JP2520376Y2 - 排出燃焼ガス中に炭酸ガス量がほとんど無い燃焼装置 - Google Patents
排出燃焼ガス中に炭酸ガス量がほとんど無い燃焼装置Info
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- JP2520376Y2 JP2520376Y2 JP1989067358U JP6735889U JP2520376Y2 JP 2520376 Y2 JP2520376 Y2 JP 2520376Y2 JP 1989067358 U JP1989067358 U JP 1989067358U JP 6735889 U JP6735889 U JP 6735889U JP 2520376 Y2 JP2520376 Y2 JP 2520376Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、炭酸ガスの排出量のほとんど無い燃焼装置
に関するものであり、特に、本出願人が先に提案した燃
焼装置(特開平2-206689号公報参照、以下「先発明装
置」と呼ぶ。)の改良に関するものである。
に関するものであり、特に、本出願人が先に提案した燃
焼装置(特開平2-206689号公報参照、以下「先発明装
置」と呼ぶ。)の改良に関するものである。
従来の技術 近年、大気中の炭酸ガスの増加による地球環境に対す
る温室効果などによる気候、地上生物などへの悪影響
が、真剣に地球規模で国際的に取り上げられており、地
球環境への各種の悪影響や、大気中の炭酸ガス量と、海
洋中に溶解している炭酸ガス量等の議論がなされている
が、今後、人類のエネルギー消費量が益々増加すること
が予想されるにもかかわらず、現在消費されているエネ
ルギーの大部分を発生するめに使用されている炭化水素
燃料を燃焼させる燃焼装置における炭酸ガスの大気中へ
の排出量を少なくするか、あるいは、ほとんど無くすか
するための具体的な手段が、ほとんど考えられていない
のが現状である。
る温室効果などによる気候、地上生物などへの悪影響
が、真剣に地球規模で国際的に取り上げられており、地
球環境への各種の悪影響や、大気中の炭酸ガス量と、海
洋中に溶解している炭酸ガス量等の議論がなされている
が、今後、人類のエネルギー消費量が益々増加すること
が予想されるにもかかわらず、現在消費されているエネ
ルギーの大部分を発生するめに使用されている炭化水素
燃料を燃焼させる燃焼装置における炭酸ガスの大気中へ
の排出量を少なくするか、あるいは、ほとんど無くすか
するための具体的な手段が、ほとんど考えられていない
のが現状である。
従来、炭化水素燃料を使用している燃焼装置は、熱エ
ネルギーを必要とするほとんどすべての装置に使用され
ており、例えば、大型ボイラに使用されている燃焼装置
の代表的なものは、ガス燃料を使用する場合には、添付
図面の第4図に示すような構成を有している。すなわ
ち、このボイラは、燃焼ガスが流れる煙道1の中の最も
下流に、燃焼装置から煙突を経て大気に排出される排出
ガスの温度を許される限り成るべく下げ、燃焼装置の熱
利用効率を高めるために、大気温度の燃焼空気Oの温度
を煙突に送る直前の燃焼ガスにより高めるための空気予
熱器2があり、これにより予熱された空気Oにより、燃
料ガスを燃焼器3において燃焼させ、1,500℃前後の燃
焼ガスを得るようにしている。この時、燃料中に含まれ
ている炭素は、すべて炭酸ガスとなり、燃焼ガス中に、
水蒸気及び窒素と一緒に混合燃焼ガスを形成している。
一方、火力発電所などにおいて高い利用効率で水蒸気を
生成するために、蒸気タービンの抽気により復水を加熱
する給水過熱器により、250℃前後に加熱された高圧の
給水Wを節炭器4に導き、これを飽和水温度近くまで加
熱し、その飽和に近い状態の給水を、高温の燃焼ガスが
流れる燃焼室5の周壁に、水冷壁管を取り付けることに
より構成されているボイラ本体6により飽和水蒸気にな
るまで、ふく射熱と、強制対流の伝熱との態様により加
熱し、この飽和水蒸気を過熱器7により過熱水蒸気Sと
した後、高圧蒸気タービンなどに送る。この場合、燃焼
ガスは、燃焼室5の下部において1,500℃前後の温度で
あるが、ボイラ本体6の下流において800℃〜1,000℃と
なり、過熱器7により500℃〜600℃まで飽和水蒸気を加
熱することにより温度が低下し、節炭器4の出口におい
て、200℃〜250℃となり、更に、空気予熱器2におい
て、約140℃前後まで温度が低下し、炭酸ガスは、燃焼
排出ガス中に含まれたまま、すべて煙突から大気中に放
出される。
ネルギーを必要とするほとんどすべての装置に使用され
ており、例えば、大型ボイラに使用されている燃焼装置
の代表的なものは、ガス燃料を使用する場合には、添付
図面の第4図に示すような構成を有している。すなわ
ち、このボイラは、燃焼ガスが流れる煙道1の中の最も
下流に、燃焼装置から煙突を経て大気に排出される排出
ガスの温度を許される限り成るべく下げ、燃焼装置の熱
利用効率を高めるために、大気温度の燃焼空気Oの温度
を煙突に送る直前の燃焼ガスにより高めるための空気予
熱器2があり、これにより予熱された空気Oにより、燃
料ガスを燃焼器3において燃焼させ、1,500℃前後の燃
焼ガスを得るようにしている。この時、燃料中に含まれ
ている炭素は、すべて炭酸ガスとなり、燃焼ガス中に、
水蒸気及び窒素と一緒に混合燃焼ガスを形成している。
一方、火力発電所などにおいて高い利用効率で水蒸気を
生成するために、蒸気タービンの抽気により復水を加熱
する給水過熱器により、250℃前後に加熱された高圧の
給水Wを節炭器4に導き、これを飽和水温度近くまで加
熱し、その飽和に近い状態の給水を、高温の燃焼ガスが
流れる燃焼室5の周壁に、水冷壁管を取り付けることに
より構成されているボイラ本体6により飽和水蒸気にな
るまで、ふく射熱と、強制対流の伝熱との態様により加
熱し、この飽和水蒸気を過熱器7により過熱水蒸気Sと
した後、高圧蒸気タービンなどに送る。この場合、燃焼
ガスは、燃焼室5の下部において1,500℃前後の温度で
あるが、ボイラ本体6の下流において800℃〜1,000℃と
なり、過熱器7により500℃〜600℃まで飽和水蒸気を加
熱することにより温度が低下し、節炭器4の出口におい
て、200℃〜250℃となり、更に、空気予熱器2におい
て、約140℃前後まで温度が低下し、炭酸ガスは、燃焼
排出ガス中に含まれたまま、すべて煙突から大気中に放
出される。
このように、従来のボイラを始め、すべての炭化水素
燃料を使用する燃焼装置においては、燃料中に含まれて
いる炭素は、燃焼する際に、すべて空気中の酸素と反応
して炭酸ガスとなり、最後に、煙突から排出ガスに含ま
れて大気中に排出される。
燃料を使用する燃焼装置においては、燃料中に含まれて
いる炭素は、燃焼する際に、すべて空気中の酸素と反応
して炭酸ガスとなり、最後に、煙突から排出ガスに含ま
