JP2525604B2 - 走行車両の輪重測定方法およびその装置 - Google Patents

走行車両の輪重測定方法およびその装置

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JP2525604B2 JP62121407A JP12140787A JP2525604B2 JP 2525604 B2 JP2525604 B2 JP 2525604B2 JP 62121407 A JP62121407 A JP 62121407A JP 12140787 A JP12140787 A JP 12140787A JP 2525604 B2 JP2525604 B2 JP 2525604B2
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侑 金上
久 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 技術分野 本発明は、走行車両の輪重測定方法およびその装置に
関し、より詳細には、高速道路あるいは、その料金所
(入口)附近に設置して、走行車両の軸重、総重量の基
礎データとなる輪重データを得る輪重測定方法および輪
重測定装置に関するものである。
(b) 従来技術 走行車輌の輪重を測定する従来の方法には、大別して
2つの方法があり、タイヤが地面と接する。いわゆるタ
イヤ接地幅Lと輪重検出部の幅lとの長さ関係がL>l
の場合とL<lの場合とで異なる測定方法が採られる。
まず、L<lの型、つまり上記タイヤ接地幅Lよりも
上記検出部の幅lの方が長居場合の測定方法を説明する
と、検出部は重量を受ける受圧部とこの受圧部で受けた
重量に対応する電気信号に変換するロードセルから成っ
ており、被測定車両が上記検出部上を通過することによ
って得られる輪重に比例した電気信号を増幅器、A/D変
換器、最大値検出器等々を介してそれぞれ前処理した
後、コンピータ等演算処理装置に取込んで輪重を算出
し、さらには左右の車輪の輪重を加算して軸重を求め、
この軸重を軸数分加算して最終的に総重量(車両重量)
等を表示していた。
しかしながら、この方法によれば、重量測定にとって
誤差となる車両走行に伴う振動分をも含めて測定してし
まうという問題があり、この有害な振動分を除去するた
めには、上記検出部を車両走行方向に所定間隔で複数個
設置しなければならず、輪重検出部が多数必要となり、
埋設費用、保守面で負担があまりにも大きいという難点
があった。また、通常料金所附近に設置された輪重検出
部上を通過する際の車両走行速度は、10Km/H〜20Km/H程
度あり、秒速では約3m/s〜5m/sに相当し、仮に2Hzの車
両振動があるとして、その1波長は、路面の長さに換算
すると1.5m〜2.5mとなる。一方、輪重検出部全体の車両
走行方向の長さは一般に0.8m程度なので、車両振動の1
波長中に数個の輪重検出部を設置することは、物理的に
不可能になる。そこで、これより長い距離に一定の間隔
をおいて設置すると、先行車両の輪重測定中に後続車両
が進入してきてしまい、実際上、料金所設置用輪重検出
部としては使用できなかった。
さらに、この方法による輪重測定ではコンピュータで
輪重推定を行なう必要があり、システム全体が大がかり
になって経済的負担が大きいという欠点がある。
そこで、本出願人は、上述の諸問題を除去するため、
輪重検出部が検出する輪重波形中の不要な立上り部、立
下り部を極めて少なくし、輪重波形の面積平均で精度よ
く輪重を求めるようにしたL>l型の方法、つまりタイ
ヤの接地幅Lよりも検出部の幅lを短くした構成の走行
車両の輪重測定装置を先に提案した(特公昭57-28093
号)。尚、この従来例では、左右の車輪の輪重を同時に
測定して軸重を測定しており、本来は軸重測定装置であ
るが、ここでは、本発明との対比の便宜上、軸重を輪重
と読み替えて表現してある。
第8図は、この従来の輪重測定装置における輪重検出
部上をタイヤが通過するときの状態を模型的に示す説明
図である。
第8図において、48は被測定車両のタイヤ、49は路
面、50は輪重検出部であり、また、タイヤ接地幅の長さ
Lより、輪重検出部50の長さlの方が短くなっており、
従って、L<l型輪重検出部50に比し、パルス状輪重波
形の発生過程が根本的に異なっている。
第9図は、従来のL<l型の輪重検出部50のパルス状
輪重波形の発生過程を第8図と同様に模型的に示す説明
図である。尚、第10a図、第10b図は、上記L>l型の輪
重検出部50の実施例を示す断面図である。10b図におい
て、lは検出部の長を示している。
第9図によりL<l型輪重検出部50の動作について説
明すると、右方より接近したタイヤ48の接地面先端が輪
重検出部50に触れた瞬間の状態がS1である。このタイ
ヤ48が左方に進行すると、輪重はゆるやかに増加し、タ
イヤ接地面全体が輪重検出部50上に乗り上げた瞬間の状
態がS2で、このとき、初めて全輪重がキャッチされる
ことになる。状態S3を経てタイヤ48がさらに左方に進
行して、接地面の先端が輪重検出部50の先端に触れる状
態S4まで一定の輪重が検出され、以後、タイヤ48が完
全に輪重検出部50を離れる瞬間、すなわち状態S5
で、ゆるやかに輪重が減少する。
このようにして、S1〜S5の五つの状態を経て、一つ
のパルス状輪重波形が形成されるが、これを第9図中に
示した,,の部分に分けて考えると、正確な輪重
を検出しているのは、幅TWなるの部分のみであり、
,はその前後の立上り部、立下り部で、いわば不要
な部分である。このことが輪重波形の面積平均で輪重が
求められない原因になっている。別の見方をすると、輪
重の測定と一般のはかりによる重量物の重量測定とで
は、この立上り部,立下り部の有無が相違してお
り、車両振動の影響は上記不要な部分,も例外なく
受けるので、可能な限りこの部分を少なくすることが望
ましく、の部分のみにできれば、一般の重量物の重量
測定と原理の上では等価となる。
次に、L>l型のパルス状輪重波形の形成過程を第8
図に基づいて説明する。第9図の説明と同様に、タイヤ
48が輪重検出部50の右方から左方に通過する各瞬間の状
態をS′1,S′2,……,S′5として、これらを第9図の
1,S2,S3,……,S5に対応させ、また輪重波形の立上り
部、平坦部、立下り部の三つに分け、それぞれ′,
′,′としてこれらを第9図の,,に対応さ
せる。また、他の記号も′(ダッシュ)を付して対応さ
せる。そして、次にL<l型に比べてL>l型の場合、
相対的に輪重波形の平坦部、すなわち正確な輪重を検出
している部分′が立上り部および立下り部′,′
に比し、大きな割合を占めることを説明する。つまり、
それぞれの比をη=TW/TP、η′=T′W/T′Pとおく
と、η=(l−L)/(l+L)、η′=(L−l)/
(L+l)となり、Lを一定値としてlを変化させた時
のη(またはη′)の変化を1つのグラフに示すと第11
図に示すように、L>l型の場合lを限りなく0の近づ
けることによって′と′とによる誤差が限りなく減
少する。従って、ηおよびη′は輪重測定値の理論上の
正確さを示す値と言い換えることができる。この値(η
およびη′)の数値例を示すと第1表のようになる。
さらに、輪重検出部lの幅を小さくすれば、 ′と′とによる誤差は、皆無となし得ると考えら
れる。勿論、このような小さなlの輪重検出部は、第10
a図と同様な形状では実現できないので、第10b図に一例
を示すような工夫を施す必要がある。
一方、このようにして、検出された輪重検出部の出力
波形は、第12図に示すように、t1,t2,t3,……,tnなる
時間でA/D変換されて、それぞれの瞬間輪重値はW1,W2,
W3,……,Wnとなり、次式に示すような積算が行なわれ
て、輪重Wが求められる。
ただし、i=123,……,n K:立上り、立下り部補正係数で1に近い定数 上式は、第12図の輪重波形の面積を求めて、それを時
間軸で除して平均値を求めることを示している。
