JP2535669B2 - 2層型ガラス人工石およびその製造方法 - Google Patents

2層型ガラス人工石およびその製造方法

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JP2535669B2
JP2535669B2 JP3000046A JP4691A JP2535669B2 JP 2535669 B2 JP2535669 B2 JP 2535669B2 JP 3000046 A JP3000046 A JP 3000046A JP 4691 A JP4691 A JP 4691A JP 2535669 B2 JP2535669 B2 JP 2535669B2
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ceramics
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若杉勝廣
勝 瀧川
太田博志
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の外装および内
装に使用される人工石およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天然の大理石や御影石は、古くから建築
物の外装あるいは内装に使用されているが、耐侯性の点
で十分ではなく、あるいは使用中に光沢を失うという欠
点がある。
【0003】そこで、最近では人工の大理石としてウエ
ラストナイト系の結晶化ガラスが外装用として利用され
ており、また本発明者らによりガラス人工石(特願平1
−149864号、特願平1−314686、特願平2
−30989等)が提案されている。
【0004】ガラス人工石は耐侯性及び美観には優れて
いるが、模様が一様で天然石としての感触に乏しいもの
であったり、模様が美しいもののコントラストが強いも
のがあったが、比較的不透明な境界を持つ模様を作るこ
とにより、天然石に極めて近い感触のガラス人工石が得
られるようになっている。
【0005】このような自然な感触を有するガラス人工
石は構成材料の粗粒部と微粉部との成分差を小さくして
不明瞭な境界を作るために、ソーダライムガラスあるい
は硼珪酸ガラス等の透明ガラスと乳濁ガラスを微粉とし
て不透明ガラスの基材とし、この基材中に粒径の大きな
透明ガラス、乳濁ガラスを配合すること等によって製造
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガラス人工石は、美観
に優れ耐候性が高く、強度も強いが、ガラス質であるた
めに衝撃力に弱く、割れ易いという欠点がある。
【0007】衝撃に弱いという欠点を補うには、内部に
繊維状の補強材を配したり、ガラス人工石そのものを多
孔化することによっても可能であるが、繊維状の補強材
としてセラミックスファイバーを使用すると、模様、着
色に悪影響を与えることが起こるとともに、ガラス人工
石の成分の溶融時の温度である1000℃以上の高温に
耐えるセラミックスファイバーが必要であり、製造価格
が高くなる等の問題がある。
【0008】またガラス人工石の多孔化は全体強度の低
下を招くとともに、ガラス人工石が内外装の表面の材料
として用いられるので、多孔化による表面の美観の低下
も大きな問題となるので多孔化は事実上不可能である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはガラス人工
石をガラスに比して強度が大きなセラミックス層とガラ
ス層の二層から形成して、衝撃による割れの抑制と割れ
た際に落下する危険性を低減させることを見いだしたも
のである。
【0010】セラミックス層としてガラスに熱膨張率の
近似したセラミックス基板を使用し、その上にガラス原
料を敷き詰め加熱する。また、セラミックス基板の焼成
条件がガラスの融着条件に近ければ、未焼結のセラミッ
クス基板を使用してガラスの融着温度まで加熱すると融
着と同時にセラミックス基板が焼成され、両者の密着も
より進行する。
【0011】本発明に使用するガラス層には従来の組成
のものをそのまま採用することができるが、その一例を
示すと、透明ガラスおよび乳濁ガラスの微粉(28メッ
シュ以下)を混合して希望の濁度に調整する。透明ガラ
スと乳濁ガラスの割合は、透明ガラス10ないし90重
量%に対して乳濁ガラスが90ないし10重量%の任意