れて大気中に排出される。
従って、従来の燃焼装置を使用する限りは、人類のエ
ネルギー消費が増加すると共にエネルギーの供給の大部
分を現在のように炭化水素燃料を直接的に燃焼させて得
られる燃焼ガスを使用し、火力発電所、各種内燃機関な
どにより電力や、動力を得ている限り、炭酸ガスは、大
気中に益々多く放出される結果となり、地球環境に悪影
響を与える温室効果等の主原因といわれる大気中の炭酸
ガスの加速度的な増大をもたらすことは、十分に予想さ
れるところである。
ネルギー消費が増加すると共にエネルギーの供給の大部
分を現在のように炭化水素燃料を直接的に燃焼させて得
られる燃焼ガスを使用し、火力発電所、各種内燃機関な
どにより電力や、動力を得ている限り、炭酸ガスは、大
気中に益々多く放出される結果となり、地球環境に悪影
響を与える温室効果等の主原因といわれる大気中の炭酸
ガスの加速度的な増大をもたらすことは、十分に予想さ
れるところである。
なお、炭化水素燃料は、このように、ボイラ等におい
て使用されるだけでは無く、省エネルギープラントと言
われるガスタービンプラント、あるいは、電力と熱とを
発生する、いわゆる、コージェネレーションプラント等
の燃料としても使用され、この場合は、この燃焼ガス
は、発電機の駆動動力などを発生させた後、炭酸ガスを
含んだ排気ガスとして大気中に放出され、省エネルギー
的には優れていても、地球環境に悪影響を与えること
は、ボイラ等の場合と全く同様である。
て使用されるだけでは無く、省エネルギープラントと言
われるガスタービンプラント、あるいは、電力と熱とを
発生する、いわゆる、コージェネレーションプラント等
の燃料としても使用され、この場合は、この燃焼ガス
は、発電機の駆動動力などを発生させた後、炭酸ガスを
含んだ排気ガスとして大気中に放出され、省エネルギー
的には優れていても、地球環境に悪影響を与えること
は、ボイラ等の場合と全く同様である。
このような現状に鑑がみ、排出燃焼ガス中に炭酸ガス
量がほとんど無い燃焼装置として、本出願人は、既に、
次のような燃焼装置(特開平2-206689号公報参照)を提
案している。
量がほとんど無い燃焼装置として、本出願人は、既に、
次のような燃焼装置(特開平2-206689号公報参照)を提
案している。
すなわち、この先発明装置においては、従来提案され
ているように、燃焼ガス中から炭酸ガスを除去すること
は、燃焼ガスの流量が多いことのために、技術的にも、
経済的にも、有利な手段では無いことを考慮に入れ、固
体あるいは液体化石燃料は、まず、ガス化し、このガス
中から硫黄等を取り除き、このガスを燃料ガスとし、又
は、メタン、水素及び一酸化炭素等の混合ガス燃料、あ
るいは、一般に、炭化水素ガス燃料は、そのまま予熱
し、その後、このガスに高温水蒸気を加え、水素を主成
分とする燃焼ガスを燃焼させた高温の燃焼ガス中に、管
中に触媒を充てんしてある炭化水素改質反応装置を設置
して反応を行わせることにより、炭酸ガスと水素との混
合ガスを造成し、この混合ガスを、炭酸ガス吸収液中を
通して炭酸ガスを吸収・除去した結果、水素を主成分と
する燃料ガスとし、この燃料ガスを燃焼装置の燃焼器に
おいて空気と共に燃焼させ、このようにして、炭酸ガス
をほとんど含まない高温燃焼ガスを作り、これを使用し
てボイラの場合には、蒸気タービンを駆動する過熱水蒸
気、あるいは、再熱水蒸気を発生させる。一方、炭酸ガ
ス吸収液に吸収された炭酸ガスは、炭酸ガス吸収液をわ
ずかに加熱するなど適当な処理により、炭酸ガス吸収液
から再生し、液相炭酸、又は、固形炭酸等として取り出
し、これを深海に投棄・溶解させた後、海中の植物によ
り分解させ、あるいは、化学的に海水中のカルシウム等
と反応させて塩とし、最終的には海底に沈澱させること
を特徴とするものである。
ているように、燃焼ガス中から炭酸ガスを除去すること
は、燃焼ガスの流量が多いことのために、技術的にも、
経済的にも、有利な手段では無いことを考慮に入れ、固
体あるいは液体化石燃料は、まず、ガス化し、このガス
中から硫黄等を取り除き、このガスを燃料ガスとし、又
は、メタン、水素及び一酸化炭素等の混合ガス燃料、あ
るいは、一般に、炭化水素ガス燃料は、そのまま予熱
し、その後、このガスに高温水蒸気を加え、水素を主成
分とする燃焼ガスを燃焼させた高温の燃焼ガス中に、管
中に触媒を充てんしてある炭化水素改質反応装置を設置
して反応を行わせることにより、炭酸ガスと水素との混
合ガスを造成し、この混合ガスを、炭酸ガス吸収液中を
通して炭酸ガスを吸収・除去した結果、水素を主成分と
する燃料ガスとし、この燃料ガスを燃焼装置の燃焼器に
おいて空気と共に燃焼させ、このようにして、炭酸ガス
をほとんど含まない高温燃焼ガスを作り、これを使用し
てボイラの場合には、蒸気タービンを駆動する過熱水蒸
気、あるいは、再熱水蒸気を発生させる。一方、炭酸ガ
ス吸収液に吸収された炭酸ガスは、炭酸ガス吸収液をわ
ずかに加熱するなど適当な処理により、炭酸ガス吸収液
から再生し、液相炭酸、又は、固形炭酸等として取り出
し、これを深海に投棄・溶解させた後、海中の植物によ
り分解させ、あるいは、化学的に海水中のカルシウム等
と反応させて塩とし、最終的には海底に沈澱させること
を特徴とするものである。
今、この燃焼装置を、一層具体的に、図面に基づいて
説明をすると、次ぎのようになる。
説明をすると、次ぎのようになる。
第5図には、最近クリーンなエネルギーとしての電力
の利用が非常に増加しており、その電力の多くを発電し
ている火力発電所のボイラに、先発明装置を実施した場
合が略図により示されており、また、このボイラの燃焼
装置においては、炭化水素燃料の1例として、メタンを
使用するものとしてある。
の利用が非常に増加しており、その電力の多くを発電し
ている火力発電所のボイラに、先発明装置を実施した場
合が略図により示されており、また、このボイラの燃焼
装置においては、炭化水素燃料の1例として、メタンを
使用するものとしてある。
まず、このボイラは、大きく分けて I.水蒸気発生部 II.炭化水素改質部 III.炭酸ガス吸収部 から成り立っているが、この装置は、これらの各部分の
内、主として部分II及び部分IIIから構成されている。
内、主として部分II及び部分IIIから構成されている。
さて、この装置を構成する各部の内、蒸気発生部I
は、図に示すように、周壁面を水冷管10により包囲され
ている燃焼室11と、燃焼室11の頂部に連結された中空室
状の水平な煙道12と、その端部に連結された垂直な中空
状の煙突13とから構成されており、燃焼室11の底部近く
には、燃焼器14が設置されている外、煙道12の内部に
は、その上流部分に、水冷管10に連結された水蒸気過熱
器15が設置されると共にその下流には節炭器16が設置さ
れており、更に、その下流には、空気予熱器17が設置さ
れている。このようにして、後に詳細に説明をするよう
に、従来のボイラの場合と同様に、外部から節炭器16へ
