JP2528363B2 - 漁獲方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、漁獲方法およびその装置に関する。

〔従来の技術〕 従来の漁獲方法は、釣り糸や投網によるものが殆どで
今一つ効率的に漁獲を上げることができなかった。

〔発明が解決しようとする課題〕

この発明が解決しようとするところは、漁獲効率を上
げることができるようにすることにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記課題を解決するために、請求項１記載の漁獲方法
は、吸水口を有するブイを同吸水口が水面上にあるよう
にして船舶からの操作で浮かばせるとともに、前記吸水
口に連通する長い連通チューブを水面下に長く下げで同
チューブの下端の入口を囲いネット内に臨ませておい
て、ブイに備えた制御盤による水面上からの操作により
呼び寄せ手段を電動して同ネット内に魚を呼び寄せるよ
うにするとともに、アンカーによりブイから囲いネット
までを一定位置に係留させ、この状態から一定日時を置
いてのち、船舶からの接続パイプを前記吸水口に接続し
て、呼び寄せられた魚を、水面上のポンプ駆動により前
記連通チューブを通して吸い上げて船舶の上に採り上げ
るようにする。

請求項２記載の漁獲装置は、船舶の吸水ポンプに着脱
自在に接続できるようになっている吸水口を有するとと
もに制御盤を備えて水面上に浮かぶようになっているブ
イと、前記吸水口に連通して前記ブイを通して水面下に
長く伸びるようにされる連通チューブと、同連通チュー
ブの下端外周に設けられるとともに前記制御盤からの指
令に応じて駆動されるステーションと、ブイとステーシ
ョンとを電気的に継ぐ電線と、前記連通チューブの下端
でステーションよりも下方に開口した入口と、同入口を
魚の入る口を残して囲むようにする囲いネットと、ステ
ーションでの駆動により同ネット内に魚を呼び寄せる手
段と、前記ブイから下方の装備を浮遊しないように係留
するアンカーとを備えている。

〔実施例〕

以下、この発明を実施例である図面を参照しかがら詳
しく説明する。

第１図において、１は水面である。この水面１には、
円錐形をしたブイ２が浮かぶようになっている。このブ
イ２は、吸水口３を有する接続フランジ４を備えブイ２
を通して下方に導かれるようになっている。下方に伸び
たものは連通チューブ５であり、同チューブ５は、水面
下に長く伸ばされるようになっているとともに、その中
を水とともに魚が通れるようになっている。チューブ５
の下端には、円錐形に広がる入口６が設けられている。
この入口６の上方には、外周にフランジ７を有する球形
のステーション８が設けられている。前記フランジ７の
外周からは、円錐形の面の全体でなく骨組だけを構成す
る主骨９が上方から下方へ向けて複数本周方向に間隔を
置いて取り付けられている。この主骨９の外周全体には
円錐面状になるように囲いネット10がかけられ、下端だ
けはネットのない開放口11とされている。前記囲いネッ
ト10は常設される。前記主骨９の下端からは、逆円錐面
の法線方向に向くような複数本の補助骨12が設けられて
いる。この補助骨12には、囲いネット10の下端裾部に巻
き掛けられた閉止ネット13がガイドリングによるガイド
で上下できるようになっている。この閉止ネット13は、
おもり付でステーション８の外周のローラー14および紐
15で上下されるようになっている。紐15は、電動であ
り、前記連通チューブ５を通して水面１上に導かれた電
線16により電気が導かれるとともに、ステーション８内
の駆動モーターによる正逆回転により上下されるように
なっている。この回転は、ブイ２の外周に設けられた制
御盤18を船舶20上より操作することでなされる。前記補
助骨12の下端にはアンカー21のロープ22が結ばれてい
る。前記ステーション８の外周底面側には、魚を呼び寄
せる手段が設けられている。同手段は、撒餌手段（口）
23発光手段24、および音波発生手段25の３つであり、疑
似餌釣り手段をも設けることがある。

前記船舶20には、吸水ポンプ30がエンジンで駆動され
るように搭載され、同ポンプ30の上方には吸水連通体31
が設けられ、同連通体31の一方からの接続パイプ32は、
前記接続フランジ４に接続され、他方からの排出パイプ
33は突出しその出口34の下方に設けられた傾斜式の網体
35に水および魚を排出するようになっている。

