JP2519978B2 - 精子分離方法および精子分離装置 - Google Patents

精子分離方法および精子分離装置

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JP2519978B2 JP63143442A JP14344288A JP2519978B2 JP 2519978 B2 JP2519978 B2 JP 2519978B2 JP 63143442 A JP63143442 A JP 63143442A JP 14344288 A JP14344288 A JP 14344288A JP 2519978 B2 JP2519978 B2 JP 2519978B2
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Description

【発明の詳細な説明】 非妊症患者の治療及び生殖動物学に係わる領域におけ
る高度技術性作業において、主に子宮内人工妊娠術、体
外受精術(試験管ベビー)、胚胎移植術及び輸卵管内受
精卵移植術等があり、現在これらの高度技術性作業に用
いられる過程における精虫の処理方法、処理後の精虫見
本において、常時数多くの色々な細菌群または微生物が
含まれている。その原因は元来収集した精液射出物中に
細菌群汚染含有から来たもので、医者または動物学家が
処理した後、その使用する精液見本にも数多くの細菌が
含有されている、精虫の処理方法には洗滌、稀釈、円心
分離及び浮游等の技術を含み、その方法には次の者が含
まれる: (1)単純浮游法(simple swin-up technique) :本方法は1983年にMakler et alが考案されたもの。
(2)伝統式洗滌円心分離浮游法(Convential or Regu
lar Swin-up technique)。
(3)沈下法(Fall-down method)。
(4)Percoll分離法(Dcscontinued Percoll′s Gradi
ent)。
(5)洗滌円心分離濃縮法:例えば子宮内人工妊娠術に
よく用いられるもの。
こゝで人間の精子を一例にして、前記五つの方法と本
発明の精虫微生物分離法、その精虫処理後のサンプルを
次に比較して見る: *CFU′S:Colony Forming units △正常者の原精液射出物(raw semen)は1CC当り約1×
105以下の細菌数を含み、且つ90%以上の正常者がそれ
を有する細菌はStaphy lococcus epidermidisが最も多
く77%を占め、Corynebacterium spは66%を占め、Viri
dans streptococciは50%を占め、別途にa-hemolytic s
treptococcus、Neisseria SP.(Not Neisseria gonorrh
eoae)、Pseudomonas aeruginosa、Diphytheroids等の
好気性菌群及び兼気性菌群、及びPeplococcus Prevoti
c、Pepto streptococcus等の嫌気性菌群がある。
前記方法で処理した後の精虫見本内に含まれる微生物
の状況は次表の通りである: 前記で分るように、微生物を含まない精虫見本を得る
事は非常に困難であるので、その為に医者が子宮妊娠術
または試験管ベビー技術または輸卵管内受精卵移植術を
実施する時は大方抗生物質を添加する、然れど微生物ま
たは細菌が抗生物質に殺され、またはその微生物細菌の
寿命周期が終わると、それらは微細残渣物に変わり毒素
を放出するので、こゝで精子、卵子、胚胎に対する障害
となり、そこで手術が失敗し、甚しきは細菌が増加して
不妊症に移転し、婦女子腹腔の危険性となって、感染ま
たは厳重な併発症を発生する、と云う事でこれに鑑み、
一種の精子/微生物及び無菌X/Y精子分離システムを研
究して、微生物を含まない精子を得られるようにし、更
にその精液内からX精虫とY精虫を分離できるようにし
たものである。本件のX/Y精子分離技術思想には次の三
つがある: 第一:精虫自体が低粘稠度の組織培養液中で微生物を転
運しない基本生物学原理を利用して、抗生物質の添加を
必要としない無菌精虫見本を得る。
第二:精虫自体の生理学特性を配合して、新しい浮游技
術及び浮游導向を発展し、精虫をして右から左へ、更に
下から上向きに、然る後に左から右に水平浮游し、途中
で二つの挑戦角(Challange angles)を経て、一番良い
精虫を取得し及び精虫を分離し、並びに細菌、雑質及び
精液内の有害化学物質等を除去する。