第13図は、L>l型の輪重測定装置の構成を示すブロ
ック図であり、53はブリッジ電源54からブリッジ電圧が
供給されている接続箱、55は増幅器、56はA/D変換器、5
7は演算回路、58はメモリ、59はプリンタ、60は上記各
回路に供給する電源である。尚、A/D変換器56は、この
例の場合、電圧/周波数変換器によって実現され、上式
の右辺の積算の項を上記電圧/周波数変換器によって求
めることができる。上述のようにL>l型の輪重測定装
置には、輪重波形の面積平均の精度が高い、検出部が小
形軽量化できる、保守費が安価、等多くの利点がある
が、既に述べたように、この方式は平均輪重を求めるこ
とから、例えばタイヤの空気圧の変化等により接地幅が
変化すると原理的に正しい輪重を求め得ないことにな
る。つまり、輪重の真値をW0とし上記輪重検出部の微
小区間の幅をaとすると、接地幅L′の時のnはn=
L′/aとなり測定値Wmは(a/L′)・w0または接地幅が
L′より大きいL1になったときはn=L1/aとなりこの
時の測定値はWm=(a/L1)・W0となる。一方、逆に接
地幅がL′より小さいL2となったとするとこのときの
nはn=L2/aとなり測定値WmはWm=(a/L2)・Wmとな
る。すなわち、測定値Wmは接地幅L′(もしくはL1,L2
等)に依存することになり、測定原理そのものが、被測
定車両のタイヤ接地幅がすべて同一であるという特殊な
条件下でしか成立し得ないという致命的な欠点を持って
いた。
尚、上述したL<l型の従来例に該当するものが、特
公昭53-23099号公報に開示され、L>l型のものが特公
昭57-28093号公報に開示されている。
(c) 目的 本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑みなされたもの
で、小型、簡略な構成で、被測定車両が輪重検出部上を
通過する際のタイヤ接地幅の変化による測定誤差を除去
し、接地分布圧力が一様に分布していない場合でも正確
に輪重を測定し得て、もって車両重量の測定精度を向上
させ得る走行車両の輪重測定方法およびその装置を提供
することを目的とする。
(d) 構成 以下、本発明の要旨を実施例に基づいて詳細するが、
その前に実施例を構成するに当りその根拠となる車両重
量を求める理論式の誘導を行なう。
車両重量は、各軸重の合計であり、この軸重は左右の
車輪の各輪重の合計で求まる。さらに輪重は、タイヤの
接地圧力に等しく、この接地圧力は路面の反力と釣り合
っている。すなわち、路面の反力は、タイヤの接地圧力
(接地圧)に等しく、この接地圧力は当該車両が走行し
ても基本的には変化しない(但し、走行によって輪重が
変化すれば、その分変化する)。従って、タイヤの接地
圧が正しく求め得るならば、最終的に正しい車両重量が
求まるのである。
そこで、まず静的なモデルを想定する。第5図に示す
ように、タイヤ42の荷重、すなわち輪重をW、タイヤ42
が路面43に接する接地面44の、タイヤ42の外周が路面43
に接する幅いわゆる接地幅をLとし、上記接地面44をタ
イヤ42が動く方向に幅lで細分化して、この細分化され
た1つの微小区間に加わる微小輪重をW1,W2,……,Wn
とし、同じく該微小区間に加わる微小接地圧力をP
f(1),Pf(2),……,Pf(n)とすると、輪重Wは
(1)式となる。ただし、i=12 3,……,nであ
る。
そこで、上記微小接地圧力を、タイヤの幅方向の線分
力45として検出し得る検出器幅lなる受圧部46を持った
1個の検出器47を想定する(ただしL≫l)。そして、
この検出器47を用いて、タイヤ42の接地幅Lの区間を、
重複することなく、検出器幅lに等しい間隔で順次n回
に亘って上記線分力45を測定する(従ってn=L/lであ
る)。上記検出器47は、1回の測定の出力をXiとし比例
定数をkとすれば、 Wi=kXi ……(2) なる線分圧が得られる。この場合、任意の検出部47が検
出する出力Xiは、その検出器幅lに亘って一様なものと
する。従って、区間Lに亘っての、つまりn回の測定の
全出力は、 となり、さらに、 となる。
ところで、現実に視点を移せば、タイヤ42の接地幅L
は、未知の量であり、また、車両によっても、また同じ
車両でもタイヤの空気圧や積載重量によっても変化する
不確定な量であり、しかもそれを測定するのは、極めて
困難である。そこで、この問題を解決するための、つま
り、本発明を支える理論の最も独創的な部分を次に説明
する。上述の説明では、接地幅Lの区間を、重複するこ
となく、検出器47の検出器幅lに等しい間隔でn回計測
したが、ここでは、このときの物理的諸条件は同一のも
のとして、上記検出器幅lと独立な任意の値をとり得る
測定間隔aを想定する。そして、a<lの場合、検出器
47は、自己の検出器幅lよりも小さい測定間隔aで小刻
みに進み、すなわち測定区間L内の各微小区間である検
出器幅lをl−aの距離分だけ重複しながら、合計n回
の測定を行なうことにより、また、a>lの場合、検出
器47は、自己の検出器幅lよりも大きい、a−lの隙間
を開けながら、つまりa<lのときよりも速く進みなが
ら測定区間L内をn回計測することになる。そこで、a
<lの場合の測定輪重(線分力の総和)をW′として、
第6図に基づき式の誘導を詳しく説明する。
第6図において、pは検出器47が最初の微小区間に係
ったときの初期長、mは検出器47が1つの微小区間に係
り始めてから終わるまでの測定回数であり、1回目〜m
回目までは最初の微小区間のみに係り、m+1回目〜2m
回目までは第1の微小区間から第2の微小区間に亘って
係っている。以下、同様にして、最後である第n番目の
微小区間には、rm+1回目〜(r+1)m+1回目まで係
る。尚、r=nであり、ma=l、n=L/lである。各微
小区間ごとの検出器出力をYiとすれば、 そこで、第1番目から第n番目までの各々の微小区間に
対する各出力Yiは、 そこで、(6)式〜(10)式を(5)式に代入して整
理すると、 (4)式を(11)式に代入して整理すると、 次に、a>lの場合の輪重(線分力の緩和)をW″と
し、第7図に基づいて式の誘導を詳しく説明する。
第7図において、mは測定間隔aの中に含まれる微小
区間lの数、Y1を測定間隔aごとの出力とすれば、 ただし、r=L/aまたa=mlである。ここで、線分力
1〜Xnが、少なくとも測定間隔a内で一様な分布を成
すとする。すなわち、 X1=X2=X3……=Xm,Xm+1=Xm+2=……X2m、 以下同様にして最後の第r番目も X(r−1)m+1=X(r−1)m+2=……=Xrmであ
るとすると、以下の式が成立する。
ただし、図中、斜線の線分力X1,Xm+1……X(r
1)m+1が、測定間隔a中で測定される線分力であ
る。
(14)式〜(16)式を(13)式に代入すると、 ここで、r・m=nが成立するので、(17)式は、 (18)式に(4)式を代入して整理すると、 以上まとめると、 すなわち、測定間隔aは、検出器47の検出器幅lに対
して任意に選んでも、a/lなる係数を乗ずることにより
a=lの場合と同様に正しい輪重を求め得るのである。
さて、上述の説明では、検出器47が測定間隔aで測定
していたが、このことは、検出器47が、速度Vで移動
し、時間間隔tで測定したと見てもよいから、 a=V・t ……(21) つまり、測定間隔としての距離間隔aを、時間間隔t
で表現したことになる。従って、(21)式を(20)式に
代入して、 また、l,tは、少なくとも測定中においては、所定の
一定値なので定数として扱えるからこれをあらためて定
数Kとおけば、 従って、(22)式は、 となる。尚、検出器47の移動の速度Vは、検出器47を静
止させた場合、タイヤ42の移動速度、すなわち車両の走
行速度に等しい。そして、上記測定中(車両が検出器47
に乗り始めてから乗り終わるまでの間)は、走行速度V
は一定であると仮定する(現実において、この測定時間
は、ごく短時間であり、通常は一定と見なせる。) そこで、(25)式は、次式となる。
