JP2521779B2 - プラズマ加熱装置 - Google Patents

プラズマ加熱装置

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JP2521779B2 JP62296623A JP29662387A JP2521779B2 JP 2521779 B2 JP2521779 B2 JP 2521779B2 JP 62296623 A JP62296623 A JP 62296623A JP 29662387 A JP29662387 A JP 29662387A JP 2521779 B2 JP2521779 B2 JP 2521779B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は,核融合装置において電子サイクロトロン
共振周波数の電磁波を利用してプラズマを加熱するため
の装置に関するものである。
〔従来技術〕
プラズマ加熱装置は発振器で発生した電磁波を誘電体
窓を通してプラズマと結合させてプラズマを加熱するよ
うになつており,誘電体窓は外部空間とプラズマの間を
仕切るために用いられ,大電力の電磁波が通過する。こ
の場合,電力が十分大きいと誘電体窓での発熱も大きく
なり,電磁波の伝送電力が制約される。この欠点を除く
ためには誘電体窓を冷却してやればよく,従来の冷却法
としては冷却用の液体を通す導体管を用いる方法があ
る。しかし,その従来の方法では導体管を誘電体窓の周
囲に設置しており,誘電体窓中心付近の冷却度は悪く,
したがつて,伝送電力が非常に大きい場合には使えない
という欠点があつた。
〔発明の概要〕
この発明は以上のような欠点をなくするためになされ
たものであり,誘電体窓の周囲より内側に導体管を設
け,その導体管の中を冷却用の冷媒を流すように構成し
たものである。
〔発明の実施例〕
第1図はプラズマ加熱装置の概念を示す図である。図
において,(1)は発振器,(2)は導波管,(3)は
ホーンアンテナ,(4)は電磁波ビーム,(5)は誘電
体窓,(6)はプラズマである。この図では,発振器
(1)で発生された電磁波は導波管(2)を通つてホー
ンアンテナ(3)に至る。このとき,電磁波ビーム
(4)の形で電磁波は放射され,誘電体窓(5)を通つ
てプラズマ(6)に至り,プラズマ(6)は加熱され
る。電磁波が大電力の場合,誘電体窓(5)での発熱が
大きい。
第2図はこの発明の実施例を示す誘電体窓の正面図,
第3図はA−Aでみた断面図である。図において,
(7)はその中を冷却用の冷媒が流れる導体管,(8)
は誘電体,(9)はその中に導体管(7)を通し,誘電
体(8)を支える治具,(10)は電磁波の進行方向であ
る。この実施例は以上のように構成されているため,小
さい誘電体(8)の組合せで大きな誘電体窓を構成で
き,導体管(7)の中を流れる冷媒により誘電体(8)
で発生する熱を効率よく冷却することができる。導体管
(8)の断面の大きさ,治具(9)の大きさを波長に比
べて小さくすると電磁波は導体管(7),治具(9)の
影響をほとんど受けない。
第4図はこの発明の他の実施例を示す誘電体窓の断面
図であり,(7)〜(10)は第3図のものと同じであ
る。この実施例では治具(9)の形状を電磁波の進行方
向(10)の方向に対してくさび形にしている。このよう
にすると,治具(9)が電磁波に与える影響は第3図の
場合に比べてさらに小さくなる。
第5図はこの発明のさらに他の実施例を示す誘電体窓
の断面図である。(7)〜(10)は第3図のものと同じ
である。(11)は誘電体(8)をはめ込みやすくするた
め,また,治具(9)を両側から構成させるために設け
た継ぎ目である。この実施例では継ぎ目(11)を境にし
て分けた2種類の治具(9)を誘電体(8)をはめ込む
ように両側からくつつけることにより容易に誘電体窓を
構成できる。
なお,実施例では導体管を格子状に配列した場合を説
明したが,直線状,放射状などの配列でもよい。また,
導体管の断面形状は円形でなくてもよい。さらに,ここ
で示したような実施例の誘電体窓を多層構造にしてもよ
い。
〔発明の効果〕
以上のように,誘電体窓を誘電体と導体管で構成し,
導体管を誘電体の内側に配列することにより,誘電体で
発生する熱を効果的に冷却することができ,また,小さ
い誘電体の組合せで大きい誘電体窓を構成することがで
き,この発明を大電力の電磁波を伝送するプラズマ加熱
装置を用いることによりその効果は著しく大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラズマ加熱装置の概念を示す図,第2図はこ
の発明の実施例を示す誘電体窓の正面図,第3図は第2
図のA−Aでみた誘電体窓の断面図,第4図はこの発明
の他の実施例を示す誘電体窓の断面図,第5図はこの発
明のさらに他の実施例を示す誘電体窓の断面図である。
図中,(1)は発振器,(2)は導波管,(3)はホー
ンアンテナ,(4)は電磁波ビーム,(5)は誘電体
窓,(6)はプラズマ,(7)は導体管,(8)は誘電
体,(9)は治具,(10)は電磁波の進行方向,(11)
は継ぎ目である。 なお,図中同一あるいは相当部分には同一符号を付して
示してある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 眞一 神奈川県鎌倉市大船5丁目1番1号 三 菱電機株式会社情報電子研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−70526(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁波を発生する発振器と,この発振器で
    発生した電磁波を外部空間とプラズマの間を仕切る誘電
    体窓を通してプラズマと結合させる手段とを備えたプラ
    ズマ加熱装置において,上記誘電体窓は,所定の空隙で
    配列された複数の小誘電体と,当該複数の小誘電体の各
    空隙に応じて配置された冷媒を通す複数の導体管と,上
    記複数の小誘電体及び上記複数の導体管を支持する治具
    とを備えることを特徴とするプラズマ加熱装置。
  2. 【請求項2】上記治具を上記導体管の間で上記小誘電体
    にはめ込む構造にしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のプラズマ加熱装置。
  3. 【請求項3】上記治具の一部分又は全部の形状を,上記
    電磁波の進行方向に対して,くさび形にしたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載のプラズマ
    加熱装置。
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