第三:精虫活動の特性、水平に浮游して可収集できる精
虫数量は垂直柱形に游向するものよりも遥かに多いと云
う生物学原理を利用して、一種の管径が次第に縮小して
細長くなる管を発明し、その内に弱アルカリ性、低粘稠
度の組織培養液を含め、顕微鏡下で精虫を観察できるだ
けではなく、而も精虫分離を尚更理想的にすることがで
きるので、そこで「低液体量」で十分に数のある無菌精
虫が得られ、而も使用する分離管が長い程、保温箱内の
培養時間も尚更長く、分離効果よもり理想である。
本発明の特点及び使用後の功効は: 1.微生物汚染または感染により炎症反応になるのを避け
る。
2.精子と卵子受精比率の増加。
3.病人患者の精神的圧力と経済損失を減少する。
4.病人患者に協力して手術または治療回数を減らす。
5.病人患者に協力して男または女を生み育てるかを制御
し、並びに性聯遺伝疾病(sex-linked diseases)の発
生を減少する。
本発明は主に透明ガラス及びゴムまたはシリコンゴム
球で製作され、そのガラス管は当分三種の型式を例にし
て説明する: 第1図で示すのは鴨型分離管(1)で、それはガラス
とゴム球(シリコンゴム)で製作される、その“H部
分”は半月状隆起部(11)のガラスで、その半月状隆起
部(11)は一ケまたは一ケ以上を管腔内に凸出すること
ができる。分離管(1)は、一端に導入孔を有する略水
平な下段部(3)と、この下段部(3)の他端部から上
方へU字状に曲がって略水平に延びる上段部(4)とを
有する。下段部(3)の外周面の底部には、分離管
(1)を支えるための脚部(G)が複数形成されてい
る。また、下段部(3)の内周面の底部には、下段部
(3)の長手方向に沿った縦断面形状が上方へ凸の半円
状をなす1または2以上の半月状隆起部(11)が形成さ
れている。分離管(1)の内径は、下段部(3)から上
段部(4)にかけて漸次縮小されている。上段部(4)
の尾端部には、上方に向けて逆U字状をなす中空の湾曲
部(7)が形成され、湾曲部(7)の尾端開口部には、
中空のゴム球(2)が接続されている。さらに、上段部
(4)の少なくとも一部には、この上段部(4)を切断
するための刻み痕(J,C)が形成されている。下段部
(3)の内面天井面は、U字状に曲がって上段部(4)
へ到る直前(Q点からL点の間)でU字部側へ向けて下
方へ傾斜させられており、これにより、下段部(3)内
には空気収集空間(8)が形成されている。分離管
(1)は、精虫の培養液を充添するのに用いることがで
きる、その培養液は医学上で云うB、W、W培養液また
はHam′s F-10培養液に百分の十の人間排卵前血精また
は胎児臍帯血清を付加したものである。その添加からA
点位置まで、精液(汚染を含む)をP点の精液見本区に
置き、その半月状(11)隆起ガラス“H部分”は回流を
発生しないのをもつ外に、顕微鏡で検視した時に光線を
折射できて、鴨型管の上段水平部分(4)をしてハツキ
リと精虫が見えるようにしている。
“F部分”のその管内径は6mmで、Q点〜A点も亦6m
m、A点以後はその管も次第に窄くなって昇高し、Q点
以後は即ち上表面管壁が稍下向きに傾斜して更に次第に
窄くなって彎曲昇高し、そこで空気の収集空間を形成し
て気泡の浮き上がりを防止できる、その後、管全体の水
平がD点に至るまでU状をなす。そのD点の内径は1mm
で、C点、D点とJ点にはガラスカッターで環形の刻み
痕が付けられ、臨床時に折れ易いようにして良い精虫見
本を取り出せるようにしている。その容量はP点からC
点までが約0.15cc、C点からD点が約0.12cc、D点から
E点が約0.6cc、A点からP点が約0.05cc、ゴム球の容
量が0.5ccである。その各段の長さは、AからB点まで
が1cm、QからL点までが1cm、B点からC点外側表面長
さが2cm、KからL点までの一番まつすぐな距離が1cm
(範囲0.5〜1.0cm)、C点からD点までが6cm、D点か
らE点までが4cm、A点からD点までが9cm、G点部分が
ガラス管全体を支える四つの支点で、そのガラス管を安
定起立させることができる。
本発明のD点からE点までが上に凸の逆U字状をなす
湾曲部(7)で、それは操作不当または空気汚染を防止
する。その精虫が無汚染であれば、精虫をして培養液ま
で浮游させた後、一応30分から一時間半まで置いて、そ
の精虫が予測数まで達するとそこで収穫となる。
本発明の培養箱内の温度は37℃で、高湿度(約96%以
上)で5%二酸化炭素で培養する、そのC-D段の精虫濃
度は1cc当り20〜30×106ケまたはそれ以上である。その
ゴム球(2)は培養液の逆流を防止できるし、亦管内の
