JP2517011B2 - ディスク制御装置 - Google Patents
ディスク制御装置Info
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- JP2517011B2 JP2517011B2 JP62268625A JP26862587A JP2517011B2 JP 2517011 B2 JP2517011 B2 JP 2517011B2 JP 62268625 A JP62268625 A JP 62268625A JP 26862587 A JP26862587 A JP 26862587A JP 2517011 B2 JP2517011 B2 JP 2517011B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はディスク状の媒体に情報を記録又は再生、あ
るいはその両方が可能な磁気ディスク装置、又は光ディ
スク装置などの光ディスク制御装置に関するものであ
る。更に詳しく述べると、本発明は情報の記録、再生に
主要な役割りを果す情報データトランスジューサと、デ
ィスク状の媒体上の選択された情報トラックとの相対的
な位置を監視する方法及び装置を中心としたディスク制
御装置に関するものである。
るいはその両方が可能な磁気ディスク装置、又は光ディ
スク装置などの光ディスク制御装置に関するものであ
る。更に詳しく述べると、本発明は情報の記録、再生に
主要な役割りを果す情報データトランスジューサと、デ
ィスク状の媒体上の選択された情報トラックとの相対的
な位置を監視する方法及び装置を中心としたディスク制
御装置に関するものである。
従来の技術 先行技術によって公知となっている精密なディスク装
置のような情報記録再生装置においては、回転している
ディスク上の情報トラックと、このトラックに追従して
情報を記録又は再生、あるいはその両方が可能な情報デ
ータトランスジューサとの両者間の位置の管理に関して
は幾つかの基本的な方法が採られてきた。その第1の方
法は、磁気ディスク装置にみられるサーボ面サーボ方式
と呼ばれる方式に基づく。サーボ面サーボ方式は複数の
ディスク面のうち1つの面をトラック追従制御(トラッ
キングサーボ)に必要なサーボパターンを記録するため
に使用し、このサーボパターンを専用のサーボトランス
ジューサ(サーボヘッド)で読みとり、ここからトラッ
キング偏差を検出し、これに基づいてトラッキングのた
めのアクチュエータを微調整し、各情報データトランス
ジューサ(リードライトヘッド)をその各々に対応する
情報トラックに追従させる方式である。(例えば、『記
録密度が向上し、大容量化が進む磁気ディスク装置』日
経エレクトロニクス1977.1.10号P.48)このようなサー
ボ面サーボ方式に基づけば、トラッキング偏差は常時検
出できるので、情報データトランスジューサが何らかの
理由で、情報トラックから瞬間的にはずれても(オフト
ラックと言う)即座にそれを検知できる。オフトラック
を瞬時に検知することは非常に重要なことであって、仮
に記録時(情報データ書き込み時)に外部から衝撃や振
動が加わってトランスジューサがトラックから飛び出そ
うとしたら、その瞬間に書き込みを停止しなければなら
ない。
置のような情報記録再生装置においては、回転している
ディスク上の情報トラックと、このトラックに追従して
情報を記録又は再生、あるいはその両方が可能な情報デ
ータトランスジューサとの両者間の位置の管理に関して
は幾つかの基本的な方法が採られてきた。その第1の方
法は、磁気ディスク装置にみられるサーボ面サーボ方式
と呼ばれる方式に基づく。サーボ面サーボ方式は複数の
ディスク面のうち1つの面をトラック追従制御(トラッ
キングサーボ)に必要なサーボパターンを記録するため
に使用し、このサーボパターンを専用のサーボトランス
ジューサ(サーボヘッド)で読みとり、ここからトラッ
キング偏差を検出し、これに基づいてトラッキングのた
めのアクチュエータを微調整し、各情報データトランス
ジューサ(リードライトヘッド)をその各々に対応する
情報トラックに追従させる方式である。(例えば、『記
録密度が向上し、大容量化が進む磁気ディスク装置』日
経エレクトロニクス1977.1.10号P.48)このようなサー
ボ面サーボ方式に基づけば、トラッキング偏差は常時検
出できるので、情報データトランスジューサが何らかの
理由で、情報トラックから瞬間的にはずれても(オフト
ラックと言う)即座にそれを検知できる。オフトラック