ただし、ここでnは(21)式、(23)式より (27)式右辺のL/Vは、測定区間Lを速度Vで通過す
るに要する時間であるから、この時間をT2とし、この
ときの測定回数nをn2とおくと(27)式より、次のよ
うに表わすことができる。
また、最初の微小区間にタイヤ42がさしかかる時刻を
1とし、この時の測定回数をn1とすれば(26)式は、 つまり、検出器47からの出力の総和、換言すれば線分力
の総和(これを「測定輪重」ということとする)と定数
Kと走行速度Vの乗算結果が、タイヤの接地圧力に等し
く、真の輪重値が求まったことになる。つまり、 (29)式の 単に線分力の総和を求めることであり、被測定車両の通
過時刻T1,T2は、その間にXiが存在することを数式上表
記しているにすぎず、実際上Xiの存在が認知できれば上
記時刻T1,T2は不要となる。すなわち、接地幅Lは不要
な情報となる。また、検出器47が検出器幅lを重複しな
いで測定するサンプリング速度をVsとすれば、 これを(21)式に代入して を得る。そこで、上述のa=lであることの物理的意味
を考察すると、a=lとは上式よりV=Vsということで
あり、サンプリング速度と被測定車両の走行速度とが等
しい場合を示し、a>lはV>Vsであり、走行速度より
もサンプリング速度が遅い場合を示し、a<lはこれと
は逆に走行速度がサンプリング速度よりも遅い場合を示
している。そして、上記いずれの場合でも正確な輪重を
求め得ることは既に述べたとおりである。
さて、上述のような理論によって支持される本発明の
要旨を実施例に基づいて詳述する。
第1図は、本発明に係る走行車両の輪重測定装置の一
構成例を示すブロック図である。
第1図において、1は路面に埋設される荷重検出部、
1aは左右両輪の一方(たとえば左側車輪)の接地分布圧
力を検出する4個の検出器としてのロードセルである。
尚、厳密には、このロードセル1aの上部には、タイヤ
の接地分布圧力を受ける受圧部としての載荷板があり、
また、ロードセル1aは、上記載荷板で受けた該分布圧力
に応じた弾性変形をする起歪体と、この起歪部に添着さ
れたひずみゲージとで構成されている。このロードセル
1aは、第10b図に示すように従来のL>l型の荷重検出
部と略同一の構成である。次に、点線で示した1bは、右
側車輪のための上記同様のロードセルであるが、説明上
ロードセル1aのみを代表して説明することにする。尚、
1個のロードセル1a,1bには、4枚のひずみゲージが添
着され、これら4枚のひずみゲージによりホイートスト
ンブリッジが形成される。1cは、この4個のロードセル
1aの各ホイートストンブリッジを並列接続して等価的に
1個のホイートストンブリッジに構成するための接続箱
である。2は荷重検出部1の微小アナログ信号を受けて
これを増幅する増幅器、3は増幅器2の出力を受け、OV
よりわずかに大きい所定の基準電圧と該増幅器2の出力
電圧を比較して、上記基準電圧より上記増幅器2の出力
電圧が大きくなると同時に出力端子MPの出力信号をLレ
ベルからHレベルに反転する動作点検出手段としてのコ
ンパレータである。尚、先に簡単に触れたが、上記増幅
器2、コンパレータ3および後述するA/Dコンバータ5
は、それぞれ左側車輪用ロードセル1aと右側車輪用ロー
ドセル1bと共に独立した二系列があるが、(右側車輪用
の系列は図示していない)、以下左側車輪用ロードセル
1aの系列のみについて述べることにする。ここで、4は
上記各々のロードセル1a,1bにブリッジ電圧を供給する
ブリッジ電源である。5は、増幅器2の出力を受け、ア
ナログ信号を8ビットの並列デジタル信号に変換するア
ナログ/デジタル変換手段としてのA/Dコンバータであ
り、このA/Dコンバータ5において、AIは上記増幅器2
の出力端子に接続されたアナログ入力端子、AKは変換動
作終了時にHレベルの信号を出力し、変換動作中はLレ
ベルの信号を出力するアクノレッジ出力端子、STRは変
換動作の開始タイミングを制御するスタート入力端子、
そしてDOは8ビットのデータ出力端子、DSは、デバイス
セレクト入力端子で、上記出力端子DOを高インピーダン
スもしくは有効のいずれかの状態に設定し、Hレベルで
有効、Lレベルで高インピーダンスに切換えるように構
成されている。RSTはA/Dコンバータ5の内部状態を初期
化するリセット入力端子である。6は所定の周波数のデ
ューティ比1/2なるサンプリングパルスを発生する時分
割手段としてのサンプリングパルス発生器(以下「SP
G」と略記する)であり、このSPG6において、N/Fはサン
プリングパルスの発生を制御する制御入力端子、POは上
記制御入力端子N/Fに印加される信号がLレベルのとき
はLレベルを保持し、Hレベルになったときには必らず
正の半サイクルから発進を開始するサンプリングパルス
を出力する出力端子である。7は、例えば光センサを用
いた通過時間測定式あるいは超音波を用いたドップラレ
ーダ式等による被測定車両の走行速度を測定する速度測
定手段としての速度測定装置であり、この速度測定装置
7において、DOは測定した速度データを出力する出力端
子、CPは、速度測定終了と同時に割込み要求信号を出力
する割込み出力端子である。尚、この速度測定装置7
は、上記いずれの速度測定方式の場合も、被測定車両が
上記荷重検出部1の近傍を通過する時の走行速度を自動
的に測定するように構成され、本実施例では、被測定車
両の走行方向に対して、ロードセル1aの手前の直前を測
定点として走行速度を測定するように構成されている。
8は、上記速度測定装置7の速度データ出力を受けて、
これを後述する演算手段のデータ形式に適合するように
変換し出力するアダプタであり、このアダプタ8におい
て、DIは上記速度測定装置7の出力端子DOと接続された
データ入力端子、そしてDOはデータ出力端子、DSはデバ
イスセレクト端子であり、A/Dコンバータ5と同一記号
の各端子と略同一に構成されている。尚、以下、上述の
荷重検出部1〜アダプタ8を総称して、または各々に対
して外部装置と呼ぶ場合がある。
一方、9は、データサイズ8ビット、アドレスサイズ
16ビットを有し、ハードウアによる割込み可能な中央演
算処理装置、いわゆるCPUチップ(以下「CPU」と略記す
る)であり、このCPU9において、DIOは8ビットのデー
タ入出力端子、ADは16ビットのアドレス信号を出力する
アドレス出力端子、R/Wは以下に述べるCPU9の周辺装置
に対してデータの送受の方向を決める制御信号を出力す
る制御出力端子、IRQは、CPU9の動作を所定のルーチン
へ分岐させる割込み入力端子である。
尚、上記制御出力端子R/Wから出力される信号がHレ
ベルのときは、データ送受の方向が上記周辺装置からCP
U9が受ける方向になり、Lレベルのときは逆にCPU9から
周辺装置へ送出する方向となる。またCPU9は、割込み入
力端子IRQに加えられるパルス信号の立上りエッジで反
応する構成となっている。10は16ビットのアドレスバス
ラインで、CPU9のアドレス出力端子ADに一端が接続され
ている。そして、11は8ビットのデータバスラインでCP
U9のデータ入出力端子DIO、アダプタ8、A/Dコンバータ
5のそれぞれのデータ出力端子DOと並列接続されてい
る。
以下、上記周辺装置の個々について説明する。12は、
16ビットのアドレス信号のうち上位8ビットをデコード
するアドレスデコーダであり、ADはアドレスバスライン
10の上位8ビットに並列接続される8ビットのアドレス
入力端子、S1〜S9はそれぞれ入力されたアドレス信号に
対応したデコード結果をHレベル信号として出力するデ
コード出力端子である。そして、デコード出力端子S2,S
5は、それぞれアダプタ8、A/Dコンバータ5のそれぞれ
のデバイスセレクト入力端子DSに接続されている。尚、
デコード出力端子S3,S6は、本実施例では使用していな
い(何も接続されていない)。13はCPU9の動作順序等が
予め格納されている固定記憶装置、いわゆるROM(Read
