JP2513723B2 - 磁気記録信号再生装置 - Google Patents

磁気記録信号再生装置

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JP2513723B2 JP23178087A JP23178087A JP2513723B2 JP 2513723 B2 JP2513723 B2 JP 2513723B2 JP 23178087 A JP23178087 A JP 23178087A JP 23178087 A JP23178087 A JP 23178087A JP 2513723 B2 JP2513723 B2 JP 2513723B2
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博実 松重
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録信号再生技術に係り、特にノイズ
等に起因するデータの湧き出し、消失を抑制するために
好適な自動波形等化技術に関する。
〔従来の技術〕
この種の技術として記載されている例としては、たと
えば特公昭60-28460号がある。
前記文献においては、磁気記録装置等における磁気記
録媒体からの信号検出に際して、データにおける有効ピ
ークと擬似ピークとを区別するために、磁気記録媒体上
に記録されている一連の論理条件を全て満たす場合にの
み、当該信号ピークを有効なピークとして採用する論理
構成が提案されている。
すなわち、磁気ヘッドの読み取り動作中における再生
波形のアンダーシュートおよびノイズによる擬似ピーク
を有効ピークと区別するために、しきい値レベルを基準
として、データの振幅値に追従した有効なデータのみを
抽出するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、前記のように一定の論理条件のみから有効
ピークを採用する方式においては、データを読み取る磁
気ヘッドや、磁気記録媒体の特性のばらつき、あるいは
さらに磁気ヘッド浮上量の変動に伴う分解能変動が原因
となるデータの消失あるいは湧き出しに対する装置マー
ジンが十分に確保できていないという問題点のあること
が本発明者によって見出された。
すなわち、一般に用いられている波形等化器の特性
は、予め定められた特性を有する、いわば補正量が固定
された方式となっているため、磁気ヘッド、磁気記録媒
体あるいは回路系の特性のばらつきにより、再生波形の
データビット長の動的変動が大きくなっていた。そのた
め、波形等化器の補正量が不足している場合には、低密
度領域の次に入って来た有効高密度データを消失してし
まう可能性があった。一方、波形等化器の補正量が過大
となり周波数特性が高い場合には、アンダーシュートや
ノイズが増加し、擬似的な信号ピークを有効な信号ピー
クとして誤認識してしまう可能性があった。
本発明は、上記問題点に着目してなされたものであ
り、その目的はデータビット長による動的変動を吸収し
て、有効データのみの検出可能な技術を提供することに
ある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概
要を簡単に説明すれば、次の通りである。
すなわち、毎データのブロックの先頭に記録された一
定論理からなるデータ以外の特殊パターンの検出毎に当
該データ以外の特殊パターンから得られた基準波形振幅
と前記波形等化器による出力波形振幅とを比較し、該比
較により得られた波形の誤差が最小となるように前記波
形等化器の補正制御を行うものである。
〔作用〕
前記した手段によれば、毎データのブロックの先頭に
記録されたたとえばトーンパターンのようなデータ以外
の特殊パターンの孤立波形により適正等化状態を抽出し
て、これに基づく偏差によって再生波形のビット長の動
的変動に起因する振幅値変動および位相特性によるアン
ダーシュートを整形するものである。そのため、磁気ヘ
ッドあるいは磁気記録媒体の分解能のばらつきによって
生じる再生波形の動的変動にともなう、有効データの消
失、あるいはノイズの湧き出しを有効データとして誤認
識することを防止できる。
また、適正等化状態の抽出は、データブロック毎に行
われるため、他の装置により磁気記録媒体上にデータを
継ぎ足された状態の磁気記録媒体を再生した場合の、途
中部分での特性変化に対しても対応可能であり、有効デ
ータのみの検出が可能となる。
〔実施例〕
第1図は、本発明の一実施例である磁気記録信号再生
装置を構成する信号処理回路の一例を示す回路図、第2
図は前記回路の信号波形を示す模式図、第3図は第1図
の回路における各部位での波形、第4図(a)および
(b)は、それぞれ低分解能および高分解能時における
補正状態を表す波形、第5図はトーンパターンの検出を
行う検出回路を示すブロック図、第6図は第5図におけ
るタイミングチャートである。
第1図において、1は磁気ヘッド、2はプリアンプ、
3はタップ利得制御回路を備えたトランスバーサル型の
波形等化器である。ここでこの波形等化器3は、前記プ
リアンプ2の出力Aを順次遅延させて第2図に示すよう
な波形を有する信号B,Cとして出力する2段の遅延素子T
d,Tdと、信号出力A,Cの出力タップに接続された可変形
のタップ利得回路C−1およびC+1と、和回路Σとか
ら構成されている。ここで、前記遅延素子Tdは、例えば