を瞬時に検知することは非常に重要なことであって、仮
に記録時(情報データ書き込み時)に外部から衝撃や振
動が加わってトランスジューサがトラックから飛び出そ
うとしたら、その瞬間に書き込みを停止しなければなら
ない。
第3図は従来例のサーボ面サーボ方式の場合のトラッ
クオフセット量対トラッキング偏差量を示す図である。
ここでトラックオフセット量とは選択された情報トラッ
クの中心線と、対応情報データトランスジューサ(ヘッ
ド)の中央線の相対的な位置ずれを意味する。またトラ
ッキング偏差量はふつう電圧として検知されるものであ
る。図中点Oはトラックオフセットが零の場所であり、
ここではトラッキング偏差量も零となる。一般には記
録、再生時でもある量のトラックオフセットは許容され
ており、第1図で矢印で示した範囲はオフトラックでな
い領域(オフトラック範囲と言う)として許容されてい
る。即ちオントラック範囲内の点Aから点A′までが許
容範囲である。従ってオフトラックの監視はトラッキン
グ偏差量をコンパレータで比較すると言う最も簡単な方
法で実現される。
クオフセット量対トラッキング偏差量を示す図である。
ここでトラックオフセット量とは選択された情報トラッ
クの中心線と、対応情報データトランスジューサ(ヘッ
ド)の中央線の相対的な位置ずれを意味する。またトラ
ッキング偏差量はふつう電圧として検知されるものであ
る。図中点Oはトラックオフセットが零の場所であり、
ここではトラッキング偏差量も零となる。一般には記
録、再生時でもある量のトラックオフセットは許容され
ており、第1図で矢印で示した範囲はオフトラックでな
い領域(オフトラック範囲と言う)として許容されてい
る。即ちオントラック範囲内の点Aから点A′までが許
容範囲である。従ってオフトラックの監視はトラッキン
グ偏差量をコンパレータで比較すると言う最も簡単な方
法で実現される。
第2の方式は光ディスク装置で、ディスク面にトラッ
ク溝を持った方式に基づくもので、光トランスジューサ
は情報の記録再生と全く同時にトラック溝を連続的に検
出可能であり、その結果第3図に示すトラッキング偏差
量とほぼ同等なものを得ることができる。このような場
合も簡単にオフトラックを監視できる。
ク溝を持った方式に基づくもので、光トランスジューサ
は情報の記録再生と全く同時にトラック溝を連続的に検
出可能であり、その結果第3図に示すトラッキング偏差
量とほぼ同等なものを得ることができる。このような場
合も簡単にオフトラックを監視できる。
これらに対して、第3の方法として、近年、磁気ディ
スク装置の場合では、記録容量を増大させるために、専
用のサーボ面を作ることをやめて、すべての情報サーボ
面とし、この中にサーボのための信号を部分的に分散さ
せる方式が現れた。光ディスク装置でもトラック溝を特
別に持たない方式がこれにあたる。こうした方式はサン
プリングサーボ方式とか、サーボのための信号が情報デ
ータセクタの前後におかれるためセクタサーボ方式など
と呼ばれる。(例えば、US P.3,593,333)このような方
式ではサーボのための信号はサンプリング的で間欠的に
しか得られないから、オフトラックが発生しても瞬間的
に検知できるとは限らない。そこでこのような方式の場
合にはアクチュエータの動きを直接検出する位置検出器
を監視する。外部からの衝撃や振動でオフトラックが発
生すれば、必ず位置検出器に変化があらわれるからであ
る。
スク装置の場合では、記録容量を増大させるために、専
用のサーボ面を作ることをやめて、すべての情報サーボ
面とし、この中にサーボのための信号を部分的に分散さ
せる方式が現れた。光ディスク装置でもトラック溝を特
別に持たない方式がこれにあたる。こうした方式はサン
プリングサーボ方式とか、サーボのための信号が情報デ
ータセクタの前後におかれるためセクタサーボ方式など
と呼ばれる。(例えば、US P.3,593,333)このような方
式ではサーボのための信号はサンプリング的で間欠的に
しか得られないから、オフトラックが発生しても瞬間的
に検知できるとは限らない。そこでこのような方式の場
合にはアクチュエータの動きを直接検出する位置検出器
を監視する。外部からの衝撃や振動でオフトラックが発
生すれば、必ず位置検出器に変化があらわれるからであ
る。
発明が解決しようとする問題点 ところが、近年高密度化が進むディスク装置ではトラ
ックピッチが非常に狭くなってきており、相対的にみる
と情報トラックのディスク回転に伴う振れが無視し得な
