JP2526485B2

JP2526485B2 - ビジュアルパネル

Info

Publication number: JP2526485B2
Application number: JP5132649A
Authority: JP
Inventors: 輝夫鈴木
Original assignee: 株式会社エスシイエス企画
Priority date: 1993-05-10
Filing date: 1993-05-10
Publication date: 1996-08-21
Anticipated expiration: 2011-08-21
Also published as: JPH06324633A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はボーリング場内のレーン
装飾パネル、屋外壁及び屋上広告表示パネル、駅構内広
告表示パネル等のビジュアルパネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばボーリング場では、ボーリングピ
ンをレーン先端に自動的に整列配置する装置の昇降装置
部を競技者から覆い隠す壁が用いられており、この壁に
従来では未倒のピン数等を電光表示するようにしてい
る。そして最近では未倒のピン数等の表示は競技者側の
テーブル等に表示されるようになっており、昇降装置部
を覆い隠す壁には、未倒ピン数等の電光表示に代えて、
絵、写真等を印刷したパネルを多数取付け、視覚の点か
ら独特の好ましい雰囲気をボーリング場内につくり出す
ようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところでこのような
絵、写真等を印刷したパネルは、ボーリング場内の雰囲
気を一新させるため、多くの場合定期的に異なる絵、写
真等が印刷された新しいパネルと交換されるが、このよ
うなパネルは約３ｍ×１ｍ程度の大きさを有するため、
その交換作業、特に、運搬に多くの費用を必要とし、必
ずしも満足し得るものではない。このような問題は、ボ
ーリング場のパネルに限って生じるものではなく、定期
的に交換される屋外広告用パネルなどにも生じる。

【０００４】そこで本発明者はこの問題を解決するビジ
ュアルパネルを先に提案したが、この提案したビジュア
ルパネルの一つの例では、シートに加える張力を調節す
る張力調節手段がバックル付きベルトからなるものであ
って、上記のような程度の大きさのパネルの場合は、こ
のような張力調節手段でも十分にシートをぴんと張るこ
とができ、それほど問題とならないが、例えば５ｍ×３
ｍ程度の更に大きなビジュアルパネルの場合には、上記
のような張力調節手段ではシートに加える張力を人手に
より所望に調節することが困難となり、シートをぴんと
張ることができなくなる虞がある。

【０００５】本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、運搬が極めて容易にな
り、それにより交換費用を低減し得る上に、大きなシー
トであっても、シートに加える張力を人手により所望に
調節することができ、美観を維持し得るビジュアルパネ
ルを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、フレームと、対向する両縁部に膨大部を有する可撓
性のシートと、このシートの両縁部の膨大部を摺動自在
に受容してシートをフレームに張設するシート張設手段
と、シートに加える張力を張設する張力調節手段とを具
備しており、張設手段は、シートの一方の縁部の膨大部
を受容する第一の張設装置と、シートの他方の縁部の膨
大部を受容する第二の張設装置とを具備しており、第一
及び第二の張設装置は夫々、シートの縁部の膨大部を受
容する孔と、この膨大部に続くシートの縁部が挿通され
るスリットとを具備しており、少なくとも第二の張設装
置はフレームに対して可動に設けられており、張力調節
手段は、第二の張設装置が連結されて、フレームに回動
自在に取り付けられた回動自在アームと、一端が回動か
つ回転自在に回動自在アームに連結されたねじと、この
ねじのねじ部が螺着されており、フレームに回動自在に
取り付けられたナット部材とを具備して、第二の張設装
置とフレームとの間に配されているビジュアルパネルに
よって達成される。

【０００７】更に本発明によれば、第一の張設装置がフ
レームに固定されている上記のビジュアルパネルによっ
ても前記目的は達成される。

【０００８】本発明においてフレーム及び張設手段は、
木製、金属製又は合成樹脂製等のいずれであっても良い
が、機械的強度、軽量性の観点から硬質プラスチック製
又はアルミニウム製が好ましく、最も好ましくは、アル
ミニウム製である。

