JP2534699Y2 - 伝送線のアキュムレータ構造 - Google Patents
伝送線のアキュムレータ構造Info
- Publication number
- JP2534699Y2 JP2534699Y2 JP1991000723U JP72391U JP2534699Y2 JP 2534699 Y2 JP2534699 Y2 JP 2534699Y2 JP 1991000723 U JP1991000723 U JP 1991000723U JP 72391 U JP72391 U JP 72391U JP 2534699 Y2 JP2534699 Y2 JP 2534699Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transmission line
- case
- movable
- accumulator structure
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電気信号、電力、光信
号あるいは流体等を伝送する伝送線のアキュムレータ構
造に関するものである。
号あるいは流体等を伝送する伝送線のアキュムレータ構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固定部材と、この固定部材に対して往復
運動する可動部材とを備えた、例えば、自動車のテレス
コピックステアリング、スライドドア、カメラの移動台
あるいはプリンタヘッドやコピーマシン等のOA機器に
おいては、両部材間を接続する伝送線として、カールコ
ード、渦巻きコード、ケーブルリール、折り返しフラッ
トケーブルまたはFPC(flat-flexible printed circuit)
等の電線が使用されている。
運動する可動部材とを備えた、例えば、自動車のテレス
コピックステアリング、スライドドア、カメラの移動台
あるいはプリンタヘッドやコピーマシン等のOA機器に
おいては、両部材間を接続する伝送線として、カールコ
ード、渦巻きコード、ケーブルリール、折り返しフラッ
トケーブルまたはFPC(flat-flexible printed circuit)
等の電線が使用されている。
【0003】かかる電線をスペースをとることなく集約
化するアキュムレータ構造として、フラットケーブルを
螺旋状に巻回して伸縮自在とし、これにより自動車のテ
レスコピックステアリングに使用可能としたケーブルリ
ールが知られており(実開平1−161587号公
報)、この他、電線を渦巻き状に巻回したり、菱形に折
り曲げて集約化したアキュムレータ構造も知られてい
る。
化するアキュムレータ構造として、フラットケーブルを
螺旋状に巻回して伸縮自在とし、これにより自動車のテ
レスコピックステアリングに使用可能としたケーブルリ
ールが知られており(実開平1−161587号公
報)、この他、電線を渦巻き状に巻回したり、菱形に折
り曲げて集約化したアキュムレータ構造も知られてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記した電
線のアキュムレータ構造において、電線を渦巻き状に巻
回したり、菱形に折り曲げる場合には、これらの電線の
繰り出し、繰り戻しを円滑に行わせるために、複雑な形
状の高価な特殊ケースを必要とするという問題があっ
た。
線のアキュムレータ構造において、電線を渦巻き状に巻
回したり、菱形に折り曲げる場合には、これらの電線の
繰り出し、繰り戻しを円滑に行わせるために、複雑な形
状の高価な特殊ケースを必要とするという問題があっ
た。
【0005】このため、上記ケーブルリールのように、
電線を螺旋状に巻回したアキュムレータ構造が提案さ
れ、この構造においては、ケースの構造も簡単で、小型
で済むという利点がある。しかしながら、この螺旋状に
巻回した電線は、一方向に巻回されていることから、こ
のまま引き伸ばすと、巻ピッチが大きくなると共に、巻
回径が小さくなってゆく。このため、螺旋状に巻回した
電線には、可動部材の往復運動に伴って引き伸ばされた
ときに、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大
な応力が繰り返し作用する。
電線を螺旋状に巻回したアキュムレータ構造が提案さ
れ、この構造においては、ケースの構造も簡単で、小型
で済むという利点がある。しかしながら、この螺旋状に
巻回した電線は、一方向に巻回されていることから、こ
のまま引き伸ばすと、巻ピッチが大きくなると共に、巻
回径が小さくなってゆく。このため、螺旋状に巻回した
電線には、可動部材の往復運動に伴って引き伸ばされた
ときに、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大
