JP2520754Y2 - ホースリール - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ホースの引き出し、巻き取りが極めて容易
な農園芸の散水に最適なホースリールに係るものであ
る。

〔従来の技術〕

従来のホースリールは実公昭49−22026号公報で示す
ように左右の支持脚間に手回しハンドルを有する巻取ド
ラムを軸架しているタイプのものが多い。

使用に際しては送水ホースを手に持って引き出し、散
水後、送水ホースを片手に持ち、片手で巻取ドラムを回
して巻き取っているが、送水ホースを引き出す場合も、
巻き取る場合も作業者が中腰になるため作業性に劣り、
また巻き取りに際しては、ホースリールの所まで戻って
巻き取らなくてはならないから長く引き出した場合には
非常に厄介であり、その上、送水ホースを引き出す場合
も送水ホースを真っ直ぐに引き出さないとホースリール
が抵抗を受けて転倒してしまう欠点があり、これらの欠
点が作業能率を低下させていた。

また、巻取ドラムと車輪を移動車枠に並設し、車輪の
回転により巻取ドラムをも連動回転せしめるタイプのも
のもあるが、構造が複雑となり、クラッチ機構や一方向
クラッチ機構などを内装しないとホース巻回，ホース引
き出しが厄介となる欠点がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、かかる欠点を解決したもので、作業者が立
ったままで手持ちハンドルを持って本機を移動させるこ
とにより送水ホースの引き出しも、巻き取りも容易に出
来る作業性に秀れたホースリールを提供することが技術
的な課題である。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

手持ちハンドル１を一体的に連設した支持枠体２の左
右の腕体間に送水ホース５を引き出し自在に巻回した巻
取ドラム４を正逆回動自在に架設し、前記支持枠体２に
移動用の車輪３を正逆回転自在に設け、この車輪３を接
地して前記手持ちハンドル１を押動若しくは引動するこ
とで巻取ドラム４を回動せしめる伝導機構ａを車輪軸と
巻取ドラム軸間に設け、前記支持枠体２の一方の腕体と
手持ちハンドル１をパイプ材で形成して送水管として機
能する送水管部７を設け、前記巻取ドラム４に巻回した
送水ホース５と連通する巻取ドラム４の軸筒４′に設け
た水吐出部９に送水管部７の基端を通水状態に連設し、
この送水管部７の先端側に散水ホース16を連結する散水
用の送水取出口部14を設けたことを特徴とするホースリ
ールに係るものである。

また、手持ちハンドル１を一体的に連設した支持枠体
２の左右の腕体間に送水ホース５を引き出し自在に巻回
した巻取ドラム４を正逆回動自在に架設し、前記支持枠
体２に移動用の車輪３を正逆回転自在に設け、この車輪
３を接地して前記手持ちハンドル１を押動若しくは引動
することで巻取ドラム４を回動せしめる伝導機構ａを車
輪軸と巻取ドラム軸間に設け、前記支持枠体２の一方の
腕体と手持ちハンドル１をパイプ材で形成して送水管と
して機能する送水管部７を設け、前記巻取ドラム４に巻
回した送水ホース５と連通する巻取ドラム４の軸筒４′
に設けた水吐出部９に送水管部７の基端を通水状態に連
設し、この送水管部７の先端側に散水ホース16を連結す
る散水用の送水取出口部14を設け、この送水取出口部14
の近くにコック21を設けたことを特徴とするホースリー
ルに係るものである。

〔作用〕

請求項１について説明する。

第２図は送水ホース５が巻き取られた状態であり、送
水ホース５を水道の蛇口側に連結して手持ちハンドル１
を手で持って矢印の方向に引動して行くと車輪３が回転
し、伝導機構ａにより巻取ドラム４も送水ホース５を引
き出す方向に回動せしめられるから第３図に示すように
送水ホース５を楽に地上に引き出すことができる。

支持枠体２の一方の腕体をパイプ体で形成して送水管
として機構する送水管部７設け、この送水管体７の基端
を巻取ドラム４に巻回した送水ホース５と連通する巻取
ドラム４の軸筒４′に設けた水吐出部９に通水状態に連
設し、この送水管部７の先端側に散水ホース16を連結す
る散水用の送水取出口部14を設けたから蛇口20を緩めて
給水すると、送水ホース５を通った水道水は、巻取ドラ
ム４の軸筒４′の水吐出部９から送水管部７内を通過し
て先端側に設けた送水取出口14に連結された散水ホース
16より散水されることになる。

次に第４図に示すように手持ちハンドル１を手で持っ
て矢印の方向に押動して行くと車輪３の回動に伴って巻
取ドラム４も送水ホース５を巻き取る方向に回動するか
ら送水ホース５を巻取ドラム４に楽に巻き取ることが出
来る実用性秀れたホースリールとなる。

請求項２について説明する。

請求項２の場合は、支持枠体２の一方の腕体と手持ち
ハンドル１とをパイプ材で形成して送水管として機能す
る長い送水管体７を設け、手持ちハンドル１の先端側に
散水ホース16を取り付ける送水取出口部14を設け、この
送水取出口部14の近くにコック21を設けたから送水ホー
ス５を所望位置まで引き出したらその場でコック21を開
いて散水作業が出来ることになり、極めて便利で作業性
に秀れた家庭用は勿論のこと農園芸の散水に最適なホー
スリールを提供することになる。

〔実施例〕

図面は実施の二例を示したもので、第１図〜第４図ま
では第一実施例、第５図，第６図は第二実施例である。

第一実施例のホースリールは、左右に腕体を設けたＵ
字状の支持枠体２の頂部にパイプ製の手持ちハンドル１
を斜め上方に向けて連設し、この支持枠体２の左右の腕
体間に巻取ドラム４を正逆回動自在に架設し、この支持
枠体２の一方の腕体と手持ちハンドル１をパイプ材で形
成して送水管として機能する長い送水管部７を設け、支
持枠体２の左右の腕体の中程に車輪支持体８を垂設し、
この左右の車輪支持体８間に軸杆10を回動自在に架設し
て軸枠10の左右に付設した車輪３を正逆回転自在に設け
る。この一方の車輪３一側にプーリー11を設け、このプ
ーリー11と巻取ドラム４の軸筒４′に設けたプーリー12
とにベルト13を懸環して車輪３の回転と連動し巻取ドラ
ム４が回動するように構成した場合を図示している。

車輪３は左右に設けなくても中心に一個所に設けても
良い。

巻取ドラム４に巻回した送水ホース５と連通する巻取
ドラム４の軸筒４′に設けた水吐出部９に送水管部７の
基端を通水状態に連結し、この送水管部７の先端側の手
持ちハンドル１の先端部に散水ホース16を連結する散水
用の送水取出口部14を設け、この送水取出口部14の近く
にコック21を設け、送水取出口部14に散水ホース16を接
続し、この散水ホース16に散水具15を取り付けて散水す
る。

第二実施例のホースリールは、左右の腕体に長短のあ
る略Ｕ字状支持枠体２の頂部にパイプ製の手持ちハンド
ル１を斜め上方に向けて連設し、この支持枠体２の長い
腕体の先端部に外側に向けて車輪軸17を水平方向に突設
し、この車輪軸17に片側の車輪３を正逆回転自在に設
け、支持枠体２の途中に上向きに突設した軸受板23と反
対側の支持枠体２の短かい腕体の先端間に巻取ドラム軸
24を架設して巻取ドラム４を正逆回動自在に設け、巻取
ドラム軸24の一端に軸受板23に対応する軸受板23′を垂
設し、この軸受板23′の下端に車輪軸体17′を水平方向
に突設し、この車輪軸体17′に車輪３を正逆回転自在に
設け、巻取ドラム４の一側に設けたドラム軸24に硬質ゴ
ム等の摩擦輪18を設け、この摩擦輪18に同じ側の車輪３
の内側に設けた摩擦輪19を圧接状態に設けて車輪３の回
転力を巻取ドラム４に伝達して強制的に回動させるよう
に構成した場合を図示している。

尚、第一，第二実施例とも巻取ドラム４は従来品と同
様に巻取筒に蛇口20側の送水ホース５が接続される送水
導入部が設けられ、水吐出口部9,送水管部7,送水取出口
部14を介して散水ホース16に送水されるように構成され
ている。

本考案は、以上の構成を有するが、第一実施例の場
合、送水ホース５を蛇口20側に連結して手持ちハンドル
１を持って作業者が立ったままで車輪３を引動して巻取
ドラム４を移動させる巻取ドラム４が回動し、楽な姿勢
でホースリールを引き出すことが出来る。

逆に送水ホース５を巻き取る場合は送水ホース５を蛇
口20から外して巻取ドラム４を逆回動させると送水ホー
ス５を楽に巻き取ることが出来る実用性秀れたホースリ
ールとなる。

また、支持枠体２に送水管部７を設け、この送水管部
７の先端側の手持ちハンドル１の先端部に散水ホース16
を取り付ける送水取出口部14を設けているから送水ホー
ス５を所望位置まで引き出したらそのその場で散水作業
が出来るため極めて便利な作業性に秀れた家庭用は勿論
のこと農園芸の散水に最適なホースリールを提供するこ
とになる。

次に、第二実施例の場合、上記の送水ホース５の引き
出しと巻き取りに際して巻取ドラム４が車輪３の回転と
連動して回動し、かつ摩擦輪18と摩擦輪19との摩擦抵抗
により回動するから巻取ドラム４だけが空転することが
なく、送水ホース５がたるむことなく引き出すことが出
来ると共に巻き取りも車輪３の押動に連動してしっかり
と巻き取ることが出来る。

また、支持枠体２に送水管部７を設け、この送水管部
７の先端側に散水ホース16を取り付ける送水取出口部14
を設け、この送水取出口部14に近い位置にコック21を設
けているから送水ホース５を所望位置まで引き出したら
その場でコック21を開いて散水作業が出来るため極めて
便利で作業性に秀れた家庭用は勿論のこと農園芸の散水
に最適なホースリールを提供することになる。

