JP2524798B2 - 波長変調型多点サンプリング分光方法及び分光器 - Google Patents

波長変調型多点サンプリング分光方法及び分光器

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JP2524798B2 JP63042586A JP4258688A JP2524798B2 JP 2524798 B2 JP2524798 B2 JP 2524798B2 JP 63042586 A JP63042586 A JP 63042586A JP 4258688 A JP4258688 A JP 4258688A JP 2524798 B2 JP2524798 B2 JP 2524798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、分光器を用いる分光分析において、目的と
する光の波長とその極近傍の複数の波長を同時に測定す
る分析方法及びその方法を具体化するための分光器に関
するものである。例えば、発光分光分析において目的元
素の発光スペクトルとバックグランド発光とを分離して
測定して、バックグランド補正を行う場合に、発光スペ
クトルの測定と同時に、バックグランド発光としてその
極近傍の複数の波長を検出することで精度よくバックグ
ランド補正を行うことのできる分光法及び分光器に関す
るものである。
(従来の技術) 分光分析において、測定を目的とする発光、吸光また
は螢光スペクトルのピークに対し、ある連続的なバック
グランドスペクトルが同じ波長の位置に重なって存在す
る場合、目的のピークとバックグランドスペクトルを分
離して正味のピーク強度測定する必要がある。
この様な測定のために用いられる従来の分光器には、
高速スキャン型の分光器、スリット移動型の分光器、石
英板と光軸とのなす角度を連続的に変化させて波長変調
を行う分光器、また、検出器としてマルチチャンネルプ
レートを用いる分光器などがある。高速スキャン型の分
光器では、グレーティングやプリズムなどの分光素子を
素早く動かして検出器に入射する波長を迅速に走査する
ことによりスペクトルを測定するものであり、比較的長
い波長領域を測光する場合に有効である。ただし、この
分光器では一回の波長走査に要する時間が長く、短時間
内での繰り返し測定には不向きである。スリット移動型
の分光器では、検出器(光電子倍増管など)の感光面に
光が当たる範囲で、出口スリットを波長軸の方向に動か
し、中心波長に対して狭い範囲のスペクトルを測定する
ことができる。石英板と光軸とのなす角度を変化させて
波長変調を行う分光器では、光軸を含む面を横切り、か
つ、その面に対して垂直な位置関係を維持しながら石英
板を回転させ、石英板の面と光軸とのなす角度を変化さ
せることによって光路長を変化させて波長変調を行う。
通常中心波長に対して±2nm位の範囲のスペクトルを測
定することができる。しかし、この分光器では石英板と
光軸とのなす角度が連続的に変化するために、シグナル
レベルの低い場合には、測定時間の短縮のために石英板
の回転速度を高めるには限度があり、また、何点かの特
定の波長だけをとびとびに測定することはできない。検
出器としてマルチチャンネルプレートを用いる分光器で
は、小さな半導体受光素子を並べたマルチチャンネルプ
レートを分散された光の波長軸方向に設置し、分散され
た光を同時に検出してスペクトルを測定することができ
る。並べられた半導体受光素子が有限な大きさを持ち有
限な間隔で並べられていることから、高分解のを得るた
めには分解能のよい大型の分光器で広範囲に分散された
光がマルチチャンネルプレートに入射するようにする必
要がある。しかし現在、マルチチャンネルプレート自体
が非常に高価であり、大型の分光器にその制御機構まで
含めて取り付けると、装置としては大掛かりで高価な分
光器となる。
(発明が解決しようとする課題) マルチチャンネルプレートを用いる分光器を除く上述
の従来法は、波長走査に要する時間が長い、極狭い波長
領域内で特定波長だけをとびとびに測定できない、短時
間内の繰り返し測定の際の高精度測定が難しい、などの
点から、シグナルレベルが低く、かつ、短時間の間に経
時変化をするような系を短時間で測定することは難し
い。例えば、石英板を回転させて波長変調を行う分光器
を用いて転炉内からの発光スペクトルを測光する場合、
シグナルレベルが低いことから、明瞭なスペクトルを得
るには、石英板を10Hzで回転させながら60秒の積算時間
を必要としている。ここにおいて、石英板の回転速度を
10倍の100Hzにした場合、石英板の回転による波長の変
化が連続的に起こることと、シグナルレベルが低いこと
のために、測定精度が低下し、現システムで得られるス
ペクトルと同程度の明瞭なスペクトルを得るためには積
算回数を10倍にすることが必要となり、結局、測定時間
は石英板の回転速度を10倍にしても変わらない。この様
に、これらの分光器では短時間内で目的の発光とバック
グランド発光とを同時に測定することは難しい。
マルチチャンネルプレートを用いる分光器は、上述の
ような測定においてもっとも有効な分光器ではあるが、
装置自体が大がかりで高価な分光器であるために、一般
的に普及した装置ではない。
本発明は、前述のようなシグナルレベルが低く、か
つ、短時間の間で経時変化するような系においても、目
的とする光の波長とその近傍の複数の波長を短時間内に
簡便に測定することを目的になされたものである。
(課題を解決するための手段) 前述のような事情から、本発明は、分光器による分光
を行う際に、入口スリットと出口スリットの間の光軸上
に段階的に光路長を変化させる素子を設置し、光路長を
変えることで検出器に入射する光の波長を変化させ、そ
の変化に同期して信号を採ることで、目的とする光の波
長とその近傍の複数の波長を検出するための分光方法及
び分光器を開発したもので、その要旨とするところは下
記のとおりである。
(1)分光器による分光を行う際、入口スリットと出口
スリットの間の光軸上に、屈折率、材料の厚さ、また
は、材料と光軸とのなす角度が異なるN+1個(Nは目
的とする光の波長の近傍の検出すべき波長の数で、2以
上の整数)の材料部から構成される素子を設置し、当該
素子を回転させて光学的に性質の異なった素子の各構成
部分が順次光軸を通過することで当該素子以降の光路長
を変化させ、分光素子において分散されて検出器に入射
する光の波長を変えて、その変化と同期させて信号を採
ることで、目的とする光の波長とその近傍のN個(Nは
前記の意味を有する)の波長を検出することを特徴とす
る波長変調型多点サンプリング分光方法。
(2)目的とする光の波長に対して透明でかつ光学的に
性質が異なる材料を組み合わせたプレートを入口スリッ
トから出口スリットまでの間の光軸上に設置し、当該プ
レートを回転させる機構を有し、当該プレート以降の光
路長が変化した光を分散する分光素子と、光路長の変化
に同期して信号を検出するための検出器を備えた波長変
調型多点サンプリング分光器。
光路長を段階的に変化させる素子としては、光学的性
質の異なるN+1個の材料を組み合わせた素子を用い
る。素子の形状としては円盤状にしたものが扱いやす
い。素子の光学的性質が異なるN+1個の構成部分の組
合せとしては、例えば石英板と素通し部分の組合せ、屈
折率の異なる材料の組合せ、厚さの異なる材料の組合
せ、または、各材料と光軸との成す角度が異なるように
する組合せなどを用いる。上述の素子を光軸とある特定
の角度(0度から90度)になるようにして入口スリット
から出口スリットの間の適当な位置に、(例えば入口ス
リットの直後が実際には設置しやすい)光軸をよぎるよ
うに設置する。
第1図に本発明を実施するための光路長を変化させる
素子の一例を示す。本例の素子は四枚の厚さの異なる石
英板と一カ所の素通し部分とからなっている。この素子
を各構成部分が順次光軸をよぎるように回転させ、その
回転に同期させて信号を採ることで、測定を目的とする
光の中心波長を含め、その近傍の五点の波長を測定する
ことができる。ある一つの素子の構成部分が光軸をよぎ
っている間に、それに対応する波長位置で測定される光
の強度を積算して信号とすることができることから、強
度の弱い信号でも段階的に波長変調しながら測定するこ
とができる。素子の各構成部分の大きさやその回転を変
えることにより、測定時間や積算の時間を調整すること
ができる。
(作用) ある一定の屈折率を持つ媒体、例えば空気などの中を
進む光が、屈折率の異なる他の媒体の中へ0度より大き
く90度より小さい角度で入射する場合、光は屈折されて
その光路を変化させる。分光器の中で光軸上に空気と屈
折率の異なるものとして、例えば、石英板を設置した場
合、上述の現象を分光的に見ると、分光器に入射した光
が石英板を通過する際に二回の屈折を受けてその光路長
を変化させたという現象になって現れる。その結果、測
定される光の波長は石英板がない場合の波長に対して長