Only Memory)であり、この固定記憶装置(以下「ROM」
と略記する)13において、ADはアドレスバスライン10の
最下位ビット(LSB)から第10ビットまでの11ビットと
並列接続される11ビットのアドレス入力端子、DOはデー
タバスライン11に接続される8ビットのデータ出力端
子、CSはデータ出力端子DOを高インピーダンスもしくは
有効に切換える制御信号を入力するチップセレクト入力
端子、R/WはCPU9の制御出力端子R/Wに接続された制御入
力端子であるが、この制御入力端子R/WにLレベル信号
が印加されてもROM13には書込み機能がないので、Lレ
ベル信号は無視されるように構成されている。尚、ROM1
3のチップセレクト入力端子CSは、アドレスデコーダ12
のデコード出力端子S9に接続され、同じくROM13のデー
タ出力DOは、データバスライン11に並列接続されてい
る。14は、読書き自在な記憶装置、いわゆるRAM(Rando
m Access Memory)であり、この読書き自在な記憶装置
(以下「RAM」と略記する)14において、DIOはデータバ
スライン11と並列接続される8ビットのデータ入出力端
子、R/WはCPU9の制御出力端子R/Wに接続される制御入力
端子、そして、ADはアドレレス入力端子、CSはチップセ
レクト入力端子であり、この二つの端子はROM13の同一
記号の端子と略同一に構成されている。ただし、RAM14
のチップセレクト入力端子CSは、アドレスデコーダ12の
デコード出力端子S8と接続されていることのみが異な
る。
15は上述の外部装置の制御等を行なう動作状態変更可
能ないわゆるプログラマブルな入出力装置(以下「PP
I」と略記する)であり、このPPI15において、DIOはデ
ータバスラインに並列接続される8ビットのデータ入出
力端子、DSはアドレスレコーダ12のレコード出力端子S4
に接続され、データ入出力端子DIOを高インピーダンス
もしくは有効に切換えるデバイスセレクト入力端子、R/
WはCPU9の制御出力端子R/Wに接続され、データ出力端子
DIOを入力状態および出力状態に切換える制御入力端子
である。尚、デバイスセレクト入力端子DSに印加される
信号がHレベルのときデータ入力出力端子は有効(動作
状態)となり、Lレベルのとき高インピーダンスとなっ
てデータバスライン11から電気的に分離される構成とな
っている。また、上述したように制御入力端子R/Wに印
加される信号がHレベルのときデータ入出力端子DIOは
出力となり、Lレベルでは入力になるように構成されて
いる。
さらに、PPI15において、CA,CBは共に外部装置からの
割込み信号を受ける割込み入力端子で、それぞれ速度測
定装置7の割込み出力端子CPおよびコンパレータ3の出
力端子MPに接続されている。IRQは、CPU9の割込み入力
端子IRQと接続され割込み要求信号を出力する要求出力
端子である。
そこで、図示してないが、PPI15の内部における割込
み処理機構を説明すると、PPI15の内部は大きくAとB
の二系列からなり、これはいずれも略同一に構成され、
共に8ビットから成るそれぞれのコントロールレジスタ
CRAおよびCRBのLSBを論理“1"にすると外部装置からの
割込みを受けつけて要求出力端子IRQの信号レベルをH
レベルにし、上記LSBを論理“0"にすると該割込みを無
視するいわゆるマスクされた状態になる。
さて、引き続きPPI15において、PA1〜PA4は、入力は
設定された上記A系列のポート端子、PB1〜PB3は出力に
設定された上記B系列のポート端子であり、ポート端子
PA1〜PA4はそれぞれ、コンバータ3の出力端子MP、A/D
コンバータ5のアクノレッジ出力端子AK、SPG6の出力端
子POおよび後述するプリンタ17のデータ要求出力端子RQ
と接続され、またポート端子PB1,PB2およびPB3はそれぞ
れ、SPG6の制御入力端子N/F、A/Dコンバータ5のリセッ
ト入力端子RSTおよびA/Dコンバータ5のスタート入力端
子STRと接続されている。また図示していないが、上記
A系列のポート端子はPA0〜PA7までの8個あり、本実施
例で使用しているのは上述のとおりPA1〜PA4までであ
る。そして、ポート端子PA0〜PA7のデータは、8ビット
から成るポートレジスタPARの各ビットと対応してお
り、このポートレジスタPARを読出すことによってポー
ト端子PA1〜PA4の状態を知ることができる構成となって
いる。また、上記B系列のポート端子に関しても略同一
の構成であり、本実施例ではPB0、PB4〜PB7は使用して
いないが、ポートレジスタPBRに書込んだデータが各ビ
ットに対応してそのままポート端子PB1〜PB3に出力され
るよう構成され、また、図示していないが、PPI15には
アドレスバスライン10の下位4ビットが接続されてお
り、この下位4ビットのアドレス情報によって上記各内
部レジスタCRA,CRB,PAR,PBR等が自動的に選択されるよ
うに構成されている。
また、説明は前後するが、各周辺装置は設計時に固有
のアドレスが割付けられており、例えば、PPI15は、16
進表記でA6×Hなるアドレスが割付けられ、従って、ア
ドレスデコーダ12のアドレス入力端子ADにA6××Hのア
ドレス信号が印加されることによってデコード出力端子
S4がHレベルとなり、さらに上記の下位4ビットのアド
レス情報によってA6×0HはPAR、A6×1HはCRA、A6×2Hは
PBR、A6×3HはCRBを選択するよう構成されている(×印
は任意を意味する)。
次に、16は、数桁の数値表示部および複数種の単位表
示部を持った発行ダイオード等から成るデジタルの表示
器で、この表示器16において、DIはデータバスライン11
に並列接続される8ビットのデータ入力端子、DSは、デ
ータ入力端子DIに印加される信号を内部に取込む制御を
行なう制御入力端子で、この制御入力端子DSがHレベル
になった時点のデータ入力端子DIに印加されているデー
タが表示器16内部に取込まれ、表示される構成となって
いる。尚、制御入力端子DSは、アドレスデコーダ12のデ
コード出力端子S1に接続されている。17は測定データ等
を印字出力するプリンタであり、このプリンタ17におい
て、DIは、データバスライン11に並列接続される8ビッ
トのデータ入力端子、DSは上記データ入力端子に印加さ
れる信号を取込むタイミングを制御する制御入力端子
で、アドレスデコーダ12のデコード出力端子S7と接続さ
れている。RQは一字分の印字が終了するごとにデータ要
求信号を出力するデータ要求出力端子で、PPI15のA系
列のポート端子PA4に接続されている。
尚、上記CPU9〜RAM14までをもって演算手段としての
マイクロコンピュータ18を構成し、このマイクロコンピ
ュータ18とPPI15とをもってタイミング制御手段として
のコントローラ19を構成している。また、アドレスデコ
ーダ12〜プリンタ17が上述の周辺装置である。
第2図は、第1図に示したブロック図の各部の動作波
形を示すタイミングチャートである。
第2図において、(a)は、速度測定装置7の割込み
出力端子CPから出力される割込み信号、(b)はコンパ
レータ3の出力端子MPから出力される動作信号、(c)
はPPI15のポート端子PB1から出力されるSPG制御信号、
(d)はSPG6の出力端子POから出力されるサンプリング
パルス、(e)はPPI15のポート端子PB3から出力される
A/Dスタート信号、(f)はA/Dコンバータ5のアクノレ
ッジ出力端子AKから出力されるアクノレッジ信号、
(g)は、データバスライン11に出力される種々のデー
タ信号のうち、アダプタ8、A/Dコンバータ5のそれぞ
れのデータ出力端子DOから出力されるデータ信号、
(h)はA/Dコンバータ5をリセットするPPI15のポート
端子PB2から出力されるA/Dリセット信号、(i)は増幅
器2の出力波形を模型的に示した測定信号である。20は
動作信号(b)の立上りエッジ、21は同じく動作信号