記録信号の最小ビット間隔に相当するタップ間遅延時間
Tdで信号を遅延させるものであり、ここでIBG中のトー
ンパターン“00000100000"のうちの“1"の波形である信
号Bを基準にすると、第2図に示すように信号Aおよび
CがそれぞれTd分だけ進み、あるいは遅れのエコー信号
として機能している。
また、前記タップ利得回路C−1およびC+1には、
それぞれ制御電圧ΔVが入力されるようになっており、
このタップ利得回路C−1およびC+1からの出力信号
ARおよびCRがそれぞれ信号Bとともに和回路Σに入力さ
れる構造となっている。
すなわち波形等化器3において、信号A,Cの振幅値
は、可変形タップ利得回路C−1,C+1に加えられる制
御電圧ΔVに応じて定まり、これによりタップ利得回路
C−1,C+1の利得を変化させることにより、信号A,Cの
値を適当に増減させることができる。したがって、この
ように増減した信号ARおよびCRを和回路Σによって加算
あるいは減算して合成することによって、該和回路Σか
らは最適波形に等化された出力信号Dを得ることができ
る構造となっている。
前記波形等化器3からの出力Dは自動利得制御回路4
に入力される。図中において、この自動利得制御回路4
に接続されるフローティングアンプ5は、前記自動利得
制御回路4からの出力信号F,Gの振幅電圧に対応したフ
ローティング電圧ΔVを発生するものである。
また、6a,6bはしきい値検出器であり、前記フローテ
ィングアンプ5の出力ΔVが重畳された波形Hと、自動
利得制御回路4の出力Gとの比較、あるいは自動利得制
御回路4の出力Fと前記フローティングアンプ5の出力
ΔVが重畳された波形Iとの比較を行い、これにより正
負の出力信号JおよびKを出力する構造となっている。
これらの出力信号JおよびKは、データ弁別回路7に送
出されるとともに、両出力信号JとKとの論理和をとる
OR回路8に入力される。OR回路8からの出力Lは、IBG
中のトーンパターン“00000100000"の列で示される入力
信号TONEとともにAND回路9a(制御回路)および9bにそ
れぞれ入力され、両者の論理積がとられる。一方のAND
回路9b(検出回路)の出力Nは遅延回路10(検出回路)
を経てマルチバイブレータ11(検出回路)に入力され
る。このマルチバイブレータ11は、前記遅延回路10の出
力信号Nの立ち上がりでセット状態となり、内蔵された
タイミング時定数tω=CRでリセット状態となるもので
ある。前記マルチバイブレータ11からの出力Pは、該出
力Pと前記AND回路9aの出力Mとの排他的論理和をとる
論理回路12(制御回路)に入力されるとともに、SW2
(制御回路)に入力される。また前記論理回路12の出力
Oは、SW1(制御回路)に入力される。ここで、前記SW1
とSW2とは直列に接続されており、この中点はコンデン
サC3(制御回路)に接続されている。したがって、論理
回路12の排他的論理が成立し、ハイレベル期間tω
SW1がオン状態となると図中I0で示したチャージ電流が
コンデンサC3に流されて、コンデンサC3が充電される。
一方、SW2は、マルチバイブレータ11の出力Pにおけ
るパルス幅tωの期間にオン状態となり、図中I1で示
されるディスチャージ電流がコンデンサC3に流されて、
コンデンサC3が放電される。
前記コンデンサC3の端子電圧±ΔVによって波形等化
器3のタップ利得が制御され、該波形等化器3の出力D
の特性が制御される構成となっている。
なお、第1図中において13は微分回路であり、6Cはこ
れをパルス化する比較器、14はピークパルスQを生成す
るピークパルス生成回路である。該ピークパルス生成回
路14の出力はピークデータ出力Qとして第5図に示され
る検出回路に送出される。
以上に説明した、各回路の出力波形と磁気記録媒体上
におけるフォーマットとの関係は第3図に示す通りであ
る。すなわち、磁気記録媒体上において、トーンパター
ン“00000100000"の書き込まれたIBGと、プリアンブ
ル、データおよびホストアンブルで構成されるBLOCKと
で一単位のデータフォーマットが形成されている。本実
施例においては、前記IBG上のトーンパターン“0000010
0000"毎に出力信号TONE-Nがセットされる。
このトーンパターンの検出回路を示したのが第5図で
ある。図中、15はピークデータ間隔をカウントするカウ
ンタであり、16は次のトーンパターンまで信号TONE-N
保持する信号保持部、17はトーンパターンの同期検出部
である。
前記検出回路の動作を説明したのが第6図のタイミン
グチャートである。
すなわち、前記トーンパターンの検出は、前記第1図
のピークパルス生成回路14からのピークデータ出力Qが
カウンタ15に入力されると、第6図に示されるように、
外部クロック信号Rによって、当該ピークデータ出力Q
のピークパルスXからカウントが開始され、このカウン
ト値が10番目から14番目の間に次のピークパルスYが存
在していた場合には、出力信号TONE-Nをセット状態とす
る。該出力信号TONE-Nのリセットは、前記セットを行っ
たピークパルスYからカウントして10番目以内に次のピ
ークパルスが存在していた場合に行われる。
次に、前記トーンパターンの検出に基づいて行われ
る、前記波形等化器3の不足補正の場合における制御、
過補正の場合における制御について、第4図を用いて説
明する。
第4図(a)のH1およびG1は、それぞれ波形等化器3