ボイラ水蒸気発生用水W0を供給し、このボイラ水蒸気発
生用水W0が、節炭器16により予熱された後、燃焼室11を
包囲している水冷管10及び煙道12内に設置された水蒸気
過熱器15を通して流れる間に、燃焼器14において、それ
に送られる燃料ガスNが、同様に、燃焼器14に空気予熱
器17から送られて来る予熱空気Oにより燃焼されること
により発生する高温燃焼ガスにより加熱することにより
飽和水蒸気W1とし、これを更に、水蒸気過熱器15により
過熱することにより、過熱水蒸気Sとして取り出し、こ
れにより、蒸気タービン等を駆動するようにする。
は、図に示すように、周壁面を水冷管10により包囲され
ている燃焼室11と、燃焼室11の頂部に連結された中空室
状の水平な煙道12と、その端部に連結された垂直な中空
状の煙突13とから構成されており、燃焼室11の底部近く
には、燃焼器14が設置されている外、煙道12の内部に
は、その上流部分に、水冷管10に連結された水蒸気過熱
器15が設置されると共にその下流には節炭器16が設置さ
れており、更に、その下流には、空気予熱器17が設置さ
れている。このようにして、後に詳細に説明をするよう
に、従来のボイラの場合と同様に、外部から節炭器16へ
ボイラ水蒸気発生用水W0を供給し、このボイラ水蒸気発
生用水W0が、節炭器16により予熱された後、燃焼室11を
包囲している水冷管10及び煙道12内に設置された水蒸気
過熱器15を通して流れる間に、燃焼器14において、それ
に送られる燃料ガスNが、同様に、燃焼器14に空気予熱
器17から送られて来る予熱空気Oにより燃焼されること
により発生する高温燃焼ガスにより加熱することにより
飽和水蒸気W1とし、これを更に、水蒸気過熱器15により
過熱することにより、過熱水蒸気Sとして取り出し、こ
れにより、蒸気タービン等を駆動するようにする。
次ぎに、炭化水素改質部IIは、煙道12の内部に、水蒸
気過熱器15の上流に設置された炭化水素改質装置20及び
水蒸気過熱器15と節炭器16との間に設置された炭化水素
改質用水加熱器21と、煙道12の外部に設置されたメタン
加熱器22と、炭化水素改質用水蒸気過熱器23とから構成
されている。
気過熱器15の上流に設置された炭化水素改質装置20及び
水蒸気過熱器15と節炭器16との間に設置された炭化水素
改質用水加熱器21と、煙道12の外部に設置されたメタン
加熱器22と、炭化水素改質用水蒸気過熱器23とから構成
されている。
このようにして、メタン加熱器22へは、外部から燃料
としてのメタンMを送り、これを後に説明される改質混
合ガスM0により加熱するメタン加熱器22において加熱
し、一方、炭化水素改質用水加熱器21には、外部から、
例えば、20気圧前後の圧力に加圧された炭化水素改質用
水としての工業用水W′を送り、その中において、煙道
12を通る燃焼ガスにより加熱し、これにより、例えば、
20気圧前後の圧力で、温度200℃〜250℃に加熱された炭
化水素改質用飽和水蒸気W′1を発生させ、これをメタ
ン加熱器22において加熱されたメタンMと一緒に炭化水
素改質用水蒸気過熱器23へ送り、その中において、同様
に、改質混合ガスM0の熱により加熱することにより、炭
化水素改質用飽和水蒸気W1′を、例えば、約500℃前後
まで加熱し、炭化水素改質用過熱水蒸気W′sとすると
共にメタンMも同一温度まで加熱し、このようにして生
成された炭化水素改質用過熱水蒸気W′sと、同温度の
メタンMとを炭化水素改質装置20へ送る。この炭化水素
改質装置20は、炭化水素改質反応触媒、例えば、ラシリ
ング状にしたニッケル触媒等を充てんした多数の管から
成り立っており、これらの管内を炭化水素改質用過熱水
蒸気W′s及び高温度のメタンMを通過させる間に、こ
の炭化水素改質装置20を形成する管の外部を通過する煙
道12内の高温燃焼ガスにより加熱することにより、炭化
水素改質用過熱水蒸気W′sとメタンMとの間に、炭化
水素改質反応が起こり、炭酸ガスと水素とから成る改質
混合ガスM0を得ることができる。なお、メタン加熱器22
及び炭化水素改質用水蒸気過熱器23の加熱は、上記のよ
うに、炭化水素改質装置20により改質された後、これを
去る改質混合ガスM0を炭酸ガス吸収部IIIに送る途中に
おいて、高温度のこの改質混合ガスM0の有する熱により
行われるものである。
としてのメタンMを送り、これを後に説明される改質混
合ガスM0により加熱するメタン加熱器22において加熱
し、一方、炭化水素改質用水加熱器21には、外部から、
例えば、20気圧前後の圧力に加圧された炭化水素改質用
水としての工業用水W′を送り、その中において、煙道
12を通る燃焼ガスにより加熱し、これにより、例えば、
20気圧前後の圧力で、温度200℃〜250℃に加熱された炭
化水素改質用飽和水蒸気W′1を発生させ、これをメタ
ン加熱器22において加熱されたメタンMと一緒に炭化水
素改質用水蒸気過熱器23へ送り、その中において、同様
に、改質混合ガスM0の熱により加熱することにより、炭
化水素改質用飽和水蒸気W1′を、例えば、約500℃前後
まで加熱し、炭化水素改質用過熱水蒸気W′sとすると
共にメタンMも同一温度まで加熱し、このようにして生
成された炭化水素改質用過熱水蒸気W′sと、同温度の
メタンMとを炭化水素改質装置20へ送る。この炭化水素
改質装置20は、炭化水素改質反応触媒、例えば、ラシリ
ング状にしたニッケル触媒等を充てんした多数の管から
成り立っており、これらの管内を炭化水素改質用過熱水
蒸気W′s及び高温度のメタンMを通過させる間に、こ
の炭化水素改質装置20を形成する管の外部を通過する煙
道12内の高温燃焼ガスにより加熱することにより、炭化
水素改質用過熱水蒸気W′sとメタンMとの間に、炭化
水素改質反応が起こり、炭酸ガスと水素とから成る改質
混合ガスM0を得ることができる。なお、メタン加熱器22
及び炭化水素改質用水蒸気過熱器23の加熱は、上記のよ
うに、炭化水素改質装置20により改質された後、これを
去る改質混合ガスM0を炭酸ガス吸収部IIIに送る途中に
おいて、高温度のこの改質混合ガスM0の有する熱により
行われるものである。
最後に、炭酸ガス吸収部IIIは、炭酸ガス吸収塔30
と、炭酸ガス再生塔31と、熱交換器32等から成り立って
おり、まず、炭化水素改質部IIから送られて来る改質混
合ガスM0を、熱交換器32を通すことにより、これを、例
えば、大気温度よりもやや高い温度まで冷却した後、炭
酸ガス吸収塔30に供給する。この炭酸ガス吸収塔30と、
炭酸ガス再生塔31との内部には、炭酸カリウム、あるい
は、炭酸ナトリウム等から成る炭酸ガス吸収液Q1が収容
されているが、この炭酸ガス吸収液Q1は、炭酸ガス吸収
塔30及び炭酸ガス再生塔31を相互に連結する管33及び循
環吸収液循環ポンプ34を含む管路35を介して、両塔30,3
1の間を循環するようにされている。
と、炭酸ガス再生塔31と、熱交換器32等から成り立って
