、記憶手段60′は、例えば1枚のA/NマップMP′
(このマップMP′は、BURAMで、前述の第1実施例のA/N
基本マップMAAN,A/N修正マップMBANや第2実施例のマッ
プMPと同様、従来の裏マップに相当するので、必要に応
じ、このマップMP′を裏マップということがある)を有
しており、このマップMP′には、最初からθ,Nに対応し
た擬似A/N値(このA/N値はベースA/N値に対応する)が
あらかじめ記憶されている。そして、このマップMP′の
一例を示すと、第2実施例と同様、やはり、第11図のよ
うになる。即ち、この第11図では、縦にスロットル開度
θをとり、横にエンジン回転数Nをとって、これらの
θ,Nに対応して擬似A/N値が記憶されている。
そして、その後は、学習手段60″によって、所要の条
件下(エアフローセンサ11が正常で、且つ、第6図
(a)のステップa8〜a11がすべてYESのとき)で、θ,N
に対応した擬似A/N値の修正値(学習値)が求められ、
この求められた擬似A/N値をマップMP′におけるθ,Nに
対応したアドレスに書き込んで更新してゆくようになっ
ている。
なお、第1の演算手段58が、インジェクタ8や点火プ
ラグ18を作動させるための第1の制御量(補正係数KAF1
や点火時期AGや基本駆動時間TB)をエアフローセンサ11
とエンジン回転数センサ21の検出結果から得られた吸入
空気量A,エンジン回転数Nに基づいて演算する機能を有
している点は、前述の第1,2実施例と同じである。すな
わち、この第1の演算手段58は、縦にA/N、横にエンジ
ン回転数Nをとり、それぞれ補正係数(KAF1)ijや点火
時期データ(AG)ijを2次元データとして記憶する表マ
ップとしての2次元マップ(ROM)MP2,MP3やA/Nの関数
として表される基本駆動時間(TB)iを1次元データと
して記憶する同じく表マツプとしての1次元マップ(RO
M)MP1(この1次元マップMP1はない場合もある)をも
った記憶手段59から、検出したA/N,エンジン回転数Nよ
り決まる補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ij
や基本駆動時間(TB)iを読み出し、この読み出した補
正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動
時間(TB)iを、求めるべき補正係数KAF1や点火時期デ
ータAGや基本駆動時間TBとするような演算を行なうもの
である。
さらに、ECU23は、スロットルセンサ7とエンジン回
転数センサ21との検出結果に基づいて記憶手段60′から
対応した値(AN)ijを読み出し、この対応した値(AN)
ijからA/N(擬似A/N)を求め、このようにして求められ
たA/N(とエンジン回転数Nと)から上記第1の制御量
[補正係数(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本
駆動時間(TB)i]に対応した第2の制御量[補正係数
(KAF1)ijや点火時期データ(AG)ijや基本駆動時間
(TB)i]を演算する第2の演算手段62の機能も有して
いる。この第2の演算手段62は、前述の第2実施例のも
のとほぼ同じである。ここで、第2実施例と異なるの
は、この第3実施例では、マップMP′に初めからベース
A/N値が記憶されている点である。即ちこの第2の演算
手段62では、初めからベースA/N値が記憶されているマ
ップMP′から(AN)ijを読み出し、その後、この(AN)
ijから擬似A/Nを算出し(この場合は、マップMP′から
読み出された(AN)ijをそのまま擬似A/N値とする)、
この擬似A/Nを基にして、基本駆動時間マップMP1,空燃
比マップMP2,点火時期マップMP3からそれぞれ(TB)i,
(KAF1)ij,(AG)ijを求めることが行なわれるのであ
る。
また、ECU23は、エアフローセンサ11の正常・異常を
判定する判定手段63の機能、更に判定手段63の判定結果
に基づいてエアフローセンサ11が正常であるときに第1
の演算手段58の演算結果に基づきインジェクタ8や点火
時期調整用パワートランジスタ52を作動せしめエアフロ
ーセンサ11が異常であるときに第2の演算手段63の演算
結果に基づきインジェクタ8や点火時期調整用パワート
ランジスタ52を作動せしめる制御64の機能を有している
が、これらの手段63,64は前述の第1,2実施例の制御手段
64とほぼ同じ機能を有する。