(b)の立下りエッジ・22はサンプリングパルス(d)
の第1サイクル、23は同第2サイクル、24は最後である
第nサイクル、25〜27は第1,第2,第n番目のA/Dスター
ト信号(e)、28〜30は同様に第1,第2,第n番目のアク
ノレッジ信号(f)、31は速度測定装置7から出力され
る速度データ、32〜34はA/Dコンバータ5から出力され
る測定データ、35はSPG制御信号(c)の立下り部、36
〜38は第1番目〜第n番目のA/Dリセット信号(h)で
ある。t0はパルス状の割込み信号(a)が立上る時点
を示し、t1は動作信号(b)が立上る時点を示し、t2
は第2サイクルのサンプリングパルス23が立上る時点を
示し、t3は上記第2サイクルのサンプリングパルス23
の1サイクルが終る時点を示し、tnは第n番目のサンプ
リングパルス24が立上る時点を示し、tn+1は動作信号
(b)が立下る時点を示している。また、tvは被測定車
両が速度測定装置7の測定に係ってから荷重検出部1の
ロードセル1aまたは1bに(実際には載荷板等の受圧部を
介して)該車両のタイヤが乗り始めるまでの間隙時間で
あり、この間隙時間は上記速度測定装置7の測定位置と
ロードセル1a設置位置とによって決まり、本実施例の場
合は数msになるよう配置してある。tsはサンプリングパ
ルス(d)の1周期、tadは数+μsのA/Dコンバータ5
の変換に要する動作時間、teは200ns程度のデータバス
ライン11上に出力されたデータをCPU9が取込むのに要す
るデータ取込み時間、tmsは被測定車両のタイヤがロー
ドセル1aに乗り始めてから降り終るまでの測定時間であ
る。尚、Vdはコンパレータ3の基準電圧である。この基
準電圧Vdは、理想的には0Vが望ましいが、現実的には誤
動作防止等の理由でわずかな正電圧に設定されている。
また、サンプリングパルス(d)の周期tsは、A/Dコン
バータ7の動作時間tad、測定時間tmsそしてサンプリン
グ定理および測定精度等々の諸要素を総合的に考慮して
決めなければならないが、本実施例では100μs程度と
してある。そして、tmsは、被測定車両の走行速度、車
種、タイヤの接地幅L等によって種々変化するが、仮
に、200msであった場合、ts=100μsとすると理論式に
おけるnはn=2000となりCPU9は2000点の測定データを
取込むことになる。
第3a図〜第3c図は、それぞれマイクロコンピュータ18
およびコントローラ19の動作を示すフローチャートであ
り、第3a図は、割込み信号(a)に起因する割込み(以
下「第1割込み」という)処理動作を示す第1割込み処
理ルーチンのフローチャート、第3b図は、動作信号
(b)に起因する割込み(以下「第2割込み」という)
処理動作を示す第2割込み処理ルーチンのフローチャー
ト、第3c図は、割込みがかからない非割込み時の動作を
示すメインルーチンのフローチャートである。尚、これ
らのフローチャートの構成は動作説明と重複するので省
略するが、前提条件のみを説明しておく。
第1図のブロック図には示してないが、例えばキー・
ボードのようなマン・マシン入力装置がデータバスライ
ン11に接続されており、第3c図下方の「プリント?」な
る条件分岐の動作は、上記キー・ボードからの入力によ
ってなされるものである。
従って、非割込み時においてCPU9は、該キー・ボード
からプリント出力の要求がない限り「プリント出力」動
作を無視して「総和演算(S)」、「S×V=W」、
「表示出力」の各動作を繰返している。また、割込み動
作を用いる理由について述べると、本実施例は上記割込
み動作によらずとも実施可能ではあるが、実時間処理を
要求される部分が多く(詳しくは後述する)、反面製造
コストを考慮すると、マイクロコンピュータ18およびコ
ントローラ19は、比較的動作速度の遅い安価な部品で構
成し、しかも装置全体の部品点数は最小限にとどめるよ
うに構成することが要求され、この両者の要求を満すた
めに、また、プリンタ17のように機械部分を含む、CPU9
の動作速度に比べて停止しているにも等しい遅鈍な周辺
装置とのデータの授受によって、被測定車両の測定チャ
ンスを逸する危険を防止するために、上記割込み動作を
用いる方が種々の利点を生じせしめるからである。
第4図は、ロードセル1a(あるいは1b)が埋設された
状態を示す側断面図である。
第4図において、36は被測定車両の左側車輪(または
右側車輪)のタイヤ、36aはこのタイヤ36の接地部分、3
7は路面、38はこの路面37と上方開口端縁が連接するよ
うに穿設された埋設穴、38aはこの埋設穴38の内周面、3
9は上記接地部分36の長さよりもはるかに短くなされた
ロードセル1a(1b)の受圧部(一般には載荷板と呼ばれ
ている)、40はロードセル本体、41はこの本体40と受圧
部39を連結する連結桿、42はタイヤ36の弾性係数よりも
はるかに小さい弾性係数を持ったゴム等の材料より成る
シーリング材である。尚、このシーリング材42の上面
は、路面37と略同一面と成され、埋設穴38の内周面38a
と密着し、且つ受圧部39の上面および側面とも密着する
ように成され、埋設穴38の上方開口を密封するように構
成されている。
上述のように構成された本実施例の動作を、第3a図,
第3b図,第3c図に示すフローチャートを中心に説明す
る。
まず、第3c図の「START」からCPU9が起動され、「割
込みをマスク」でPPI15のコントロールレジスタCRA,CRB
のLSBを論理“0"にセットして割込みを一時的に阻止
し、「初期化動作」に移る。この「初期化動作」では、
RAM14に対するメモリチェックを始めとする、いわゆる
マイクロコンピュータ18の自己チエック、RAM14内の各
種データを格納するメモリ領域の割付けおよび初期値の
設定、PPI15の上記CRA,CRBおよびポート端子PB1〜PB3、
PA1〜PA4の出力、入力の設定、A/Dコンバータ5の初期
化(リセット)等が実行される。「マスクを解除」で、
先にセットしたコントロールレジスタCRAのみのLSBを論
理“1"に再セットして割込み入力端子CAに対する割込み
阻止を解除する。これらの三つの動作は起動時のみしか
行なわれず、上記「マスクを解除」の後は、CPU9が第3c
図示のメインルーチンのいずれの動作にかかわらず、割
込み信号(a)による割込み動作が可能になる。次に、
CPU9は「総和演算(S)」の演算動作を実行し、引続き
「S×V=W」の演算動作で真の輪重値Wを求め、「表
示出力」で表示器16にその真の輪重値Wおよび単位等を
表示する。「プリント?」では上述したように図示して
いないキー・ボードからのプリント要求があれば、次の
「プリント出力」でプリンタ17を動作させ、上記要求が
なければNOのループで「総和演算(S)」にもどりこの
ループを無限に繰返している。また、「プリント出力」
の動作後も上記「総和演算(S)」にもどり同じ動作を
繰返す。尚、今、この時点で表示器16に表示される内容
は、データが何もない初期状態なので全桁0を表示して
いる。
ここで、CPU9が周辺装置あるいは一部の外部装置とデ
ータを授受する具体的な動作を、PPI15を例にとって説
明しておく。まず、CPU9は、予め割付けられた各周辺装
置あるいは一部の外部装置の固有アドレス、すなわちPP
I15の場合はA6××Hであり、例としてA6×2Hなるアド
レス信号をアドレス出力端子ADからアドレスバスライン
10に出力する。このアドレス信号の上位8ビットはアド
レスデコーダ12のアドレス入力端子ADに印加され、デコ
ードされてデコード出力端子S4の信号がHレベルにな
る。これによってPPI15のデバイスセレクト端子DSにH
レベルの信号が印加されて、データ入出力端子DIOが動
作状態となりデータバスライン11と電気的に接続され
る。さらに上記アドレス信号の下位4ビットによって内
部のポートレジスタPBRが選択される。一方CPU9は、上
記アドレス信号が確定した後にデータ入出力端子DIOか
ら所定のデータ、例えば16進表記で18Hのデータを出力
