JP2534398B2 - 高伸縮性不織布 - Google Patents

高伸縮性不織布

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JP2534398B2 JP2258272A JP25827290A JP2534398B2 JP 2534398 B2 JP2534398 B2 JP 2534398B2 JP 2258272 A JP2258272 A JP 2258272A JP 25827290 A JP25827290 A JP 25827290A JP 2534398 B2 JP2534398 B2 JP 2534398B2
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正司 浅野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱可塑性エラストマー不織布に関する。より
詳しくは低モジュラス、高伸縮性、耐候性に優れ、特に
湿布基布などで伸縮性を要求される用途に好適な熱可塑
性エラストマーからなる不織布に関するものである。
[従来の技術] 従来から伸縮性不織布に対する要望は不織布業界にお
いて盛んでありいろいろなものが出されている。例えば
湿布基布として繊維の捲縮を利用した伸縮性不織布など
があるが伸びや弾性回復性などは不充分である。又ポリ
マーとしてポリアミド、ポリオルフィン、ポリエステル
系のエラストマーがあるが充分な伸長性は得られない。
なかんずくポリウレタンによる不織布は伸縮性の点で良
好である(特開昭59−223347号外)。しかし湿布基布な
どに使用するには目が粗く湿布薬を塗布しにくい、又モ
ジュラスがやや高いためこの用途に適さないとか耐候性
不良、黄変発生などの欠点がある。これに対して本発明
者らは、特願平2−108174号において本発明で使用する
ブロック共重合体からなる伸縮性不織布を提案した。こ
の提案によって、伸縮性及び弾性回復性は十分なものと
なり、同時に耐候性も向上し、黄変など変色の発生も解
消された。
しかし、その後の検討の結果、この提案による不織布
はロール上に巻き取って長期間放置するとブロック共重
合体の粘着性のために、不織布間で膠着を生じロールを
解舒して使用せんとしても解舒不良となるという欠点が
明らかとなった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記の提案の伸縮性、弾性回復性に優れか
つ耐候性が良好で黄変などの変色のないブロック共重合
体からなる伸縮性不織布の優れた特長を損なうことな
く、上記の不織布の膠着を防止することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記の欠点を解決すべく鋭意検討した
結果、下記の構成により解決できることを見いだし、本
発明に到達した。
すなわち、本発明は、 (1)10〜50重量%の芳香族ビニル化合物を主体とする
重合体ブロツクAと下記[I]式および0〜20モル%の
範囲の[II]式で表わされる繰返し単位を主体とする重
合体ブロックBとよりなるブロック共重合体95〜70重量
%とポリオレフィン5〜30重量%の混合ポリマーの繊維
からなる高伸縮性不織布。
(但し、[I]、[II]式においてR1〜R4の内任意の1
〜2個がメチル基であり、残りは水素原子である。) (2)第1項においてポリオルフィンがポリプロピレン
である高伸縮性不織布。
である。
本発明におけるブロック共重合体は芳香族ビニル化合
物を主体とする重合体ブロックAと、共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックB′よりなるブロック共重
合体を水素添加し、共役ジエンに基づく脂肪族二重結合
の80%以上を水素添加することによって得られる。
本発明で言うところの芳香族ビニル化合物としてはス
チレンがコスト面も含め最も好ましい。また、共役ジエ
ンとしては1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエ
ン、ヘキサジエン等があるが本発明の目的にはイソプレ
ンが適している。
本発明で用いられる水素添加ブロツク共重合体のスチ
レン含有量は、10〜50重量%の範囲である。スチレンの
含有量が10%以下では成形性、耐熱性が劣る。スチレン
の含有量が50重量%以上になると伸縮性、柔軟性が低下
し本発明の目的を達し得なくなる。
本発明で用いる水素添加ブロック共重合体は共役二重