おり、まず、炭化水素改質部IIから送られて来る改質混
合ガスM0を、熱交換器32を通すことにより、これを、例
えば、大気温度よりもやや高い温度まで冷却した後、炭
酸ガス吸収塔30に供給する。この炭酸ガス吸収塔30と、
炭酸ガス再生塔31との内部には、炭酸カリウム、あるい
は、炭酸ナトリウム等から成る炭酸ガス吸収液Q1が収容
されているが、この炭酸ガス吸収液Q1は、炭酸ガス吸収
塔30及び炭酸ガス再生塔31を相互に連結する管33及び循
環吸収液循環ポンプ34を含む管路35を介して、両塔30,3
1の間を循環するようにされている。
このようにして、炭酸ガス吸収塔30に供給された改質
混合ガスM0は、その中に含まれる炭酸ガスを、炭酸ガス
吸収塔30の中を循環する炭酸ガス吸収液Q1によりKHC
O3、あるいは、NaCO3等として吸収され、炭酸ガス吸収
液Q1は、炭酸ガス濃吸収液Q2となり、管路33を経て炭酸
ガス再生塔31へ送られる。また、このようにして、改質
混合ガスM0からは、その中のほとんど全部の炭酸ガスを
炭酸ガス吸収液Q1により吸収・回収されることにより、
水素は放出され、従って、ほとんどが水素を主成分とす
る燃料ガスNが、改質混合ガスM0から放出されることと
なり、この燃料ガスNは、炭酸ガス吸収塔30から燃焼器
14へ供給される。
混合ガスM0は、その中に含まれる炭酸ガスを、炭酸ガス
吸収塔30の中を循環する炭酸ガス吸収液Q1によりKHC
O3、あるいは、NaCO3等として吸収され、炭酸ガス吸収
液Q1は、炭酸ガス濃吸収液Q2となり、管路33を経て炭酸
ガス再生塔31へ送られる。また、このようにして、改質
混合ガスM0からは、その中のほとんど全部の炭酸ガスを
炭酸ガス吸収液Q1により吸収・回収されることにより、
水素は放出され、従って、ほとんどが水素を主成分とす
る燃料ガスNが、改質混合ガスM0から放出されることと
なり、この燃料ガスNは、炭酸ガス吸収塔30から燃焼器
14へ供給される。
更に、炭酸ガス吸収塔30において、炭酸ガスを吸収す
ることにより炭酸ガスの濃度が高くなり、炭酸ガス再生
塔31へ送られた炭酸ガス濃吸収液Q2は、炭酸ガス再生塔
31において、これと、管路36を介して熱交換器32との間
を循環させることにより、炭酸ガス濃吸収液Q2を、この
熱交換器32を通る改質混合ガスM0が放熱することにより
加熱し、この加熱により、炭酸ガス濃吸収液Q2を高温と
し、この炭酸ガス濃吸収液Q2から炭酸ガスだけを放出さ
せ、この炭酸ガスQ4を、空気予熱器17へ供給される燃焼
用空気Oにより冷却されるようにされた炭酸ガス冷却器
37を通過させることにより冷却した後、炭酸ガス圧縮機
38により圧縮し、更に、炭酸ガス深冷機39により冷却
し、液相炭酸、又は、固形炭酸(ドライアイス)Q5とし
て回収する。あるいは、炭酸ガス吸収塔30の中において
得られた炭酸ガス濃溶液Q2は、KHCO3、又は、NaHCO3と
して回収することが出来る。
ることにより炭酸ガスの濃度が高くなり、炭酸ガス再生
塔31へ送られた炭酸ガス濃吸収液Q2は、炭酸ガス再生塔
31において、これと、管路36を介して熱交換器32との間
を循環させることにより、炭酸ガス濃吸収液Q2を、この
熱交換器32を通る改質混合ガスM0が放熱することにより
加熱し、この加熱により、炭酸ガス濃吸収液Q2を高温と
し、この炭酸ガス濃吸収液Q2から炭酸ガスだけを放出さ
せ、この炭酸ガスQ4を、空気予熱器17へ供給される燃焼
用空気Oにより冷却されるようにされた炭酸ガス冷却器
37を通過させることにより冷却した後、炭酸ガス圧縮機
38により圧縮し、更に、炭酸ガス深冷機39により冷却
し、液相炭酸、又は、固形炭酸(ドライアイス)Q5とし
て回収する。あるいは、炭酸ガス吸収塔30の中において
得られた炭酸ガス濃溶液Q2は、KHCO3、又は、NaHCO3と
して回収することが出来る。
このようにして回収された液相、又は、固相の炭酸ガ
スは、例えば、液相のものは、比重を1よりも大きくす
るために、0℃近くまで冷却した後、管などにより深海
に導き、海水中に拡散させ、また、固相の場合には、そ
の比重は1.5位であるが、これを固相のまま投棄する
と、直ちに蒸発して大気と混合するので、これを砂と氷
とを混ぜて作った容器の中に入れ、固相炭酸と、砂との
重量により適当な深海に投棄すると、固相炭酸は海水か
ら断熱されて自由落下し、深海中において容器が溶解
し、その後、固相炭酸は蒸発するが、短時間の間に海水
に物理的溶解及び化学反応溶解を行って海水と混合する
こととなる。また、固相としてのKHCO3などの結晶は、
例えば、炭鉱廃坑などに投棄するようにするものとして
ある。
スは、例えば、液相のものは、比重を1よりも大きくす
るために、0℃近くまで冷却した後、管などにより深海
に導き、海水中に拡散させ、また、固相の場合には、そ
の比重は1.5位であるが、これを固相のまま投棄する
と、直ちに蒸発して大気と混合するので、これを砂と氷
とを混ぜて作った容器の中に入れ、固相炭酸と、砂との
重量により適当な深海に投棄すると、固相炭酸は海水か
ら断熱されて自由落下し、深海中において容器が溶解
し、その後、固相炭酸は蒸発するが、短時間の間に海水
に物理的溶解及び化学反応溶解を行って海水と混合する
こととなる。また、固相としてのKHCO3などの結晶は、
例えば、炭鉱廃坑などに投棄するようにするものとして
ある。
考案が解決しようとする課題 先発明装置においては、上に説明をしたように、石炭
ガス化ガスを含む一般の炭化水素燃料を使用するボイラ
等の各種燃焼装置において、これを燃焼させる前に、予
熱した炭化水素ガスと、過熱水蒸気とを混合し、燃焼前
における燃料中の炭化水素を適当な触媒による改質反応
により炭酸ガスと水素との混合ガスとし、この改質混合
ガスから炭酸ガスを分離することにより、燃料中から燃
焼前に取り除くと同時に水素を主成分とする燃料ガスを
作り、これを燃焼させ、燃焼装置からの排ガス中に炭酸
ガスをほとんど含まないようにすることが出来るもので
ある。
ガス化ガスを含む一般の炭化水素燃料を使用するボイラ
等の各種燃焼装置において、これを燃焼させる前に、予
熱した炭化水素ガスと、過熱水蒸気とを混合し、燃焼前
における燃料中の炭化水素を適当な触媒による改質反応
により炭酸ガスと水素との混合ガスとし、この改質混合
ガスから炭酸ガスを分離することにより、燃料中から燃
焼前に取り除くと同時に水素を主成分とする燃料ガスを
作り、これを燃焼させ、燃焼装置からの排ガス中に炭酸
ガスをほとんど含まないようにすることが出来るもので
ある。
しかしながら、このようにして分離された液相炭酸、
又は、固相炭酸の海中への投棄の具体的手段について
は、必ずしも、明確に開示されていない。
又は、固相炭酸の海中への投棄の具体的手段について
は、必ずしも、明確に開示されていない。
そこで、本考案は、先発明装置において分離して回収
した炭酸ガス、特に、液相炭酸を、海洋中の環境に悪影