精虫見本を含んでいる培養液を押し出し分離することが
できる。Qは空気収集区で、原精液見本を見本区に放置
すると、偶に気泡が発生する、これらの気泡を収集する
と気泡が上に浮游するのを防止できるし、更に細菌がC-
D段にもち運ばれるのを防止できる。P点は精液見本区
で、精液見本の比重が精虫培養液よりも大きいので、精
液は底部に残され、A点からB点の間を安定させること
ができる。
第2、3図で示すのはU型管で、それはガラスで製作
される、その内径は3.5mmで、管壁の厚さは0.5mm以下、
A点からC点は2mm、A点からC点は15mm、C点からD
点は25mm、D点からE点は25mm、E点から分離管の末端
迄が25mm、そのA点からB点の容量が約0.25cc、D点か
らE点が約0.25cc、E点から分離管の末端までが実心管
である。そのU型管全体の容量が約0.65cc、C点、D点
の管壁上で先ず管状ガラスカツターで刻み、A-C段の折
断を容易にし、C-D段及びD-E段の精虫見本を含む培養液
を取る。その後、U型管の開き口のところ(A点)から
精虫培養液を添加し、適量の精液見本を他の一本の長さ
約75mm内径22mmのガラス管(Borosilicate tube)の底
部に置き、U型管を後者頂端開き口のところに掛け、U
型管の前端A点からB点までの一段を精液見本の中央の
ところに浸しておく、その器具の温度は約37℃、高湿度
と5%の二酸化炭素の保温箱内で約一小時置き、精虫が
浮游したのを待ってからC点を折断し、C-D点段内の培
養液を取って#1と標示しておき、更にD-E段の培養液
をとって#2と標示する、その#1標示の濃度は1CC当
り6〜12×106ケで、その総容量が0.25cc、それで#1
標示の分は約20×105ケの精虫を含み、標示#2は約75
×105ケの精虫を含むことになり、両者ともすべて無細
菌存在である。標示#1見本は10〜40ケの受精用卵子を
供応するのに十分に足りるし、平均約25個の卵子で、標
示#2は十分に3〜12ケの受精用卵子を供応できるし、
平均約7ケである。
第4、5図で示すのは、四つ小孔分離管で、それはガ
ラスとゴムで製作され、その管内径は約35mm、管壁厚さ
は0.5mm以下、各段の長さは、A点からB点が2mm、A点
からC点が15mm、C点からD点が25mm、D点からE点が
25mm、E点からF点が7mm、G部分の厚さが3mm、直径25
mm、その上の各小孔の直径が2mm、H点からJ点までが1
5mm、A点からF点が72mm、ガラス管全体の長さが90m
m、各段の容量はA点からB点までが約0.02cc、A点か
らC点が約0.15cc、C点からD点が約0.25cc、D点から
E点が約0.25cc、E点からF点までの容量が0.07cc、F
点からJ点が約0.18cc、A点からF点までの容量が0.72
cc、ゴム球の容積が約0.65ccで、A点からE点までの容
量が0.65ccであるので、四つ小孔の功用は保温箱内の二
酸化炭素が精液見本内に入った時に、精虫は葡萄糖、ア
ミノ酸、二酸化炭素及び酸素を主要エネルギー来原とし
て利用する。C点の管壁は先ずガラスカツターで刻ん
で、A-C段を容易に折断できるようにしておき、と同時
にゴム球によりC-D及びD-E段の精虫見本を含む培養液を
押し出す。
押圧容量0.65ccのゴム球は、分離管の開き口のところ
A点から精虫培養液を吸い取り、その培養液はE点まで
吸い取られてゆく、そのゴム球の容量はA点からE点ま
での容量に等しい。適当な精虫見本を長さ75mm、内径22
mmのガラス管の底部に置き、四つ小孔分離管を放入す
る、そのガラス管内では、丁度四つ小孔分離管の蓋をし
てそのガラス管の頂端にカバーするようにし、四つ小孔
分離管の前端をA点からB点までの一段を精液見本の中
央のところに浸しておき、37℃高湿度と5%二酸化炭素
の保温箱内に約1時間放置し、精虫が浮游した後に更に
C点を折断し、ゴムによりC-D段及びD-E段内の培養液を
圧出して、それぞれ#3及び#4と標示しておく、その
標示#3と前記U型管の標示#1は同じで、標示#4と
U型管の標示#2は同じで、且つ共に微生物または精液
雑質等を含まないので、それ故に抗生物質の添加を要せ
ず、それは品質最良の精虫である。
前記の方法は精子と微生物の分離をするもので、若し
も前記第1図で示すガラス管を実施例にするとこれもX/
Y精子の分離をなすことができる。
それにY精虫の性染色体はX精虫の性染色体よりも小
さく、その大きさは大体Xの六分の一しかない、而もよ
り軽い、それ故にY精子はX精子よりも軽いし小さい。