【０００９】本発明において可撓性のシートとしては、
例えばナイロンシート又はビニールシート等の押出成形
によって得られた一般のシートであっても良く、或いは
天然繊維若しくは化学繊維又はこれらを組み合わせたも
のからなる布又は不織布のシートであっても良い。シー
トの背面から照明をなす場合には、シートはバックリッ
トタイプのものを用いると良い。シートの膨大部として
は、シート自体の縁部を一体形成により膨出せしめたも
のであっても、又はシート自体の縁部を巻き込んで得ら
れたものであっても良く、更にはシートの縁部を折り返
して縫合わせそこに形成されたループに可撓性のロープ
を挿入して形成された膨大部であっても良い。本膨大部
の断面形状としては、円形であっても、三角又は四角形
であっても、更にはそれ以上の多角形であっても良い。
可撓性のシートは、若干伸縮性を有していると好ましい
が、あまり大きな伸縮性を有する場合、印刷等された絵
等が歪む場合がある。

【００１０】本発明の張力調節手段のねじとしては、六
角頭部をもったボルトが好ましく、また蝶ねじ、或いは
頭部に六角凹所を有したボルトであってもよく、要は一
端の頭部にねじを回転させる手段が設けられていると都
合がよい。

【００１１】

【作用】本発明のビジュアルパネルによれば、可撓性の
シートに予め絵、写真等の広告を印刷する。このシート
をフレームに張設手段を用いて張設して例えばビルの屋
上等に設置する。広告を変える場合には、シートをフレ
ームから取外して新しい異なる絵、写真等が印刷された
シートをフレームに張設する。この際、古いシート及び
新しいシートは巻き込んで運搬すると、場所を取らず極
めて容易な作業となる。また、張力調節手段のねじを回
転することにより、回動自在アームが回動されて、シー
トがぴんと張られることになる。

【００１２】次に本発明を、図に示す具体例に基づいて
更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら具体例に何
等限定されないのである。

【００１３】

【具体例】図１から図５において本例のビジュアルパネ
ル１は、上下の両縁部に膨大部２及び３を有する可撓性
のシート４と、シート４の両縁部の膨大部２及び３を摺
動自在に受容してシート４をフレーム５に張設するシー
ト張設手段６と、シート４に加える張力を調節する張力
調節手段７とを具備している。

【００１４】本例のフレーム５は、複数の縦部材１１
と、複数の横部材１２と、複数の水平部材１３と、円筒
部材１４及び１５とを有している。円筒部材１４及び１
５の夫々には、一端が溶接等により縦部材１１に固着さ
れたブラケット１６及び１７の他端が溶接等により固着
されており、円筒部材１４及び１５は、ブラケット１６
及び１７を介して縦部材１１に支持されている。ブラケ
ット１６及び１７による円筒部材１４及び１５の支持
は、円筒部材１４及び１５が撓まないように、複数箇所
においてなされている。縦部材１１、横部材１２及び水
平部材１３は、フレーム５が概略箱状になるように、相
互に溶接等により固着されており、上側の横部材１２及
び水平部材１３並びに下側の横部材１２及び水平部材１
３には、これらの外側を覆ってカバー１８及び１９が嵌
着若しくはねじ等により固着されている。なお、フレー
ム５の側面にも、カバー１８及び１９と同等のカバー
（図示せず）が固着されている。

【００１５】本例の張設手段６において、シート４の一
方の縁部の膨大部２を受容する第一の張設装置２１と、
シート４の他方の縁部の膨大部３を受容する第二の張設
装置２２とは、夫々連結具２３及び２４と複数の調節具
２５及び２６とを具備している。連結具２３は連結具２
４と、また調節具２５は調節具２６と夫々同一に形成さ
れている。従って以下連結具２３と調節具２５とについ
てのみ説明する。

【００１６】長尺の連結具２３は、シート４の一方の縁
部の膨大部２を受容する孔３１と、膨大部２に続くシー
ト４の縁部が挿通されるスリット３２と、調節具２５の
膨大部３３を摺動自在に受容する孔３４と、膨大部３３
に続く調節具２５の板状部２３５が挿通されるスリット
３６とを具備している。孔３１、３４及びスリット３
２、３６は、連結具２３の本体３７の全長に亘って設け
られている。調節具２５の夫々は、上述のように、膨大
部３３と、膨大部３３に一体形成された板状部３５とを
具備しており、膨大部３３には、中空部３８と中空部３
８に連通するスリット３９とが形成されており、板状部
３５には長孔４１が形成されている。

