JP2521998B2 - 空気濾過材 - Google Patents
空気濾過材Info
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- JP2521998B2 JP2521998B2 JP62326037A JP32603787A JP2521998B2 JP 2521998 B2 JP2521998 B2 JP 2521998B2 JP 62326037 A JP62326037 A JP 62326037A JP 32603787 A JP32603787 A JP 32603787A JP 2521998 B2 JP2521998 B2 JP 2521998B2
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- Japan
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- fiber
- glass
- glass fiber
- air filter
- fibers
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高集霧効率、低圧力損失で、しかも焼却によ
り大きな減容を図り得るオキシナイトライドガラス製の
空気濾過材に関する。
り大きな減容を図り得るオキシナイトライドガラス製の
空気濾過材に関する。
従来技術およびその問題点 空気濾過材、特に高集塵効率を有する空気濾過材は、
超LSIの製造など極めて清浄な雰囲気を必要とする施設
の空調などに用いられる。しかしながら、現在最も高性
能の濾過材を用いても半導体拡散時における粉塵の影響
を完全に除去するには至っていない。
超LSIの製造など極めて清浄な雰囲気を必要とする施設
の空調などに用いられる。しかしながら、現在最も高性
能の濾過材を用いても半導体拡散時における粉塵の影響
を完全に除去するには至っていない。
また、原子力工業、例えば原子力発電プラントにおい
ては、環境保全の見地から放射性を帯びた粉塵の外部雰
囲気への排出を防止する必要があり、優れた性能を有す
る濾過材を必要とする。さらに、使用済の放射性廃棄物
の処理にあたってはその容積を少なくする必要があり、
減容可能な濾過材を加熱焼却によって処理することが望
ましい。
ては、環境保全の見地から放射性を帯びた粉塵の外部雰
囲気への排出を防止する必要があり、優れた性能を有す
る濾過材を必要とする。さらに、使用済の放射性廃棄物
の処理にあたってはその容積を少なくする必要があり、
減容可能な濾過材を加熱焼却によって処理することが望
ましい。
このような高性能、高集塵効率の濾過材として、ガラ
ス繊維を抄紙し紙状としたものがある。集塵効率は、濾
過材に使用される繊維の径が細くなるに伴い向上する。
したがって、化学繊維や天然繊維に比べ著しく繊維径の
微細化が可能なガラス繊維を用いた濾過材により高集塵
効率(例えば0.12μ径の粒子に対して99.9999%以上)
が得られ、半導体工業などに用いられるようになった。
ス繊維を抄紙し紙状としたものがある。集塵効率は、濾
過材に使用される繊維の径が細くなるに伴い向上する。
したがって、化学繊維や天然繊維に比べ著しく繊維径の
微細化が可能なガラス繊維を用いた濾過材により高集塵
効率(例えば0.12μ径の粒子に対して99.9999%以上)
が得られ、半導体工業などに用いられるようになった。
しかしこのような細い径のガラス繊維を用いた濾過材
は、圧力損失が著しく上昇する。そこで濾過材の厚みを
小さくして空気抵抗の減少がはかられているが、ガラス
繊維は化学繊維や天然繊維に対して機械的強度が大きく
劣り、細い径の繊維を用いた厚みの薄い濾過材では機械
的強度は著しく低下する。このため、従来の高性能濾過
材では、細い径のガラス繊維に数種類のガラス繊維また
は他の繊維を混入して抄紙し、混入した太い繊維によっ
て機械的強度を維持しつつ、所望の低圧力損失を得てい
る。
は、圧力損失が著しく上昇する。そこで濾過材の厚みを
小さくして空気抵抗の減少がはかられているが、ガラス
繊維は化学繊維や天然繊維に対して機械的強度が大きく
劣り、細い径の繊維を用いた厚みの薄い濾過材では機械
的強度は著しく低下する。このため、従来の高性能濾過
材では、細い径のガラス繊維に数種類のガラス繊維また
は他の繊維を混入して抄紙し、混入した太い繊維によっ
て機械的強度を維持しつつ、所望の低圧力損失を得てい
る。
本発明は所望の高い集塵効率を保持しながらも圧力損
失が低く、しかも高強度、高弾性の空気濾過材を提供す
ることを目的とする。
失が低く、しかも高強度、高弾性の空気濾過材を提供す
ることを目的とする。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明はオキシナイトライドガラス繊維か
らなる集塵用ガラス繊維層を有することを特徴とする空
気濾過材を提供するものである。
らなる集塵用ガラス繊維層を有することを特徴とする空
気濾過材を提供するものである。
本発明の濾過材は、第1図に示すごとく繊維径が大き
く圧力損失の充分に少ない化学繊維、無機繊維などの支
持層2の上に集塵効率のよい細径(1〜10μm)のオキ
シナイトライドガラス繊維からなる集塵層1を積層した
ものが挙げられる。また、前記支持層には例えば繊維径
10〜20μ程度のオキシナイトライドガラス繊維を補強繊
維として使用してさらに優れた耐圧性が得られる。
く圧力損失の充分に少ない化学繊維、無機繊維などの支
持層2の上に集塵効率のよい細径(1〜10μm)のオキ
シナイトライドガラス繊維からなる集塵層1を積層した
ものが挙げられる。また、前記支持層には例えば繊維径
10〜20μ程度のオキシナイトライドガラス繊維を補強繊