な応力が繰り返し作用する。
【0006】従って、長さを可能な限り短縮して節約し
たり、小型化のために巻回径を小さくしようとすると、
可動部材の往復運動に伴って引っ張られたときに、固定
部材や可動部材と接続される両端部に大きな応力が作用
し、繰り返しの伸縮に対する耐久性が低下するという問
題があった。特に、フラットケーブルやFPCの場合に
は、偏平で薄いことから、大きな応力が作用することは
可能な限り避ける必要がある。しかも、両端部に作用す
る大きな応力を回避すべく長尺にすると、構造自体が大
型化してしまうという問題があった。
たり、小型化のために巻回径を小さくしようとすると、
可動部材の往復運動に伴って引っ張られたときに、固定
部材や可動部材と接続される両端部に大きな応力が作用
し、繰り返しの伸縮に対する耐久性が低下するという問
題があった。特に、フラットケーブルやFPCの場合に
は、偏平で薄いことから、大きな応力が作用することは
可能な限り避ける必要がある。しかも、両端部に作用す
る大きな応力を回避すべく長尺にすると、構造自体が大
型化してしまうという問題があった。
【0007】本考案は上記の点に鑑みてなされたもの
で、可動部材が往復運動しても伝送線に捩じれ、局部的
な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作用することが
なく、耐久性に優れた伝送線のアキュムレータ構造を提
供することを目的とする。
で、可動部材が往復運動しても伝送線に捩じれ、局部的
な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作用することが
なく、耐久性に優れた伝送線のアキュムレータ構造を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案においては上記目
的を達成するため、固定部材と、該固定部材に対し離接
方向に往復運動をする可動部材との間を接続する伝送線
のアキュムレータ構造において、前記伝送線を前記離接
方向の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると
共に、中間部で逆方向に巻返したものである。
的を達成するため、固定部材と、該固定部材に対し離接
方向に往復運動をする可動部材との間を接続する伝送線
のアキュムレータ構造において、前記伝送線を前記離接
方向の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると
共に、中間部で逆方向に巻返したものである。
【0009】好ましくは、前記伝送線は、逆方向に巻返
される前記中間部に、滑性を付与する滑性素材を被覆す
ると共に、該中間部を円筒状の保護ケース内に収容す
る。また好ましくは、前記伝送線は、前記固定部材側を
円筒状の固定ケースに、前記可動部材側を該可動部材と
共に往復運動する円筒状の可動ケースに夫々収容すると
共に、前記固定ケースと可動ケースとの間に連結され、
前記可動ケースの往復運動に伴って回転する回転ケース
に前記中間部を収容する。
される前記中間部に、滑性を付与する滑性素材を被覆す
ると共に、該中間部を円筒状の保護ケース内に収容す
る。また好ましくは、前記伝送線は、前記固定部材側を
円筒状の固定ケースに、前記可動部材側を該可動部材と
共に往復運動する円筒状の可動ケースに夫々収容すると
共に、前記固定ケースと可動ケースとの間に連結され、
前記可動ケースの往復運動に伴って回転する回転ケース
に前記中間部を収容する。
【0010】更に好ましくは、前記伝送線は、両端部及
び中間部近傍において、該両端部及び中間部に接近する
にしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくな
るように巻回する。本考案においては上記目的を達成す
るため、固定部材と、該固定部材に対し離接方向に往復
運動をする可動部材との間を接続する伝送線のアキュム
レータ構造において、前記伝送線は、前記離接方向の軸
廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共に、中
間部で逆方向に巻返し、前記固定部材側を円筒状の固定
ケースに、前記可動部材側を該可動部材と共に往復運動
する円筒状の可動ケースに夫々収容すると共に、前記固
定ケースと可動ケースとの間に連結され、前記可動ケー
スの往復運動に伴って回転する回転ケースに前記中間部
を収容したものである。 好ましくは、前記伝送線は、両
端部及び中間部近傍において、該両端部及び中間部に接
近するにしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチが大
きくなるように巻回する。
