JP2518798B2 - 磯根資源の増殖方法 - Google Patents

磯根資源の増殖方法

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JP2518798B2
JP2518798B2 JP5252149A JP25214993A JP2518798B2 JP 2518798 B2 JP2518798 B2 JP 2518798B2 JP 5252149 A JP5252149 A JP 5252149A JP 25214993 A JP25214993 A JP 25214993A JP 2518798 B2 JP2518798 B2 JP 2518798B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)
  • Cultivation Of Seaweed (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磯根資源の増殖方法
に関するものであり、一層詳細には、藻場の形成と稚貝
の育成を併せて行うことにより磯根資源の増殖を図る方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】従来より、
高価な水産物(磯根資源)として需要が非常に高いアワ
ビは、水産試験所や漁協などの手によって産卵受精させ
てふ化させた後、殻長が約30mm程度の稚貝になるま
で養殖してから所望の海域に放流することにより増殖を
図っている。
【0003】ところで、これらの稚貝の放流に際して
は、稚貝の餌料になるアラメ、カジメなどの大型褐藻類
が群落を形成している海域が選ばれているが、このよう
な群落にはこれらの稚貝を餌料とする多数の魚介類も生
息している。
【0004】このような事情から、放流時にかなりの稚
貝がそのままこれらの魚介類の餌料になってしまい、か
りに魚介類の餌料になるのをまぬがれて逃げのびたとし
ても稚貝自身は餌料としてのアラメ、カジメなどの褐藻
類を自力で摂食するように育てられていないためその後
の成育も困難で、放流の歩留まりも30%〜40%に過
ぎず、所期の増殖効果を得られないという問題があっ
た。
【0005】一方、このようなアラメ、カジメなどの大
型褐藻類の群落を拡大すること自体も各種の魚介類を含
む水産物の漁獲高を上げるうえで重要な要件として認識
されているため、従来から、砕石やコンクリートブロッ
クなどを海域に投入してその着生基質の拡大を図る試み
が広く行われている。
【0006】しかしながら、近来における沿岸海域の開
発や海水汚染、さらには透明度の低下などのため天然の
海藻群落が年々減少しており、その結果、生態系のバラ
ンスがくずれて魚介類などの植食生物の摂餌圧力が相対
的に大きくなり、着生基質の拡大を図ってもこの拡大手
段としての海藻類は幼芽時期に根こそぎ食べられてしま
い、その結果、海藻が全くなくなってしまう、所謂、磯
焼け現象が生じてしまうことが多かった。
【0007】このような磯焼け現象の解決策として、例
えば、既存の海藻群落から成葉期に達した海藻を採取し
て水中接着剤などによって着生基質に移植するなどの工
夫も行われているが、水中での作業を必要とするため煩
雑で効率も悪く、磯焼け現象を解消して群落を拡大でき
るまでには至っていないことから、高価な水産物を含む
磯根資源の増殖が叫ばれている。
【0008】
【課題の解決手段】そこでこの本発明では、アワビなど
の稚貝の餌料としての海藻類を陸上水槽など食害のない
環境において幼芽から食害を受けない100mm程度ま
で育成し、一方でアワビなどの稚貝を微細藻類や海藻類
の幼芽を摂餌できる10mm程度になるまで食害のない
環境において養殖し、次にこのようにして得られた海藻
類と稚貝を移植プレートの上下面に夫々着生したのち同
様に食害のない環境において所要期間、例えば、稚貝が
30mm程度になるまで育成し、次いで前記移植プレー
トを予め増殖海域に投入しておいたブロックなどの着生
基質に取着するとともにこの移植プレートを取着する際
に稚貝を着生させた面を着生基質表面に対向させてこれ
らの稚貝と着生基質表面との間に稚貝の移動ないしは逃
避ための間隙を確保することにより藻場の形成と稚貝の
育成を効率的にしかもバランスよく行わせて磯根資源の
増殖を図ろうとするものである。
【0009】
【作用】この発明に係る磯根資源の増殖方法では、食害
を受けない程度まで育成した海藻類とある程度の殻長に
なるまで養殖した稚貝とを移植手段としての移植プレー
トに夫々着生して同様に食害のない環境において稚貝自
身に摂餌習慣を植えつけるとともに海藻類も摂餌圧力に
抗せるように育成した後、これらを予め海域に投入して
おいたブロックなどの着生基質に移植するので海藻類と
稚貝の双方をバランスよく増殖することができるもので
ある。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る磯根資源の増殖方法の具
体例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
【0011】すなわち、本発明方法においては、図1に
示すように、まず、アワビの稚貝などの飼料となる、例
えば、アラメの造胞体としての幼芽10を自然海域の岩
礁上などから採取してきて、この幼芽10を食害のない
環境としての陸上水槽12で食害を受けない又状形期1
4である100mm程度まで育成する。
【0012】一方、これとは別に、産卵期に入ったアワ
ビの親貝に受精させ、トコロフオアー幼生としてふ化さ
せた後、ベリンジャー幼生を採取して前記のアラメの育
成と同様に食害のない環境でしかもケイソウなどの微細