響を及ぼすこと無く海中に投棄するための具体的な手段
を提案することを、その課題とするものである。
した炭酸ガス、特に、液相炭酸を、海洋中の環境に悪影
響を及ぼすこと無く海中に投棄するための具体的な手段
を提案することを、その課題とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本考案は、炭化水素、又
は、炭化水素と一酸化炭素の混合ガス、あるいは、化石
燃料のガス化により得られるガスなどの燃料ガスを予熱
し、この予熱された燃料ガスに水蒸気発生部で発生した
過熱水蒸気を加えて、炭化水素改質部に送り、触媒の存
在下で高温で反応を行わせ、炭酸ガスと水素とを主成分
とする混合ガスを生成し、この混合ガスを炭酸ガス吸収
塔の炭酸ガス吸収液に吸収させて炭酸ガスを分離し、こ
の炭酸ガスを炭酸ガス吸収液から放出させ、圧縮、冷却
して液相炭酸とし、この液相炭酸を放出するための液相
炭酸輸送管と、前記炭酸ガス吸収塔の残りの水素を主成
分とする混合ガスを燃焼する燃焼器とを有する炭酸ガス
の排出量のほとんど無い燃焼装置において、前記液相炭
酸輸送管が、海底の大陸棚を越える長さを有し、その大
陸棚を越えない部分は海底に埋設し、大陸棚を越えた部
分は海底に配設するとともにその管壁に多数の細孔を設
け、この輸送管によって圧縮された状態の液相炭酸を深
度200m以上の海中に少量づつ分散して放出するものであ
る。なお、液相炭酸輸送管の管壁の細孔は輸送管の軸方
向においてほぼ一定の間隔で螺旋状に設けられるのが好
ましい。
は、炭化水素と一酸化炭素の混合ガス、あるいは、化石
燃料のガス化により得られるガスなどの燃料ガスを予熱
し、この予熱された燃料ガスに水蒸気発生部で発生した
過熱水蒸気を加えて、炭化水素改質部に送り、触媒の存
在下で高温で反応を行わせ、炭酸ガスと水素とを主成分
とする混合ガスを生成し、この混合ガスを炭酸ガス吸収
塔の炭酸ガス吸収液に吸収させて炭酸ガスを分離し、こ
の炭酸ガスを炭酸ガス吸収液から放出させ、圧縮、冷却
して液相炭酸とし、この液相炭酸を放出するための液相
炭酸輸送管と、前記炭酸ガス吸収塔の残りの水素を主成
分とする混合ガスを燃焼する燃焼器とを有する炭酸ガス
の排出量のほとんど無い燃焼装置において、前記液相炭
酸輸送管が、海底の大陸棚を越える長さを有し、その大
陸棚を越えない部分は海底に埋設し、大陸棚を越えた部
分は海底に配設するとともにその管壁に多数の細孔を設
け、この輸送管によって圧縮された状態の液相炭酸を深
度200m以上の海中に少量づつ分散して放出するものであ
る。なお、液相炭酸輸送管の管壁の細孔は輸送管の軸方
向においてほぼ一定の間隔で螺旋状に設けられるのが好
ましい。
作用 液相炭酸輸送管が、海底の大陸棚を越える長さを有
し、その大陸棚を越えない部分は海底に埋設し、大陸棚
を越えた部分は海底に配設するとともにその管壁に多数
の細孔を設け、この輸送管によって圧縮された状態の液
相炭酸を深度200m以上の海中に少量づつ分散して放出す
るので、通常、深度100m程度までに遊泳する回遊魚、20
0m程度までに生息する魚介類に影響を与えることがな
い。しかも、圧縮された液相炭酸を輸送管の管壁の細孔
から少量づつ広範囲にわたって分散して噴出し、残部の
みを端部の開口から放出するので、液相炭酸は海水に吸
収され、いずれ海水中の海草により分解されるか、海水
中のカルシウムやマグネシウム等と反応して炭酸塩とな
り、最終的には炭酸塩岩となって海底に沈澱することと
なるので、海中における自然環境を破壊することがな
い。
し、その大陸棚を越えない部分は海底に埋設し、大陸棚
を越えた部分は海底に配設するとともにその管壁に多数
の細孔を設け、この輸送管によって圧縮された状態の液
相炭酸を深度200m以上の海中に少量づつ分散して放出す
るので、通常、深度100m程度までに遊泳する回遊魚、20
0m程度までに生息する魚介類に影響を与えることがな
い。しかも、圧縮された液相炭酸を輸送管の管壁の細孔
から少量づつ広範囲にわたって分散して噴出し、残部の
みを端部の開口から放出するので、液相炭酸は海水に吸
収され、いずれ海水中の海草により分解されるか、海水
中のカルシウムやマグネシウム等と反応して炭酸塩とな
り、最終的には炭酸塩岩となって海底に沈澱することと
なるので、海中における自然環境を破壊することがな
い。
実施例 以下、本考案をその1実施例を示す添付図面の第1〜
3図に基づいて、詳細に説明をする。
3図に基づいて、詳細に説明をする。
まず、第1図は、本考案の1実施例を略図により示す
ものであるが、同図において、参照数字40は、海岸線に
沿って建設された火力発電所を現しており、この火力発
電所40には、前に、第5図に基づいて説明をした先発明
装置による燃焼装置が装備されているものとし、第1図
には、この燃焼装置において分離・回収された液相炭酸
の海中への投棄の状態だけを、略図により示してある。
ものであるが、同図において、参照数字40は、海岸線に
沿って建設された火力発電所を現しており、この火力発
電所40には、前に、第5図に基づいて説明をした先発明
装置による燃焼装置が装備されているものとし、第1図
には、この燃焼装置において分離・回収された液相炭酸
の海中への投棄の状態だけを、略図により示してある。
同図から分かるように、この液相炭酸は、その比重
が、ほぼ1前後であり、液化の過程において10気圧以上
に圧縮されているのをその状態で、円管等の輸送管41に
よって、魚介類の生息する大陸棚を越えて海底に導き、
深度200m以上の海中に少量づつ広範囲にわたって分散さ
せるものである。この輸送管41としては、例えば、出力
約50万kWの火力発電所においても、本考案による燃焼装
置を使用すると、直径20cm〜50cm、厚さ3〜5mmの、外
面に薄い耐食性層を有する鋼管を使用すれば、目的を達
成することが出来る。また、この場合、第1図に示すよ
うに、漁業の底引き網の作業に影響を与えないように且
つ魚介類のほとんどが生息している海面から深度が、約
200m位までは、海底下の砂の中に、数10cmの深さに埋め
て設置する(第2図参照)。大陸棚が終わり、魚介類が
ほとんど生息しない約200mよりも深い深度のところで
は、管41を砂の中から海底上に露出して海底に据えて置
くか、アンカーにより固定し且つ管41には、約1mが適当
な間隔で直径2〜5mmの細孔42を開け(第3図参照)、
液相炭酸の圧力が海水の圧力よりも十分に高いことを利
用し、これを海水中に噴出させ、気化・溶解の過程を経
て海水中に拡散・分散させるものとするが、この場合、
細孔42を管軸方向に、例えば、ら旋状に分散させ、液相
炭酸を液相炭酸の圧力により各孔42から噴出させ、残量
は、輸送管41の端部の開口43から海中に放出する。
が、ほぼ1前後であり、液化の過程において10気圧以上
に圧縮されているのをその状態で、円管等の輸送管41に
よって、魚介類の生息する大陸棚を越えて海底に導き、