の範囲とすることができる。しかしながら、乳濁ガラス
が10重量%よりも少ないと透明度が高すぎて石の風相
よりもむしろ一般のガラスの感じが強すぎて模様の区別
ができなくなる。一方、粒度は微粉部として使用するこ
とから28メッシュ以下でなければならない。
【0012】以上の基材の材料をそのまま融着させると
不透明な無地となるのでこれに模様をつけるために粗粒
部として18メッシュ以上の透明ガラス粒ないしは乳濁
ガラス粒の少なくとも一方を混合する。粒子が18メッ
シュよりも細かすぎると模様が小さすぎて視覚的に区別
できない。また粒子の添加量は前記の微粉基材の配合物
100重量部に対して10重量部は必要である。10重
量部より少ないと無地に近くなり、300重量部より多
いとコントラストが強くなりすぎて淡い模様とはならな
い。さらに、粒子が100メッシュ以下の微粉を固めた
造粒物であれば造粒物と基材の微粉部との境界が更に不
明瞭となるために模様は更に淡くなる。また、本発明の
ガラス人工石は先願発明と同様に顔料を添加することで
容易に着色することができる。
【0013】セラミック基板となる材料は熱膨張係数が
ガラス層の熱膨張係数と近似していないと亀製や剥離の
問題が発生するので、ガラスの熱膨張係数に対して、−
10ないし+1.5×10-6/℃の範囲でなければなら
ない。基板の熱膨張係数が大きすぎるとセラミックス基
板とガラス層の間での層間の肌別れや基板にそりが生
じ、低すぎるとガラス人工石に亀製が発生する。
【0014】セラミック基板材料とガラス層の熱膨張係
数の例を下記の表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】また、セラミックス基板をガラス層の融着
と同時に焼成を行うためにはガラス層の融解温度範囲が
1000〜1200℃であるので、これに適した材質を
選定すれば、ガラス層との密着が更に向上するととも
に、セラミックスの焼成を別途行う方法に比べて製造時
間および必要とするエネルギーの面でも有利である。
【0017】セラミックス基板としては、ボーキサイ
ト、シャモット、陶石、瓦用粘土等を配合したものにそ
の重量の14重量%ないし15重量%の水分を混合しオ
ーガーマシンで押出する方法、あるいは7重量%ないし
8重量%の水分を加えて混合して100kg/cm2
いし200kg/cm2の圧力でプレス成形する方法等
によって成形し、成形後乾燥する。セラミックス基板の
厚さは5mm以上であれば任意の厚さとすることができ
るがセラミックス基板の製造の容易さおよび製造コスト
の面からは最大60mmとする必要がある。
【0018】セラミックス基板の焼成温度が、ガラス層
の加熱温度と一致しない場合は予じめ焼成する必要があ
る。セラミックス基板が焼結あるいは未焼結のいずれの
場合でも、ガラス層用の配合をセラミック基板上に充填
した後に加熱しガラス層の融着およびセラミックス基板
とガラス層との融着を行う。加熱は基板の厚さにもよる
が、20mm程度の厚さであれば、1分間に1℃ないし
3℃の昇温速度で所定の温度まで昇温し、1時間ないし
2時間所定の温度に保持した後、1分間に1℃ないし2
℃の速度で冷却する。500℃ないし600℃はガラス
の転移温度付近であるので、この温度範囲では注意深く
冷却する必要がある。製品は冷却後切断して所定の寸法
とする。人工石の表面は艶があり充分な美観を有する
が、研磨すると鏡面が得られる。できあがった製品はガ
ラス層のみのものに比べると強度的には劣るものの鉄球
による落下衝激テストでは2〜3倍の耐久性を示し、こ
れは天然の代理石や御影石を同等であり、ガラスの欠点
を補っている。
【0019】
【作用】ガラス人工石をガラスに比して強度が大きなセ
ラミックス層とガラス層の二層から形成することによっ
て、ガラス人工石の衝撃強度を大きくし衝撃による割れ
の抑制と割れた際に落下する危険性を低減させるもので
あり、セラミックス基板の焼成条件がガラスの融着条件
に近ければ、未焼結のセラミックス基板を使用してガラ
スの融着温度まで加熱すると融着と同時にセラミックス
基板の焼成を行うことができる。
【0020】
【実施例】
実施例 以下に本発明の実施例を示す。セラミック基板は表2に
示す組成のものを用いた。組成は重量比で表す。また、
その化学組成は表3に重量%で示す。セラミック基板の
成型は表に示した配合に対して水分を混合し、オーガ成
形またはプレス成形により各種の厚みの成形体を得た。