び中間部近傍において、該両端部及び中間部に接近する
にしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくな
るように巻回する。本考案においては上記目的を達成す
るため、固定部材と、該固定部材に対し離接方向に往復
運動をする可動部材との間を接続する伝送線のアキュム
レータ構造において、前記伝送線は、前記離接方向の軸
廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共に、中
間部で逆方向に巻返し、前記固定部材側を円筒状の固定
ケースに、前記可動部材側を該可動部材と共に往復運動
する円筒状の可動ケースに夫々収容すると共に、前記固
定ケースと可動ケースとの間に連結され、前記可動ケー
スの往復運動に伴って回転する回転ケースに前記中間部
を収容したものである。 好ましくは、前記伝送線は、両
端部及び中間部近傍において、該両端部及び中間部に接
近するにしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチが大
きくなるように巻回する。
【0011】
【作用】伝送線を固定部材に対する可動部材の離接方向
の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共
に、中間部で逆方向に巻返すと、可動部材が往復運動し
たときに、伝送線の中間部が回転して、捩じれや局部的
な曲げを生ずることなく伸縮が円滑、且つ、自然に行わ
れ、直線状態まで引き伸ばすことが可能となる。このた
め、伝送線は、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴
って作用する過大な応力から開放され耐久性が向上す
る。この作用は、請求項5のアキュムレータ構造におい
ても同様である。
の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共
に、中間部で逆方向に巻返すと、可動部材が往復運動し
たときに、伝送線の中間部が回転して、捩じれや局部的
な曲げを生ずることなく伸縮が円滑、且つ、自然に行わ
れ、直線状態まで引き伸ばすことが可能となる。このた
め、伝送線は、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴
って作用する過大な応力から開放され耐久性が向上す
る。この作用は、請求項5のアキュムレータ構造におい
ても同様である。
【0012】
【実施例】以下、伝送線としてコイル電線を使用した本
考案の伝送線のアキュムレータ構造にかかる第1の実施
例を、図1に基づいて詳細に説明する。本実施例におい
て、コイル電線1は、図示のように、一端が固定側機器
2に、他端が矢印方向に往復運動する可動側機器3に夫
々接続されている。そして、電線1は、螺旋状に巻回さ
れた中間部1aで逆方向に巻返して巻回されている。
考案の伝送線のアキュムレータ構造にかかる第1の実施
例を、図1に基づいて詳細に説明する。本実施例におい
て、コイル電線1は、図示のように、一端が固定側機器
2に、他端が矢印方向に往復運動する可動側機器3に夫
々接続されている。そして、電線1は、螺旋状に巻回さ
れた中間部1aで逆方向に巻返して巻回されている。
【0013】このように、本実施例の電線1のアキュム
レータ構造によれば、可動側機器3の往復運動により、
可動側機器3が固定側機器2側に接近すると電線1が縮
む。このとき、電線1は、螺旋状に巻回された巻きクセ
により、弛んだり、巻回径が大きくなることなく巻ピッ
チが小さくなり、可動側機器3の固定側機器2側への移
動量を吸収する。
レータ構造によれば、可動側機器3の往復運動により、
可動側機器3が固定側機器2側に接近すると電線1が縮
む。このとき、電線1は、螺旋状に巻回された巻きクセ
により、弛んだり、巻回径が大きくなることなく巻ピッ
チが小さくなり、可動側機器3の固定側機器2側への移
動量を吸収する。
【0014】これに対して、可動側機器3が固定側機器
2から遠ざかると、電線1は可動側機器3に引っ張られ
て伸びる。このとき、電線1は、中間部1aで巻返され
ているため、中間部1aが回転してその両側部分で電線
1の捩じれが打ち消される。この結果、電線1は、捩じ
れや局部的な曲げを生ずることなく、円滑、且つ、自然
に伸張すると共に、巻ピッチを拡大つつ巻径が小さくな
る。しかも、電線1は、巻径が小さくなっても、中間部
1aが回転するため、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張
りに伴う過大な応力が作用することはなく、直線状態ま
で引き伸ばすことができる。
2から遠ざかると、電線1は可動側機器3に引っ張られ