深度200m以上の海中に少量づつ広範囲にわたって分散さ
せるものである。この輸送管41としては、例えば、出力
約50万kWの火力発電所においても、本考案による燃焼装
置を使用すると、直径20cm〜50cm、厚さ3〜5mmの、外
面に薄い耐食性層を有する鋼管を使用すれば、目的を達
成することが出来る。また、この場合、第1図に示すよ
うに、漁業の底引き網の作業に影響を与えないように且
つ魚介類のほとんどが生息している海面から深度が、約
200m位までは、海底下の砂の中に、数10cmの深さに埋め
て設置する(第2図参照)。大陸棚が終わり、魚介類が
ほとんど生息しない約200mよりも深い深度のところで
は、管41を砂の中から海底上に露出して海底に据えて置
くか、アンカーにより固定し且つ管41には、約1mが適当
な間隔で直径2〜5mmの細孔42を開け(第3図参照)、
液相炭酸の圧力が海水の圧力よりも十分に高いことを利
用し、これを海水中に噴出させ、気化・溶解の過程を経
て海水中に拡散・分散させるものとするが、この場合、
細孔42を管軸方向に、例えば、ら旋状に分散させ、液相
炭酸を液相炭酸の圧力により各孔42から噴出させ、残量
は、輸送管41の端部の開口43から海中に放出する。
なお、液相炭酸は、輸送管41を経て地上から深海に送
られる間に、わずかに加熱されるが、一般的には、周囲
の海水よりも温度が低いので、海水中に噴出すると、小
さな液滴となり、次いで、蒸発して直径10mm内外の小さ
な気泡となるが、炭酸ガスの海水への大きな溶解性によ
り、短時間内に海水に物理的及び化学的に溶解し、海水
と混合することとなり、カルシウム、マグネシウム等の
炭酸塩となり、最終的には、炭酸塩岩となり、海底に沈
澱させるか、あるいは、海中の植物により分解させるよ
うにする。
られる間に、わずかに加熱されるが、一般的には、周囲
の海水よりも温度が低いので、海水中に噴出すると、小
さな液滴となり、次いで、蒸発して直径10mm内外の小さ
な気泡となるが、炭酸ガスの海水への大きな溶解性によ
り、短時間内に海水に物理的及び化学的に溶解し、海水
と混合することとなり、カルシウム、マグネシウム等の
炭酸塩となり、最終的には、炭酸塩岩となり、海底に沈
澱させるか、あるいは、海中の植物により分解させるよ
うにする。
なお、例えば、火力発電所等で、夜間運転を行わない
ような時には、液相炭酸を輸送管41により深海に送る必
要が無いが、液相炭酸の噴出用細孔42は、深度約200m以
下の魚介類のほとんど生息しない深海にあり、生物等の
付着による細孔42の閉塞も余り無いものと考えられる
が、細孔41のやや上方において、管41の外側に薄い小さ
な板(図示されていない)を、その上端部において取り
付け、細孔42が生物により妨害されることを防止するよ
うにし、液相炭酸を噴出させる時は、板が薄いので、炭
酸の噴出圧によりたわみ、細孔42からの液相炭酸の噴出
流を、ほとんど妨害しないようにすることが出来る。
ような時には、液相炭酸を輸送管41により深海に送る必
要が無いが、液相炭酸の噴出用細孔42は、深度約200m以
下の魚介類のほとんど生息しない深海にあり、生物等の
付着による細孔42の閉塞も余り無いものと考えられる
が、細孔41のやや上方において、管41の外側に薄い小さ
な板(図示されていない)を、その上端部において取り
付け、細孔42が生物により妨害されることを防止するよ
うにし、液相炭酸を噴出させる時は、板が薄いので、炭
酸の噴出圧によりたわみ、細孔42からの液相炭酸の噴出
流を、ほとんど妨害しないようにすることが出来る。
本考案は、上記のような構成を有しているので、これ
を先発明装置に併用することにより、次ぎのような作用
が得られる。すなわち、先発明装置により、炭化水素ガ
ス等を燃料として使用する前に、これを炭化水素改質反
応に服させ、炭酸ガスと水素とから成る改質混合ガスと
した後、この改質混合ガス中から炭酸ガスを取り除くの
で、燃焼時の燃焼ガスの中には、炭酸ガス及び炭素原子
を含む成分は、ほとんど含まれておらず、一方、炭酸ガ
スは、炭化水素改質反応により得られた改質混合ガスか
ら分離された後、気相、液相、あるいは、固相として海
中に導くが、この場合、本考案装置を併用し、特に、こ
れらの内、液相炭酸を海中に導いた後、海洋中のカルシ
ウム、マグネシウムと化学反応させ、炭酸塩とし、ある
いは、炭酸ガスの害を受ける生物には影響を与えないよ
うな深度において且つ分散して炭酸ガスの濃度が薄くな
るようにして放出した後溶解させ、その後、海中の植物
により分解させるか、又は、化学反応により炭酸カルシ
ウム等の炭酸塩とし、最終的に海底に沈澱させるもので
ある。
を先発明装置に併用することにより、次ぎのような作用
が得られる。すなわち、先発明装置により、炭化水素ガ
ス等を燃料として使用する前に、これを炭化水素改質反
応に服させ、炭酸ガスと水素とから成る改質混合ガスと
した後、この改質混合ガス中から炭酸ガスを取り除くの
で、燃焼時の燃焼ガスの中には、炭酸ガス及び炭素原子
を含む成分は、ほとんど含まれておらず、一方、炭酸ガ
スは、炭化水素改質反応により得られた改質混合ガスか
ら分離された後、気相、液相、あるいは、固相として海
中に導くが、この場合、本考案装置を併用し、特に、こ
れらの内、液相炭酸を海中に導いた後、海洋中のカルシ
ウム、マグネシウムと化学反応させ、炭酸塩とし、ある
いは、炭酸ガスの害を受ける生物には影響を与えないよ
うな深度において且つ分散して炭酸ガスの濃度が薄くな
るようにして放出した後溶解させ、その後、海中の植物
により分解させるか、又は、化学反応により炭酸カルシ
ウム等の炭酸塩とし、最終的に海底に沈澱させるもので
ある。
このようにして、本考案装置によると、先発明装置と
相待って、地球の大気環境を悪化させる炭酸ガスの排出
の問題は、解決されることとなる。
相待って、地球の大気環境を悪化させる炭酸ガスの排出
の問題は、解決されることとなる。
なお、この大気中の炭酸ガスを海水中の炭酸塩として
沈澱させる現象は、現在の数10倍であったと言われる大
気中の炭酸ガスの濃度が、現在の値まで減少した道程と
して、数億年の間に行われたと最近言われるようになっ
ているが、本考案装置は、この大気中の炭酸ガスを海中
に溶解する現象を、人工的に、技術的に行うものと見ら
れることも出来るところである。
沈澱させる現象は、現在の数10倍であったと言われる大
気中の炭酸ガスの濃度が、現在の値まで減少した道程と
して、数億年の間に行われたと最近言われるようになっ
ているが、本考案装置は、この大気中の炭酸ガスを海中
に溶解する現象を、人工的に、技術的に行うものと見ら
れることも出来るところである。
本考案装置は、上記のような構成及び作用を有してい
るが、ここで、この装置を、先発明装置と併用した場合
の効果などを要約して説明をすると、次ぎのようにな
る。無論、この作用には、先発明装置そのものの作用も
含まれるものである。