結合に基づくイソプレン二重結合の80%以上、好ましく
は90%以上を水素添加されていることが必要である。こ
れ以下では溶液成形時に熱劣化を生じ易く、また得られ
た不織布の耐候性も劣り問題である。
次に本発明において重要な点として水素添加ブロック
共重合体(以下SEPSと略称する)とポリオレフィンとの
混合比率をSEPS95〜70重量%、ポリオレフィン5〜30重
量%とする事がある。
すなわち、SEPSの比率が95重量%を越えて大きい、つ
まりポリオレフィンの比率が5重量%に満たない場合に
おいては、得られた不織布をロール状に巻き取り放置し
ておくとSEPのもつ粘着性のため、不織布間で強固な膠
着を生じてロールから不織布を解放することが出来なく
なってしまう。この粘着性はSEPSが非晶質でありかつま
たブロック共重合体B部分のガラス転移点が室温より低
いことにより生じるものと考えられる。
それに対してSEPSの比率が70重量%に満たない、すな
わちポリオレフィンの比率が30重量%を越えて大きくな
ると、前記不織布間の膠着の発生は全くなくなるもの
の、得られた不織布はモジュラスが急激に大きくなり、
伸縮性も大きく減少してしまい、本発明の不織布の特徴
が失われてしまう。
したがって、SEPSとポリオレフィンとの混合比率はSE
PS95〜70重量%、ポリオレフィン5〜30重量%でなけれ
ばならない。
本発明においてSEPSと混合するポリオレフィンは、ポ
リエチレンやポリブチレンなどを使用することも出来る
が、膠着防止効果はポリプポピレンが最も優れており、
ポリプロピレンを使用することが好ましい。
ポリプロピレンが優れている理由は正確には分からな
いが、SEPSと溶融混合時の分散性が良好で得られた嵌合
繊維中に均一に微分散するものの、相溶性があまりよく
ないため、繊維表面に露出した状態となりやすいためで
はないかと推定される。
本発明で用いるSEPSは炭化水素溶媒中、有機リチウム
化合物あるいは金属ナトリウム等を開始剤としたアニオ
ン重合により得られる。水素添加反応は、白金、パラジ
ウム等の貴金属系、有機ニッケル化合物、有機コバルト
化合物あるいはこれらの化合物と他の有機金属化合物の
複合触媒により行うことが出来る。水素添加率は、ヨウ
素価測定法により算出することができる。
本発明で用いられる熱可塑性エラストマーは、上述し
たようなSEPSを必須成分としてなるものであるが、更に
必要に応じてパラフイン系オイルなどの水添物を添加し
流動加工性を向上させることもできる。また、ポリマー
の耐熱、耐候、難燃などの機能を更に向上させるため各
種添加剤を加えることも可能である。
本発明の伸縮性不織布は上記組成物を用いて通常メル
トブローンと称せられる直接成形法すなわち、熱可塑性
樹脂を溶融紡糸し、これを高速の気体によつて繊維流と
した後、シート状に捕集して不織布を製造する方法で特
開昭49−10258号公報、特開昭49−48921号公報、特開昭
50−121570号公報等で種々提案される方法において、押
出機への原料ポリマーの供給をSEPSとポリオレフィンを
ペレット状で所定の比率になるように計量し混合した後
に行うように変更するだけで製造することが出来る。
これらメルトブローン法は原料ポリマーを1ステップ
で繊維化と不織布化とを行ってしまうため、膠着性、粘
着性をもつポリマーの不織布化に適しているが、本発明
の場合も、典型的にそれにあてはまる。
本発明に用いる混合ポリマーは耐熱性、流動性などの
加工性に優れ通常の熱可塑性ポリマーであるポリプロピ
レンなどと同様な容易さで成形することが可能であり、
溶融粘度、ポリマー吐出量、噴射流体の量をいろいろ変
更することによつて任意の不織布を得ることが可能であ
る。
[実施例] 本発明をより具体的に説明するために以下に本発明の
実施例を示すが、本発明の内容はこれらの実施例に限定
されるものではない。
本実施例中、不織布物性はJIS L−1092によって測
定した。
実施例1〜5、比較例1〜4 攪拌装置付き耐圧容器中に、シクロヘキサン3,000重
量部、充分に脱水したスチレン55重量部及びn−ブチル
リチウム0.7重量部を加え、60℃で60分間重合し、つい
でイソプレン300重量部を加えて60分間、次いでスチレ
ン55重量部を加えて60分間重合し、スチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体を合成した。得られた
ポリマーのスチレン含有量は27重量%であった。
このポリマー溶液のポリマー濃度を10%とするように
シクロヘキサンを加え、減圧脱気後水素置換し、更に0.