て伸びる。このとき、電線1は、中間部1aで巻返され
ているため、中間部1aが回転してその両側部分で電線
1の捩じれが打ち消される。この結果、電線1は、捩じ
れや局部的な曲げを生ずることなく、円滑、且つ、自然
に伸張すると共に、巻ピッチを拡大つつ巻径が小さくな
る。しかも、電線1は、巻径が小さくなっても、中間部
1aが回転するため、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張
りに伴う過大な応力が作用することはなく、直線状態ま
で引き伸ばすことができる。
【0015】また、伝送線は、複数の電線を絶縁素材で
被覆した偏平電線、例えば、フラットケーブルを使用し
ても良く、この場合、図2に示すように、フラットケー
ブル5は、中間部5aで逆方向に巻返して巻回し、一端
を固定側機器2に、他端を図中矢印方向に往復運動する
可動側機器3に夫々接続する。これにより、フラットケ
ーブル5は、前記実施例と同様に、可動側機器3の往復
運動によって引き伸ばされて巻径が小さくなっても、捩
じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作
用することがなく、円滑、且つ、自然に伸張するので、
直線状態まで引き伸ばすことができる。
被覆した偏平電線、例えば、フラットケーブルを使用し
ても良く、この場合、図2に示すように、フラットケー
ブル5は、中間部5aで逆方向に巻返して巻回し、一端
を固定側機器2に、他端を図中矢印方向に往復運動する
可動側機器3に夫々接続する。これにより、フラットケ
ーブル5は、前記実施例と同様に、可動側機器3の往復
運動によって引き伸ばされて巻径が小さくなっても、捩
じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作
用することがなく、円滑、且つ、自然に伸張するので、
直線状態まで引き伸ばすことができる。
【0016】ここにおいて、コイル電線1及びフラット
ケーブル5は、夫々図1及び図2に示したように、固定
側機器2及び可動側機器3に接続する両端部及び中間部
1a,5a近傍において、両端部及び中間部1a,5a
に接近するにしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチ
がP1,P2,P3(P1 <P2 <P3)と次第に大きくなるよ
うに巻回する。
ケーブル5は、夫々図1及び図2に示したように、固定
側機器2及び可動側機器3に接続する両端部及び中間部
1a,5a近傍において、両端部及び中間部1a,5a
に接近するにしたがって巻径が小さく、且つ、巻ピッチ
がP1,P2,P3(P1 <P2 <P3)と次第に大きくなるよ
うに巻回する。
【0017】このようにすると、可動側機器3が往復運
動をしたときに、コイル電線1やフラットケーブル5
が、自己と干渉することなく円滑、且つ、自然に伸縮す
ることができ、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴
う過大な応力の作用が一層抑制される。また、これとは
逆に、コイル電線1とフラットケーブル5は、固定側機
器2及び可動側機器3に接続する両端部に接近するにし
たがって巻径を大きくなるようにし、中間部1a,5a
で巻径を最小としても、上記と同様の効果が得られる。
但し、この場合には、コイル電線1及びフラットケーブ
ル5は、直線状態の近くまで引き延ばすことはできる
が、完全な直線状態までは引き延ばすことができない。
動をしたときに、コイル電線1やフラットケーブル5
が、自己と干渉することなく円滑、且つ、自然に伸縮す
ることができ、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴
う過大な応力の作用が一層抑制される。また、これとは
逆に、コイル電線1とフラットケーブル5は、固定側機
器2及び可動側機器3に接続する両端部に接近するにし
たがって巻径を大きくなるようにし、中間部1a,5a
で巻径を最小としても、上記と同様の効果が得られる。
但し、この場合には、コイル電線1及びフラットケーブ
ル5は、直線状態の近くまで引き延ばすことはできる
が、完全な直線状態までは引き延ばすことができない。
【0018】次に、本考案の伝送線のアキュムレータ構
造にかかる第2の実施例を、図3に基づいて詳細に説明
する。本実施例においては、伝送線として、中間部5a
に滑性素材6を被覆したフラットケーブル5を使用す
る。フラットケーブル5は、中間部5aで逆方向に巻返
して巻回され、一端が固定側機器2に、他端が可動側機
器3に夫々接続されており、滑性素材6が被覆された中
間部5aは、円筒状の保護ケース7内に収容されてい
る。この保護ケース7は、フラットケーブル5の伸縮に