乾燥後、表2に記載の適正焼成条件の温度まで昇温して
焼成するか、ガラス層の融着と同時に焼成を行った。ガ
ラス層は表4に示す配合のもの使用し、セラミックス基
板上にガラスの成分を充填して大きさが縦横各200m
mである各種の厚みのガラス人工石を製造した。各ガラ
スの化学組成および軟化温度は表5に示した。表6およ
び表7に記載した条件で各種のガラス人工石を製造し
た。セラミックス基板の焼成は、基板を単独または融着
時に焼成したが、単独で焼成したものについては焼成温
度を記載した。その際の焼成温度での保持時間はそれぞ
れ2時間とし、また、ガラス層と基板とを融着する温度
はいずれも1050℃、また融着温度の保持時間は2時
間とした。
【0021】得られたガラス人工石の曲げ強度は、JI
S−R−2213に規定する耐火れんがの曲げ強さ試験
方法によって行った。この方法の概略を図1で示す。1
は試験片であり、ガラス層2と基板3から構成されてお
り、基板は200mm離れた2点において直径50mm
の支持ロール4および5によって支持されており、試験
片のガラス層側には、両支持ロールの中央に直径50m
mの荷重用ロール6があり、試験片を加圧して最大荷重
を求める。荷重の大きさはkg/cm2を単位で測定し
た。対衝撃性を調べるために行った鉄球落下試験は、2
00gの鉄球を40cm、60cm、80cm、100
cm、120cmの高さから落下させて異常の有無を観
察した。これらの試験の結果についても表6および表7
に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】これらの結果から、セラミック基板の熱膨
張率とガラス層の熱膨張率を近似させて作製した2層型
ガラス人工石は、ガラス層のみからなるものに比べて曲
げ強度については劣るが、対衝撃性が向上することがわ
かる。鉄球による落下衝撃試験ではガラスの2〜3倍の
耐久性を示し、これは天然の大理石や御影石と同等であ
り、ガラスの欠点を補っている。
【0029】
【発明の効果】ガラス人工石をガラスと結晶質セラミッ
クスの基板とを融着させたことにより、曲げに対する強
度はガラスのみのものに比べて低下するものの、対機械
的衝撃性を飛躍的に向上させることができるので、安全
性が向上し、外壁としての使用範囲が拡大し、天井の材
料としての使用も可能となり、またセラミックス基板上
にガラス材料を充填して融着するので、耐火物からなる
容器に離型材を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明のガラス人工石の曲げ強度の測定方法を
示す。
【符号の説明】
1…試験片、2…ガラス層、3…基板、4および5…支
持ロール、6…荷重ロール

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソーダライムガラスあるいは硼珪酸ガラス
    の少なくとも一種を含む透明ガラスと乳濁ガラスからな
    るガラス層とセラミックス層とを融着したものであり、
    セラミックス層の30℃ないし500℃における熱膨張
    係数がガラス層の熱膨張係数の−1.0ないし1.5×
    10-6/℃であることを特徴とする2層型ガラス人工
    石。
  2. 【請求項2】ソーダライムガラス粒あるいは硼珪酸ガラ
    ス粒の少なくとも一種を含む透明ガラス粒と乳濁ガラス
    粒の混合物をセラミック層上に敷き、両者を同時に加熱
    することによってガラス粒の融着とガラス層とセラミッ
    クス層との融着を同時に行うことを特徴とする2層型ガ
    ラス人工石の製造方法。
  3. 【請求項3】セラミックス層が未焼結のセラミックス基
    板であり、ガラス粒の融着とセラミックス層の焼結およ
    びガラス層とセラミックス層の融着を同時に行うことを
    特徴とする請求項2記載の2層型ガラス人工石の製造方
    法。
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JPS59223278A (ja) * 1983-05-31 1984-12-15 株式会社イナックス 結晶化ガラス複合体の製造方法
JPS62223041A (ja) * 1986-03-20 1987-10-01 Inax Corp 装飾無機質基材の製法

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