JP2527122B2 - 透析治療に於ける循環血液量の相対的変動測定装置 - Google Patents

透析治療に於ける循環血液量の相対的変動測定装置

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JP2527122B2 JP5027329A JP2732993A JP2527122B2 JP 2527122 B2 JP2527122 B2 JP 2527122B2 JP 5027329 A JP5027329 A JP 5027329A JP 2732993 A JP2732993 A JP 2732993A JP 2527122 B2 JP2527122 B2 JP 2527122B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は急性及び慢性腎不全,心
不全等の溢水状態の患者に対する透析及び限外濾過に於
ける循環血液量の相対的変動をリアルタイムで測定し、
除水速度を調節するための測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に溢水状態の患者に対して透析治療
を行う場合、先ず血液回路(1)の採血部(1a)及び返
血部(1b)を患者の血管(A),(B)に刺し込む。す
ると採血部(1a)側の血液回路(1)から患者の血液が
ダイアライザ−(3)内部に入り、循環する透析液へ血
液中の水分等が半透膜を介して除去される。この透析時
の除水速度は、必要総除水量を透析時間で割って機械的
に決定しているのが現状である。この結果、透析治療の
前半では過少の除水速度となり、後半では過多の除水速
度となり、特に後半に於いては血液量が減少するので、
患者の循環系に大きな影響を及ぼし、血圧降下やショッ
クが起き易かった。このため透析治療に於ける循環血液
量の変化を推測するために、相対的変動として蛋白質濃
度Tp(%),赤血球濃度Ht(%),膠質浸透圧等を測定し、そ
れらがパラメ−タとして用いられている。この測定方法
としては一定時間毎に採血しそれを専用測定機で結果を
出し、その値が表示されるものであった。尚、前記測定
方法以外に、患者の体内に色素や放射性同位元素を投与
し、その変化を専用測定機で測定して、循環血液量の変
化を直接的に測定するものもあるが、この測定方法では
前記投与物が患者の体内に残存され、患者に悪影響を及
ぼすため、最近では殆ど行われていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記蛋白質濃度Tp
(%),赤血球濃度Ht(%),膠質浸透圧等をそれらの専用測
定機で測定する場合、測定する毎に患者から採血を行う
ので、多くの血液が消費され、ロスとなる。従って採血
間隔を短縮し、測定回数を増加させることは困難である
ため、連続した測定が出来ない。しかも測定するための
装置が高価であり、且つ、その検査に要する時間が多く
掛かると共にその費用も多く掛かっていた。更に測定す
る場合には、一旦採血したものを専用測定機に掛けて、
循環血液量の変動デ−タ−を得なければならず、その結
果が出る迄の間だけ遅く古いデ−タ−となるので、リア
ルタイムに循環血液量の変動が推測出来なくなり、測定
精度を高くすることは極めて難しい等の問題点があっ
た。
【0004】本発明は透析者の適正除水量を管理するた
めの指標を得る透析治療に於ける循環血液量の相対的変
測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は成されたものであり、つまり、血液回路の
中間位置にポンプとダイアライザ−を配置させた透析装
置に於いて、前記血液回路にバイパスを設けて患者の血
液が取入れられる取入口及びそれが血液回路に戻される
排出口を有した容器本体と、該容器本体内部を貫通する
と共にその両端が前記取入口と前記排出口とそれぞれ接
続する多数本から成る半透膜の導管と、前記容器本体の
端部及びその内部に設けた圧トランスデュ−サ−と、該
圧トランスデュ−サ−のデ−タ−から算出する膠質浸透
圧検出部と、該膠質浸透圧検出部のデ−タ−を基に血漿
総蛋白濃度Cを算出し、その値を基に相対的変動率を算
出する演算処理部と、その演算処理部の値を表示する表