伴って回転する中間部5aを、他の周辺機器との干渉
や、自己との干渉による摩擦から保護すると共に、干渉
に伴う当たり音等の異音の発生を抑制するものである。
造にかかる第2の実施例を、図3に基づいて詳細に説明
する。本実施例においては、伝送線として、中間部5a
に滑性素材6を被覆したフラットケーブル5を使用す
る。フラットケーブル5は、中間部5aで逆方向に巻返
して巻回され、一端が固定側機器2に、他端が可動側機
器3に夫々接続されており、滑性素材6が被覆された中
間部5aは、円筒状の保護ケース7内に収容されてい
る。この保護ケース7は、フラットケーブル5の伸縮に
伴って回転する中間部5aを、他の周辺機器との干渉
や、自己との干渉による摩擦から保護すると共に、干渉
に伴う当たり音等の異音の発生を抑制するものである。
【0019】ここで、滑性素材6としては、例えば、四
ふっ化エチレン樹脂(PTFE)やポリエチレン等の低
摩擦性の滑りの良好な合成樹脂を用い、カバーのように
して被覆したりあるいはテープのようにして貼付しても
よい。また、この滑性素材6は、前記のようにフラット
ケーブル5の回転する中間部5aを摩擦から保護するも
のであるから、中間部5aの少なくとも外表面に被覆さ
れていればよく、内面側には必ずしも被覆する必要はな
い。
ふっ化エチレン樹脂(PTFE)やポリエチレン等の低
摩擦性の滑りの良好な合成樹脂を用い、カバーのように
して被覆したりあるいはテープのようにして貼付しても
よい。また、この滑性素材6は、前記のようにフラット
ケーブル5の回転する中間部5aを摩擦から保護するも
のであるから、中間部5aの少なくとも外表面に被覆さ
れていればよく、内面側には必ずしも被覆する必要はな
い。
【0020】したがって、本実施例のアキュムレータ構
造によれば、可動側機器3の矢印で示す往復作動に際し
て、上記したように、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張
りに伴う過大な応力の作用が抑制されるという効果に加
え、回転しながら伸縮する中間部5aを、滑性素材6及
び保護ケース7によって、摩擦から保護することができ
る。
造によれば、可動側機器3の矢印で示す往復作動に際し
て、上記したように、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張
りに伴う過大な応力の作用が抑制されるという効果に加
え、回転しながら伸縮する中間部5aを、滑性素材6及
び保護ケース7によって、摩擦から保護することができ
る。
【0021】次いで、本考案の伝送線のアキュムレータ
構造にかかる第3の実施例を、図4に基づいて詳細に説
明する。本実施例においては、伝送線、例えば、フラッ
トケーブル5を、固定機器2側を円筒状の固定ケース1
0に、可動機器3側を可動機器3と一体に図中矢印で示
す方向に往復運動する円筒状の可動ケース11に夫々収
容すると共に、中間部(図示せず)を回転ケース12に
収容する。
構造にかかる第3の実施例を、図4に基づいて詳細に説
明する。本実施例においては、伝送線、例えば、フラッ
トケーブル5を、固定機器2側を円筒状の固定ケース1
0に、可動機器3側を可動機器3と一体に図中矢印で示
す方向に往復運動する円筒状の可動ケース11に夫々収
容すると共に、中間部(図示せず)を回転ケース12に
収容する。
【0022】回転ケース12は、両ケース10,11の
内径に比べ外径が僅か小さく、外面には螺旋状の案内溝
12a,12aが形成され、各案内溝12aに係合する
案内駒13により、両端部で固定ケース10及び可動ケ
ース11と連結される。従って、本実施例においては、
可動ケース11が可動機器3の往復運動によって固定ケ
ース10に対して直線運動すると、各案内駒13が回転
ケース12の案内溝12a内を移動し、回転ケース12
が固定ケース10及び可動ケース11内に出没しながら
強制的に回転させられる。
内径に比べ外径が僅か小さく、外面には螺旋状の案内溝
12a,12aが形成され、各案内溝12aに係合する
案内駒13により、両端部で固定ケース10及び可動ケ
ース11と連結される。従って、本実施例においては、
可動ケース11が可動機器3の往復運動によって固定ケ
ース10に対して直線運動すると、各案内駒13が回転
ケース12の案内溝12a内を移動し、回転ケース12
が固定ケース10及び可動ケース11内に出没しながら
強制的に回転させられる。
【0023】このため、フラットケーブル5は、前記中
間部が可動機器3の往復運動に伴って回転するが、その
ときの回転ケース12内壁との摩擦が低減され、中間部
が絡まったり、異音を発生することなく円滑、且つ、自
然に伸張作動をする。したがって、フラットケーブル5