い程大きくなってきている。例えば交換可能なディスク
の偏心による振れ量はトラックピッチより大きい。光デ
ィスクでは、トラックピッチが非常に細かく、そのため
に、トラックのうねりは相対的に無視できない程度とな
っている。その結果トラッキンギ制御回路によって情報
データトランスジューサを微調整して、情報トラックに
追従させるアクチュエータはかなり小きざみに激しく駆
動される。そのためこの動きを直線検出する位置検出器
を監視しても、オフトラックの発生を必ずしも充分に弁
別できない。
ックピッチが非常に狭くなってきており、相対的にみる
と情報トラックのディスク回転に伴う振れが無視し得な
い程大きくなってきている。例えば交換可能なディスク
の偏心による振れ量はトラックピッチより大きい。光デ
ィスクでは、トラックピッチが非常に細かく、そのため
に、トラックのうねりは相対的に無視できない程度とな
っている。その結果トラッキンギ制御回路によって情報
データトランスジューサを微調整して、情報トラックに
追従させるアクチュエータはかなり小きざみに激しく駆
動される。そのためこの動きを直線検出する位置検出器
を監視しても、オフトラックの発生を必ずしも充分に弁
別できない。
本発明は以上のような問題点に鑑み、近年高密度化が
進むディスク装置において、情報データトランスジュー
サとディスク状の媒体上に選択された情報トラックとの
間の相対的な位置及びそのオフトラックを監視する改良
された方法及び装置を提供するものである。
進むディスク装置において、情報データトランスジュー
サとディスク状の媒体上に選択された情報トラックとの
間の相対的な位置及びそのオフトラックを監視する改良
された方法及び装置を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のディスク制御装
置は、第1の位置サーボループ手段と、第2の位置サー
ボループ手段と、オフトラック弁別手段とを含んで構成
され、第1の位置サーボループ手段は情報データトラン
スジューサを移動させるための少なくとも1つのアクチ
ュエータと、この動きを検出して検出位置信号を出力す
る位置検出手段と、補償位置指令と前記検出位置信号と
の偏差を取り出す比較手段と、この偏差に基づいて前記
アクチュエータを駆動するための手段を含めて構成し、
その結果前記補償位置指令に対して前記アクチュエータ
の動きを追従させるようにし、次に第2の位置サーボル
ープ手段は、前記情報データトランスジューサと、情報
トラックとのオフセット量を検知するサーボ信号弁別手
段と、このオフセット量から前記補償位置指令を求める
補償手段とを含めて構成し、その結果前記オフセット量
を縮小させるようになし、更に前記オフトラック弁別手
段は、前記第1の位置サーボループ手段の動作の一部も
しくは全部を実時間で模擬して前記検出位置信号の模擬
信号を出力するシミュレータと、前記検出位置信号とそ
の模擬信号とからオフトラックを検知するオフトラック
監視手段とを含んで構成されているものである。
置は、第1の位置サーボループ手段と、第2の位置サー
ボループ手段と、オフトラック弁別手段とを含んで構成
され、第1の位置サーボループ手段は情報データトラン
スジューサを移動させるための少なくとも1つのアクチ
ュエータと、この動きを検出して検出位置信号を出力す
る位置検出手段と、補償位置指令と前記検出位置信号と
の偏差を取り出す比較手段と、この偏差に基づいて前記
アクチュエータを駆動するための手段を含めて構成し、
その結果前記補償位置指令に対して前記アクチュエータ
の動きを追従させるようにし、次に第2の位置サーボル
ープ手段は、前記情報データトランスジューサと、情報
トラックとのオフセット量を検知するサーボ信号弁別手
段と、このオフセット量から前記補償位置指令を求める
補償手段とを含めて構成し、その結果前記オフセット量
を縮小させるようになし、更に前記オフトラック弁別手
段は、前記第1の位置サーボループ手段の動作の一部も
しくは全部を実時間で模擬して前記検出位置信号の模擬
信号を出力するシミュレータと、前記検出位置信号とそ
の模擬信号とからオフトラックを検知するオフトラック
監視手段とを含んで構成されているものである。
作用 本発明は上述のような構成によって、情報データトラ
ンスジューサと選択された情報トラックとの間に発生す
るオフトラック現象をすみやかに、かつ非常に高い弁別
精度で検知させることを可能にし、もしデータ記録時で
あればすみやかに書き込みを中止させたり、回復作業を
即時に開始させるなど信頼性の高い制御装置を提供する
ものである。
ンスジューサと選択された情報トラックとの間に発生す
るオフトラック現象をすみやかに、かつ非常に高い弁別
精度で検知させることを可能にし、もしデータ記録時で
あればすみやかに書き込みを中止させたり、回復作業を
即時に開始させるなど信頼性の高い制御装置を提供する
ものである。
本発明の主要な作用は前述のオフトラック弁別手段の
内部に構成した第1の位置サーボループ手段を実時間で
模擬するモデルシミュレータによって得られる。即ち外
部から衝撃や振動が加わった場合に、第1の位置サーボ
ループは変動を起すが、上記シミュレータには直線外乱
が印加されないのですぐには変化が起きない。この両者
を比較することにより高い精度でオフトラックを弁別す
ることができるのである。
内部に構成した第1の位置サーボループ手段を実時間で
模擬するモデルシミュレータによって得られる。即ち外
部から衝撃や振動が加わった場合に、第1の位置サーボ
ループは変動を起すが、上記シミュレータには直線外乱
が印加されないのですぐには変化が起きない。この両者
を比較することにより高い精度でオフトラックを弁別す
ることができるのである。
実施例 以下本発明の一実施例のディスク制御装置について、
図面を参照しながら説明する。
図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の一実施例におけるディスク制御装置
のブロック図を示すものである。図中11は情報データト
ランスジューサ12をディスク面上で移動させるためのア
クチュエータ、13はこのアクチュエータの位置Xを常時
検出して検出位置信号Xfを出題出力する位置検出器、14
は第1の補償器15の出力に基づいて前記のアクチュエー
タ11を駆動するための電力供給回路、16は補償位置指令
Xrと上記Xfの偏差Xe1を求める比較手段である。前記の
第1の補償器15はこの偏差Xe1に基づいてアクチュエー
タに対する補償量を求める。次にXsは情報データトラン
スジューサの絶対位置を示すが、実際の検出量ではな
い。Xdはディスクの選択された情報トラックの振れ量
(偏心やうねりによる位置外乱)であり、これもまた実
際の検出量ではない。検出できるのは両者の差分である
オフセット量Xe2であって、これはサーボ信号弁別器17
によって取り出される。18はサーボ信号弁別器17の出力
に基づいて、選択された情報トラックと情報データトラ
ンスジューサ12の間に生じたオフセット量を極小にする
ための補償位置指令Xrを出力する第2の補償器である。
19は点線で囲んだ第1の位置サーボループ22(比較手段
16、第1の補償器15、電力供給回路14、アクチュエータ
11、位置検出器13を主要構成要素としたループ)をシミ
ュレーションし、検出位置信号Xfの模擬信号Xf′を生成
するシミュレータ、20はXfとXf′とを比較し、オフトラ
ックを判定し、もしオフトラックが発生したらオフトラ
ック信号21を出力する監視手段である。23は上記シミュ
レータを中心とするオフトラック弁別手段である。
のブロック図を示すものである。図中11は情報データト
ランスジューサ12をディスク面上で移動させるためのア
クチュエータ、13はこのアクチュエータの位置Xを常時
検出して検出位置信号Xfを出題出力する位置検出器、14
は第1の補償器15の出力に基づいて前記のアクチュエー
タ11を駆動するための電力供給回路、16は補償位置指令
Xrと上記Xfの偏差Xe1を求める比較手段である。前記の
第1の補償器15はこの偏差Xe1に基づいてアクチュエー
タに対する補償量を求める。次にXsは情報データトラン
スジューサの絶対位置を示すが、実際の検出量ではな
い。Xdはディスクの選択された情報トラックの振れ量
(偏心やうねりによる位置外乱)であり、これもまた実
際の検出量ではない。検出できるのは両者の差分である
オフセット量Xe2であって、これはサーボ信号弁別器17
によって取り出される。18はサーボ信号弁別器17の出力
に基づいて、選択された情報トラックと情報データトラ
ンスジューサ12の間に生じたオフセット量を極小にする
ための補償位置指令Xrを出力する第2の補償器である。
19は点線で囲んだ第1の位置サーボループ22(比較手段
16、第1の補償器15、電力供給回路14、アクチュエータ
11、位置検出器13を主要構成要素としたループ)をシミ
ュレーションし、検出位置信号Xfの模擬信号Xf′を生成
するシミュレータ、20はXfとXf′とを比較し、オフトラ
ックを判定し、もしオフトラックが発生したらオフトラ
ック信号21を出力する監視手段である。23は上記シミュ
レータを中心とするオフトラック弁別手段である。
以上のように構成されたディスク制御装置についてよ
り詳しくその動作及び原理を説明する。
り詳しくその動作及び原理を説明する。
第1図の実施例はサンプリングサーボ方式、あるいは
セクタサーボ方式などと呼ばれるトラッキングサーボ方
式に基づくものであるが、ここでは第1の位置サーボル
ープ22と、オフセット量Xe2を極小にするための第2の
位置サーボループの2つから構成されるトラッキングサ
ーボ方式に基づいている。第2の位置サーボループは第
1の位置サーボループ22の拡張系であり、これに加え
て、情報データトランスジューサ12、サーボ信号弁別器
17、第2の補償器18を拡張部として含んだサーボ系であ
る。この拡張部はサンプリングデータを取り扱うため離
散系であり、しかもそのサンプリング周期は必ずしも全
サーボ系に必要とされるサーボ性能を満たすために充分
な程、短いものではない。従ってアクチュエータの可動
子を含む全可動部の位置決めは第1の位置サーボループ
が主に担っている。位置検出器13は常時可動部の動きを
検出できるものであり、また第1の補償器15は、補償位
置指令Xrにできるだけ誤差少なく迅速に追従できるよう
に構成される。この第1の位置サーボループは基本的に
絶対位置決め系であるから、これだけはディスク回転に
伴って振れる情報トラックに対して追従することはでき
ない。第2の位置サーボループは間欠(離散)的ではあ
るが情報データトランスジューサと、選択された情報ト
ラックとのオフセット量Xe2をサーボ信号弁別器17によ
って取り出し、第2の補償器18により適当な補償を加え
て補償位置指令Xrを生成するループを含んで構成され
る。この第2の補償器は、偏差補償要素や場合によって
安定化補償要素などを含んだ離散時間処理系からなり、
その主な役割はオフセット量の抑制である。
セクタサーボ方式などと呼ばれるトラッキングサーボ方
式に基づくものであるが、ここでは第1の位置サーボル
ープ22と、オフセット量Xe2を極小にするための第2の
位置サーボループの2つから構成されるトラッキングサ
ーボ方式に基づいている。第2の位置サーボループは第
1の位置サーボループ22の拡張系であり、これに加え
て、情報データトランスジューサ12、サーボ信号弁別器
17、第2の補償器18を拡張部として含んだサーボ系であ
る。この拡張部はサンプリングデータを取り扱うため離
散系であり、しかもそのサンプリング周期は必ずしも全
サーボ系に必要とされるサーボ性能を満たすために充分
な程、短いものではない。従ってアクチュエータの可動
子を含む全可動部の位置決めは第1の位置サーボループ
が主に担っている。位置検出器13は常時可動部の動きを
検出できるものであり、また第1の補償器15は、補償位
置指令Xrにできるだけ誤差少なく迅速に追従できるよう
に構成される。この第1の位置サーボループは基本的に
絶対位置決め系であるから、これだけはディスク回転に
伴って振れる情報トラックに対して追従することはでき
ない。第2の位置サーボループは間欠(離散)的ではあ
るが情報データトランスジューサと、選択された情報ト
ラックとのオフセット量Xe2をサーボ信号弁別器17によ
って取り出し、第2の補償器18により適当な補償を加え
て補償位置指令Xrを生成するループを含んで構成され
る。この第2の補償器は、偏差補償要素や場合によって
安定化補償要素などを含んだ離散時間処理系からなり、
その主な役割はオフセット量の抑制である。
さてシミュレータ19は以上のように構成された2重の
サーボループのうち第1の位置サーボループ22を実時間
でシミュレーションするモデルであり、厳密には第1の
補償器15、電力供給回路14、アクチュエータ11、位置検
出器13、比較手段16などの第1の位置サーボループ内の
主要構成要素をそれぞれ模擬するものであり、検出位置
信号Xfの模擬信号Xf′を生成するものである。
サーボループのうち第1の位置サーボループ22を実時間
でシミュレーションするモデルであり、厳密には第1の
補償器15、電力供給回路14、アクチュエータ11、位置検
出器13、比較手段16などの第1の位置サーボループ内の
主要構成要素をそれぞれ模擬するものであり、検出位置
信号Xfの模擬信号Xf′を生成するものである。
ここで外部から衝撃や振動が加えられた場合を考える
と、そのような力外乱は第1図のアクチュエータ11およ
びその連結される全可動部にかかるとみられる。その結
果、情報データトランスジューサ12が振られ、オフトラ
ックが生ずる可能性があるが、オフセット量Xe2の検出
は前述のような間欠的だから瞬時に検知できるとは限ら
ない。しかしながら、同時に位置検出器13も感応するの
で、検出位置信号Xfにその影響が現れる。
と、そのような力外乱は第1図のアクチュエータ11およ
びその連結される全可動部にかかるとみられる。その結
果、情報データトランスジューサ12が振られ、オフトラ
ックが生ずる可能性があるが、オフセット量Xe2の検出
は前述のような間欠的だから瞬時に検知できるとは限ら
ない。しかしながら、同時に位置検出器13も感応するの
で、検出位置信号Xfにその影響が現れる。
ところが近年の高密度化されたディスク装置はトラッ
クピッチが非常に狭く、相対的にトラックの振れ量が大
きなものとなっているので、第1図で言うと情報トラッ
クの振れ量(位置外乱)Xdが非常に大きく、従って補償
位置指令Xrも大きくなってきている。その結果Xrに追従
する第1の位置サーボループ22の中の各部の変化も大き
くなってきており、アクチュエータ11もかなり小きざみ
に激しく駆動されている。同時にこの動きは位置検出器
13にとらえられるから、単独でその検出位置信号Xfを監
視していただけでは充分オフトラック現象を弁別するこ
とは困難である。
クピッチが非常に狭く、相対的にトラックの振れ量が大
きなものとなっているので、第1図で言うと情報トラッ
クの振れ量(位置外乱)Xdが非常に大きく、従って補償
位置指令Xrも大きくなってきている。その結果Xrに追従
する第1の位置サーボループ22の中の各部の変化も大き
くなってきており、アクチュエータ11もかなり小きざみ
に激しく駆動されている。同時にこの動きは位置検出器
13にとらえられるから、単独でその検出位置信号Xfを監
視していただけでは充分オフトラック現象を弁別するこ
とは困難である。
シミューレータ19は第1の位置サーボループの実時間
シミュレーションモデルだから、外部から衝撃や振動が
加わったとしても全くその影響を受けない。従ってこの
シミュレータ19の模擬信号Xf′にもその影響は現れない
のでオフトラック監視手段20によってXfとXf′を比較し
てオフトラックの発生の有無を判定すれば、非常にその
弁別精度が向上する。
シミュレーションモデルだから、外部から衝撃や振動が
加わったとしても全くその影響を受けない。従ってこの
シミュレータ19の模擬信号Xf′にもその影響は現れない
のでオフトラック監視手段20によってXfとXf′を比較し
てオフトラックの発生の有無を判定すれば、非常にその
弁別精度が向上する。
第2図(a),(b)はいずれもシミュレータ19の具
体実施例の回路図である。第2図(a)はアナログ回路
で構成された1次LPF(低域通過形フィルタ)であり、
第2図(b)は同じくアナログ回路で構成された2次LP
Fである。補償位置指令Xr及び検出位置信号Xfがアナロ
グ信号であれば簡単にして整合性のよいシミュレータと
なり得る。もしいずれもがディジタル信号であればディ
ジタルフィルタで構成されれば整合性が良いのは言うま
でも無い。またオフトラック監視手段20も含めてディジ
タル演算処理をストアドプログラムに従ってソフトウエ
ア的に処理するものであっても良い。その場合は一連の
処理手続(プログラム)を格納するメモリ手段と、手順
を管理するシーケンサと演算処理ユニットなどが必要で
ある。
体実施例の回路図である。第2図(a)はアナログ回路
で構成された1次LPF(低域通過形フィルタ)であり、
第2図(b)は同じくアナログ回路で構成された2次LP
Fである。補償位置指令Xr及び検出位置信号Xfがアナロ
グ信号であれば簡単にして整合性のよいシミュレータと
なり得る。もしいずれもがディジタル信号であればディ
ジタルフィルタで構成されれば整合性が良いのは言うま
でも無い。またオフトラック監視手段20も含めてディジ
タル演算処理をストアドプログラムに従ってソフトウエ
ア的に処理するものであっても良い。その場合は一連の
処理手続(プログラム)を格納するメモリ手段と、手順
を管理するシーケンサと演算処理ユニットなどが必要で
ある。
シミュレータが簡単なLPFでも所定の性能が確保でき
ることは実験的に確かめられているが、それは以下のよ
うな理由による。まず、第1の補償器15は積分器などの
偏差補償要素や、微分要素などの安定化補償要素などを
含むが、電力供給手段14及び位置検出器13はいずれも周
波数特性が平坦で遮断周波数が比較的高く、アクチュエ
ータ11は可動部の慣性効果のために一般に大局的に低減
通過形(周波数特性に多少凹凸があっても大局的には高
周波数域に向けてゲインが限りなく小さくなってゆく特
性)であるから、閉ループとしての補償位置指令Xrから
検出位置信号Xfをみた特性は比較的簡単なLPFに近い周
波数特性を示すようになる。これを1次のLPFで近似す
ることは充分可能であることが確められているが、2次
LPFにすれば一層精度は高まる。
ることは実験的に確かめられているが、それは以下のよ
うな理由による。まず、第1の補償器15は積分器などの
偏差補償要素や、微分要素などの安定化補償要素などを
含むが、電力供給手段14及び位置検出器13はいずれも周
波数特性が平坦で遮断周波数が比較的高く、アクチュエ
ータ11は可動部の慣性効果のために一般に大局的に低減
通過形(周波数特性に多少凹凸があっても大局的には高
周波数域に向けてゲインが限りなく小さくなってゆく特
性)であるから、閉ループとしての補償位置指令Xrから
検出位置信号Xfをみた特性は比較的簡単なLPFに近い周
波数特性を示すようになる。これを1次のLPFで近似す
ることは充分可能であることが確められているが、2次
LPFにすれば一層精度は高まる。
またシミュレータ19は基本的には第1の位置サーボル
ープ22のシミュレーションモデルであるべきだか、その
全部を忠実にシミュレーションする必要は無いのは言う
までもないことであり、本発明の主旨を実現するのに必
要な一定の範囲をシミュレーションすれば良い。
ープ22のシミュレーションモデルであるべきだか、その
全部を忠実にシミュレーションする必要は無いのは言う
までもないことであり、本発明の主旨を実現するのに必
要な一定の範囲をシミュレーションすれば良い。
また特に図面を以って説明しないが、第1図のアクチ
ュエータ11は唯一である必要はない。光ディスク装置に
よく見られるように粗動アクチュエータと微調アクチュ
エータのように複数のアクチュエータを組み合わせたも
のであってもよい。その場合は電力供給回路14も複数個
の回路を備える必要がある。
ュエータ11は唯一である必要はない。光ディスク装置に
よく見られるように粗動アクチュエータと微調アクチュ
エータのように複数のアクチュエータを組み合わせたも
のであってもよい。その場合は電力供給回路14も複数個
の回路を備える必要がある。
発明の効果 以上説明してきたように、本発明は第1の位置サーボ
ループと第2の位置サーボループとオフトラック弁別手
段とを含んで構成され、オフトラック弁別手段の中には
第1の位置サーボループの動作の一部もしくはその全部
を実時間で模擬するシミュレータを設けることにより、
前述したように情報データトランスジューサと、選択さ
れた情報トラックとの間に発生するオフトラック現象を
すみやかに、かつ同時に、非常に高い弁別精度で検知す
ることを可能にし、もしこれがデータ記録時に発生する
ものであれば、すみやかに書き込みを中止させたり、回
復作業を即時に開始させるなど信頼性の高いディスク制
御装置を提供するものである。
ループと第2の位置サーボループとオフトラック弁別手
段とを含んで構成され、オフトラック弁別手段の中には
第1の位置サーボループの動作の一部もしくはその全部
を実時間で模擬するシミュレータを設けることにより、
前述したように情報データトランスジューサと、選択さ
れた情報トラックとの間に発生するオフトラック現象を
すみやかに、かつ同時に、非常に高い弁別精度で検知す
ることを可能にし、もしこれがデータ記録時に発生する
ものであれば、すみやかに書き込みを中止させたり、回
復作業を即時に開始させるなど信頼性の高いディスク制
御装置を提供するものである。
第1図は本発明の一実施例におけるディスク制御装置の
ブロック図、第2図(a),(b)は第1図のシミュレ
ータの具体実施例の回路図、第3図は従来例のサーボ面
サーボ方式の場合のトラックオフセット量対トラッキン
グ偏差量を示す説明図である。 11……アクチュエータ、12……情報データトランスジュ
ーサ、13……位置検出器、17……サーボ信号弁別器、19
……シミュレータ、20……オフトラック監視手段、12…
…オフトラック信号、22……第1のサーボループ、23…
…オフトラック弁別手段。
ブロック図、第2図(a),(b)は第1図のシミュレ
ータの具体実施例の回路図、第3図は従来例のサーボ面
