JP2523724B2 - マニピユレ―タの性能評価装置 - Google Patents

マニピユレ―タの性能評価装置

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JP2523724B2 JP30565787A JP30565787A JP2523724B2 JP 2523724 B2 JP2523724 B2 JP 2523724B2 JP 30565787 A JP30565787 A JP 30565787A JP 30565787 A JP30565787 A JP 30565787A JP 2523724 B2 JP2523724 B2 JP 2523724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本装置はロボツトの性能評価装置に係り、特にマスタ
・スレーブマニピユレータの作業性能を客観的に評価す
るのに好適な性能評価装置に関する。
〔従来の技術〕
マニピユレータの性能は一般に可搬力対自重比や先端
の最大速度、サンプリング時間等で表される。これらの
値は特定の条件での最大性能を示しており、必ずしも実
際に用いられる状態での性能を表してはいない。しかも
マニピユレータの構造が異なると、測定条件が異なり、
直接比較できるデータにならない場合も多い。マニピユ
レータの作業性能を示す客観的なデータを得るには単純
化された作業、例えばクランク回しや直線移動を行う治
具を用意し、マニピユレータの先端でこの治具を把持し
て治具に案内されるように動かしたときに、マニピユレ
ータに取り付けた力センサや関節角センサからの出力を
用いて運動状態を調べればよい。標準的な治具を決めて
おけば、種々のマニピユレータに対し同一の作業条件で
データが得られるので、マニピユレータの性能の比較が
容易になる。このような性能評価の方法は、アイ・イー
・イー・イー国際ロボツト/オートメーシヨンカンフア
レンス(1986年)の会議録の第997頁から第1002頁(Pro
c.1986 IEEE International Conference on Robotics
and Automation.(1986)PP.997〜1002)において論じ
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術ではマニピユレータに作業を与える治具
は単にマニピユレータの手先の運動を幾何学的に規定す
るだけのものであつて、その他の機能は全く無く、マニ
ピユレータの性能評価のためのデータは全てマニピユレ
ータ側から得ている。すなわち、マニピユレータのアー
ムに取り付けられた力センサ、あるいはアームの関節に
取り付けられたトルクセンサの値から手先に発生してい
る力を計算で求める。また、手先の位置もマニピユレー
タの関節角センサから得られる角度データをもとに手先
の位置及び姿勢を計算で求める。このようにすれば、マ
ニピユレータの手先が治具に対して及ぼす力や運動の状
態を知ることができ、マニピユレータがどれほど滑らか
に、かつ無駄な労力を要せず仕事ができるかを評価する
ことができる。
しかし、マニピユレータ側からその性能評価のデータ
を得る方策では、アームの剛性と反力により発生するた
わみや慣性力が測定データに悪影響を及ぼす恐れがあ
る。しかも、この影響はマニピユレータの構造によつて
も変化し一様ではないので、種々のマニピユレータの性
能を比較しようとする場合、データの客観性に問題が生
じる恐れがある。
また、上記の治具はマニピユレータの手先を案内する
だけで、負荷を与え、またそれを調整できないので、軽
作業の場合のデータしか得られず、実際の作業に近い条
件での試験ができない。
本発明の目的は、上述の事柄にもとづいてなされたも
ので、構造や特性の異なる種々のマニピユレータを客観
的に比較できるデータを得ることができる性能評価装置
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、マニピユレータによつて作動を与えられ
る被作動手段と、この被作動手段に設けた測定手段と、
この測定手段からのデータを処理するデータ処理手段と
を備えることにより達成される。
〔作用〕
マニピユレータは被作動手段を作動させる。これによ
り、測定手段は被作動手段の状態量をデータとして測定
する。この測定手段からのデータはデータ処理手段に入
力され、マニピユレータの性能評価データとして処理出
力される。その結果、マニピユレータの構造等に影響さ
れずに、マニピユレータの作業性能を測定し、評価する
ことができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の装置の全体構成を示すもので、この
図において、Mは性能評価の対象となるマニピユレータ
である。1はマニピユレータMの性能評価装置である。
性能評価装置1は被作動手段2,センサ手段3,データ処理
手段4,負荷手段5および負荷調整手段6を備えている。
被作動手段2および負荷手段5にはセンサ手段3が結合
されている。負荷手段5には負荷調整手段6が結合さ
れ、センサ手段3にはセンサデータ処理手段4が接続さ
れている。
まず、マニピユレータMに与える負荷を決め、それに
見合う負荷を負荷手段5が提供するよう負荷調整手段6
を設定する。次に、マニピユレータMを被作動手段2に
連結し、マニピユレータMによつて被作動手段2を作動
させ、タスクを実行する。このとき、センサ手段3はマ
ニピユレータMが被作動手段2に与える影響を計測し、
センサデータ処理手段6へデータを送る。センサデータ
処理手段6はデータを有益な状態に処理する。
次に前述した性能評価装置における被作動手段2,負荷
手段5および負荷調整手段の一実施例を第2図を用いて