X精子の頭部は大きく、長円の核を有する、Y精子の頭
は小さく、そのもつ核も円形をなす。Y精子はアルカリ
性溶液に対する抵抗力が強く、生存率も頗る高い、それ
で稍高い弱アルカリ性組織培養液において、Y精虫の活
動力、抵抗力、生存率はすべてX精虫よりも良好であ
る、一本のその培養液を充填した細長い管を、一定時間
内において、同じ管の中で、流体力学の原理によると、
Y精虫は尚更長距離浮游できるが、X精虫だとそうでは
ないので、故に管が長い程、Y精虫とX精虫の分布の差
が益々大きくなり、管の後段で収集されたY精虫も益益
多くなる。
本発明のX精虫とY精虫を分離する方式は、第1図で
示すのを参照すると、先ず弱アルカリ性低粘稠性の培養
液を空心管の内に入れ、使用する精虫の培養液も例えば
医学上のB.W.W培養液またはHan′s F-10培養液に百分の
十の人間排卵前血清または胎児臍帯血清で、併せてその
培養液のPH値を8.0以上に調整しておき、添加した培養
液が空心管内でA点についてから、再び元来汚染微生物
の精液見本を精液見本区、即ちP点の位置に放置し、そ
の“H部分”は培養液または精液逆流または溢出防止に
用いられる。その管の内径は6mm、標示点と形状、サイ
ズ、容量はすべて前記第1図に述べたものと同じである
ので、重覆しないことにする。
その管内の精虫が管内の培養液まで浮游した後、全体
で1〜1 1/2時間してから、C-D段後半段の精虫見本をと
る、そのY精虫とX精虫の比率値は4〜5:1である。
本発明と一般周知分離方法の異なる点の比較: 第6図を参照してみるに、本発明のその試験管(1)
の底部の所(3)に数ケの凹弧(5)を設け、その凹弧
(5)は上端から見ると丁度凸透し鏡を形成し、その試
験管は空心ガラス管eである;その底部は稍大きく、然
る後次第に縮小され、後に上向きに彎曲する、その彎曲
は上向きになると管径が稍小さくなり、且つその上に球
形体(6)を設けている、その球形体(6)は好ましく
は下端の凹弧(5)の形成した透し鏡と互いに垂直をな
し、顕微鏡で以て球形体(6)の上方から下向きに観察
した時に、その灯光は凹弧(5)の形成した透し鏡の下
から上向きに集光し、球形体内の精虫と卵子の観察を便
利にしている、精虫が凹弧(5)のところから上向きに
彎曲した彎曲管を游動する時は、予めに球形体(6)内
に置いた卵子と受精できるようにし、その試験管(1)
の上端(4)は水平で、併せて内向きに彎曲したところ
にゴム球(2)を設け、而して人工体外受精を達成させ
ることができる、一旦卵子と精子が受精すると、その球
形体(6)の中で分裂し、而してドクターはその分裂情
形により、ガラスカッターでそれをカットして分裂した
受精卵を取出し胚胎を形成する、その胚胎を母体内に殖
え込み、而して胚胎移植の過程を完成する。
本発明の前記の人体を使用した体外受精は、その試験
管内に注入する方法と同じで、詳細説明を省く、それも
亦培養箱内で温度37℃;高湿度と5%の二酸化炭素培養
箱により進められる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る精子分離装置の一実施例の斜視
図である。 第2図は、本発明に係る精子分離方法の一実施例に使用
される装置の斜視図である。 第3図は、同実施例の精子分離方法を行っている状態を
示す斜視図である。 第4図は、本発明に係る精子分離方法のさらに他の実施
例に使用される装置の斜視図である。 第5図は、同実施例の精子分離方法を行っている状態を
示す斜視図である。 第6図は、本発明に係る精子分離装置の他の実施例を示
す斜視図である。 (1)……分離管 (2)……ゴム球(吸い込み手段) (3)……分離管の下段部 (4)……分離管の上段部 (5),(11)……半月状隆起部 (6)……球形体 (7)……湾曲部 (8)……空気収集空間 C,D,J……刻み痕 G……脚部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精液標本から運動性精子を分離するための
    精子分離方法であって、 一定の長さを有し一端に導入孔を有する中空の分離管を
    用意する工程と、 前記分離管内に培養液を充填する工程と、 精液標本を用意する工程と、 前記精液標本を前記分離管の前記導入孔を通して前記培
    養液に接触させる工程と、 前記分離管を一定時間放置することにより前記精液標本
    中の運動性精子を前記精液標本から前記培養液中へ遊泳
    させる工程と、 前記導入孔から一定距離隔てた位置で前記分離管の外周
    面に形成された刻み痕から前記分離管を切断することに