なお、制御手段64が、エアフローセンサ11が異常であ
るときに、アラームランプ65を点灯させる点も前述の第
1,2実施例と同じである。
従って、この場合も、エアフローセンサー11の故障時
には、裏マップMP′を用いて、スロットル開度θとエン
ジン回転数Nとから擬似A/N値を算出し、この擬似A/N値
と従来からある表マップMP1,MP2,MP3とから基本駆動時
間TB,空燃比係数KAF1、点火時期AGを決定することがで
きるので、上記のようなエアフローセンサ11の故障時に
も、エアフローセンサ11の正常時と同様にして、高い精
度で空燃比制御や点火時期制御を実行することができる
のである。
なお、記憶手段60A,60B,60,60′に、A/N基本マップMA
AN,A/N修正マップMBAN,マップMP,MP′の設ける代わり
に、θ,N,A/Nの相互の関数関係だけを記憶するようにし
てもよい。
さらに、エンジンの動作に影響を与えるエンジン調整
要素としては、燃料供給装置(インジェクタ)や点火時
期制御装置(パワートランジスタ)のほか、更に排気ガ
ス還流量制御装置(EGRバルブ)も考えられ、この場合
は、更に表マップとして排気ガス還流量マップ(このマ
ップは、例えば特開昭54−95828号公報に示されるよう
に、A/NとNとで排気ガス還流量(EGRバルブ開度)が規
定される2次元マップである)を追加する。
また、第n+1番目の動作特性量として、A/N値を用
いるほか、吸気通路内圧力Pでも良く、この場合、第n
+1番目の検出手段として、圧力センサが使用される。
そして、この場合は、記憶手段60A,60B,60,60′に、θ,
NとPと相互の関係(関数関係を含む)を記憶するとと
もに、記憶手段59に、Pだけ、あるいはPとNとで、基
本駆動時間(TB)iや補正係数(KAF1)ijや点火時期デ
ータ(AG)ijや排気ガス還流量が規定される表マップ等
を設ける。
なお、n個の検出手段として、スロットルセンサある
いはエンジン回転数センサだけでもよく、更には3個以
上のセンサでもよい。
ここで、3個以上のセンサの例として、スロットルセ
ンサ,エンジン回転数センサに加えて、吸気温センサや
大気圧センサを考えることができるが、この場合は、A/
Nをスロットル開度,エンジン回転数,吸気温度,大気
圧の関数関係で表して、記憶手段に記憶する。
また、学習結果を記憶するメモリとして、RAMを用い
るほか、EEPROMを用いてもよく、更にはフロッピディス
クのような外部メモリを用いてもよい。
さらに、本発明はMPI方式のエンジンシステムのほ
か、SPI方式(シングルポイント燃料噴射方式)のエン
ジンシステムにももちろん適用できる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明のエンジンの制御装置に
よれば、第n+1番目の検出手段(エアフローセンサや
圧力センサ)が正常であるときは、エンジンの動作に影
響を与えるエンジン調整要素(燃料供給装置,点火時期
制御装置,排気ガス還流量制御装置)を作動させるため
の第1の制御量(基本駆動時間,空燃比係数,点火時
期,排気ガス還流量)を第n+1番目の検出手段の検出
結果から得られた第n+1番目の動作特性量情報(A/N
や吸気通路内圧力)に基づいて演算する第1の演算手段
の演算結果に基づき、エンジン調整要素が作動せしめら
れる一方、第n+1番目の検出手段の故障時には、n個
の検出手段(スロットルセンサ,エンジン回転数セン
サ)の検出結果に基づいて記憶手段(第1,第2の記憶手
段の場合もある)から学習記憶された第n+1番目の動
作特性量に対応した値を読み出して、この対応した値に
基づいて第1の制御量に対応した第2の制御量(基本駆
動時間,空燃比係数,点火時期,排気ガ還流量)を演算
し、制御手段により、上記のような第n+1番目の検出
手段の故障時にも、第n+1番目の検出手段の正常時と
同様にして、空燃比制御や点火時期制御を実行すること
ができ、これにより、センサ故障時のエンジン制御を高
い精度で行なえる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図は本発明の第1実施例としてのエンジンの制
御装置を示すもので、第1図はその要部制御ブロック
図、第2図はそのエンジンシステムを示す全体構成図、
第3図はその制御ブロック図、第4図はその燃料噴射制
御系を示すブロック図、第5図(a)はその点火ドライ
バの電気回路図、第5図(b)はその点火時期用の制御
