JP2515304Y2 - 安全弁 - Google Patents

安全弁

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JP2515304Y2
JP2515304Y2 JP1989107207U JP10720789U JP2515304Y2 JP 2515304 Y2 JP2515304 Y2 JP 2515304Y2 JP 1989107207 U JP1989107207 U JP 1989107207U JP 10720789 U JP10720789 U JP 10720789U JP 2515304 Y2 JP2515304 Y2 JP 2515304Y2
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porous metal
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裕 谷口
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、火力発電所等における安全弁、特に吹き出
し時に発生する騒音を大幅に低減させた低騒音の安全弁
に関する。
〔従来の技術〕
第4図は従来の安全弁の一例を示す縦断面図、第5図
は第4図のV−V横断面図である。図中(01)は弁箱、
(02)は流入口、(03)は流出口、(04)は弁座、(0
5)は弁体、(06)は弁棒、(07)はばね覆いである。
この安全弁は、流入口(02)がボイラー等、図示して
いない圧力容器内部と連通するように圧力容器に取付け
られる。圧力容器内の圧力が規定値以下の時は、ばね覆
い(07)内に配されたばねの力によって弁体(05)が弁
座(04)に押付けられているため、弁ポートは閉じてい
る。圧力容器内の圧力が規定値以上になった時は、弁体
(05)は上記ばねの押し下げ力に抗して押上げられ、弁
ポートが開き圧力容器内の気体が解放される。この時、
弁体(05)の前後の圧力比が高くなるので、その下流部
に強い衝撃波が発生し、強烈な音響を発する。
そこで本件考案者らは、先にこの種安全弁における上
記騒音の低減手段として、安全弁の弁体下流側通路を塞
ぐ位置に多孔質金属部材を取付けることを提唱した(実
願昭63−5862号および実願昭63−7076号参照)。
第6図はそのような安全弁の一例を示す縦断面図であ
って、図中(09)はばね、(012)は弁箱(01)が弁ポ
ート(08)の下流部に備えている筒状の多孔部で、その
孔の総面積は弁全開時の弁ポート(08)の面積よりも小
さい。(013)は同多孔部(012)の下流側に接して取付
けてある多孔質金属からなる部材、(014)は同多孔質
金属部材(013)を押さえる押さえ材である。多孔質金
属部材(013)の材料としては、ウレタンフォームにニ
ッケルメッキをしたのち熱処理し、さらにクローム合金
加工をほどこした気孔率96%程度の多孔質金属や、細い
線状の金属材料を綿状にからみ合わせた気孔率98%程度
のもの(いわゆるメッシュデミスター)などを用いる。
上記多孔部(012)は気流を分断し、多孔質金属部材
に加わる力を弱める働きをしている。そして、この多孔
部(012)の下流側に接して多孔質金属部材(013)が設
けられているので、流れは多孔質金属部材(013)内で
小さな乱れを起し、圧力を損失しながら拡散していく。
したがって流れが過膨張しないので衝撃波の発生が防が
れる。その結果気体の流れの乱れは小さくなり、発生音
が低減する。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記第6図により説明した安全弁においてもなお、吹
出し時の騒音を第4図および第5図のものより20dBA以
上低下させることは困難であった。本考案は、上記蒸気
吹き出し時の騒音を更に低減させることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、前記従来の課題を解決するために、弁体の
下流側の流路を塞ぐ位置に多孔質金属部材を備え、かつ
弁吹出し圧力をP(ata)とするとき流出口の断面積Ao
と弁座開口部の断面積Atとの比率がAo/At≧0.8 Pであ
ることを特徴とする安全弁、ならびに上記条件に加え
て、多孔質金属部材が弁体および弁座を囲繞し、かつ一
定厚さの環状部材を積重ねて形成されたことを特徴とす
る安全弁を提案するものである。
〔作用〕
本件考案者らは、種々実験研究を重ねた結果、安全弁
の吹き出し時における出口側流速を弁スロート部音速の
約1/2以下に抑えるのが、騒音低減に効果的であること
を究明した。本考案においては、安全弁出口面積すなわ
ち流出口の有効断面積(Ao)と、流路の最も狭い入口側
の弁スロート部すなわち弁座開口部の面積(At)との比
率を、Ao/At≧0.8 P(Pは吹出し圧力ata)とすること
により、吹き出し時の出口側気体の流速を弁スロート部
音速の1/2以下に保持可能とし、また吹き出し流を多孔
質金属部材内で充分に拡散させて、吹き出し流の発生騒