し、制御出力端子R/WをLレベルにすることによって、
上記データ18HがポートレジスタPBRに書込まれ、その結
果ポート端子PB3とPB4がHレベルとなる。以上がCPU9の
周辺装置および一部の外部装置に対する書込み動作であ
る。
また、次に、アドレス信号A6×0Hをアドレスバスライ
ン10に出力し、制御出力端子R/Wの信号レベルをHレベ
ルにすることによって、ポートレジスタPARの内容(す
なわちポート端子PA1〜PA4に印加されている信号レベ
ル)がデータバス11にPPI15のデータ入出力端子DIOから
出力され、これをCPU9が自己の入出力端子DIOから取込
むことによってポート端子PA1〜PA4の状態を知ることが
できる。以上がCPU9の読取り動作である。
尚、CPI9の上記書込み動作、読取り動作は、PPI15以
外の周辺装置等においても基本的には同一である。ただ
し、ROM13、A/Dコンバータ5、アダプタ8は、データバ
スライン11に対して出力するのみの機能しか持たないの
でCPU9からの書込み動作は無視される。また、表示器1
6、プリンタ17は、入力のみの機能しか持たないので、C
PU9からの読取り動作に対しては反応しない(厳密にい
えば、CPU9はデータバスライン11上の無意味なデータを
取込む)。
さて、本実施例の要部である割込み動作の説明をす
る。先にも述べたようにCPU9は、上述のキー・ボードか
ら所定の入力がない限りメインルーチンの演算動作と表
示出力を繰返しているが、ここで、被測定車両が速度測
定装置7の測定点(ロードセル1aの直前の位置)にさし
かかると、該速度測定装置7が自動的に起動し、被測定
車両の走行速度を測定する。そして速度測定終了後、時
点t0にて割込み出力端子CPからパルス状の割込み信号
(a)を出力すると同時に出力端子DOから速度データ31
を出力する。PPI15の割込み入力端子CAに入力された上
記割込み信号(a)は、コントロールレジスタCRAが非
マスク状態なので、要求出力端子IRQからCPU9に対する
割込み要求信号として出力される。CPU9は、この割込み
要求信号の立上りエッジで割込み動作を開始し、第3a図
に示す第1割込み処理ルーチンへと分岐する。この第1
割込み処理ルーチンは、「START」から始まり、次の
「速度データ(V)格納」では、アダプタ8から出力さ
れる速度データ31を取込み時間teの間に取込み、RAM14
内の所定のメモリエリアに格納する(以下このデータを
「V」なる記号をもって表記する)。
次に、「マスク切換え」でPPI15のコントロールレジ
スタCRAのLSBを論理“0"にセットして第1の割込みマス
クし、コントロールレジスタCRBのLSBを論理“1"にセッ
トして、第2の割込みに対応できるように準備する。そ
して「RTI」でCPU9はメインルーチンの割込み分岐した
直後の動作に復帰する。
一方、上記被測定車両は、そのまま進行を続け、ロー
ドセル1aにさしかかると、つまり該被測定車両のタイヤ
がロードセル1aに乗り始めた時点からロードセル1aが上
記タイヤの線分力に比例した測定信号(i)としてのア
ナログ電圧を発生し、このアナログ電圧は増幅器2に入
力され、所定量増幅されてコンパレータ3とA/Dコンバ
ータ5のアナログ入力端子AIに入力される。第2図に示
すように、コンパレータ3においては、測定信号(i)
が、基準電圧Vdを超えた時点t1から動作信号(b)が
立上り部20で示すように立上る。一方、PPI15の割込み
入力端子CBに印加された動作信号(b)の立上り部20
は、コントロールレジスタCRBが非マスク状態なので、
割込み要求信号が要求出力端子IRQから出力されてCPU9
の割込み入力端子IRQに入力されるため、CPU9は第2割
込み処理ルーチン(第3b図)に割込み分岐する。この第
2割込み処理ルーチンは、「START」から始まり、最初
のみ「SPGスタート」と次の「A/Dスタート」を同時に実
行する。すなわち、CPU9は、12HなるデータをPPI15のポ
ートレジスタPBRに書込み、その結果、ポート端子PB1と
PB3の信号がHレベルとなってPSG6およびA/Dコンバータ
5が起動される。引続きCPU9は、02Hなるデータを上記P
PI15のポートレジスタPBRに書込み、第2図に示す第1
番目のA/Dスタート信号25のようにパルス状の出力信号
を生成する。尚、ポート端子PB1の信号はHレベルを保
持したままである。次に「PPI読取り」でCPU9はPPI15の
ポートレジスタPARを読取り、ポート端子PA2の信号レベ
ル、すなわちA/Dコンバータ5の第1番目のアクノレッ
ジ信号28がアクノレッジ出力端子AKから出力されたか否
かをチェックする。そして、次の「A/D終了?」の条件
分岐では、アクノレッジ信号(f)がHレベルになるま
で、つまり第1番目のアクノレッジ信号28と出逢うまで
NOのループを繰返している。動作時間tadの後、上記第
1番目のアクノレッジ信号28を検出すると、「A/Dデー
タ読取り」に写り、CPU9は所定のアドレス信号を出力し
てアドレスデコーダ12のデコード出力端子S5の信号をH
レベルにし、A/Dコンバータ5の出力端子DOを動作状態
にして、第1回目のサンプリング、すなわち第1番目の
線分力(理論の説明で示したX1)である第1番目の測
定データ32を取込み時間teの間に取込み、RAM14内の所
定のメモリエリアに格納する。次に「A/Dリセット」
で、ポート端子PB2の信号Hレベルにし、すぐに(数μ
s)Lレベルとして、第1番面のリセット信号36を発生
させてA/Dコンバータ5をリセットする。そして「PPI読
取り」でポート端子PA1〜PA4の信号レベルを読取り、
「測定終了?」では、ポート端子PA1に入力されている
作動信号(b)のレベルをチェックし、Lレベルであれ
ばYESに分岐し、Hレベルであれば、次に移る。次の「S
PG=“0"」では、ポート端子PA3、すなわちサンプリン
グパルス(d)の第1サイクル22内のレベルの変化をチ
ェックし、Hレベルであれば再度「PPI読取り」にもど
り同じ動作を繰返す。サンプリングパルス(d)の第1
サイクル22のLレベルの部分に出逢うと、次の「PPI読
取り」に進み、上記と同様の「測定終了?」のチェック
を行ない、動作信号(b)がLレベルであればYESに分
岐する。また、次の「SPG=“1"?」では、上記「SPG=
“0"」でサンプリングパルスの(d)の第2サイクル22
の立下りを検出したので、今度は立上り、すなわち第2
サイクル23の開始時点t2を検出せんとしている訳であ
る。この開始時点t2を検出するまで、NOのループを繰
返すのも上述と同様である。上記時点t2にて第2サイ
クル23の立上りを検出すると、再び「A/Dスタート」に
戻り、CPU9は12HなるデータをポートレジスタPBRに書込
み、数μs後02HなるデータをポートレジスタPBRに書込
んで、第2番目のA/Dスタート号26をポート端子PB3が出
力してA/Dコンバータ5を動作させる。以下、第1回目
のサンプリングと同様の動作を繰返す。そして、数n番
目の測定データ34(理論の説明におけるXn)を取込ん
で、第n番目のA/Dリセット信号38を出力し、サンプリ
ングパルス(d)の第nサイクル24の立下りを検出し、
次のサイクルの立上りを検出せんと、「SPG=“1"?」の
NOのループを繰返しているが、しかる後、非測定車両の
タイヤがロードセル1aから降りかかり、コンパレータ3
に入力される測定信号(i)の振幅が基準電圧Vd以下に
なった時点tn+1で動作信号(b)は立下り部21で示す
ように立下り、CPU9は上記「SPG=“1"?」のNOのループ
内の「測定終了?」の条件分岐で動作信号(b)の立下
り21を検出してYESに分岐する。そして「SPGストップ」
では、00HなるデータをポートレジスタPBRに書込み、ポ
ート端子PB1をLレベルにしてSPG制御信号(c)の立下
り部34で示すように立下げ、SPG6の動作を停止させる。
そして、「準備動作」でPPI15のコントロールレジスタC