維として使用してさらに優れた耐圧性が得られる。
また、本発明の濾過材はオキシナイトライドガラス繊
維の集塵層のみからなり支持層のない濾過材であっても
充分強度的に耐久性を有する。なお、集塵層はオキシナ
イトライドガラス繊維のみである必要はなく所望により
一部他の繊維を混合していてもよい。
維の集塵層のみからなり支持層のない濾過材であっても
充分強度的に耐久性を有する。なお、集塵層はオキシナ
イトライドガラス繊維のみである必要はなく所望により
一部他の繊維を混合していてもよい。
オキシナイトライドガラス繊維の集塵層は従来のガラ
スクロスと同様の組織構造を有するガラスクロス、ある
いは抄紙などの方法により得られた紙状ものあるいは不
織布の形態の所望の圧力損失を備えたものであってもよ
い。また、支持層も同様の方法により作成されてよい。
スクロスと同様の組織構造を有するガラスクロス、ある
いは抄紙などの方法により得られた紙状ものあるいは不
織布の形態の所望の圧力損失を備えたものであってもよ
い。また、支持層も同様の方法により作成されてよい。
なお、本発明で用いられるガラス繊維原料であるオキ
シナイトライドガラスは、酸化物ガラスの酸素原子が窒
素に置き換わった構造を有しており、窒素原子の結合原
子価が3であるところから従来のガラスに比べ、高弾性
率を有する。かかるオキシナイトライドガラスの製造方
法には、金属アルコキシドを加水分解後脱水縮合させる
ゾル・ゲル法、あるいは金属酸化物と金属窒化物を溶融
する溶融法、さらにはN2ガス吹き込み法、多孔質ガラス
のNH3ガス処理法などがあり、従来のガラス繊維では達
成できなかった弾性率12,500kg/mm2以上を得ることが可
能である。
シナイトライドガラスは、酸化物ガラスの酸素原子が窒
素に置き換わった構造を有しており、窒素原子の結合原
子価が3であるところから従来のガラスに比べ、高弾性
率を有する。かかるオキシナイトライドガラスの製造方
法には、金属アルコキシドを加水分解後脱水縮合させる
ゾル・ゲル法、あるいは金属酸化物と金属窒化物を溶融
する溶融法、さらにはN2ガス吹き込み法、多孔質ガラス
のNH3ガス処理法などがあり、従来のガラス繊維では達
成できなかった弾性率12,500kg/mm2以上を得ることが可
能である。
本発明にて補強繊維として用いられるオキシナイトラ
イドガラス繊維はSi13〜24at%、Ca10〜21at%、Mg0〜
5.2at%、Al0〜15.1at%、N7.5〜25at%、M0〜5at%
(M:Zr、Sr、Ba、Y、Ce、Na、B、La、K、Ti)である
のが好ましい。
イドガラス繊維はSi13〜24at%、Ca10〜21at%、Mg0〜
5.2at%、Al0〜15.1at%、N7.5〜25at%、M0〜5at%
(M:Zr、Sr、Ba、Y、Ce、Na、B、La、K、Ti)である
のが好ましい。
Siの含有量が上記範囲より少ないと結晶化し、ガラス
状態が得られない。また、この範囲より多いと、弾性率
が12500kg/mm2以下と低下する。
状態が得られない。また、この範囲より多いと、弾性率
が12500kg/mm2以下と低下する。
また、Caの含有量が上記範囲より少ないと、結晶化を
生じ、一方、この範囲を越えると弾性率が12500kg/mm2
と低下する。
生じ、一方、この範囲を越えると弾性率が12500kg/mm2
と低下する。
さらに、Mgの含有量が上記範囲を越えると、結晶が生
じる。
じる。
また、窒素の含有量が上記範囲より少ないと、窒素含
有の効果がなく、また、この範囲を越えると、結晶化を
生じる。
有の効果がなく、また、この範囲を越えると、結晶化を
生じる。
本発明で用いられるオキシナイトライドガラスは強
度、N2含有量の点から溶融法により製造するのが好まし
い。オキシナイトライドガラスを溶融法にて得るには、
金属酸化物に金属窒化物を加え、高温で溶融する。
度、N2含有量の点から溶融法により製造するのが好まし
い。オキシナイトライドガラスを溶融法にて得るには、
金属酸化物に金属窒化物を加え、高温で溶融する。
金属酸化物の例としては、SiO2、CaO、MgO、Al2O3、S
rO、Na2O、K2O、La2O3、Y2O3、ZrO2、TiO2、Na2O、K
2O、BaO、B2O3などが挙げられる。
rO、Na2O、K2O、La2O3、Y2O3、ZrO2、TiO2、Na2O、K
2O、BaO、B2O3などが挙げられる。
また、金属窒化物の例としては、Si3N4、AlNなどが挙
げられる。
げられる。
これら金属酸化物、金属窒化物の混合物を溶融するに
は、電気炉、イメージ炉などの加熱炉を用い、窒素雰囲
気下、温度1400〜1900℃、昇温速度10〜800℃/minにて
処理する。
は、電気炉、イメージ炉などの加熱炉を用い、窒素雰囲
気下、温度1400〜1900℃、昇温速度10〜800℃/minにて
処理する。
得られたガラスを窒素雰囲気下、温度1100〜1600℃に
て加熱、溶融し、紡糸速度20〜3000m/minにて紡糸して
連続繊維を得る。
て加熱、溶融し、紡糸速度20〜3000m/minにて紡糸して
連続繊維を得る。
得られたガラス繊維は、弾性率12500〜18000kg/mm2、
引っ張り強度70〜500kg/mm2を有する。
引っ張り強度70〜500kg/mm2を有する。
ガラス繊維の繊維径は、3〜150μmこのましくは、
1〜10μであるのが好ましい。繊維径がこれより小さい
と、紡糸が困難であり、一方、これを越えると強度が極
端に低下し好ましくない。
1〜10μであるのが好ましい。繊維径がこれより小さい
と、紡糸が困難であり、一方、これを越えると強度が極
端に低下し好ましくない。
実施例 つぎに本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
る。
製造例 SiO220.0mol%、CaO40.8mol%MgO12.0mol%、Al2O31
4.4mol%を混合し、空気中1500℃で2時間溶融した。混
合物を冷却後、ボールミルを用いて約10μmに粉砕し、
Si3N412.8mol%を加え、窒化ホウ素ルツボを用い、窒素
中1750℃で30分溶融し、オキシナイトライドガラスを得
た。得られたガラスを紡糸装置内に配置した窒化ホウ素
ルツボに入れ、周囲を断熱材により保温した円筒状のカ
ーボン発熱体を用いて、窒素雰囲気下、1380℃にて加
熱、紡糸しワインダに巻取った。紡糸速度1500m/minに
て、直径約15μmの連続繊維を得た。得られたガラス繊
維の引っ張り弾性率は、12600kg/mm2であった。
4.4mol%を混合し、空気中1500℃で2時間溶融した。混
合物を冷却後、ボールミルを用いて約10μmに粉砕し、
Si3N412.8mol%を加え、窒化ホウ素ルツボを用い、窒素
中1750℃で30分溶融し、オキシナイトライドガラスを得
た。得られたガラスを紡糸装置内に配置した窒化ホウ素
ルツボに入れ、周囲を断熱材により保温した円筒状のカ
ーボン発熱体を用いて、窒素雰囲気下、1380℃にて加
熱、紡糸しワインダに巻取った。紡糸速度1500m/minに
て、直径約15μmの連続繊維を得た。得られたガラス繊
維の引っ張り弾性率は、12600kg/mm2であった。
実施例1 繊維径2〜5μのポリプロピレン繊維の不織布(目
付:80g/m2、厚さ0.5mm)の上に前記製造例で得たオキシ
ナイトライドガラス繊維を抄紙して集塵用ガラス繊維層
(目付:10g/mm2、厚さ0.05mm)を形成した。得られた濾
過材は、圧力損失が小さく、高い強度を有し優れた集塵
率を示した。
付:80g/m2、厚さ0.5mm)の上に前記製造例で得たオキシ
ナイトライドガラス繊維を抄紙して集塵用ガラス繊維層
(目付:10g/mm2、厚さ0.05mm)を形成した。得られた濾
過材は、圧力損失が小さく、高い強度を有し優れた集塵
率を示した。
発明の効果 本発明の空気濾過材は、高集塵率、低圧力損失で、し
かも充分に大きな機械的強度を有する。
かも充分に大きな機械的強度を有する。
第1図は本発明の空気濾過材の一具体例を示す斜視図で
ある。 図中の主な符号は、つぎのとおりである。 1:集塵層、2:支持層。
ある。 図中の主な符号は、つぎのとおりである。 1:集塵層、2:支持層。
Claims (1)
- 【請求項1】オキシナイトライドガラス繊維からなる集
塵用ガラス繊維層を有することを特徴とする空気濾過
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62326037A JP2521998B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 空気濾過材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62326037A JP2521998B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 空気濾過材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168313A JPH01168313A (ja) | 1989-07-03 |
JP2521998B2 true JP2521998B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=18183396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62326037A Expired - Lifetime JP2521998B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 空気濾過材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521998B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016084959A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | リンナイ株式会社 | コンロ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0763575B2 (ja) * | 1992-08-07 | 1995-07-12 | ニッタ株式会社 | 気体用濾材及びこれから作成したフィルター |
US5611831A (en) * | 1994-11-16 | 1997-03-18 | Isuzu Ceramics Research Institute Co., Ltd. | Diesel particulate filter apparatus |
-
1987
- 1987-12-22 JP JP62326037A patent/JP2521998B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016084959A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | リンナイ株式会社 | コンロ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01168313A (ja) | 1989-07-03 |
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