前記ブイ２は水面１に浮かべられ、この時点では、未
だ接続フランジ４には船舶20からの接続パイプ32は接続
されない。ブイ２からは連通チューブ５が水面下に長く
垂れ下げられる。このチューブ５の下端には囲いネット
10が予め広げられてセットされて下げられるとともに、
その内部には入口６が位置するようになっている。只、
閉止ネット13だけは巻き上げられてあとで電動で繰り下
げられるようになっている。ステーション８からは撒餌
されるとともに光が投じられ、音波も投じられる。これ
により、魚は囲いネット10内に呼び寄せられてその状態
を保つようになる。その状態は１日たって得られ、次の
日に船舶20でブイ２に辿り着くことで捕獲のための作業
が開始される。まず、接続フランジ32を接続フランジ４
に接続するとともに、ポンプ30を駆動させる。これによ
り、入口６付近には吸引力が発生して魚を同入口６内に
引き込まれるようになる。魚は連通チューブ５を通して
水とともに接続パイプ32から排出パイプ33に至るように
なる。排出パイプ33からの魚と水は網体35上に投じられ
ることで、水は船舶20外に、魚は船舶20内に収穫される
ようになる。この作業に当たっては、閉止ネット13が閉
止される。前記撒餌の餌が切れると連通チューブ５をた
くし上げて交換作業がなされる。

〔発明の効果〕

前記のように、請求項１記載の漁獲方法は、吸水口を
有するブイを同吸水口が水面上にあるようにして船舶か
らの操作で浮かばせるとともに、前記吸水口に連通する
長い連通チューブを水面下に長く下げて同チューブの下
端の入口を囲いネット内に臨ませておいて、ブイに備え
た制御盤による水面上からの操作により呼び寄せ手段を
電動して同ネット内に魚を呼び寄せるようにするととも
に、アンカーによりブイから囲いネットまでを一定位置
に係留させ、この状態から一定日時を置いてのち、船舶
からの接続パイプを前記吸水口に接続して、呼び寄せら
れた魚を、水面上のポンプ駆動により前記連通チューブ
を通して吸い上げて船舶の上に採り上げるようにする。

これによれば、囲いネットの中に呼び寄せ手段を配し
たものをブイと連通チューブで吊り下げ、アンカーで一
定日時係留させて極く自然にかつ長き時間をもって確実
に魚を呼び寄せることができ、しかも、その呼び寄せ状
態を保ったまま瞬時に魚を吸い上げるので確実かつ多量
の漁獲を期待できるものである。しかも、連通チューブ
は只吊り下げるものでなく魚を吸い上げる手段としても
機能するので、装置が簡単なものになる。さらに、装置
として、呼び寄せ手段等の駆動手段としてのステーショ
ンを連通チューブの下端を構成するので、ブイに構成す
る場合に比べて装置が非常に簡単になるとともにトラブ
ルのおそれも非常に少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す正面図である。 １……水面、２……ブイ、３……吸水口、５……連通チ
ューブ、６……入口、８……ステーション、10……囲い
ネット、13……閉止ネット、18……制御盤、21……アン
カー、23,24,25……呼び寄せ手段、30……吸水ポンプ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸水口を有するブイを同吸水口が水面上に
   あるようにして船舶からの操作で浮かばせるとともに、
   前記吸水口に連通する長い連通チューブを水面下に長く
   下げて同チューブの下端の入口を囲いネット内に臨ませ
   ておいて、ブイに備えた制御盤による水面上からの操作
   により呼び寄せ手段を電動して同ネット内に魚を呼び寄
   せるようにするとともに、アンカーによりブイから囲い
   ネットまでを一定位置に係留させ、この状態から一定日
   時を置いてのち、船舶からの接続パイプを前記吸水口に
   接続して、呼び寄せられた魚を、水面上のポンプ駆動に
   より前記連通チューブを通して吸い上げて船舶の上に採
   り上げるようにする漁獲方法。
2. 【請求項２】船舶の吸水ポンプに着脱自在に接続できる
   ようになっている吸水口を有するとともに制御盤を備え
   て水面上に浮かぶようになっているブイと、前記吸水口
   に連通して前記ブイを通して水面下に長く伸びるように
   される連通チューブと、同連通チューブの下端外周に設
   けられるとともに前記制御盤からの指令に応じて駆動さ
   れるステーションと、ブイとステーションとを電気的に
   継ぐ電線と、前記連通チューブの下端でステーションよ
   りも下方に開口した入口と、同入口を魚の入る口を残し
   て囲むようにする囲いネットと、ステーションでの駆動
   により同ネット内に魚を呼び寄せる手段と、前記ブイか
   ら下方の装備を浮遊しないように係留するアンカーとを
   備えている漁獲装置。