5重量%/ポリマーのパラジウム触媒を加え10kg/cm2
水素雰囲気下で水添反応を行ない、水素添加率98%の水
添ブロック共重合体を得た。
次に、上記のSEPSのペレットとMFR(メルトフローレ
ート、230℃、荷重2160gで測定)が200のホモポリプロ
ピレンペレットを各々計量し、所定の比率で混合し、混
合ペレットとした。
この混合ペレットを押出機で溶融後、0.3mmφのオリ
フイスが1mmピツチに配列し、両側に加熱気体の噴射用
スリツトを有するメルトブローン紡糸装置に送り込み次
の条件でメルトブローンを行った。すなわちメルトブロ
ーン装置の温度を290℃とし、1ホール当り0.2g/分の割
合で所定比率で混合されたポリマーを吐出し、285℃に
加熱した空気をポリマー重量の43倍量噴射して繊維化し
た。これをノズル下方20cmの位置に設置された金網ベル
トコンベア上で捕集して目付70g/m2の不織布とし、後方
の巻取機で直径約50cmのロール状に巻き取った。
表1にSEPSとポリプロピレンの混合比率と不織布物性
およびロール巻き不織布の解舒性評価結果の比較を示
す。
ロール巻き不織布の解舒性の評価方法は、ロール巻き
不織布を自由に回転する軸へセットし、10m/分の速度で
引き取るときの不織布と不織布の剥離の安定性、すなわ
ち、解放の安定性として評価した。表1の評価で「良
好」としたものは、全くなんの問題もなく全量が解舒出
来たものである。
「不良」としたものは不織布相互の膠着のため剥離が
不安定で解舒が出来なかったものである。
この結果から明らかなように本発明に該当する実施例
1〜5では良好に解舒ができると共に、不織布はいずれ
も伸度が500%以上、30%伸長時応力が3g/cm/g/m2以下
と高い伸縮性と低モジュラスとを兼備している。
それに対して、本発明外である比較例1および2で
は、ロール巻き不織布の解舒性が不良である。一方、本
発明外である比較例3および4においては、ロール巻き
不織布の解舒性は良好であるが、不織布の伸度は400%
を大きく下回り、30%伸長時応力が5g/cm/g/m2を越えて
おり本発明の高い伸縮性と低モジュラスは実現されてい
ない。
[発明の効果] 本発明で得られた不織布は、ロール巻きからの解舒性
が良好であるため、各種製品に加工するとき取り扱い性
に優れており、加硫加工なしで高伸縮、高弾性でしかも
低モジュラスであるため湿布基布などに特徴が発揮出来
る。また、ウレタン弾性繊維などに較べ耐候性にも優れ
ているため使用時の変退色、黄変が起りにくいので高温
使用以外のあらゆる用途に使用出来る。また低温特性に
も優れたものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10〜50重量%の芳香族ビニル化合物を主体
    とする重合体ブロツクAと下記[I]式および0〜20モ
    ル%の範囲の[II]式で表わされる繰返し単位を主体と
    する重合体ブロックBとよりなるブロック共重合体95〜
    70重量%とポリオレフィン5〜30重量%の混合ポリマー
    の繊維からなる高伸縮性不織布。 (但し、[I]、[II]式においてR1〜R4の内任意の1
    〜2個がメチル基であり、残りは水素原子である。)
  2. 【請求項2】第1項においてポリオレフィンがポリプロ
    ピレンである高伸縮性不織布。
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JP2925201B2 (ja) * 1988-12-27 1999-07-28 旭化成工業株式会社 メルトブロー伸縮性不織布
JPH03130448A (ja) * 1989-10-13 1991-06-04 Asahi Chem Ind Co Ltd 伸縮性不織布及びその製造方法

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