JP2528471Y2 - 靴 踵 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は婦人靴や、紳士靴の靴
踵に関する。

【０００２】

【従来の技術】靴踵は平らな下面を有する踵本体と、該
踵本体の下面に取り付けられる耐摩耗性の踵底片（リフ
ト）とからなり、踵底片は踵本体の下面に接着や、踵底
片の上面から起立する取付軸を、踵本体の下面に開口し
た孔に打ち込んで取り付けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の踵底片は、厚さ
が５ｍｍ程度の一定厚である。この踵底片は、靴の長期
間の履用により摩耗するが、摩耗は踵底片の下面全体に
一様に起こるのではなく、後端部から斜めに起こる。従
って、後端部の厚さが摩耗して或る程度減少すると、踵
本体を保護するため新しい踵底片を付け換えるのである
が、その場合、下面の未だ殆ど摩耗していない前端部ご
と付け換えるという無駄が生じる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本考案は踵底片
の付け換えまでの使用寿命を長くすることにより、無駄
を少なくするようにしたものであって、踵本体の下に耐
摩耗性の踵底片を、こ の踵底片に立設した軸を上記踵本
体に設けた孔に打ち込んで取り付ける靴踵において、上
記踵底片の上面後部に、上記踵本体に設けた筒状の凹部
に嵌合する筒状の隆起部を設け、この隆起部内に下端を
位置させて上記軸を上記隆起部に立設させたものであ
る。

【０００５】

【実施例】図示の実施例において、１は踵本体、２は該
踵本体１の下に取り付けられる耐摩耗性の樹脂、例えば
硬質ウレタン樹脂で成形した踵底片、３は該踵底片２の
後部に設けた円柱状の隆起部であり、踵底片２の上面に
は前後に短い軸４，４′を立設し、踵本体１の下面の前
後に開口した孔に上記軸４，４′を打ち込んで踵底片２
を踵本体１の下に取り付けるようになっている。そし
て、踵本体１の平らな下面の後端部に上記隆起部３が嵌
合する円形の凹部５を設け、踵本体１の下を隆起部３を
有する踵底片２の上面に対応させてある。

【０００６】

【考案の効果】以上のように本考案の靴踵では、踵底片
の後部に柱状の隆起部を設け、この隆起部で踵本体の下
面の凹部を嵌合状態で埋め、踵本体の孔に打ち込んだ軸
と共に踵底片を踵本体の下に取り付けるので、踵底片の
取付強度が向上する。そして、隆起部内に軸の下端を位
置させたので、軸の下端が踵底片の下面から離れ、踵底
片が摩耗しても軸が露出しなくなることにより、取替時
期まで履き心地のよいものになると共に、使用寿命が長
くなる。又、踵底片は踵本体に取り付けた状態の外観が
従来のものと変わらないので、違和感なく所期の目的が
達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の靴踵の一実施例の一部を断面にした側
面図である。

【図２】図１の踵底片の斜視図である。

【符号の説明】

１ 踵本体 ２ 踵底片 ３ 隆起部４，４′ 軸 ５ 凹部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 踵本体の下に耐摩耗性の踵底片を、この
   踵底片に立設した軸を上記踵本体に設けた孔に打ち込ん
   で取り付ける靴踵において、上記踵底片の上面後部に、
   上記踵本体に設けた筒状の凹部に嵌合する筒状の隆起部
   を設け、この隆起部内に下端を位置させて上記軸を上記
   隆起部に立設させたことを特徴とする靴踵。