の補正量が不足している場合であり、このときの再生波
形は、パターンピークシフトの発生しやすい、オブロー
ドな波形となっている。このため、AND回路9aからの出
力M1は、適正値に対してパルス幅が広い状態となってい
る。
このため、第4図(a)に示されるように、SW2がオ
ンする時間tωに対して論理回路12からの出力Oに基
づいてSW1がオンする時間tωが長くなっている。し
たがって、コンデンサC3の端子電圧ΔVが上昇し、波形
等化器3のタップ利得回路C−1,C+1からの出力信号A
RおよびCRが大きくなり(第2図参照)、次第に出力D
のパルス幅が狭くなり、適正等化状態に制御される。
一方、第4図(b)のH2およびG2は、それぞれ波形等
化器3の補正量が過大となっている場合であり、このと
きのデータパターン“0000"の領域においては、ノイズ
による擬似ピークが強調された状態となっている。この
ような場合には、SW2がオンする時間tωに対して、S
W1がオンする時間tωが短くなるため、コンデンサC3
の端子電圧ΔVが下がり、タップ利得回路C−1,C+1
からの出力信号ARおよびCRもその振幅が小さくなり、こ
れにともなって、波形等化器3の周波数特性が下がり、
ノイズを圧縮するように作用する。したがって、適正等
化状態に制御される。
本実施例によれば、前記波形等化器3による補正制御
が、IBGに書き込まれたトーンパターン“00000100000"
の論理値の検出毎に行われ、データ読み取りの各ブロッ
ク毎に適正等化状態に制御されるため、補正量の過不足
に伴うデータの消失やピーク信号の誤認識を有効に防止
できる。
また、データブロック毎に波形等化制御を行うため、
たとえば他の装置により磁気記録媒体上にデータを継ぎ
足された状態の磁気記録媒体を再生した場合にも、継ぎ
足し部分の特性変化の影響を受けることなく、データの
読み取りが可能である。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき
具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能であることはいうまでもない。
たとえば、実施例では単に遅延素子Tdとのみ説明した
が、この遅延素子としては例えばCCD等を用いてもよ
い。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りであ
る。
すなわち、毎データのブロックの先頭に記録されたデ
ータ以外の特殊パターンの孤立波形により適正等化状態
を抽出して、これに基づく偏差によって再生波形のビッ
ト長の動的変動に起因する振幅値変動および位相特性に
よるアンダーシュートを整形するため、磁気ヘッドある
いは磁気記録媒体の分解能のばらつきによって生じる再
生波形の動的変動にともなう、有効データの消失、ある
いはノイズの湧き出しを有効データとして誤認識するこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例である磁気記録信号再生装置
を構成する信号処理回路の一例を示す回路図、 第2図は前記回路の信号波形を示す模式図、 第3図は第1図の回路における各部位での波形、 第4図(a)および(b)はそれぞれ低分解能および高
分解能時における補正状態を表す波形、 第5図はトーンパターンの検出を行う検出回路を示すブ
ロック図、 第6図は第5図におけるタイミングチャートである。 1……磁気ヘッド、2……プリアンプ、3……波形等化
器、4……自動利得制御回路、5……フローティングア
ンプ、6a,6b……しきい値検出器、6c……比較器、7…
…データ弁別回路、8……OR回路、9a……AND回路(制
御回路)、9b……AND回路(検出回路)、10……遅延回
路(検出回路)、11……マルチバイブレータ(検出回
路)、12……論理回路(制御回路)、13……微分回路、
14……ピークパルス生成回路、15……カウンタ、16……
信号保持部、17……同期検出部、C−1,C+1……タッ
プ利得回路、Σ……和回路、Td,Td……遅延素子(遅延
時間),C1〜C2……コンデンサ、C3……コンデンサ(制
御回路)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体上に磁気的に記録された信号を再
    生する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドからの出力波形に
    対して中心波形振幅と、当該中心波形振幅の前後に進み
    波形振幅および遅れ波形振幅とを生成し、前記進み波形
    振幅と前記遅れ波形振幅とを制御することにより、中心
    波形振幅を補正する波形等化器と、各データブロックの
    先頭に記録された一定論理からなるデータ以外の特殊パ
    ターンの検出毎に当該データ以外の特殊パターンから得
    られた基準波形振幅を検出する検出回路と、当該検出回
    路で検出した前記基準波形振幅と前記波形等化器による
    出力波形振幅とを比較し、該比較により得られた波形の
    誤差が最小となるように前記波形等化器の補正制御を行
    う制御回路とを備え、前記等化器の出力によって前記記
    録媒体上の記録ビットパターンに対応する弁別パルスを
    得る磁気記録信号再生装置。
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