【００１７】膨大部２及び３３の孔３１及び３４への挿
着は、横方向、すなわちＡ方向からなされる。膨大部３
３は孔３１に摺動自在に受容されている結果、調節具２
５の夫々は連結具２３に対してＸ方向に関して、すなわ
ち連結具２３の長手方向に関して位置調節自在である。
調節具２５の長孔４１には、一端４５が縦部材１１に溶
接等により固着された固定連結具４６のフック部４７が
引っ掛けられており、こうして張設装置２１はフレーム
５に連結されている。なお、固定連結具４６において、
一端４５とフック部４７との間をコイルばねで形成して
もよい。調節具２５と同様に形成された調節具２６の板
状部の長孔（図示せず）には、張力調節手段７の連結具
５１のフック部５２が引っ掛けられている。

【００１８】本例の膨大部２及び３は、シート４の縁部
を折り返して縫合わせそこに形成されたループに可撓性
のロープを挿入して形成されている。

【００１９】張力調節手段７は、張設装置２２が連結具
５１を介して連結されて、フレーム５にＢ方向に回動自
在に取り付けられた回動自在アーム６１と、一端６２が
回動かつ回転自在に回動自在アーム６１に連結されたね
じ６３と、ねじ６３のねじ部６４が螺着されており、フ
レーム５に回動自在に取り付けられたナット部材６５と
を具備して、張設装置２２とフレーム５との間に配され
ている。ここで、フック部５２を有する連結具５１は、
ピン７１を介して回動自在アーム６１に回動自在に取り
付けられており、回動自在アーム６１は、ピン７２を介
してフレーム５のブラケット７３に回動自在に取り付け
られており、ブラケット７３は縦部材１１に溶接等によ
り固着されており、本例では六角頭部７４を具備するボ
ルトからなるねじ６３は、一端６２が軸７５を回転自在
に貫通して配されており、軸７５は、回動自在アーム６
１に回動自在に取り付けられており、円柱状のナット部
材６５は、ブラケット７３に回動自在に支持されてお
り、これによりねじ６３の六角頭部７４を、ナット回し
等の工具によりＣ方向に回転させて、そのねじ部６４を
ナット部材６５に更に螺入させることにより、回動自在
アーム６１をブラケット７３側に回動させることがで
き、しかして連結具５１を介してシート４の一端を引っ
張ってシート４をぴんと張ることができるようになる。

【００２０】なお、張力調節手段７は、調節具２５、２
６及び固定連結具４６と同様に、横方向に複数配されて
いる。

【００２１】本例のビジュアルパネル１は更に、複数の
ヒンジ８１を介してＤ方向に回動自在にフレーム５に取
り付けられた上縁カバー８２、下縁カバー８３、左縁カ
バー８４及び右縁カバー８５と、裏板８６とを具備して
いる。上縁カバー８２、下縁カバー８３、左縁カバー８
４及び右縁カバー８５のそれぞれは、ねじ８７によりフ
レーム５のカバー支持部材８８に固定されるようになっ
ており、したがってねじ８７を取り外すことにより上縁
カバー８２、下縁カバー８３、左縁カバー８４及び右縁
カバー８５のそれぞれは、ヒンジ８１を中心としてＤ方
向に回動可能となる。上縁カバー８２、下縁カバー８
３、左縁カバー８４及び右縁カバー８５のそれぞれの内
周縁にはパッド９１が接着されており、パッド９１は円
筒部材１４及び１５と協同してシート４を挟持し、シー
ト４に生じ得る若干の皺等を引き伸し、それが生じない
ようにする。横部材１２等に取り付けられているカバー
支持部材８８は、上縁カバー８２、下縁カバー８３、左
縁カバー８４及び右縁カバー８５が閉じられた場合に、
これらをしっかりと保持する。上縁カバー８２及び下縁
カバー８３は長いので本例では二分割されている。上縁
カバー８２、下縁カバー８３、左縁カバー８４及び右縁
カバー８５とフレーム５との間には、フレーム５に支持
されて断面コ字状の雨水侵入防止部材９２が配されてい
る。また本例のビジュアルパネル１には照明装置である
蛍光灯９５が適当なブラケットを介して多数フレーム５
に取り付けられている。蛍光灯９５はその点灯でシート
４を裏面から照らして特に夜間での広告表示を効果的に
なすように作用する。なお、ブラケット１６及び１７間
には補強ワイヤ９３が張設されており、補強ワイヤ９３
により円筒部材１４及び１５間が常に一定の距離を維持
されようになっており、風などによるフレーム５の撓み
でシート４が破損されるようなことを防止している。