サーボ方式の場合のトラックオフセット量対トラッキン
グ偏差量を示す説明図である。 11……アクチュエータ、12……情報データトランスジュ
ーサ、13……位置検出器、17……サーボ信号弁別器、19
……シミュレータ、20……オフトラック監視手段、12…
…オフトラック信号、22……第1のサーボループ、23…
…オフトラック弁別手段。
Claims (3)
- 【請求項1】第1の位置サーボループ手段と、第2の位
置サーボループ手段と、オフトラック弁別手段とを含ん
で構成され、前記第1の位置サーボループ手段は、ディ
スク状の媒体面上の選択された情報トラックに情報を記
録又はその情報を再生もしくはその両方を可能にする情
報データトランスジューサを移動させることを目的とす
る少なくとも1つのアクチュエータ手段と、このアクチ
ュエータ手段が駆動する可動部材の動きを検出して検出
位置信号を出力する位置検出手段と、補償位置指令と前
記検出位置信号との偏差を取り出す比較手段と、この偏
差に基づいて前記アクチュエータ手段を駆動するための
手段とを含めて構成し、前記第2の位置サーボループ手
段は、前記情報データトランスジューサと、前記ディス
ク媒体面上の選択された情報トラックとのオフセット量
を検知するサーボ信号弁別手段と、このオフセット量か
ら前記補償位置指令を求める補償手段とを含めて構成
し、前記オフトラック弁別手段は、前記第1の位置サー
ボループ手段の動作の一部もしくは全部を実時間で模擬
して前記検出位置信号の模擬信号を出力するシミュレー
タ手段と、前記検出位置信号と前記模擬信号とから前記
情報データトランスジューサの選択された情報トラック
からの逸脱を監視するオフトラック監視手段とを含んで
構成されたことを特徴とするディスク制御装置。 - 【請求項2】シミュレータは、その入出力の特性として
低域を通過し、高域を遮断するような周波数特性を備え
たことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のデ
ィスク制御装置。 - 【請求項3】オフトラック弁別手段は、シミュレータ手
段乃至オフセット監視手段の一連の処理手続きを格納す
るメモリ手段と、処理手順を監視するシーケンサ手段
と、演算を実行する演算処理ユニット手段とを含めて構
成されたことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
載のディスク制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62268625A JP2517011B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | ディスク制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62268625A JP2517011B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | ディスク制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01109578A JPH01109578A (ja) | 1989-04-26 |
JP2517011B2 true JP2517011B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=17461145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62268625A Expired - Fee Related JP2517011B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | ディスク制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2517011B2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-23 JP JP62268625A patent/JP2517011B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01109578A (ja) | 1989-04-26 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |