JP2526748Y2 - カバー付輸液容器

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【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、高カロリー等の輸液療法に使用される輸液
剤を収納した輸液容器の改良に関するものであり、特に
容器本体２の表面に蛍光性の目盛を付した輸液容器１に
前面が透明なフィルムで形成された輸液容器用カバー11
を装着したカバー付輸液容器を提供するものである。

［従来技術及び従来技術の課題］輸液剤を収納した輸液容器を用いた輸液治療は24時間
実施されているが、夜間、消灯時に点滴中の患者を循環
して、薬液の残液量を確認する際には、患者のベッドサ
イドまで接近して、確認しなければならなかった。

このため、就寝中の他の患者を起こしたりすることが
あり、他の患者の迷惑になっていた。

そこで、本考案者は以上の課題を解決するために鋭意
検討を重ねた結果、次の考案に到達した。

［課題を解決するための手段］第１図は、本考案を構成する輸液容器１の概略図であ
る。

輸液容器１は、可撓性合成樹脂よりなる２枚のシー
ト、または大径の押し出しチューブを袋状に形成した容
器本体２と該容器本体２に装着される口部３とから構成
されている。

容器本体２は、表面に蛍光性の目盛４が付され、該目
盛４は、蛍光インクで印刷されている。

容器本体２に付される蛍光インクとしては、例えば、
無機系蛍光顔料（硫化マグネシウム、硫化カルシウム、
またはこれらと亜鉛の混合物を主成分とするもの）、有
機系蛍光顔料、暗光系蛍光顔料等が使用され、これら
は、前記フィルム上に、ホットスタンプ印刷される。

第２図は、輸液容器１に装着される輸液容器用カバー
11の概略図で、前面が透明のフィルム12で形成され、裏
面が着色のフィルム13で形成されている。

前記、着色のフィルム13とは、着色剤を混合するかあ
るいは表面に印刷することによりコントラストをつけ
て、液面および目盛りを見易くしたものである。

輸液容器用カバー11は、可撓性合成樹脂よりなる透明
フィルム12と着色フィルム13を溶着して袋状に形成する
かまたは二色成型により大径のチューブを袋状に形成
し、容器本体２を被冠可能に形成される。

第３図に示すように、容器本体２の目盛４を付した前
面と輸液容器用カバー11の透明フィルム12で形成された
前面を一致するように合わせて、輸液容器用カバー11を
輸液容器１に被冠するように装着する。

［考案の作用効果］夜間、輸液容器中の薬液の残量を確認する際には、病
室の入り口から容器本体２にライトを照らすのみで、薬
液の残量を容易に確認することができる。

夜間、容器本体表面に付した目盛が一層浮かびあがっ
て見えるので、薬液の残量がより一層確認しやすくな
る。

夜間、輸液容器中の薬液の残量を確認する際、就寝中
の他の患者を起こしたりする心配がなくなり、他の患者
に迷惑をかけることはない。

等の優れた効果を有する考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を構成する輸液容器の概略図、第２図は
輸液容器用カバーの概略図、第３図はカバー付輸液容器
（輸液容器用カバーを輸液容器に装着したところ）の概
略図である。図中、１は輸液容器、２は容器本体、４は目盛、11は輸
液容器用カバー、12は透明フィルム、13は暗色フィルム
である。

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前面に蛍光性の目盛４を付した容器本体２
に、前面が透明フィルム12で形成され、裏面が着色フィルム
13で形成されたカバー11を、カバー11の前面と容器本体２の前面が一致するように合
わせて装着した、ことを特徴とするカバー付輸液容器。