説明する。この例における被作動手段2はクランク回し
機構である。その構成を説明すると、本体7には回転シ
ヤフト8が支持されている。回転シヤフト8の一端には
クランクレバー9が取り付けられている。このレバー9
には多数の取付穴10があけられている。その穴には6軸
集中型力/トルクセンサ11がアタツチメント12を介して
固定されている。ピン13は6軸集中型力/トルクセンサ
11の取付方向を間違わないようにするために設けてあ
る。6軸集中型力/トルクセンサ11の他端にはセンサ11
を過大な外力から保護するためのシエアピン14を介して
回転ハンドル15が取付けられている。クランクレバー9
のボスには指針16が取り付けられているが、これは角度
日盛板17によつてクランクレバー9の概略の位置を検知
するためである。回転シヤフト8の他端にはタイミング
プーリ18が取り付けられている。このタイミング18はタ
イミングベルト19,タイミングプーリ20を介してセンサ
手段2を構成するロータリエンコーダ21のシヤフトに連
結されている。これにより回転シヤフト8の回転はロー
タリエンコーダ21のシヤフトに伝えられる。回転シヤフ
ト8の端部は継手22を介して回転トルクセンサ23の回転
軸24に結合されている。回転軸24の他端は1組の歯車25
を介して負荷手段であるパウダブレーキ26に結合されて
いる。負荷手段は摩擦板式ブレーキや粘性流体による継
手等でもよい。このパウダブレーキ26は電流の大きさに
よつて負荷トルクを調整できるものである。
次に、前記実施例の動作を説明すると、マニピユレー
タMによりハンドル15を把持し、マニピユレータMによ
つて被作動手段2をクランク回し運動させると、マニピ
ユレータMがハンドル15に与える力を6軸集中型力/ト
ルクセンサ11が検出するので、マニピユレータMが無駄
な力をハンドル15に与えていないかどうかを調べること
ができる。また回転トルクセンサ23及びエンコーダ21の
データからは回転軸8が滑らかに回転しているかどうか
を調べることができる。
なお、回転速度の目安としてランプ27を円板28に配置
し、順次点灯させる。
次に、直線運動形式の被作動手段2の例を第3図,第
4図,第5図により説明する。スライドレール28に支え
られて直線運動するスライドマウント29には前述の6軸
集中型力/トルクセンサ11がアタツチメント12を介して
取付けられている。センサ11の他端には同じくシエアピ
ン14を介してハンドル15が取付けられている。スライド
マウント29には2つのタイミングプーリ30,31に巻き掛
けられたタイミングベルト32が固定されており、スライ
ドマウント29の移動に伴つてタイミングプーリ30,31が
回転するようになつている。一方のタイミングプーリ30
の回転軸は継手33を介してロータリエンコーダ34の回転
軸に結合されており、他方プーリ31の回転軸は継手35を
介してパウダブレーキ36の回転軸に結合されている。
前述の例の動作を説明すると、マニピユレータMでハ
ンドル15を把持しスライドマウンタ29を直線運動させた
とき、ハンドル15に加わる作用力は6軸集中型力/トル
クセンサ11で検出される。負荷はパウダブレーキ36に流
す電流の大きさを調整することにより任意の値に調整で
き、スライドマウンタ29の直線移動速度及び位置はロー
タリエンコーダ34で検出される。なお、ランプ27で直線
運動の目安とする。
次に、ピン挿入作業やねじ込み作業の例を説明する
が、この例の場合には負荷装置は不要である。第6図は
ピン挿入作業の例で、6軸集中型力/トルクセンサ11の
一端に穴治具37を取付け、マニピユレータMに挿入棒38
を持たせて挿入作業をさせる。ねじ込みの場合は第7図
に示すように6軸集中型力/トルクセンサ11にねじ治具
39を取付け、ナツト40をマニピユレータMに持たせてね
じ込み作業をさせる。
センサとしては上記の他に、ハンドル部に触覚センサ
を取り付けたり、回転速度検出用としてタコジエネレー
タを用いたり、回転角度や位置検出用としてポテンシヨ
メータを用いても良い。また、可動部に加速度センサを
取り付けたりしても良い。
次に負荷調整手段5及びセンサデータ処理手段4につ
いて第8図を用いて説明する。
評価装置1に含まれる負荷手段5として第2図に示す
実施例ではパウダブレーキ26を使用したが、このパウダ
ブレーキ26は電磁石により磁性粉を摩擦板に吸着させ、
その摩擦抵抗により回転負荷トルクを発生させるもので
ある。第8図に示すように、負荷調整手段6はパウダブ
レーキ26に流れる電流を監視する電流計41と可変抵抗42
及び電源43から構成され、これらが直列に接続される。
負荷トルクの設定は回転トルクセンサ23を用いてパウダ
ブレーキ26に流れる電流の値と負荷トルクの関係をあら
かじめ設定しておけば、電流計41の読みを負荷トルクに
読みかえることにより、容易に負荷トルクを設定でき
る。
評価装置1に含まれるセンサはセンサデータ処理手段
6により意味のあるデータに整理され、出力される。そ
の出力はペンレコーダ等の記録手段にて記録表示された
ものを人力により整理するか、パソコン等のデータ処理
手段44に入力し、自動的にデータ整理を行い、その結果
でマニピユレータの性能を評価する。整理のしかたにつ
いては後述する。
評価装置1に含まれる6軸集中型力/トルクセンサ11
の出力はセンサデータ処理装置6内に設値された専用演
算装置45により3つの力FX,FY,FZ及び3つのモーメント
MX,MY,MZに分離されて出力され、あるいはシリアルデー
タ回線46により順次これら6つのデータが出力される。
ロータリエンコーダ21の出力パルスは周波数電圧変換器
47により電圧に変換され、極性回路48により方向性を与
えられて速度データとして出力される。また同時にロー