には、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な
応力が作用することがなく、耐久性が一層向上する。
間部が可動機器3の往復運動に伴って回転するが、その
ときの回転ケース12内壁との摩擦が低減され、中間部
が絡まったり、異音を発生することなく円滑、且つ、自
然に伸張作動をする。したがって、フラットケーブル5
には、捩じれ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な
応力が作用することがなく、耐久性が一層向上する。
【0024】ここで、回転ケース12は、螺旋状の案内
溝12aのピッチを、回転ケース12と収容する電線の
中間部との回転と同期するように設定すると良い。この
ようにすると、可動機器3が往復運動したときに、ケー
ス内に収容された電線が他の周辺機器との干渉や摩擦に
よって摩損することや、これらに伴う不要な応力を受け
ることを有効に抑制することができる。
溝12aのピッチを、回転ケース12と収容する電線の
中間部との回転と同期するように設定すると良い。この
ようにすると、可動機器3が往復運動したときに、ケー
ス内に収容された電線が他の周辺機器との干渉や摩擦に
よって摩損することや、これらに伴う不要な応力を受け
ることを有効に抑制することができる。
【0025】また、本実施例では案内溝12aを回転ケ
ース12に設けたが、固定ケース10と可動ケース11
に案内溝を設け、回転ケース12にはこれらの溝に係合
する突起状の案内駒を設けてもよいことは言うまでもな
い。更に、本実施例において、フラットケーブル5は、
前記した第2の実施例と同様に、中間部に滑性素材を被
覆してもよい。
ース12に設けたが、固定ケース10と可動ケース11
に案内溝を設け、回転ケース12にはこれらの溝に係合
する突起状の案内駒を設けてもよいことは言うまでもな
い。更に、本実施例において、フラットケーブル5は、
前記した第2の実施例と同様に、中間部に滑性素材を被
覆してもよい。
【0026】尚、上記各実施例においては、伝送線とし
てコイル電線やフラットケーブルの電線の場合について
説明したが、本考案は電線に限定されるものではなく、
例えば、光信号を伝送する光ファイバや電線と光ファイ
バとを複合した伝送線あるいは流体を伝送する可撓性チ
ューブ等にも適用し得ることは言うまでもない。
てコイル電線やフラットケーブルの電線の場合について
説明したが、本考案は電線に限定されるものではなく、
例えば、光信号を伝送する光ファイバや電線と光ファイ
バとを複合した伝送線あるいは流体を伝送する可撓性チ
ューブ等にも適用し得ることは言うまでもない。
【0027】
【考案の効果】以上の説明で明らかなように本考案の伝
送線のアキュムレータ構造によれば、固定部材に対する
可動部材の離接方向の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きク
セを付与した伝送線を中間部で逆方向に巻き返したの
で、可動部材が往復運動して伝送線が伸縮しても、中間
部が回転して捩じれを打ち消す。このため、本考案の伝
送線のアキュムレータ構造においては、伝送線に捩じ
れ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作用
することがなく、伝送線の耐久性が向上する。
送線のアキュムレータ構造によれば、固定部材に対する
可動部材の離接方向の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きク
セを付与した伝送線を中間部で逆方向に巻き返したの
で、可動部材が往復運動して伝送線が伸縮しても、中間
部が回転して捩じれを打ち消す。このため、本考案の伝
送線のアキュムレータ構造においては、伝送線に捩じ
れ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力が作用
することがなく、伝送線の耐久性が向上する。
【0028】しかも、本考案の構造においては、伝送線
を収容するケース等は特に必要ではなく、仮にケースに
収容する場合であっても、小型で簡単な構造のケースで
済むため、省スペースを図ることができるというメリッ
トがある。また、伝送線の中間部あるいは前部をケース
内に収容すると、他の周辺部材との干渉や摩擦が防止さ
れると共に、異音の発生が抑制される。
を収容するケース等は特に必要ではなく、仮にケースに
収容する場合であっても、小型で簡単な構造のケースで
済むため、省スペースを図ることができるというメリッ
トがある。また、伝送線の中間部あるいは前部をケース
内に収容すると、他の周辺部材との干渉や摩擦が防止さ
れると共に、異音の発生が抑制される。
【0029】更に、伝送線は、両端部及び中間部近傍に