【００２２】以上のように形成されたビジュアルパネル
１は、適当な支持装置を介して例えばビルの屋上又は壁
に取り付けられる。そしてビジュアルパネル１は、ねじ
８７を取り外して上縁カバー８２及び下縁カバー８３を
Ｄ方向に回動し、次にねじ６３を弛めてシート４の緊張
を解き、そして膨大部２及び３を連結具２３及び２２４
から抜き出すことにより、シート４の交換を容易に行う
ことができる。そしてねじ６３を工具などによりＣ方向
に回転させることにより、大きなシート４でも容易に緊
張状態に設定することができる。

【００２３】なお、本例のビジュアルパネル１では、シ
ート４の左右両端の膨大部１０１及び１０２に対しても
シート張設手段６及び張力調節手段７と同様の構成が施
されており、円筒部材１４及び１５と同様にフレーム５
に設けられた円筒部材１０３及び１０４間で横方向に関
してシート４はぴんと張られるようになっている。

【００２４】以上の具体例ではフレームの一方の面にの
みシートを設けたが、フレームの両面にシートを設けて
もよく、この場合でも両シートとフレームとの間に夫々
照明装置を設けてもよい。更に、ビジュアルパネルを角
筒状、例えば４角筒状に配置してもよく、また移動自在
となるようにビジュアルパネルの下端にキャスタを取り
付けてもよい。

【００２５】

【発明の効果】本発明のビジュアルパネルによれば、
絵、写真などが印刷される部位が可撓性のシートで取り
外し自在にされているため、交換及び運搬が極めて容易
であり、作業性が著しく向上し、交換費用を低減し得る
上に、大きなシートであっても、シートに加える張力を
人手により所望に調節することができ、容易に美観を維
持し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好ましい一つの具体例の断面図であ
る。

【図２】図１に示す具体例の正面図である。

【図３】図１に示す具体例のＩＩＩ−ＩＩＩ線矢視図で
ある。

【図４】図１に示す具体例のシートの斜視図である。

【図５】図１に示す具体例に用いられている連結具等の
斜視図である。

【符号の説明】

１ビジュアルパネル２、３膨大部４シート５フレーム６シート張設手段７張力調節手段

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】フレームと、対向する両縁部に膨大部を
有する可撓性のシートと、このシートの両縁部の膨大部
を摺動自在に受容してシートをフレームに張設するシー
ト張設手段と、シートに加える張力を張設する張力調節
手段とを具備しており、張設手段は、シートの一方の縁
部の膨大部を受容する第一の張設装置と、シートの他方
の縁部の膨大部を受容する第二の張設装置とを具備して
おり、第一及び第二の張設装置は夫々、シートの縁部の
膨大部を受容する孔と、この膨大部に続くシートの縁部
が挿通されるスリットとを具備しており、少なくとも第
二の張設装置はフレームに対して可動に設けられてお
り、張力調節手段は、第二の張設装置が連結されて、フ
レームに回動自在に取り付けられた回動自在アームと、
一端が回動かつ回転自在に回動自在アームに連結された
ねじと、このねじのねじ部が螺着されており、フレーム
に回動自在に取り付けられたナット部材とを具備して、
第二の張設装置とフレームとの間に配されているビジュ
アルパネル。
【請求項２】第一の張設装置はフレームに固定されて
いる請求項１に記載のビジュアルパネル。