藻類や海藻の幼芽などを繁殖させておいた、例えば、陸
上水槽16に着底させ、これらのケイソウや幼芽などを
摂餌させてその殻長が10mm程度の稚貝18になるま
で養殖する。なお、この場合、アラメの育成と稚貝18
の養殖は、同じ陸上水槽で時期をずらしながら育成して
も良いことは言うまでもない。
【0013】そして、このようにして得られ食害を受け
ない100mm程度までに成育したアラメ14と10m
m程度の殻長になったアワビの稚貝18とを同様に食害
のない環境下、例えば、陸上水槽などにおいて所要期間
育成する。
【0014】具体的には、図2に示すように、例えば、
アルミニュウム製のアングル部材20で形成した枠体2
2内に、骨材として木炭屑と焼却灰溶融スラグを混入し
てなる軽量コンクリート板24を配設するとともに枠体
22の対向する部分に取付部26、26を設けた移植プ
レート28を用意して、この移植プレート28の表面に
食害を受けない程度まで成育したアラメ14を、また裏
面には10mm程度の殻長にまで養殖したアワビの稚貝
18を夫々着生させ、稚貝18の殻長が30mm程度に
なるまで食害のない環境で育成する。このように食害の
ない環境で稚貝18を育成することにより稚貝自身に摂
餌習慣を植えつけることができ、また海藻類も魚介類の
摂餌圧力に抗して成長することが可能となる。
【0015】次いで、これらのアラメ14と稚貝18と
を育成した移植プレート28を、予め増殖海域30に投
入しておいた着生基質としての異形コンクリートブロッ
ク32の表面に取着する。この場合、移植プレート28
の下面に着生させた稚貝18を前記異形コンクリートブ
ロック32の表面32aに対向させるとともにスペーサ
34によって前記表面32aとの間に稚貝18が移動な
いしは逃避するための空間36が確保できるように取着
する(図3参照)。
【0016】そして、異形コンクリートブロック32に
移植プレート28を介して着生したアラメ14は、魚介
類などが摂餌する幼芽時期を過ぎているため根こそぎ食
べられることなく順調に成育して次第に藻場を形成して
ゆき、一方、稚貝18はこれらのアラメ14やケイソウ
などの微細藻類を摂餌しながら、外敵に対しては空間3
6などに逃げ込むことにより身を守り、次第に成育して
いくものである。
【0017】
【発明の効果】先に述べたように、本発明に係る磯根生
物の増殖方法によれば、食害を受けない程度まで育成し
た海藻類とある程度の殻長になるまで養殖した稚貝とを
移植プレートに夫々着生して同様に食害のない環境で稚
貝自身に摂餌習慣を植えつけるとともに海藻類も魚介類
の摂餌圧力に抗せる程度に育成した後、これらを増殖海
域のブロックなどの着生基質に取着してさらに成育させ
るので、稚貝の放流の歩留まりを60%〜70%程度ま
で上げることができるだけでなく、海藻類と稚貝の双方
をバランスよくしかも好適に増殖することができるもの
である。
【0018】また、移植プレートの上下面に海藻類と養
殖した稚貝とを夫々着生させるとともに稚貝を着生した
面を着生基質表面に対向させてこれらの稚貝と着生基質
表面との間に移動ないしは逃避空間となる間隙を確保す
るようにしたので、稚貝の保護だけでなく着生基質への
装着も容易化できる等種々の利点を有するものである。
【0019】以上、本発明に係る磯根生物の増殖方法の
好適な実施例を例示して説明したが、本発明方法はこの
実施例に限定されるものではなく、例えば、棒状本体の
周囲に稚貝の移動ないしは隠れるための螺旋溝を形成し
た棒状体を移植手段として使用するとともにこの棒状体
をスペーサを介して着生基質としてのブロック体に装着
して増殖を図るようにする等、本発明の精神を逸脱しな
い範囲内において種々の変更をなし得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磯根資源の増殖方法の好適な実施
例の手順を示す概略説明図である。
【図2】図1に示す増殖方法で使用する移植プレートの
具体例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す移植プレートと着生基質としてのコ
ンクリートブロックとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 幼芽、 12 陸上水槽、 14
アラメ(又状期〜) 16 陸上水槽、 18 稚貝、 20
アングル部材、 22 枠体、 24 軽量コンクリート板、 26 取付部 28 移植プレート、30
増殖海域、 32 異形コンクリートブロック、 34
スペーサ、 36 移動ないしは逃避空間、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アワビなどの稚貝の餌料としての海藻類を
    食害のない環境において幼芽から食害を受けない程度ま
    で育成し、一方でアワビなどの稚貝を微細藻類や海藻類
    の幼芽を摂餌できる程度まで食害のない環境において養
    殖し、次にこのようにして得られた海藻類と稚貝を移植
    プレートの上下面に夫々着生させて同様に食害のない環
    境において所要期間育成し、次いで前記移植プレートを
    予め増殖海域に投入しておいた着生基質に取着するとと
    もにこの移植プレートを取着する際に稚貝を着生させた
    面と着生基質表面とを対向させてこれらの稚貝と着生基
    質表面との間に所定の間隙を設けることにより藻場の形
    成と稚貝の育成を併せて行うことを特徴とする磯根資源
    の増殖方法。
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