ブロック図、第6図(a),(b)はいずれもそのメイ
ンルーチンを説明するためのフローチャート、第7図は
そのクランク割込みルーチンを説明するためのフローチ
ャート、第8図(a),(b)はいずれもそのエアフロ
ーセサンサ正常時に使用される表マップの内容を示す模
式図、第9図はその作用を説明するためO2センサフィー
ドバックゾーンを示す模式図であり、第10,11図は本発
明の第2実施例としてのエンジンの制御装置を示すもの
で、第10図はその要部ブロック図、第11図そのエアフロ
ーセンサ故障時に使用される裏マップの内容を示す模式
図であり、第12図は本発明の第3実施例としてのエンジ
ンの制御装置の要部ブロック図であり、第13,14図は従
来のエンジンの制御装置に使用されるマップを示すもの
で、第13図(a),(b)はいずれもそのエアフローセ
ンサ正常時に使用される表マップの内容を示す模式図、
第14図(a),(b)はいずれもそのエアフローセンサ
故障時に使用される裏マップの内容を示す模式図であ
る。 1……燃焼室、2……吸気通路、3……排気通路、4…
…吸気弁、5……排気弁、6……エアクリーナ、7……
スロットル弁、8……電磁弁(インジェクタ)、9……
触媒コンバータ、10……ISCモータ、11……エアフロー
センサ、12……吸気温センサ、13……大気圧センサ、14
……スロットルセンサ、15……アイドルスイッチ、16…
…モータポジションセンサ、17……酸素濃度センサとし
てのO2センサ、18……点火プラグ、19……水温センサ、
20……スタータスイッチ、21……クランク角センサ(エ
ンジン回転数センサ)、22……TDCセンサ、23……電子
制御ユニット(ECU)、24……バッテリ、25……バッテ
リセンサ、26……イグニッションスイッチ(キースイッ
チ)、27……CPU、28,29……入力インタフェイス、30…
…A/Dコンバータ、31……ROM、32……RAM、33……バッ
テリバックアップRAM(BURAM)、34……インジェクタド
ライバ、35……基本駆動時間決定手段、36……空燃比補
正手段、37……O2センサフィードバック補正手段、38,3
9……スイッチング手段、40……冷却水温補正手段、41
……吸気温補正手段、42……大気圧補正手段、43……加
速増量補正手段、44……デッドタイム補正手段、50……
ディストリビュータ、51……点火コイル、52……点火時
期制御用パワートランジスタ、53……点火ドライバ、54
……点火時期データ記憶手段、55……閉角度データ記憶
手段、56……点火時期決定手段、57……閉角度決定手
段、58……第1の演算手段、59,60,60′……記憶手段、
60A……第1の記憶手段,60B……第2の記憶手段、61,6
1′,61″……学習手段、62……第2の演算手段、63……
判定手段、64……制御手段、65……アラームランプ、53
1,532,533……フリツプフロツプ、534,535……ANDゲー
ト、536……第1プリセットカウンタ、537……第2プリ
セットカウンタ、538……クロックジェネレータ、E…
…エンジン、MAAN……A/N基本マップ、MBAN……A/N修正
マップ、MP,MP′……A/Nマップ、MP1……基本駆動時間
マップ、MP2……空燃比マップ、MP3……点火時期マッ
プ、MP4……閉角度マップ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのn個(nは1以上の整数)の動
    作特性量を得るために設けられたn個の検出手段と、上
    記n個の動作特性量の関数として表されるエンジンの第
    n+1番目の動作特性量を得るために設けられた第n+
    1番目の検出手段と、上記エンジンの動作に影響を与え
    るエンジン調整要素を作動させるための第1の制御量を
    上記第n+1番目の検出手段の検出結果から得られた第
    n+1番目の動作特性量情報に基づいて演算する第1の
    演算手段と、上記第n+1番目の検出手段の正常・異常
    を判定する判定手段と、同判定手段の判定結果に基づい
    て上記第n+1番目の検出手段が正常であるときに上記
    n個の検出手段の検出結果と上記第n+1番目の検出手
    段の検出結果とに基づいて上記の第n+1番目の動作特
    性量とn個の動作特性量との関数関係を求める学習手段
    と、同学習手段の求めた上記関数関係を記憶する記憶手
    段と、上記n個の検出手段の検出結果に基づいて上記記
    憶手段から上記第n+1番目の動作特性量に対応した値
    を読み出しこの対応した値に基づいて上記第1の制御量
    に対応した第2の制御量を演算する第2の演算手段と、
    上記判定手段の判定結果に基づいて上記第n+1番目の
    検出手段が正常であるときに上記第1の演算手段の演算
    結果に基づき上記エンジン調整要素を作動せしめ上記第
    n+1番目の検出手段が異常であるときに上記第2の演
    算手段の演算結果に基づき上記エンジン調整要素を作動
    せしめる制御手段とをそなえて構成されたことを特徴と
    する、エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンのn個(nは1以上の整数)の動
    作特性量を得るために設けられたn個の検出手段と、上
    記n個の動作特性量の関数として表されるエンジンの第
    n+1番目の動作特性量を得るために設けられた第n+
    1番目の検出手段と、上記エンジンの動作に影響を与え
    るエンジン調整要素を作動させるための第1の制御量を
    上記第n+1番目の検出手段の検出結果から得られた第
    n+1番目の動作特性量情報に基づいて演算する第1の
    演算手段と、上記n個の動作特性量と上記第n+1番目
    の動作特性量との関数関係を記憶する記憶手段と、上記
    n個の検出手段の検出結果と上記第n+1番目の検出手
    段の検出結果とに基づいて上記記憶手段が記憶している
    上記関数関係を修正せしめる学習手段と、上記n個の検
    出手段の検出結果に基づいて上記学習手段により修正さ
    れた上記記憶手段の記憶データから上記第n+1番目の
    動作特性量に対応した値を読み出しこの対応した値に基
    づいて上記第1の制御量に対応した第2の制御量を演算
    する第2の演算手段と、上記第n+1番目の検出の正常
    ・異常を判定する判定手段と、同判定手段の判定結果に
    基づいて上記第n+1番目の検出手段が正常であるとき
    に上記第1の演算手段の演算結果に基づき上記エンジン
    調整要素を作動せしめ上記第n+1番目の検出手段が異
    常であるときに上記第2の演算手段の演算結果に基づき
    上記エンジン調整要素を作動せしめる制御手段とをそな
    えて構成されたことを特徴とする、エンジンの制御装
    置。
  3. 【請求項3】エンジンのn個(nは1以上の整数)の動
    作特性量を得るために設けられたn個の検出手段と、上
    記n個の動作特性量の関数として表されるエンジンの第
    n+1番目の動作特性量を得るために設けられた第n+
    1番目の検出手段と、上記エンジンの動作に影響を与え
    るエンジン調整要素を作動させるための第1の制御量を
    上記第n+1番目の検出手段の検出結果から得られた第
    n+1番目の動作特性量情報に基づいて演算する第1の
    演算手段と、上記のn個の動作特性量と第n+1番目の
    動作特性量との関数関係を記憶する第1の記憶手段と、
    上記n個の検出手段の検出結果と上記第n+1番目の検
    出手段の検出結果とに基づいて上記第1の記憶手段が記
    憶している上記関数関係の修正値を求める学習手段と、
    同学習手段の求めた上記関数関係の修正値を記憶する第
    2の記憶手段と、上記n個の検出手段の検出結果に基づ
    いて上記の第1の記憶手段および第2の記憶手段から上
    記第n+1番目の動作特性量に対応した値を読み出しこ
    の対応した値に基づいて上記第1の制御量に対応した第
    2の制御量を演算する第2の演算手段と、上記第n+1
    番目の検出手段の正常・異常を判定する判定手段と、同
    判定手段の判定結果に基づいて上記第n+1番目の検出
    手段が正常であるときに上記第1の演算手段の演算結果
    に基づき上記エンジン調整要素を作動せしめ上記第n+
    1番目の検出手段が異常であるときに上記第2の演算手
    段の演算結果に基づき上記エンジン調整要素を作動せし
    める制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とす
    る、エンジンの制御装置。
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