    より、前記刻み痕よりも精子遊泳方向上流側の内容物を
    補集する工程とを具備することを特徴とする精子分離方
    法。
  2. 【請求項2】精液標本から運動性のY精子をX精子より
    も高い比率で分離するための精子分離方法であって、 精液標本を、アルカリ性の培養液と混合して撹拌し、洗
    浄および遠心分離を行う工程と、 円心分離後の前記培養液の下層液を採取する工程と、 一定の長さを有し一端に導入孔を有する中空の分離管を
    用意する工程と、 前記分離管内に培養液を充填する工程と、 前記下層液を前記分離管の前記導入孔を通して前記分離
    管内の培養液に接触させる工程と、 前記分離管を一定時間放置することにより前記精液標本
    中の運動性精子を前記精液標本から前記培養液中へ遊泳
    させる工程と、 前記導入孔から一定距離隔てた位置で前記分離管の外周
    面に刻み痕から前記分離管を切断することにより、前記
    刻み痕よりも精子遊泳方向上流側の内容物を補集する工
    程とを具備することを特徴とする精子分離方法。
  3. 【請求項3】前記分離管は導出孔を有し、前記分離管に
    前記培養液を充填する工程では、前記導出孔に中空の吸
    い込み手段を接続し、この吸い込み手段により前記導入
    孔を通じて一定量の前記培養液を前記分離管内に吸い込
    むことを特徴とする請求項1または2記載の精子分離方
    法。
  4. 【請求項4】前記吸い込み手段は、ゴム球であることを
    特徴とする請求項3記載の精子分離方法。
  5. 【請求項5】前記分離管は円筒状をなしていることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の精子分離方
    法。
  6. 【請求項6】前記分離管は前記導入孔から一定長さの部
    分がU字状をなしていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の精子分離方法。
  7. 【請求項7】前記精子を遊泳させる工程では、前記分離
    管を水平に配置するとともに、前記分離管の前記導入孔
    の近傍に、前記培養液および精液標本の流出を防ぐため
    の隆起部を設けることを特徴とする請求項6記載の精子
    分離方法。
  8. 【請求項8】前記精子を遊泳させる工程では、前記培養
    液および前記精液標本を入れた前記分離管を、約37度の
    温度下でかつ約5%の二酸化炭素を含む湿った雰囲気下
    に放置することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の精子分離方法。
  9. 【請求項9】前記精子を遊泳させる工程は、前記分離管
    を約1時間放置することを特徴とする請求項8記載の精
    子分離方法。
  10. 【請求項10】一端に導入孔を有する略水平な下段部
    と、この下段部の他端部から上方へU字状に曲がって略
    水平に延びる上段部を有する中空な分離管を具備し、 前記下段部の外周面の底部には、前記分離管を支えるた
    めの脚部が形成され、 前記下段部の内周面の底部には、前記下段部の長手方向
    に沿った縦断面形状が上方へ凸の半円状をなす1または
    2以上の半月状隆起部が形成され、 前記分離管の内径は、前記下段部から前記上段部にかけ
    て漸次縮小され、 前記上段部の尾端開口部には、中空のゴム球が接続さ
    れ、 前記上段部の少なくとも一部には、この上段部を切断す
    るための刻み痕が形成されていることを特徴とする精子
    分離装置。
  11. 【請求項11】前記下段部の内面天井面は、前記上方へ
    U字状に曲がって前記上段部へ到る直前で下方へ傾斜さ
    せられており、これにより前記下段部内には、空気収集
    空間が形成されていることを特徴とする請求項10記載の
    精子分離装置。
  12. 【請求項12】前記分離管は透明な材質で一体形成さ
    れ、前記上段部には、前記下段部に形成された前記半月
    状隆起部のそれぞれの上方に対応して、球状に膨らんだ
    中空の球形体が形成されており、これら球形体の内部を
    上方から顕微鏡で観察する際に、前記半月状隆起部で反
    射した光が利用できるように構成されていることを特徴
    とする請求項10または11記載の精子分離装置。
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