図中符号22は散水ノズル取付具である。

〔考案の効果〕

・請求項１記載の発明の効果 本考案は上述の様に構成したから、送水ホースを蛇口
側に連結して手持ちハンドルを持って作業者が立ったま
まで車輪を引動して巻取ドラムを移動させると巻取ドラ
ムが伝導機構により車輪の回転と連動して回動し、楽な
姿勢でホースリールを引き出すことが出来る。

逆に送水ホースを巻き取る場合は同様に手持ちハンド
ルを持って作業者が立ったままで車輪を押動して巻取ド
ラムを移動させると巻取ドラムが車輪の回転と連動して
逆回動し、送水ホースを楽に巻き取ることが出来る実用
性秀れたホースリールとなる。

この際送水ホースの引き出しと巻き取りとを巻取ドラ
ムが勝手に回動するのではなく、車輪の回転と連動して
巻取ドラムが回動するように構成したから巻取ドラムだ
けが空転するようなことがなく、送水ホースがたるむこ
となく引き出すことが出来ると共に引き取りも車輪の押
動に連動してしっかりと巻き取ることが出来る。

また、支持枠体に送水管部を設け、この送水管部の先
端側に散水ホースを取り付ける送水取出口部を設けてい
るから送水ホースを所望位置まで引き出したらその場で
散水作業が出来るため極めて便利で作業性に秀れた家庭
用は勿論のこと農園芸の散水に最適なホースリールを提
供することになる。

・請求項２記載の発明の効果 請求項１同様に、送水ホースの引き出しと巻き取りと
を巻取ドラムが勝手に回動するのではなく、車輪の回転
と連動して巻取ドラムが回動するように構成したから巻
取ドラムだけが空転するようなことがなく、送水ホース
がたるむことなく引き出すことが出来ると共に巻き取り
も車輪の押動に連動してしっかりと巻き取ることが出来
る。

また、支持枠体の一方の腕体と手持ちハンドルとをパ
イプ材で形成して支持枠体に一本の長い送水管部を設
け、この送水管部の先端側に散水ホースを取り付ける送
水取出口部を設け、この送水取出口部の近くにコックを
設けたから送水ホースを所望位置まで引き出したらその
場でコックを用いて散水作業が出来るため極めて便利で
作業性に秀れた家庭用は勿論のこと農園芸に散水に最適
なホースリールを提供することになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本案品
の斜面図、第2,3,4図は本案品の使用状態を示す正面
図、第５図は本案品別例の要部の正面図、第６図はその
側面図である。 ａ…伝導機構、１…手持ちハンドル、２…支持枠体、３
…車輪、４…巻取ドラム、４′…軸筒、５…送水ホー
ス、７…送水管部、９…水吐出部、14…送水取出口部、
16…散水ホース、21…コック。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 999999999 浅野 金治 新潟県三条市大字月岡2901番地 (72)考案者 浅野 良喜 新潟県三条市南新保３番５号 (72)考案者 浅野 良二郎 新潟県三条市南新保６番８号 (72)考案者 浅野 金寿 新潟県三条市吉田２番地 (72)考案者 浅野 金治 新潟県三条市大字月岡2901番地 (56)参考文献 実開 昭56−17267（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−33665（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭55−5475（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】手持ちハンドルを一体的に連設した支持枠
   体の左右の腕体間に送水ホースを引き出し自在に巻回し
   た巻取ドラムを正逆回動自在に架設し、前記支持枠体に
   移動用の車輪を正逆回転自在に設け、この車輪を接地し
   て前記手持ちハンドルを押動若しくは引動することで巻
   取ドラムを回動せしめる伝導機構を車輪軸と巻取ドラム
   軸間に設け、前記支持枠体の一方の腕体と手持ちハンド
   ルをパイプ材で形成して送水管として機能する送水管部
   を設け、前記巻取ドラムに巻回した送水ホースと連通す
   る巻取ドラムの軸筒に設けた水吐出部に送水管部の基端
   を通水状態に連設し、この送水管部の先端側に散水ホー
   スを連結する散水用の送水取出口部を設けたことを特徴
   とするホースリール。
2. 【請求項２】手持ちハンドルを一体的に連設した支持枠
   体の左右の腕体間に送水ホースを引き出し自在に巻回し
   た巻取ドラムを正逆回動自在に架設し、前記支持枠体に
   移動用の車輪を正逆回転自在に設け、この車輪を接地し
   て前記手持ちハンドルを押動若しくは引動することで巻
   取ドラムを回動せしめる伝導機構を車輪軸と巻取ドラム
   軸間に設け、前記支持枠体の一方の腕体と手持ちハンド
   ルをパイプ材で形成して送水管として機能する送水管部
   を設け、前記巻取ドラムに巻回した送水ホースと連通す
   る巻取ドラムの軸筒に設けた水吐出部に送水管部の基端
   を通水状態に連設し、この送水管部の先端側に散水ホー
   スを連結する散水用の送水取出口部を設け、この送水取
   出口部の近くにコックを設けたことを特徴とするホース
   リール。