示部とから少なくとも構成させる。
【0006】又、前記容器本体に隔壁を設けて導管の一
部が区画され、前記ダイアライザ−の役目も前記容器本
体内部で行う構造とさせても良い。
【0007】
【作用】次に本発明の作用について説明する。予め容器
本体(4)の取入口(4a)と排出口(4b)をダイアライ
ザ−(3)よりも採血部(1a)側に接続させておく。
尚、前記排出口(4b)はダイアライザ−(3)よりも後
方に接続しても良い。先ず、血液回路(1)の採血部
(1a)及び返血部(1b)を患者の血管(A),(B)にそ
れぞれ刺し込み、患者に透析治療を行う。次にこの透析
中、本発明装置によって循環血液量の相対的変動を連続
測定するのである。この連続測定方法について詳細な説
明をする。先ず始めに、イ)取入過程について説明すれ
ば、患者の血液が取入口(4a)を通過して導管(5)内
部に流れ込む。そして前記導管(5)内部に流れ込んだ
血液が充満されると共に、容器本体(4)内部に充満し
た血液は半透膜の導管(5)によって血液中の蛋白質及
び血球以外の成分を含んだ水分等が、図3に示す矢印の
如く導管(5)から排出されて前記容器本体(4)の中
空部に溜り、濾液は充満する。その後、血液圧と濾液圧
が検出されるロ)検出過程を行う。この検出過程にはバイ
パス(11)を一時的に閉じて測定する方法と、バイパス
(11)を利用しないで連続測定する方法とがあり、どち
らの方法を用いても良い。
【0008】以下、バイパス(11)を用い、一時的に閉
じて行う測定方法について詳細な説明をする。先ず容器
本体(4)の中空部に濾液が充満した後、バイパス用ポ
ンプ(2')を停止させると共に弁(7)を閉じると、血
液の流れは停止される。尚、この時、前記ポンプ(2')
を停止させると、バイパス(11)には血液が殆ど流れな
くなり、弁の役目も果している。次に、予め設けた容器
本体(4)の端部付近の血液用圧トランスデュ−サ−
(6)と、前記容器本体(4)中空部の濾液用圧トラン
スデュ−サ−(6)からのデ−タ−で圧力を検出する。
このデ−タ−は膠質浸透圧検出部(8)へ送られる。前
記デ−タ−を膠質浸透圧検出部(8)に入力してハ)膠質
浸透圧検出過程が行われる。尚、この時、それぞれの検
出位置の高さ、血液又は濾液別によって生じる誤差を補
正しておく。その後、血漿総蛋白質濃度Cを求めるため
のニ)演算処理過程が行われる。この過程について説明す
れば、前記過程で求めた膠質浸透圧P(mmHg)の値を応
用式に代入することにより、血漿総蛋白濃度Cは演算処
理部(9)で即座に算出されるのである。次に、この血
漿総蛋白濃度Cの値を基に循環血液量の相対的変動率も
演算処理部(9)で即座に算出するのである。前記演算
処理部(9)で求められた循環血液量の相対的変動率を
表示部(10)で表示してホ)表示過程が行われる。その
後、前記ポンプ(2')を作動させると共に弁(7)を開
け、測定した血液は排出口(4b)から排出されて血液回
路(1)に戻され、ヘ)返血過程が完了する。従って血液
は消耗することなく血液測定が連続して行われるのであ
る。
【0009】次の測定を行う時には、先ず前記ポンプ
(2')を停止させると共に弁(7)を閉じ、各圧トラン
スデュ−サ−(6)のデ−タ−により、血液圧と濾液圧
を検出するロ)検出過程が直ちに行われる。尚、この時、
前記容器本体(4)の中空部に充満させた濾液は始めの
測定開始時期に溜められた状態で測定され、以降の測定
時には血液中の水分状態によって濾液圧の変動となって
現れる。次に、検出されたデ−タ−によって膠質浸透圧
検出部(8)でハ)膠質浸透圧検出過程が行われ、膠質浸
透圧P(mmHg)を求める。該膠質浸透圧P(mmHg)を応
用式に代入して、血漿総蛋白質濃度Cが求められると共
に前記血漿総蛋白濃度Cの値を基に循環血液量の相対的
変動率も演算処理部(9)で算出し、ニ)演算処理過程を
終了する。そして、即座に算出された値を前記同様にリ
アルタイムで循環血液量の相対的変動率として表示部
(10)に表示されてホ)表示過程が行われるのである。
尚、バイパス(11)を用いずに、透析と測定が同一容器
本体(4)内部で行われる場合、連続測定する際の血液
圧,濾液圧は、所定時間の平均値で判断する。この時、
前記ポンプ(2')と弁(7)は不要である(図2参
照)。
【0010】
【実施例1】次に本発明の実施例を図1に基づいて説明
する。(A),(B)は患者の血管である。(1)は患
者の血管(A)に刺し込み採血する採血部(1a)及び患
者の血管(B)に返血する返血部(1b)を両端に有した
ビニ−ルチュ−ブ製の血液回路であり、該血液回路
(1)の中間部にはバイパス(11)が設けられている。
(2)は血液回路(1)の中間位置に配置させたポンプ
であり、(2')はバイパス(11)に配置するバイパス用
ポンプである。(3)は血液回路(1)の中間位置に配
置させたダイアライザ−であり、該ダイアライザ−
(3)には透析液入口(3a)と透析液出口(3b)を有し
ている。尚、前記血液回路(1),ポンプ(2),ダイア
ライザ−(3)は透析治療に於いて用いられており、公
知なものであるのでこれ以上の説明を省略する。
【0011】(4)は取入口(4a)と排出口(4b)を有
した容器本体であり、該容器本体(4)は非水溶性材
料、例えば高分子樹脂を用い、その形状は密閉可能な円
筒状に形成する。尚、前記容器本体(4)の形状は円筒
状に限定されるものではなく、任意の形状,大きさの堅
牢で且つ密閉可能であれば良い。(5)は容器本体
(4)内部を貫通させると共に両端が取入口(4a)と排
出口(4b)にそれぞれ接続する多数本から成る半透膜の
導管であり、該導管(5)としてはアルブミン以上の高
分子を通過させない程度の半透膜を用いる。尚、前記容
器本体(4),導管(5)の構造は市販されている血液
透析用ダイアライザ−(3)と殆ど同じ構造のものであ
るので、それを用いても良く、この場合には前記ダイア
ライザ−(3)の透析液入口(3a)と透析液出口(3b)
を密閉して用いる。(6)は複数の圧トランスデュ−サ
−であり、該圧トランスデュ−サ−(6)は容器本体
(4)の取入口(4a)付近と排出口(4b)付近に設けた
血液圧用のものと、前記容器本体(4)の内壁と導管
(5)の外壁とで形成する中空部に設けた濾液圧用のも
のとがある。(7)は血液用圧トランスデュ−サ−
(6)よりも更に外側に配置させた開閉自在な弁やコッ
ク等の開閉手段である。(8)は各圧トランスデュ−サ
−(6)のデ−タ−により膠質浸透圧Pを求める膠質浸
透圧検出部であり、(9)は膠質浸透圧検出部(8)の
デ−タ−を基に血漿総蛋白濃度Cを算出し、その値を基
に相対的変動率を算出する演算処理部であり、(10)は
演算処理部(9)の値を表示する表示部である。尚、前
記膠質浸透圧検出部(8),演算処理部(9),表示部
(10)はマイクロコンピュ−タ−を用いて代用させても
良い。又、この時には予め計算式を記憶させておき、圧
トランスデュ−サ−(6)の値を入力することにより、
その計算が即座にディスプレ−に表示するようにプログ
ラムしておけば良い。
【0012】この装置を用いた測定方法について説明す
る。先ず血液回路(1)の採血部(1a)及び返血部(1
b)を患者の血管(A),(B)に刺し込み、透析治療を
始める。次にポンプ(2')を作動させ、更に弁(7)を
開く。すると、患者の血液の一部が取入口(4a)から容
器本体(4)内部に流れ込むと共に導管(5)内部が血
液で充満する。そして導管(5)外壁と容器本体(4)
の内壁から形成される中空部に濾液が充満後、前記ポン
プ(2')を停止し、弁(7)を閉じて血液の流れが停止
される。この時の各圧トランスデュ−サ−(6)から検
出されるデ−タ−を膠質浸透圧検出部(8)へ送る。
尚、この時の測定デ−タ−値の単位は(mmH2O)である
ので、血漿総蛋白質濃度Cを求めるために必要な膠質浸
透圧Pの単位が(mmHg)であるため、(mmH2O)を(mmH
g)に変換する単位変換を膠質浸透圧検出部(8)で行
い、このデ−タ−によって膠質浸透圧Pが求められるの
である。その値は更に演算処理部(9)に入って、血漿
総蛋白質濃度Cを算出するための基本式 P(mmHg)=2.1C+0.16C2+0.009C3 を基にして予
め作られたCの逆算式に、膠質浸透圧P(mmHg)の値が
代入され血漿総蛋白質濃度Cを求める。更にこの血漿総
蛋白濃度Cの値を基に循環血液量の相対的変動率も演算
処理部(9)で算出するのである。尚、前記基本式は上
