JP2526662B2 - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は空気調和機の室内ユニット、特に清掃性の
優れた空気調和機の室内ユニットに関するものである。

〔従来の技術〕

家庭用空気調和機の主流を占める分離形空気調和機
は、その普及率の向上と共に、種々の欲求が顕在化して
いる。その一つに室内ユニットの清掃性の向上があり、
その具体化が強く求められている。

第６図ないし第７図は、例えば実公昭58−48979号公
報に開示された２種類の従来の空気調和機の室内ユニッ
トの断面図である。第６図において、１は室内ユニット
の本体ケースで熱交換器２、送風機３、ファンケーシン
グ４等を内蔵し、その外殻を前パネル５とキャビネツト
６で構成している。前パネル５の前面には前記熱交換器
に対して、格子状の室内空気の吸込口７が設けられ、ま
た前面パネル５の下部には前記ファンケーシング４に連
なる吹出口８が形成されている。９は風向調整板で吹出
口８に設置されている。10は除塵フィルターで吸込口７
と熱交換器２の間に配置されている。また、第７図にお
いて、熱交換器２は後傾した状態で配置されている。そ
して、前パネル５の前面は閉塞され、吸込口７は前面パ
ネル５の天井面に開口されている。

以上のような構成において、第６図および第７図の送
風機３を運転すると、室内空気は吸込口７から本体ケー
ス１内に導入され、除塵フィルター10、熱交換器２を経
て吹出口８から再び室内へ吹き出される。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来例の空気調和機の室内ユニットは以上のように構
成されているので、第６図の従来例では、空気吹出しの
格子部が前パネルの略全面を占めるため空気調和機の休
止時に格子部への塵埃の堆積量が多く格子部の清掃は非
常に手間のかかるものである。また、第７図の従来例は
第６図の従来例の改良形であり、前パネル前面を閉塞面
とし、清掃性を向上させたものであるが、空気調和機の
休止時に天井面に開口した室内空気吸込口からの塵埃の
侵入を防止できないという問題があった。

この発明は以上のような従来例の問題点を解決するた
めになされたもので、清掃性が非常に優れ、かつ空調効
率を向上させた空気調和機の室内ユニットを提供するこ
とを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る空気調和機の室内ユニットは、本体ケ
ースの内部に、送風機とこの送風機の上部に設置された
熱交換器を備え、上記本体の天井面に開閉自在に閉塞板
がもうけられる吸込口を開口し、底面に吹出口を設け、
この吹出口に所望の風向を得る位置に設定されると共
に、閉塞する風向調整板を設けたものである。

〔作用〕

以上のような構成としたこの発明に係る空気調和機の
室内ユニットは、空気調和機の運転時に本体ケースの天
井面に開口した吸込口は回動自在な閉塞板により開閉さ
れ、開放時にその閉塞板は本体ケースの外部に付出して
吸込口を開放する。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図に基づいて説明する。
第１図は、この発明の一実施例による空気調和機の室内
ユニットの外観斜視図、第２図はこの実施例の運転状態
での縦断面図、第３図は同じく停止時の縦断面図、第４
図は吸込口部分拡大図、第５図は吹出口部分拡大図を示
し、図中、同一または相当部分は同一符号で表す。

第１図ないし第５図において、１は室内ユニットの本
体ケースで、熱交換器２、送風機３、ファンケーシング
４等を内蔵し、その外殻を前パネル５、キャビネット６
で構成している。熱交換器２は送風機３の上部に後傾し
た状態で風路11を横切って設置されている。前パネル５
は前面が閉塞され、天井面に室内空気の吸込口７が開口
され、また下部には前記フアンケーシング４に連った吹
出口８が開口されている。吸込口７には、開口部を完全
に閉塞できる大きさと、前パネル５の天井面と段差なく
閉塞できる形状とを備えた閉塞板12が開閉自在に回動軸
に軸支され、駆動モータ13に伝導部14を介して連結され
ており、駆動モータ13と伝導部14が駆動機構15を構成し
ている。また、吹出口には開口部を完全に閉塞できる大
きさと、前パネル５の底面を段差なく閉塞できる形状と
を備えた風向調整板９が、前記閉塞板12と同様に駆動モ
ータ13′に伝導部14′を介して連結されており、駆動モ
ータ13′と伝導部14′が駆動機構15′を構成している。
10は除塵フィルターで、熱交換器２の前面に着脱自在に
設置されている。

以上の構成に基づいて動作を説明する。空気調和機が
運転を開始すると、駆動モータ13の駆動により閉塞板12
が回動し、吸込口７を開口させる。また駆動モータ13′
の駆動により風向調整板９が冷房、暖房などの運転条件
に応じて所定の位置、例えば冷房時は水平に、暖房時は
垂直に設定され、吹出口８を開口する。そして、室内空
気は吸込口７から本体ケース１内に導入され、除塵フィ
ルター10、熱交換器２、送風機３を経て吹出口８から風
向調整板９の方向に吹き出される。また空気調和機の停
止時は、閉塞板12と風向調整板９はそれぞれ駆動モータ
13、13′により伝導部14、14′を介して回動し、吸込口
７と吹出口８とを閉塞された状態になる。

また、本体ケース１の天井面に開口した吸込口７は回
動自在に設けられた閉塞板12により開閉され、開放時に
その閉塞板12は本体ケース１の吸込口７を開口するの
で、閉塞板12が風のガイドとなり、風を吸い込み易く、
空調の効率が向上する。

〔発明の効果〕

以上、この発明の空気調和機の室内ユニットは、本体
ケースの内部に、送風機とこの送風機の上部に設置され
た熱交換器を備え、上記本体の天井面に開閉自在に閉塞
板が設けられる吸込口を開口し、底面に吹出口を設け、
この吹出口に所望の風向を得る位置に設定されると共
に、閉塞する風向調整板を設けた構成としたので、室内
ユニット内部への塵埃の侵入を防止できると共に、室内
ユニットの本体ケース外面の清掃性を著しく向上するこ
とができ、かつ閉塞板の開放時にその閉塞板は本体ケー
スの吸込口を開口するので、閉塞板が風のガイドとな
り、そのため風を吸い込み易く、空調の効率が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による空気調和機の室内ユ
ニットの外観斜視図、第２図はこの実施例の運転状態で
の断面側面図、第３図は同じく停止時の断面側面図、第
４図は吸込口部分拡大図、第５図は吹出口部分拡大図、
第６図は空気調和機の室内ユニツトの従来例の断面側面
図、第７図は空気調和機の室内ユニツトの他の従来例の
断面側面図である。 ５は前パネル、７は吸込口、８は吹出口、９は風向調整
板、12は閉塞板、13、13′は駆動モータ、14、14′は伝
導部、15、15′は駆動機構である。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケースの内部に、送風機とこの送風機
   の上部に設置された熱交換器を備え、上記本体の天井面
   に開閉自在に閉塞板が設けられる吸込口を開口し、底面
   に吹出口を設け、この吹出口に所望の風向を得る位置に
   設定されると共に、閉塞する風向調整板を設けた空気調
   和機の室内ユニット。