るが、ここで、この装置を、先発明装置と併用した場合
の効果などを要約して説明をすると、次ぎのようにな
る。無論、この作用には、先発明装置そのものの作用も
含まれるものである。
(1)石炭ガス化ガスを含む一般の炭化水素燃料を使用
するボイラ等の各種の燃焼装置において、これを燃焼さ
せる前に、予熱した炭化水素ガスと、過熱水蒸気とを混
合し、燃焼前における燃料中の炭化水素を適当な触媒に
よる改質反応により炭酸ガスと水素との改質混合ガスと
し、この改質混合ガスから炭酸ガスを分離することによ
り、燃料中から燃焼前に炭酸ガスを除くと同時に水素を
主成分とする燃料ガスを作り、これを燃焼させ、燃焼装
置からの排出ガス中に炭酸ガスをほとんど含まないよう
にすることが出来る。
するボイラ等の各種の燃焼装置において、これを燃焼さ
せる前に、予熱した炭化水素ガスと、過熱水蒸気とを混
合し、燃焼前における燃料中の炭化水素を適当な触媒に
よる改質反応により炭酸ガスと水素との改質混合ガスと
し、この改質混合ガスから炭酸ガスを分離することによ
り、燃料中から燃焼前に炭酸ガスを除くと同時に水素を
主成分とする燃料ガスを作り、これを燃焼させ、燃焼装
置からの排出ガス中に炭酸ガスをほとんど含まないよう
にすることが出来る。
(2)炭化水素燃料中の炭素を改質反応により炭酸ガス
に変えるので、炭化水素改質用水過熱装置、炭化水素改
質装置などをボイラ等の煙道の中に設け、特に、炭化水
素改質装置を別に設置することを必要とすること無し
に、水素を主成分とする燃料ガスを得ることが出来る。
に変えるので、炭化水素改質用水過熱装置、炭化水素改
質装置などをボイラ等の煙道の中に設け、特に、炭化水
素改質装置を別に設置することを必要とすること無し
に、水素を主成分とする燃料ガスを得ることが出来る。
(3)石炭等からのガス化ガスその他の炭化水素燃料を
燃焼させる前に、燃料中の炭素を適当量の水蒸気と混合
・昇温し、適当な触媒により改質させて炭酸ガスと、水
素との混合ガスとし、この混合ガスから炭酸ガスを除去
するので、燃焼させた後の多量あり且つ窒素を含有する
燃焼ガス中から炭酸ガスを除去する場合に比べ、炭酸ガ
スの除去が容易であり、しかも、必要とする設備を小型
とすることが出来る。
燃焼させる前に、燃料中の炭素を適当量の水蒸気と混合
・昇温し、適当な触媒により改質させて炭酸ガスと、水
素との混合ガスとし、この混合ガスから炭酸ガスを除去
するので、燃焼させた後の多量あり且つ窒素を含有する
燃焼ガス中から炭酸ガスを除去する場合に比べ、炭酸ガ
スの除去が容易であり、しかも、必要とする設備を小型
とすることが出来る。
(4)燃料ガスから水素を分離して得られる炭酸ガス
は、例えば、圧縮・液化し、これを数mmの薄肉の、製造
及び設置が容易である鋼管により、輸送の途中において
周囲の海水により加熱されてガス化しないように昇圧
し、魚介類の多く生息する深度200m位までは、液相炭酸
を放出させること無く海底の砂の中に管を設置し、ほと
んど魚介類が生息しない約200mよりも深い深度のところ
から、始めて管を海底上に露出し、海底に据え付け且つ
管の軸方向に適当な間隔で多数の細孔を管壁に開け、こ
れらの細孔から液相炭酸を噴出させ、液相炭酸は、短時
間内に蒸発して炭酸ガスとなるが、炭酸ガス気泡は、直
ちに海水に溶解し、拡散するので、このようにして生成
された炭酸塩の濃度が濃いところが生じないようにする
ので、海中の環境にも、ほとんど悪影響を及ぼすこと無
く、更に、炭酸塩は最終的には、炭酸塩岩となり、海底
に沈澱する。
は、例えば、圧縮・液化し、これを数mmの薄肉の、製造
及び設置が容易である鋼管により、輸送の途中において
周囲の海水により加熱されてガス化しないように昇圧
し、魚介類の多く生息する深度200m位までは、液相炭酸
を放出させること無く海底の砂の中に管を設置し、ほと
んど魚介類が生息しない約200mよりも深い深度のところ
から、始めて管を海底上に露出し、海底に据え付け且つ
管の軸方向に適当な間隔で多数の細孔を管壁に開け、こ
れらの細孔から液相炭酸を噴出させ、液相炭酸は、短時
間内に蒸発して炭酸ガスとなるが、炭酸ガス気泡は、直
ちに海水に溶解し、拡散するので、このようにして生成
された炭酸塩の濃度が濃いところが生じないようにする
ので、海中の環境にも、ほとんど悪影響を及ぼすこと無
く、更に、炭酸塩は最終的には、炭酸塩岩となり、海底
に沈澱する。
考案の効果 本考案装置は、上記のような構成を及び作用を有して
いるので、次ぎのような効果を発揮することは、明らか
なところである。
いるので、次ぎのような効果を発揮することは、明らか
なところである。
(1)先発明装置により、燃料ガスを改質することによ
り得られた改質混合ガスから分離した炭酸ガスを固体炭
酸として海中に投棄することも、無論、考えられるが、
この場合には、固体炭酸から蒸発した炭酸ガスが、海面
に到達し、大気中に拡散する可能性がある。しかしなが
ら、本考案装置においては、分離した炭酸ガスを圧縮・
冷却・液化して液相炭酸とし、この液相炭酸を輸送管に
より海中に送り、約200m以上の水深の魚介類がほとんど
生息していない海中に分散・溶解するように少量ずつ輸
送管に設けた細孔から海中に分散・噴出させて海中に溶
解させるものであるので、局所的に溶解した炭酸ガス、
又は、炭酸塩の濃度が非常に大きくなることも無く、従
って、海中の生物に対する環境的影響もほとんど無い。
り得られた改質混合ガスから分離した炭酸ガスを固体炭
酸として海中に投棄することも、無論、考えられるが、
この場合には、固体炭酸から蒸発した炭酸ガスが、海面
に到達し、大気中に拡散する可能性がある。しかしなが
ら、本考案装置においては、分離した炭酸ガスを圧縮・
冷却・液化して液相炭酸とし、この液相炭酸を輸送管に
より海中に送り、約200m以上の水深の魚介類がほとんど
生息していない海中に分散・溶解するように少量ずつ輸
送管に設けた細孔から海中に分散・噴出させて海中に溶
解させるものであるので、局所的に溶解した炭酸ガス、
又は、炭酸塩の濃度が非常に大きくなることも無く、従
って、海中の生物に対する環境的影響もほとんど無い。
(2)本考案装置は、炭化水素燃料の種類に関係なく使
用することが出来ると共に従来の水素製造改質装置の場
合におけるように、生成された水素の中に原料の炭化水
素がほとんど含まれないような厳しい条件を守る必要は
無く、数%のメタンや、一酸化炭素が改質後の水素中に
含まれていても、これにより発生する燃焼ガス中の炭酸
ガスの量は、1〜2%であり、燃料の種類、炭化水素改
質装置の運転条件に対して広い適応性を有しているだけ
では無く、燃料は水素を主成分とするので、窒素酸化物
の生成も少ない。
用することが出来ると共に従来の水素製造改質装置の場
合におけるように、生成された水素の中に原料の炭化水
素がほとんど含まれないような厳しい条件を守る必要は
無く、数%のメタンや、一酸化炭素が改質後の水素中に
含まれていても、これにより発生する燃焼ガス中の炭酸