音を大幅に抑制する。また、弁体・弁座を囲繞して多孔
質金属部材を設けたことにより、高圧の吹き出し流に対
して多孔質金属部材強度を高く保持できる。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第2図は
第1図のII−II横断面図である。これらの図において、
(1)は弁箱、(2)は流入口、(3)は流出口、
(5)は弁体、(6)は弁棒、(7)はバネ覆いであっ
て、以上各部は従来の安全弁の構成とほぼ同一である。
本実施例においては、安全弁出口面積すなわち流出口
(3)の有効断面積(Ao)と流路の最も狭い弁スロート
部すなわち弁座開口部(17)の面積(At)との比率が、
Ao/At≧0.8 P(Pは吹出し圧力ata)となっている。ま
た、本実施例の弁座(4)は、弁箱(1)内で上方に突
出して、開口面が上記流出口(3)のほぼ中心部の高さ
に位置している。(13)は有孔率96%前後のNi−Crから
なる多孔質金属部材であって、弁体(5)および弁座
(4)を囲繞している。そして、約10mm厚の各多孔質金
属部材の中心部に上記弁体(5)および弁座(4)が充
分貫入する大きさの中孔を開けてドーナツ形の環状部材
(13a)とし、流出口(3)を塞ぐようにそれら環状部
材(13a)を弁箱(1)内に積重ねて形成されている。
(18)は、上記多孔質金属部材(13)を固定するボルト
であって、例えばばね覆い(7)と弁座(4)に一体に
設けられた角形フランジ(19)の四隅にそれぞれボルト
孔を開け、それらボルト孔を通して取付けるようにした
ものである。
本実施例においては、流出口(3)の断面積(Ao)が
弁スロート部(弁座開口部)(17)の断面積(At)に比
べて充分に大きいので、安全弁吹出し時における出口側
流速を弁スロート部音速の約1/2以下に抑えることがで
きること、および弁座(4)が高位置にあるので、吹出
し流れが多孔質金属部材(13)内で充分に拡散できるこ
とが両々相俟って、吹出し流れが発生する騒音は大幅に
低減する。
一般に安全弁は、流体の吹き出し量が弁の性能を決定
する重要な事項とされているが、弁体や弁座を囲繞して
多孔質金属部材を設けた場合、流出抵抗が増大して吹き
出し量が減少するおそれがある。本実施例においては、
弁座(4)の上面を高く保持して吹き出し流を充分に拡
散させるので、流量の低下は全く見られない。
本実施例ではまた、多孔質金属部材(13)をドーナツ
形の環状部材を積重ねた構造としたことにより、大きな
装着強度が得られる。すなわち、ドーナツ形の外周部が
弁箱の内面に接して全体の保持強度部材となるし、また
円形一体であるから半割れあるいは分割構造の多孔質金
属を積層するよりも強度が大きい。したがって第6図に
示される従来の安全弁のような多孔質金属部材(013)
保護用の筒状多孔部(012)や多孔金属板を使用する必
要がなく、それだけ流体の流出抵抗を小さくすることが
できる。
次に安全弁出口流速と騒音との関係について説明す
る。
安全弁スロート出口部の衝撃波による発生音は、前記
第6図図示の従来の安全弁におけるように、多孔質金属
を用いた拡散減速により、若干低減される。スロート以
後では高圧の流体は減圧膨張するが、弁流出口面積が小
さければ、弁出口側の流れはスロート部と同様に音速状
態となり、この部分で再び音(いわゆる2次発生音)が
発生するため、上記多孔質金属だけでは十分な効果が得
られない。高速流れにより発生する音は理論的に流速の
6乗に比例するから、流速を低下させることが騒音を低
減させる重要な因子となるのである。
次に安全弁出口部における2次発生音の低減に必要な
弁スロート部と出口部の流路断面積と流速との関係につ
いて説明する。
弁スロート部(チョーク状態)と流出口の密度をそれ
ぞれρt,ρo、同様に流速をVt,Vo、流路断面積をAt
Ao、圧力をPt,Po、マッハ数をMt,Moとする。また安全
弁吹出し圧力をPata、大気圧をPa=1.033ataとする。そ
うすると、安全弁の流量Gは連続の法則により G=р=р したがって ここにMoは流出口におけるマッハ数であって、出口流速
Voとスロート部音速Vtとの比である。
弁流出速度が小さくなると、すなわちMo/Mtが小さく
なると出口部での発生音が低下することは前記のとおり
である。これを図示すると第7図のの直線(a)のよう
になる。それに対し、多孔質金属部材側、すなわちスロ
ート部での低減効果は図中の直線(b)のように一定値
である。安全弁全体の騒音は上記(a)と(b)を総合
した曲線(c)のようになり、Mo/Mt≧1/2がバランス
の隅界値となる。
次に等エントロピー流れの関係式より であるから、2次発生音低減のためにMoをMtの約1/2以
下とするには、比熱 となる流出口圧力Poにする必要がある。
次にスロート部流速についてはMt=1であるから、吹
出し圧力Pと弁スロート部圧力Ptとの関係は、等エント
ロピー流れの関係式より となるから、これより が得られる。したがって、流出口面積とスロート部面積
との比Ao/Atは吹出し圧力Pに比例して選択し、その0.
8倍とする必要があることになる。
第3図は従来の安全弁と本実施例の安全弁について、
出口流速と騒音レベルを試験した結果を示す図である。
図中×印は第4図および第5図図示の従来の安全弁、△
印は第6図図示の従来の安全弁であって、いずれもAo
At=2520/683=3.7、P=11 ata、Vo=Vt=570m/s、○
印は本実施例の安全弁であってAo/At=6010/683=8.
8、P=11ata、Vo=310m/s、Vt=570m/sの場合のデータ
である。この図を見ると、多孔質金属の使用により騒音
が137dBAから126dBAまで11dBA減少しており、また流出
口面積を拡大したことにより、さらに109dBAまで約17dB
A低減して、計28dBAの騒音低減効果が得られている。す
なわち本実施例では、流出口面積を広くし、出口流速を
310m/sと、スロート部音速570m/secの約1/2に減速させ
る(Mo≒1/2 Mt)ことにより、前述の理論上では の低減効果が得られることになるが、この数値は上記試
験結果の約17dBA低減とよく一致している。
なお当然のことながら、流出口面積の拡大だけでは流
れは充分拡散せず、多孔質金属と併用することにより効
果が得られるものである。
〔考案の効果〕
本考案によれば、安全弁流出口の流速を弁スロート部
音速の1/2以下に抑えることができ、また吹出し流れが
多孔質金属部材内で確実に拡散するので、従来の安全弁
と比較してその騒音を格段に減少させることができる。
また、流出気体は積重ねられた一定厚さの環状の多孔質
金属部材の内側から外側に通過するので、それ自体の強
度を高く保持できるため、他の保護部材を必要としな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第2図は第
1図のII−II横断面図である。第3図は従来の安全弁と
本実施例の安全弁について、出口流速と騒音レベルを試
験した結果を示す図である。第4図は従来の安全弁の一
例を示す縦断面図、第5図は第4図のV−V横断面図、
第6図は従来の安全弁の他の例を示す縦断面図である。
第7図は流出口マッハ数と騒音低減効果との関係を示す
図である。 (01),(1)……弁箱、(02),(2)……流入口、
(03),(3)……流出口、(04),(4)……弁座、
(05),(5)……弁体、(06),(6)……弁棒、
(07)(7)……ばね覆い、(08)……弁ポート、(0
9)……ばね、(012)……(筒状)多孔部、(013),
(13)……多孔質金属部材、(13a)……環状部材、(0
14)……押さえ材、(17)……入口側スロート部(弁座
開口部)、(18)……ボルト、(19)……角形フラン
ジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 谷口 裕 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番 1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)考案者 小嶋 隆 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番 1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)考案者 真鍋 吉久 兵庫県尼崎市西立花町5丁目12番1号 東亜バルブ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−288787(JP,A) 実開 平1−111888(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体の下流側の流路を塞ぐ位置に多孔質金
    属部材を備え、かつ弁吹出し圧力をP(ata)とすると
    き流出口の断面積Aoと弁座開口部の断面積Atとの比率が
    Ao/At≧0.8 Pであることを特徴とする安全弁。
  2. 【請求項2】多孔質金属部材が弁体および弁座を囲繞
    し、かつ一定厚さの環状部材を積重ねて形成されたこと
    を特徴とする請求項(1)に記載の安全弁。
JP1989107207U 1989-09-14 1989-09-14 安全弁 Expired - Lifetime JP2515304Y2 (ja)

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