波長側もしくは短波長側にずれた波長になる。第2図
に、分光器内における上述の現象を概念的に示した。本
図中において、破線は石英板がない場合の光路を示して
おり、実線は石英板を通過したことにより屈折した後の
光路を示している。本図から明らかなように、光は石英
板で屈折した結果、検出器には石英板がない場合とは異
なる波長の光が入射することになる。本発明では光路長
を変化させる程度の異なる素子を光軸上に設置すること
により、この効果を利用して、測定の目的とする光の中
心波長とその近傍の±数nmの波長の光とを測定するもの
である。
(実施例) 第1図に示したような光路長変化用素子を取り付けた
50cmの分光器(逆線分散0.8nm)を用いて転炉内からの
発光スペクトルの測定を行った。光路長変化用素子は、
円盤の直径が80mmで、素通しの部分及び厚さがそれぞれ
2mm,5mm,7mm,10mmの四枚の石英板を組み合わせたもので
ある。この素子を光軸に対して75度の角度で入口スリッ
ト直後に設置した。この測光系では、素通しの部分に対
応する波長の光に対し、それぞれ+0.25nm,+0.6nm,+
0.85nm,+1.2nmだけずれた波長位置での光を測定でき
る。第3図に転炉内からの鉄の386nm発光スペクトル近
傍のスペクトルを示したが、鉄の発光線の位置(図中
番の位置)に5mmの石英板を通過した光が一致するよう
に調整すると、第3図中の番号の位置には素通しの部
分を通過した光、の位置には2mmの石英板を通過した
光、の位置には7mmの石英板を通過した光、の位置
には10mmの石英板を通過した光がそれぞれ対応する。そ
こで、この光路長変化用素子を10Hzで回転させ、それぞ
れ通過する波長の光と同期して光強度を測定すること
で、転炉内から発光している信号強度の弱い鉄の発光に
ついても、発光ピーク位置での光の強度とバックグラン
ドの位置での光の強度を測定した。
(発明の効果) 本発明はシグナルレベルが低く、かつ、短時間の間で
経時変化をしてしまうような系においても、測定を目的
とする光の波長とその近傍の複数の波長を短時間内に簡
便に測定することができ、分光器を用いる分光分析にお
いて測定精度を向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施する際に用いる光路長を変化させ
る素子の一例を示す模式図である。 第2図は本発明を用いた分光器における波長変化の様子
とその変化によって中心波長近傍の波長の光を測定でき
ることを示す概念図である。 第3図は転炉内から発光する鉄の発光スペクトルであ
る。 図中の各番号は、本実施例で測定される波長位置を示し
たものである。 1……光路長変化用素子、2……モーター、3……支
柱、4……素通しの部分、5……2mmの石英板、6……5
mmの石英板、7……7mmの石英板、8……10mmの石英
板、9……分光器、10……入射光、11……入口スリッ
ト、12……中心波長、13……ミラー、14……グレーティ
ング(分光用素子)、15……検出器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分光器による分光を行う際、入口スリット
    と出口スリットの間の光軸上に、屈折率、材料の厚さ、
    または、材料と光軸とのなす角度が異なるN+1個(N
    は目的とする光の波長の近傍の検出すべき波長の数で、
    2以上の整数)の材料部から構成される素子を設置し、
    当該素子を回転させて光学的に性質の異なった素子の各
    構成部分が順次光軸を通過することで当該素子以降の光
    路長を変化させ、分光素子において分散されて検出器に
    入射する光の波長を変えて、その変化と同期させて信号
    を採ることで、目的とする光の波長とその近傍のN個
    (Nは前記の意味を有する)の波長を検出することを特
    徴とする波長変調型多点サンプリング分光方法。
  2. 【請求項2】目的とする光の波長に対して透明でかつ光
    学的に性質が異なる材料を組み合わせたプレートを入口
    スリットから出口スリットまでの間の光軸上に設置し、
    当該プレートを回転させる機構を有し、当該プレート以
    降の光路長が変化した光を分散する分光素子と、光路長
    の変化に同期して信号を検出するための検出器を備えた
    波長変調型多点サンプリング分光器。
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