ガスの量は、1〜2%であり、燃料の種類、炭化水素改
質装置の運転条件に対して広い適応性を有しているだけ
では無く、燃料は水素を主成分とするので、窒素酸化物
の生成も少ない。
(3)大きな資源量を有する炭化水素燃料を使用する燃
焼器に対して、地球環境を悪化させること無く、しか
も、炭酸ガスを溶解させる海洋生物にも環境的な影響を
与えることがほとんど無く、炭化水素燃料をエネルギー
源として使用する道を開いたものであり、今後エネルギ
ー源の主役を成すものと期待されている炭化水素燃料を
産業界が、今後も使用することが出来る手段を提供する
ものであり、その効果は、極めて大きなものがあると言
うことが出来る。
焼器に対して、地球環境を悪化させること無く、しか
も、炭酸ガスを溶解させる海洋生物にも環境的な影響を
与えることがほとんど無く、炭化水素燃料をエネルギー
源として使用する道を開いたものであり、今後エネルギ
ー源の主役を成すものと期待されている炭化水素燃料を
産業界が、今後も使用することが出来る手段を提供する
ものであり、その効果は、極めて大きなものがあると言
うことが出来る。
(4)現在、我が国の火力発電所のほとんどは、燃料輸
送の必要、立地の容易さなどから、ほとんどが海洋付近
に設置されており、また、規模の大きな工業で、熱エネ
ルギーを使用する工場も、同じ理由に加え、製品の船舶
による輸送のために海岸近くに設置されているものがほ
とんどである。従って、本考案装置による炭酸ガスを液
相炭酸として輸送管により海中に送り、深海中において
液相炭酸を管に設けた細孔より分散して放出・拡散・溶
解させることは、地理的にも経済的にも、非常に容易で
あり、我が国における本考案装置の利用分野は、極めて
大きいものがある。
送の必要、立地の容易さなどから、ほとんどが海洋付近
に設置されており、また、規模の大きな工業で、熱エネ
ルギーを使用する工場も、同じ理由に加え、製品の船舶
による輸送のために海岸近くに設置されているものがほ
とんどである。従って、本考案装置による炭酸ガスを液
相炭酸として輸送管により海中に送り、深海中において
液相炭酸を管に設けた細孔より分散して放出・拡散・溶
解させることは、地理的にも経済的にも、非常に容易で
あり、我が国における本考案装置の利用分野は、極めて
大きいものがある。
第1図は、本考案の1実施例を示す略図、第2図は、第
1図のII-II線による断面図、第3図は、同じくIII-III
線による断面図、第4図は、従来の燃焼装置を装備した
典型的な蒸気発生装置の全体の配置を示す略図、第5図
は、先発明装置の1実施例を装備した典型的な蒸気発生
設置の全体の配置を示す略図である。 40……燃焼装置を装備した蒸気発生設備、41……液相炭
酸輸送管、42……細孔、43……放出口。
1図のII-II線による断面図、第3図は、同じくIII-III
線による断面図、第4図は、従来の燃焼装置を装備した
典型的な蒸気発生装置の全体の配置を示す略図、第5図
は、先発明装置の1実施例を装備した典型的な蒸気発生
設置の全体の配置を示す略図である。 40……燃焼装置を装備した蒸気発生設備、41……液相炭
酸輸送管、42……細孔、43……放出口。
Claims (2)
- 【請求項1】炭化水素、又は、炭化水素と一酸化炭素の
混合ガス、あるいは、化石燃料のガス化により得られる
ガスなどの燃料ガスを予熱し、この予熱された燃料ガス
に水蒸気発生部で発生した過熱水蒸気を加えて、炭化水
素改質部に送り、触媒の存在下で高温で反応を行わせ、
炭酸ガスと水素とを主成分とする混合ガスを生成し、こ
の混合ガスを炭酸ガス吸収塔の炭酸ガス吸収液に吸収さ
せて炭酸ガスを分離し、この炭酸ガスを炭酸ガス吸収液
から放出させ、圧縮、冷却して液相炭酸とし、この液相
炭酸を放出するための液相炭酸輸送管と、前記炭酸ガス
吸収塔の残りの水素を主成分とする混合ガスを燃焼する
燃焼器とを有する炭酸ガスの排出量のほとんど無い燃焼
装置において、前記液相炭酸輸送管が、海底の大陸棚を
越える長さを有し、その大陸棚を越えない部分は海底に
埋設し、大陸棚を越えた部分は海底に配設するとともに
その管壁に多数の細孔を設け、この輸送管によって圧縮
された状態の液相炭酸を深度200m以上の海中に少量づつ
分散して放出することを特徴とする、炭酸ガスの排出量
のほとんど無い燃焼装置。 - 【請求項2】上記液相炭酸輸送管の管壁の細孔を管の軸
方向においてほぼ一定の間隔で螺旋状に設けたことを特
徴とする、炭酸ガスの排出量のほとんど無い燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989067358U JP2520376Y2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | 排出燃焼ガス中に炭酸ガス量がほとんど無い燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989067358U JP2520376Y2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | 排出燃焼ガス中に炭酸ガス量がほとんど無い燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0314551U JPH0314551U (ja) | 1991-02-14 |
JP2520376Y2 true JP2520376Y2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=31600861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989067358U Expired - Lifetime JP2520376Y2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | 排出燃焼ガス中に炭酸ガス量がほとんど無い燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520376Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL8300587A (nl) * | 1982-03-12 | 1983-10-03 | Kali Chemie Ag | Werkwijze voor het behandelen van afvoergas. |
-
1989
- 1989-06-12 JP JP1989067358U patent/JP2520376Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0314551U (ja) | 1991-02-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |