JP2524496Y2 - 機器の操作パネル照明装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はテレビ、ビデオ、その他液晶プロジェクショ
ン等の映像機器に設置されている操作パネルの照明装置
に関する。

〈従来の技術〉 従来の映像機器における操作パネルの照明装置は、第
４図に示すように、映像機器のキャビネット1Aに設けた
透明窓３の裏側に上端を僅かに後方へ寄せて前記透明窓
３に対し傾斜をもたせた表示板2Aを取付け、該表示板2A
には所要文字或は記号等を予めプリントしてある。

そして、該表示板2Aと前記透明窓３とのなす上方間隙
に、発光素子４（豆電球）を取付けて、該発光素子４を
発光させることにより表示板2A上にプリントした夫々所
要の文字又は記号等を読み取れるようにしている。

又、上記の他に第５図に示すように、映像機器のキャ
ビネット1Bに乳白色表示板2B（半透明板）を取着し、該
表示板2Bの下方には、支持基板６上に列設した発光素子
４（LCD）を該表示板2Bに向かって対置し、表示板2B上
にプリントした文字或は記号等を照明により浮き出させ
るようにしたものがある。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上記第４図の例では表示部が透明窓となって
いる為に表示板2Aに設けた表示内容を直視するものであ
るから光の明暗が表示板上に現れ、一様な明るさの中に
表示内容を見ることができない。

第５図に示す例では、表示板2Bと支持基板６との間に
LCDその他の発光素子を介在させるだけのスペースが必
要となり、設計上著しい制約を受け自由な発想に対応で
きない。

なお、上記いずれの場合も覆蓋を有していないもので
あるが、覆蓋を有した照明装置においては、覆蓋が閉じ
ているときでも発光素子に点灯していると電力の浪費で
ある。また、照明装置からの照明を反射板で反射させて
から表示板である液晶セルに照射させるようにし、か
つ、その照明装置のスイッチの操作に連動してこの反射
板を傾動させるようにしたものが実開昭57-49270号公報
に記述されているが、この照明装置においても覆蓋を有
していないものであるとともに、このスイッチは液晶セ
ルが透過型か反射型かによって使用者によってオンオフ
操作され、このオンオフ操作に連動して反射板を傾動さ
せるものであるから、液晶セルが透過型である限り発光
素子を常時点灯されたままにする必要があるもので、覆
蓋との連動とは無関係である。

したがって、本考案においては、表示板の上に覆蓋を
有する照明装置において、表示板の表示内容を一様な明
るさのもとで見れるように該表示板を照明できるととも
に、覆蓋が閉じているときには発光素子への電力の浪費
をなくし、かつ発光素子も長期にわたり寿命を保てるよ
うにすることを解決すべき課題としている。

〈課題を解決する為の手段〉 機器のキャビネットに設けた操作パネル部に半透明の
表示板を設置すると共に、該表示板の下面に該表示板に
対して、ある角度の傾斜をもって反射板を設け、該反射
板と前記表示板とのなす拡開方向に発光素子を設置し、
キャビネットの前記表示板上に該発光素子の点滅を操作
するスイッチと連動するよう覆蓋を開閉自由に枢設し、
該覆蓋が開扉するときは前記スイッチをこれに連動させ
て前記発光素子への電源を閉路して該発光素子を点灯さ
せて前記表示板への照明を行わせる一方、前記覆蓋が閉
じるときは前記スイッチをこれに連動させて前記電源を
開路して前記発光素子を滅灯させて前記表示板への照明
を中止させることを特徴とする機器の操作パネル照明装
置。

〈作用〉 操作パネル部の覆蓋を開扉することにより、発光素子
の点滅を操作するスイッチをこれに連動させて発光素子
への電源を閉路して発光素子を点灯させて表示板を照明
する。このようにして表示板を照明することで表示板に
予めプリントされていた文字とか記号とかが判明し容易
に所要の操作を確実にできる。また、覆蓋を閉じるとき
は、これにスイッチが連動して発光素子への電源を開路
して発光素子を滅灯させて表示板への照明が中止され
る。したがって、覆蓋を閉じたときは表示板への発光素
子の無用に照明はなくなり、電力の無駄な浪費が低減さ
れ、また発光素子の寿命を長期にわたり保てる。

〈実施例〉 以下本考案について図に示す実施例により詳細に説明
すると、第１図乃至第３図に示すように、映像機器の操
作パネル部Ａは、キャビネット１の段部13に半透明の表
示板２を僅かに前傾させて取付け、該表示板２の下部に
該表示板２とは逆傾斜を以て反射板５を取着すると共
に、該反射板５と前記表示板２とのなす拡開方向端部に
複数個のLCDその他適宜発光素子4,4…をキャビネット１
の下面に取付けた支持基板６に列設し、更に該キャビネ
ット１の段部13の両側部間に、該操作パネル部Ａを掩う
覆蓋12の基端両側部を軸８にて開閉自由に枢設し、該覆
蓋12の枢着部寄り下面には該覆蓋12を閉じた時、下向き
状態となるように突片７を突設し、更にキャビネット１
の前記段部下位にマイクロスイッチ９を定設して、該覆
蓋12を閉じた時前記突片７が該マイクロスイッチ９の作
動片10を蹴り、発光素子4,4…の回路を遮断するように
構成している。

尚、上記表示板２には第１図に示すように夫々の表示
内容に対応した操作押釦10…、11…が上向き貫通突設さ
れている。

次に上記構成の一連動作について述べると、テレビ或
はビデオ又は液晶プロジェクション等を操作しようとす
る時、先ず操作パネル部Ａの覆蓋12を第３図の鎖線で示
すように開扉することにより、これまで第２図実線断面
で示すように作動片10を押動していた該覆蓋12の下面の
突片７がマイクロスイッチの該作動片10から離隔して、
該作動片10の押動を解除する。

その結果マイクロスイッチ９は“ON"の状態となり、
基板６上に定設した複数個の発光素子（LCD、その他何
れでも良い）4,4…を一斉に点灯し、その際光線の一部
は表示板２を直接照射し、残る他の光線の一部は反射板
５にて反射し、間接的に該表示板２を照射することによ
り、多くの光線を表示板２へ導くと共に、直射光と反射
光の進路が全く異なるので、表示板２の全面に乱反射の
状態で到達するので照明班がなくなり一様な明るさが得
られる。

その結果、表示板２の面にプリントした表示内容を暗
い状態においても一挙に透視することが可能となり、操
作押釦10,10…、11,11…中何れをも容易に選ぶことがで
きる。

又、操作が終了した時は覆蓋12を閉じることにより、
突片７は第３図実線のように回動してマイクロスイッチ
９の作動片10を蹴って各発光素子4,4…の電源回路を開
路し、無用な照射を中止するようにしている。

〈考案の効果〉 本考案は、上述のように押釦を操作する場合、覆蓋を
開くことにより、表示板の照明を開始するように構成し
ているので、覆蓋状態では照射をしないから電力の浪費
がなく経済的であると同時に、発光素子の実質通電時間
が短くなり寿命もそれだけ長く保つことが可能である。

又、表示板への直射光を利用するだけでなく反射板に
よる反射光をも利用するように構成したことにより表示
板前面が平均的に照射でき、照射班がなくなり、屋内の
照射をその都度点灯しなくとも暗い状態のままで明確に
表示を読み取ることができる。

更には、表示板に対し反射板を僅かに傾斜させ、その
拡開方向に光源を配置するようにしたことで操作パネル
部の構造にゆとりをもたせることができ、設計上の制約
が緩和され、自由な発想が取り入れ易くなるなど多くの
優れた効果を有する実用価値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案実施例を示す。 第１図は、同上要部開蓋状態の切欠平面図、 第２図は、同上ａ−ａ断面図、 第３図は、第１図ｂ−ｂ断面図、 第４図及び第５図は従来例を示す。 第４図は、第１例の部分縦断面図、 第５図は、第２例の部分縦断面図である。 １……キャビネット、２……表示板、４……発光素子、
５……反射板、７……突片、９……マイクロスイッチ、
10,11……押釦、12……覆蓋

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機器のキャビネットに設けた操作パネル部
   に半透明の表示板を設置すると共に、該表示板の下面に
   該表示板に対して、ある角度の傾斜をもって反射板を設
   け、該反射板と前記表示板とのなす拡開方向に発光素子
   を設置し、キャビネットの前記表示板上に該発光素子の
   点滅を操作するスイッチと連動するように覆蓋を開閉自
   由に枢設し、該覆蓋が開扉するときは前記スイッチをこ
   れに連動させて前記発光素子への電源を閉路して該発光
   素子を点灯させて前記表示板への照明を行わせる一方、
   前記覆蓋が閉じるときは前記スイッチをこれに連動させ
   て前記電源を開路して前記発光素子を滅灯させて前記表
   示板への照明を中止させることを特徴とする機器の操作
   パネル照明装置。