記以外にも数種類あるので、そちらの基本式を用いても
良く、この基本式に限定されるものではない。また前記
相対的変動率は循環血液量の減少変動として求められ
る。次に、求められた前記値は表示部(10)に表示する
ことにより、循環血液量の相対的変動率の減少の仕方を
目で見ながら除水速度の調節デ−タ−とすることが出来
るのである。測定が完了後、ポンプ(2')を作動させる
と共に弁(7)を開け、容器本体(4)内部の血液は、
排出口(4b)から排出されて血液回路(1)に戻される
のである。そして、所定時間経過した後、上記と同様に
して次の測定を行えば良い。尚、この所定時間を1分間
隔毎に連続して測定し即座に変動率が算出されることも
可能であるので、従来不可能であったリアルタイムの測
定が出来る。その結果、透析治療に於ける除水速度の適
正調節が可能となる。
【0013】
【実施例2】次に本発明の別実施例を図2に基づいて説
明する。これは実施例1に対して先ず血液回路(1)に
バイパス(11)を設けず、且つ、従来のダイアライザ−
(3)と開閉手段(7)である弁は使用しない。次に容
器本体(4)に於いて、その内部に多数本から成る半透
膜の導管(5)を貫通させると共に該導管(5)の両端
が取入口(4a)と排出口(4b)にそれぞれ接続されてい
る。更に前記容器本体(4)内部は、隔壁(41)によっ
て透析用と測定用とに区画された点が大きな違いであ
る。この構造について説明すると、容器本体(4)は透
析に必要な大きさよりも大きめに形成し、その内部は隔
壁(41)によって透析用と測定用に密閉状態で区画され
ている(図4参照)。また該容器本体(4)の透析用中
空部には透析用入口(42)と透析用出口(43)が設けら
れている。尚、実施例2の本発明装置を配置させて測定
する場合には、前記測定方法と殆ど同一であるが、前記
ポンプ(2')と弁(7)の操作は不要となり、順次測定
デ−タ−が送られて実施例1の場合よりも細かな間隔で
測定することが可能となる。
【0014】次に実施例1の装置による測定方法で血漿
総蛋白質濃度Cを10分間隔毎に算出した値と、従来の専
用測定機によって20分間隔毎に実測したTp(%)とHt(%)
の値を図5に示す。又、前記値の増加率の傾向を図6に
示す。この時の条件としては透析速度を1000ml/hに設定
した。尚、本発明の測定時、前記取入口(4a)側の平均
圧は100〜200cm/H2Oで、且つ1秒間に1〜2回の割合で
15%の変動が起き、前記排出口(4b)側の平均圧は50〜
100cm/H2Oで、且つ1秒間に1〜2回の割合で15%の変
動が起きた。この時の位相は前記取入口(4a)側と前記
排出口(4b)側では、ずれを生じる。また測定は190分
とし、前記専用測定機による測定間隔を10分毎にすると
採血量が多くなり、患者の負担も大きいため20分毎とし
た。
【0015】図6に示すように本発明装置を用いた測定
方法の値は、高価な前記専用測定機によって求められた
値と殆ど同じ傾向を示すので、透析治療や限外濾過に於
ける循環血液量の相対的変動を連続測定出来ることが実
証されるに至ったのである。尚、一般に同じ患者に於い
て、蛋白質濃度Tp(%),赤血球濃度Ht(%),膠質浸透圧等
の測定すると、測定誤差は必ず10%以上あり、しかも専
用測定機や測定施設等によって更にその測定誤差は大き
くなる。従って透析治療や限外濾過に於ける循環血液量
の変動率を測定する際には、20%以上の測定誤差は常時
生じているのが現状である。
【0016】
【発明の効果】本発明は急性及び慢性腎不全,心不全等
の溢水状態の患者に対する透析治療に於ける循環血液量
の相対的変動をリアルタイムで知ることが出来るため、
測定精度を向上させることが可能となり、且つ、透析中
に最も重要な合併症であった低血圧の発症を防止するこ
とも可能となる。又、本発明装置は従来のダイアライザ
−(3)をベ−スとしたものを用いることが出来るの
で、極めて安価に装備することが出来る。しかも本発明
装置による測定方法は採血した血液を元に戻し血液のロ
スがないので、小刻みに測定することが出来る。更に種
々の原因による溢れ状態の患者に対する透析治療や限外
濾過に於いて循環血液量の相対的変動を知ることが簡単
に尚且つ短時間に測定することが出来るので、適正な体