RAを非マスク、同CRBをマスク状態にセットして次回の
測定に備え、最後に「RTI」でメインルーチンの割込み
分岐した直後の動作に復帰する。
さて、第3c図メインルーチンに復帰したCPU9の動作
は、仮に「表示出力」に復帰したとすると、まだ、演算
動作を実行していないので、上述したように表示器16の
全桁に0を表示して「プリント?」に進み、特定の入力
がなければ「総和演算(S)」に戻り、ここで第2割込
み処理ルーチン(第3b図)において格納した第1回目〜
第n回目までの測定データ32〜34、すなわち理論式にお
けるX1〜Xnの総和ZXi(これを「測定荷重」と称しSと
表記する)を計算し、その結果をRAM14の所定のメモリ
エリアに格納する。次の「S×V=W」においては、RO
M13に予め格納されているサンプリング周期tsおよびロ
ードセル1aの検出器幅l等のデータから理論式(24)に
よって定数Kを求め、先に求めた測定荷重Sと既に格納
されている速度データVと上記定数Kとを乗算して真の
輪重値Wを求める。尚、理論式(24)中の定数kは、ロ
ードセル1aを構成するひずみゲージのゲージ率および増
幅器2の増幅度等から決定される定数である。
また、理論の説明における時間間隔tは、第2図のタ
イミングチャートに示したサンプリング同期tsに対応す
る。また上記「S×V=W」における乗算は、理論式
(29)に基づくものであり、本実施例はn11,n2=n
と置いた場合に相当する。そして、このように求められ
た真の輪重値を次の「表示出力」で表示器16に表示し、
「プリント?」で上述のキー・ボードによるプリント要
求の入力があれば「プリント出力」を実行し、また上記
要求がなければ直接「総和演算(S)」に戻り、同じ演
算と表示の動作を繰返す。尚、本実施例においては、第
2図の測定時間tms内でのみ線分力の測定(サンプリン
グ)を行なうように構成されているが、式(29)の意味
することは、上記測定時間tms内でサンプリングのみな
らず、この測定時間tms外においてもサンプリングが可
能であるということである。また理論の説明において、
a>lの場合、少なくとも測定間隔a内で線分力の分布
は一様であると仮定したが、実際にはa>lの領域に入
ることはないのである。なぜならば、a=lのときの測
定回数をn0としてa>lおよびa<lのときの測定回
数をnとすると、n0=L/l、n=(L/ts)・Vが成立つ
から、ここで、ts=100μs、L=0.3m、l=0.03mとす
ると、n0=10、そして被測定車両が仮にV=3Om/s(約
108km/h)の猛スピードで検出部1上を通過したとして
も(通常は10〜20km/h)、せいぜいn=100であり、n0
<nを維持していることからa<lの範囲であることが
わかり、現実問題として上記仮定の下でのみ成立してい
たa>lの領域は実現し得ないのである。従って、実現
に輪重測定のすべては、線分力の分布に何ら理論的拘束
条件が与えられていないa<lの領域が行ない得るので
ある。このことから、つまり線分力の分布に何ら仮定
(拘束条件)が与えられていないことから、従来例のよ
うに軸重波形の立上り、立下り部分を誤差発生の不要
(有害)部分として特別な操作を加える必要もなく、ロ
ードセル1aが検出する線分力を素直に取込み、その緩和
を求めればよいのである。
また、従来例の致命的欠点であったタイヤの接地幅L
の変化による測定理論の崩壊も、本理論および本実施例
では確実に防止できるのである。すなわち、従来例の場
合は、被測定車両の軸重を求めるために、まず、タイヤ
の平均荷重を求めるのに対して、本発明の場合は線分力
の総和を求めることから、平均値を求めるための測定区
間を知る必要がない、従って、タイヤの接地幅Lがいか
なる量であっても測定および演算にはまったく影響しな
いのである。尚、測定時間(区間)tmsを知りたいとき
にはサンプリング周期tsを動作信号(b)のHレベルの
期間について加算することによって求め得る。
さらに、本発明においては、線分力をロードセル1aに
よって検出することから、軽量車両から重量車両まで、
一種類のロードセル1aで対応できる利点を有している。
つまり、例えば重量500kgの車両と10tの車両を重量比で
とらえるならば、1:20であり、ロードセル1aの測定範囲
は500kg〜10tでなければならないが、タイヤの接地圧力
の比はせいぜい1:4〜1:5程度であり、ロードセル1aの測
定範囲は、500kg〜2.5t程度で済むのである。換言すれ
ば、500kg〜2.5tの測定範囲を有するロードセル1aによ
って500kg〜10tまでの車両重量の測定が可能となるとい
うことである。
また、マイクロコンピュータ18およびコントローラ19
に関して、例えばCPU9は、動作速度(クロック周波数)
が2MHz程度であれば、500円前後の価格で市販されてい
る現在(PPI15も同様)、マイクロコンピュータ18およ
びコントローラ19は、コスト的に見ればもはや単なる1
個の部品にすぎず、極めて安価にして、且つROM13に格
納されている制御プログラム(動作順序)を変更するだ
けで、マイクロコンピュータ18およびコントローラ19の
動作を自在に変更できる柔軟正を持った装置として構成
できる。従って、従来例(特に特公昭53-23099号)のよ
うに個別部品によるアナログ演算に比べると、演算精度
を1桁向上させるためのコストアップは皆無に等しく、
2000個程度のデータを処理するには、上記マイクロコン
ピュータ18は実用上十分な処理能力を有し、従来技術の
項にあるように、コンピュータを用いる構成が経済的な
負担になることはなく、むしろ今日においては高精度の
アナログ回路に比べれば同程度の精度ではるかに安価に
構成できる。
次に、第4図に示す実施例の作用について説明する。
シーリング材42は、タイヤ36の弾性係数よりもはるかに
小さい弾性係数を有する弾性部材で構成されているか
ら、タイヤ36のシーリング材42に対する接地圧力は、そ
のまま受圧部39に伝達されるので、正しい線分力を受圧
でき、さらに埋設穴38の上方開口端を密封しているの
で、泥、水、土砂等の異物が埋設穴38に侵入することが
なく、ロードセル本体40の性能維持、すなわち測定精度
の維持が可能になる。
尚、本発明は、上述の実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施が可能であ
る。
例えば、左側車輪用のロードセル1aと右側車輪用のロ
ードセル1bとは、それぞれ独立の系列にしなくとも、高
い測定精度が要求されない場合は、上記ロードセル1a,1
bの出力の和をとる構成にしてもよい。
また、CPU9の測定動作の起動は、割込みによることな
く、PPI15を常時監視する、いわうるポーリングの手法
によってもよい。
また、サンプリングパルス(d)のデューティ比は1/
2に限ることなく、A/Dコンバータ5およびCPU9の動作速
度によって1/2以外に設定してもよい。
また、被測定車両の速度測定は、1回に限ることなく
測定点を該被測定車両の進行方向に対して、手前直前、
ロードセル1a上、ロードセル1aから外れた直後の3点に
増して、その平均値をとるようにしてもよい。この場
合、理論の説明において測定中に走行速度は変化しない
とした仮定が緩和される。
また、線分力を測定する期間は、動作信号(b)がH
レベルになっている区間に限ることなく、上記動作信号
(b)がHレベルに立上る手前とLレベルに立下った後
を含めてもよい。この場合、コンパレータ3のわずかな
正電圧に設定された基準電圧Vdによる微小な時間誤差を
除去することができる。
さらにまた、荷重検出部1の構成としては、第4図に
示したものに限らず、第10a図、第10b図に示したもので
あってもよい。
(e) 効果 以上詳述したように本発明によれば、安価にして小
型、簡略な構成で、被測定車両のタイヤの接地幅に関係
なく、また上記タイヤの接地圧力が一様に分布していな
い場合でも正確な輪重を測定し得、さらに重量測定範囲
の狭い検出器をもって軽量車両から重量車両までの広い
重量範囲の測定に対応し得、走行車両の輪重測定装置の
性能向上に多大な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る走行車両の輪重測定装置の一実
施例の構成を示すブロック図、第2図は、第1図の各部
の動作波形を示すタイミングチャート、第3a図〜第3c図
は、本発明に用いられるマイクロコンピュータおよびコ
ントローラの動作手順を示すフローチャートで、第3a図
は、第1割込み処理ルーチン、第3b図は、第2割込み処
理ルーチン、第3c図は、メインルーチンのフローチャー
ト、第4図は、本発明に係るロードセルの埋設状態を示
す側断面図、第5図〜第7図は、本発明の理論を説明す
るための説明図で、第5図は、線分力と輪重の関係を示
す説明図、第6図は、測定間隔aが検出器幅lよりも短
かい場合の線分力の検出を示す説明図、第7図は、測定
間隔aが検出器幅lよりも長い場合の線分力の検出を示
す説明図、第8図〜第13図は、従来例を示す図で、第8
図は、検出器幅lがタイヤ接地幅Lよりも小さい場合で
あり、第9図は、検出器幅lがタイヤ接地幅Lよりも大
きい場合の、各輪重波形の発生を模型的に示す説明図、
第10a図および第10b図は、検出器幅lがタイヤ接地幅L
よりも小さい型式の輪重検出部の構成を示す断面図、第
11図は、輪重検出部の特性を示すグラフ、第12図は、輪
重出力の積算方法を示す説明図、第13図は、ブロック図
である。 1……荷重検出部、1a……左側車輪用ロードセル、1b…
…右側車輪用ロードセル、1c……接続箱、2……増幅
器、3……コンパレータ、4……ブリッジ電源、5……
A/Dコンバータ、6……サンプリングパルス発生器(SP
G)、7……速度測定装置、8……アダプタ、9……中
央演算処理装置(CPU)、10……アドレスバスライン、1
1……データバスライン、12……アドレスデコーダ、13
……ROM、14……RAM、15……入出力装置(PPI)、16…
…表示器、17……プリンタ、18……マイクロコンピュー
タ、19……コントローラ、36,42……タイヤ、37,43……
路面、38……埋設穴、39,46……受圧部、40……ロード
セル本体、42……シーリング材、L……接地幅、l……
検出器幅、a……測定間隔。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速道路の料金所等における走行車両の輪
    重測定方法において、被測定車両のタイヤの分布接地圧
    力を検出する検出器を走行路内に設置すると共に該被測
    定車両の走行速度を測定する速度測定手段を上記検出器
    の近傍に設置し、上記被測定車両のタイヤがほぼ上記検
    出器に乗り始めた時点からほぼ降り終る時点に亘って上
    記タイヤの幅方向の線分力を上記検出器により所定の時
    間間隔をもって時分割で測定し且つその各々の測定デー
    タを加算演算して測定輪重値を求め、一方、前記被測定
    車両の走行速度を前記速度測定手段によって測定し、上
    記測定輪重値に上記走行速度の測定データを乗ずること
    によって真の輪重値を求めることを特徴とする走行車両
    の輪重測定方法。
  2. 【請求項2】高速道路の料金所等に設置する走行車両の
    輪重測定装置において、横幅が左右両輪の内側間隔より
    短く車両走行方向の長さがタイヤの接地幅の前後方向の
    長さより短く形成された受圧部とこの受圧部によって受
    ける被測定車両のタイヤの分布接地圧力に対応したアナ
    ログ電気信号を出力する検出器から成る荷重検出部と、
    この荷重検出部の受圧部に上記被測定車両のタイヤが乗
    り始める時点と降り終る時点を前記アナログ電気信号の
    立上りおよび立下りによって検出する動作点検出手段
    と、上記アナログ電気信号を上記タイヤの幅方向の線分
    力として所定の時間間隔で分割する時分割手段と、この
    時分割された上記アナログ電気信号を上記の時分割ごと
    にデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換手段
    と、当該被測定車両の上記荷重検出部近傍を通過する際
    の走行速度を測定する速度測定手段と、上記各々の線分
    力をすべて加算し、この加算結果に上記速度測定手段に
    よって得られる走行速度を乗じる演算手段と、上記アナ
    ログ/デジタル変換手段、上記時分割手段および上記速
    度測定手段の各々の動作タイミングを制御するタイミン
    グ制御手段とから構成されたことを特徴とする走行車両
    の輪重測定装置。
  3. 【請求項3】演算手段は、アナログ/デジタル変換手段
    から出力される線分力データおよびアダプタを介して速
    度測定手段から得られる速度データを一時格納するRAM
    と、各検出器ごとの上記線分力データの総和演算をして
    測定輪重値を求め、この測定輪重値に上記速度データを
    乗じて真の輪重値を求める演算を実行するCPUと、これ
    らの演算手順が上記CPUの動作順序として予め格納され
    ているROMと、上記CPU、上記RAM、上記ROM、上記アナロ
    グ/デジタル変換手段および上記アダプタの出力端がそ
    れぞれ並列接続されるデータバスラインと、上記RAM、
    上記ROMおよび上記両手段のいずれか1つに対して上記
    データバスラインの使用を許可する信号を出力するアド
    レスデコーダと、上記CPU、上記RAM、上記ROMおよび上
    記アドレスデコーダがそれぞれ並列接続されるアドレス
    バスラインと、上記データバスラインの上記CPUに対す
    る入力および出力の方向を制御する制御信号線とから成
    る特許請求範囲第2項記載の走行車両の輪重測定装置。
  4. 【請求項4】タイミング制御手段は、アナログ/デジタ
    ル変換手段および動作点検出手段からの状態信号、時分
    割手段からの出力信号および該動作点検出手段からの割
    込み信号がそれぞれ入力され該割込み信号の阻止が可能
    な入出力装置と、上記割込み信号を生成源としてこの入
    出力装置から出力される割込み要求信号によって、上記
    時分割手段、上記アナログ/デジタル変換手段の起動・
    停止あるいは該アナログ/デジタル変換手段から出力さ
    れる線分力データの取込み等の割込み動作によるタイミ
    ング制御を上記入出力装置を介して実行するCPUと、こ
    のCPUの上記割込み動作の動作順序等が予め格納されて
    いるROMと、上記入出力装置、上記アナログ/デジタル
    変換手段および上記ROMと上記CPUとのデータ授受のため
    に各々並列接続されるデータバスラインと、このデータ
    バスラインに接続されている各装置および各手段のいず
    れか1つに対して該データバスラインの使用を許可する
    信号を出力するアドレスデコーダと、上記CPU、上記ROM
    および上記アドレスデコーダがそれぞれ並列接続される
    アドレスバスラインと、上記データバスラインの上記CP
    Uに対する入力および出力の方向を制御する制御信号線
    とから成る特許請求範囲の第2項記載の走行車両の輪重
    測定装置。
  5. 【請求項5】検出器は、上方開口端縁が路面と連接する
    筒状埋設穴に埋設され、該上方開口がタイヤの弾性係数
    よりもはるかに小さい弾性係数を有するゴム等のシーリ
    ング材で密封され、このシーリング材を介して上記タイ
    ヤの分布接地圧力を受圧するように構成されている特許
    請求範囲第2項記載の走行車両の輪重測定装置。
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