おいて、該両端部及び中間部に接近するにしたがって巻
径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくなるように巻回す
ると、円滑、且つ、自然に伸縮することができ、捩じ
れ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力の作用
が一層抑制される。
おいて、該両端部及び中間部に接近するにしたがって巻
径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくなるように巻回す
ると、円滑、且つ、自然に伸縮することができ、捩じ
れ、局部的な曲げ及び引っ張りに伴う過大な応力の作用
が一層抑制される。
【図1】本考案の第1の実施例を説明するもので、コイ
ル電線を用いたアキュムレータ構造の概略構成図であ
る。
ル電線を用いたアキュムレータ構造の概略構成図であ
る。
【図2】伝送線としてフラットケーブルを用いた変形例
を示す概略構成図である。
を示す概略構成図である。
【図3】本考案の第2の実施例を説明するもので、フラ
ットケーブルの中間部に滑性素材を被覆すると共に、中
間部を保護ケースに収容したアキュムレータ構造の概略
構成図である。
ットケーブルの中間部に滑性素材を被覆すると共に、中
間部を保護ケースに収容したアキュムレータ構造の概略
構成図である。
【図4】本考案の第3の実施例を説明するもので、伝送
線全体をケースに収容したアキュムレータ構造の概略構
成図である。
線全体をケースに収容したアキュムレータ構造の概略構
成図である。
1 コイル電線(伝送線) 1a 中間部 2 固定機器 3 可動機器 5 フラットケーブル(伝送線) 5a 中間部 6 滑性素材 7 保護ケース 10 固定ケース 11 可動ケース 12 回転ケース
Claims (6)
- 【請求項1】 固定部材と、該固定部材に対し離接方向
に往復運動をする可動部材との間を接続する伝送線のア
キュムレータ構造において、前記伝送線を前記離接方向
の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共
に、中間部で逆方向に巻返したことを特徴とする伝送線
のアキュムレータ構造。 - 【請求項2】 前記伝送線は、逆方向に巻返される前記
中間部に、滑性を付与する滑性素材を被覆すると共に、
該中間部を円筒状の保護ケース内に収容する、請求項1
記載の伝送線のアキュムレータ構造。 - 【請求項3】 前記伝送線は、前記固定部材側を円筒状
の固定ケースに、前記可動部材側を該可動部材と共に往
復運動する円筒状の可動ケースに夫々収容すると共に、
前記固定ケースと可動ケースとの間に連結され、前記可
動ケースの往復運動に伴って回転する回転ケースに前記
中間部を収容する、請求項1記載の伝送線のアキュムレ
ータ構造。 - 【請求項4】 前記伝送線は、両端部及び中間部近傍に
おいて、該両端部及び中間部に近接するにしたがって巻
径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくなるように巻回す
る、請求項1乃至3記載の伝送線のアキュムレータ構
造。 - 【請求項5】 固定部材と、該固定部材に対し離接方向
に往復運動をする可動部材との間を接続する伝送線のア
キュムレータ構造において、前記伝送線は、前記離接方
向の軸廻りに螺旋状に巻回して巻きクセを付与すると共
に、中間部で逆方向に巻返し、前記固定部材側を円筒状
の固定ケースに、前記可動部材側を該可動部材と共に往
復運動する円筒状の可動ケースに夫々収容すると共に、
前記固定ケースと可動ケースとの間に連結され、前記可
動ケースの往復運動に伴って回転する回転ケースに前記
中間部を収容したことを特徴とする伝送線のアキュムレ
ータ構造。 - 【請求項6】 前記伝送線は、両端部及び中間部近傍に
おいて、該両端部及び中間部に接近するにしたがって巻
径が小さく、且つ、巻ピッチが大きくなるように巻回す
る、請求項5記載の伝送線のアキュムレータ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991000723U JP2534699Y2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 伝送線のアキュムレータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991000723U JP2534699Y2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 伝送線のアキュムレータ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0494783U JPH0494783U (ja) | 1992-08-17 |