液除去速度で治療ができ、治療上極めて有用なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す配置図である。
【図2】本発明の実施例2を示す配置図である。
【図3】本発明装置を用いて血液圧と濾液圧を測定する
際の循環血液の流れを示す説明図である。
【図4】本発明の容器本体内部に隔壁を設けた状態を示
す説明図である。
【図5】本発明装置による血漿総蛋白質濃度Cの値と、
実測のTpとHtの値を示す表である。
【図6】血漿総蛋白質濃度Cの値と、実測のTpとHtの値
との増加率の傾向をグラフ化した説明図である。
【符号の説明】
A,B 血管 1 血液回路 1a 採血部 1b 返血部 11 バイパス 2 ポンプ 3 ダイアライザ− 4 容器本体 4a 取入口 4b 排出口 41 隔壁 42 透析用入口 43 透析用出口 5 導管 6 圧トランスデュ−サ− 8 膠質浸透圧検出部 9 演算処理部 10 表示部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採血部(1a)と返血部(1b)を両端に有
    したビニ−ルチュ−ブ等の血液回路(1)と、該血液回
    路(1)の中間位置に配置させたポンプ(2)及びダイ
    アライザ−(3)とから成る透析装置に於いて、前記ダ
    イアライザ−(3)よりも採血部(1a)側に接続させる
    取入口(4a)及び採血部(1a)位置よりも後方の適宜位
    置に接続させる排出口(4b)を有した容器本体(4)
    と、該容器本体(4)内部を貫通すると共にその両端が
    前記取入口(4a)と前記排出口(4b)とにそれぞれ接続
    する多数本から成る半透膜の導管(5)と、前記容器本
    体(4)端部の血液圧と内部の濾液圧を測定する圧トラ
    ンスデュ−サ−(6)と、該圧トランスデュ−サ−
    (6)のデ−タ−から膠質浸透圧Pを求める膠質浸透圧
    検出部(8)と、該膠質浸透圧検出部(8)のデ−タ−
    を基に血漿総蛋白質濃度Cを算出し、その値を基に循環
    血液量の相対的変動率を算出する演算処理部(9)と、
    その演算処理部(9)の値を表示する表示部(10)とか
    ら少なくとも構成させたことを特徴とする透析治療に於
    ける循環血液量の相対的変動測定装置。
  2. 【請求項2】 採血部(1a)と返血部(1b)を両端に有
    したビニ−ルチュ−ブ等の血液回路(1)と、該血液回
    路(1)の中間位置に配置させたポンプ(2)と、前記
    血液回路(1)と接続する取入口(4a)及び排出口(4
    b)を有した容器本体(4)と、前記容器本体(4)内
    部を貫通すると共にその両端が前記容器本体(4)の取
    入口(4a)と前記排出口(4b)とにそれぞれ接続する多
    数本から成る半透膜の導管(5)と、該容器本体(4)
    の内部に設けて前記導管(5)の一部を区画すると共に
    密閉した中空部を形成させるための隔壁(41)と、前記
    容器本体(4)の端部及び前記区画された中空部に取付
    けた圧トランスデュ−サ−(6)と、前記圧トランスデ
    ュ−サ−(6)を取付けた反対側の中空部には透析液が
    出入するために配置した透析用入口(42)及び透析用出
    口(43)と、前記圧トランスデュ−サ−(6)のデ−タ
    −から膠質浸透圧Pを求める膠質浸透圧検出部(8)
    と、該膠質浸透圧検出部(8)のデ−タ−を基に血漿総
    蛋白質濃度Cを算出し、その値を基に循環血液量の相対
    的変動率を算出する演算処理部(9)と、その演算処理
    部(9)の値を表示する表示部(10)とから構成させた
    ことを特徴とする透析治療に於ける循環血液量の相対的
    変動測定装置。
  3. 【請求項3】 前記膠質浸透圧検出部(8),演算処理
    部(9),表示部(10)がマイクロコンピュ−タ−で代
    用させて成る請求項1又は2記載の透析治療に於ける循
    環血液量の相対的変動測定装置。
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