タリエンコーダ21の出力パルスはカウンタ回路49に入力
され、カウンタ読取り回路50により回転角データが出力
される。さらに、回転トルクセンサ23は動ひずみ計など
の専用データ変換器51により軸トルクデータとして出力
される。
次にデータの整理について述べる。第2図に示す第1
の実施例を用いて得られるデータは例えば第9図に示す
ようなものである。この第9図はクランクの回転軸8の
中心を原点とする直交座標系X−Yをとり、この原点ま
わりの回転角θに対し6軸集中型力トルクセンサ11で検
出した水平面内力ベクトル52を表示したものである。ク
ランクを回転するためにはこのベクトル52が常に周方向
を向いているのが理想であるが、実際にはクランク回し
には無効な半径力が発生するため第9図に示すようにな
ると予想される。このように半径方向力の発生が大きい
場合はクランク回し作業に対しマニピユレータは無用な
力を加えていることになる。したがつて、力ベクトルの
ほうらく線が円に近いほどマニピユレータの性能が良い
といえる。同様に第3図に示す直線運動の場合には第10
図に示すように6軸集中型力/トルクセンサ11により得
られる力データには直線運動方向に垂直な方向の力成分
があり、力ベクトル53の方向は直線運動方向から外れ
る。この力ベクトル53が常に進行方向と一致しているほ
どマニピユレータの性能が良いと言える。
第11図〜第14図はそれぞれ回転角に対する径方向力,
周方向力と径方向力の比,回転速度,回転トルクの変化
を示すものである。径方向力のピーク値の大きさが小さ
いほど無駄な力が作用していない。また、周方向力と径
方向力の比が大きいほど力が効率良く仕事に転換されて
いることを示す。また回転速度や回転トルクの変動が少
ないほど滑らかに回転していることを示す。
マニピユレータの評価はいかに人間に近い作業の仕方
ができるかということで決まる。したがつて、まず人間
が本発明の装置を用いて作業を行い、人間の作業性能を
調べておき、次にマニピユレータで作業を行つて両者の
データを比較することにより、マニピユレータの人間に
対する相対評価が可能になる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、マニピユレータの作業性能をマニピ
ユレータの構造等によらず測定することができるので、
マニピユレータを客観的に評価できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の性能評価装置の全体構成の一実施例を
示す図、第2図は本発明の性能評価装置の一実施例を示
す縦断正面図、第3図は本発明の性能評価装置の他の実
施例を示す縦断正面図、第4図は第3図の平面図、第5
図は第3図の横断面図、第6図は本発明の装置のさらに
他の実施例を一部断面にて示す正面図、第7図は本発明
の装置の他の実施例を一部断面にて示す正面図、第8図
は本発明の装置を構成するセンサデータ処理装置の構成
を示すブロツク図、第9図〜第14図はそれぞれ本発明に
よるデータ整理の例を示す特性図である。 8……回転シヤフト、9……クランクレバー、11……6
軸集中型力/トルクセンサ、15……ハンドル、21,34…
…ロータリエンコーダ、23……回転トルクセンサ、26,3
6……パウダブレーキ。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マニピュレータの性能を評価する装置にお
    いて、前記マニピュレータによって作動を与えられる被
    作動手段と、前記被作動手段に設けられ、被作動手段に
    作用するトルクを検出する手段と、前記被作動手段に設
    けられ、被作動手段の移動量を検出する手段と、前記ト
    ルク検出手段と前記移動量検出手段とからの検出信号に
    もとづいて前記マニピュレータによって前記被作動手段
    に加えられている作用力の良否を演算し指示する手段と
    を備えたことを特徴とするマニピュレータの性能評価装
    置。
  2. 【請求項2】前記被作動手段はクランク回し機構である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマニピュ
    レータの性能評価装置。
  3. 【請求項3】前記被作動手段は直線運動機構であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマニピュレー
    タの性能評価装置。
  4. 【請求項4】前記トルク検出手段は6軸集中型力/トル
    クセンサであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のマニピュレータの性能評価装置。
  5. 【請求項5】前記移動量検出手段は回転角センサまたは
    回転角速度センサであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のマニピュレータの性能評価装置。
  6. 【請求項6】前記被作動手段は負荷手段および負荷調整
    手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のマニピュレータの性能評価装置。
JP30565787A 1987-12-04 1987-12-04 マニピユレ―タの性能評価装置 Expired - Lifetime JP2523724B2 (ja)

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JPH01147336A JPH01147336A (ja) 1989-06-09
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