JP2534699Y2 true JP2534699Y2 (ja) | 1997-05-07 |
Family
ID=31727610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991000723U Expired - Lifetime JP2534699Y2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 伝送線のアキュムレータ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2534699Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7674117B2 (en) * | 2004-04-19 | 2010-03-09 | Michelin Recherche Et Technique S.A. | Strain-resistant electrical connection |
JP6212691B2 (ja) * | 2013-07-26 | 2017-10-18 | 株式会社浅間製作所 | 遊技機の可動装飾装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0321544A (ja) * | 1989-06-15 | 1991-01-30 | Daihatsu Motor Co Ltd | 配線装置 |
-
1991
- 1991-01-14 JP JP1991000723U patent/JP2534699Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0494783U (ja) | 1992-08-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4483326A (en) | Curvature control mechanism in endoscopes | |
JPH0375966B2 (ja) | ||
JPH0213577A (ja) | 光ファイバケーブルの巻き付け―繰り出し装置 | |
JPS61166507A (ja) | 開放螺旋溝を設けたコアを有する光フアイバ素ケ−ブルの製造方法と製造ライン | |
WO2013122618A1 (en) | Optical fiber management device | |
CA3021203C (en) | Retractable fiber optic reel assembly | |
CN1177111A (zh) | 光纤电缆及光纤电缆的制造方法 | |
JP2534699Y2 (ja) | 伝送線のアキュムレータ構造 | |
KR200337311Y1 (ko) | 신호및 전력용 케이블 권취장치 | |
JP2019159078A (ja) | 光ファイバケーブル | |
WO2021082876A1 (zh) | 一种卷线盘的导线及卷线盘和人体成分检测秤 | |
CN218472467U (zh) | 一种线材收纳装置及数据线 | |
JP3462770B2 (ja) | 光ファイバケーブル | |
JP4771978B2 (ja) | 光ファイバケーブル巻取器 | |
US4722494A (en) | Cable retractor assembly for taking up slack of a cable | |
JPH0214267Y2 (ja) | ||
EP3465859B1 (en) | Cord reel assembly with continuous cord | |
US8262009B2 (en) | System for electrical cable management in limited rotation applications | |
CN215755677U (zh) | 自动收线装置 | |
JPS59149276A (ja) | 相対回転部で用いられるエネルギ−伝達装置 | |
CN210722515U (zh) | 柔软高速传输电线及扁平排线 | |
CN107021426A (zh) | 一种电动晾衣机的双轴绕线系统 | |
KR100360343B1 (ko) | 아마츄어의 코일 와인더 | |
JP2507800B2 (ja) | コネクタ装置 | |
JP2005003738A (ja) | 光ファイバケーブル用スロット及び光ファイバケーブル、並びにその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |