JP2513628Y2 - 沈降分離槽 - Google Patents

沈降分離槽

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JP2513628Y2
JP2513628Y2 JP7774990U JP7774990U JP2513628Y2 JP 2513628 Y2 JP2513628 Y2 JP 2513628Y2 JP 7774990 U JP7774990 U JP 7774990U JP 7774990 U JP7774990 U JP 7774990U JP 2513628 Y2 JP2513628 Y2 JP 2513628Y2
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trough
wall
water
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sedimentation separation
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三男 五十嵐
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 排水処理などに用いられる沈降分離槽のトラフの構造
に関し、 浮遊物がトラフや排水管の内部に溜まらないように排
水することを目的とし、 沈降槽の底部より沈澱物を排出させて、上澄水を沈降
槽の上部周囲に設けたトラフより溢流させる水処理用の
沈降分離槽において、 断面を少なくとも底部を狭くしたV形状に構成し、且
つ、内面を弗素系樹脂でコーティングしたトラフを具備
していることを特徴とする。
〔産業上の利用分野〕
本考案は工場廃水その他の排水処理などに用いられる
沈降分離槽のトラフ(溝)の構造に関する。
〔従来の技術〕
最近、水質汚濁防止の見地から河川等の公共水域に工
場廃水を放流する際には排水の浄化処理がおこなわれて
おり、例えば、半導体工場においては工場廃水が人体に
有害な多量の弗素(F)を含有しているために、その弗
素を取り除く浄化処理をおこなっている。
この弗素除去の処理法は工場排水に消石灰(Ca(O
H2);水酸化カルシウム)を投入して弗素(F)と反応
させ、弗素を弗化カルシウム(CaF2)として固化させ
て、これを沈降させて除去する方法である。
その弗素除去処理の概要図を第2図に示しており、工
場排水は配管の途中で消石灰(Ca(OH2))を混入さ
せ、反応して弗化カルシウムを生成させて白濁した水に
する。しかし、そのままではpH=10〜11程度のアルカリ
性を示すために、次に硫酸(H2SO4)を混合してpH=
7を示す中性の水に戻した後、沈降槽1に注入する。沈
降槽1では不溶性の沈澱物を沈降させ、上澄水を溢流さ
せて、次に、ろ過槽2を通して放流している。一方、沈
降槽1で沈降する沈澱物はコロイド状のスラリー(slur
ry;泥状物)になっており、これを配管途中に設けたポ
ンプ3で吸引して脱水機4に送り出し、脱水機4で脱水
して弗化カルシウム(CaF2)の固体に圧縮して固化させ
ている。
次に、第3図(a),(b)は従来の沈降分離槽の要
部図を示しており、同図(a)は平面図,同図(b)は
そのAA断面図である。図中の記号11は沈降槽本体,12は
トラフ(trough;溝),13は送水管,14は排泥管,15は排水
管で、送水管13から消石灰が混入され、且つ、中和され
た白濁水が沈降槽本体11の中央に注ぎ込まれる。沈澱物
は排泥管14から吸い出されると共に、上澄水がトラフ12
に溢れ出して、それはトラフ12の外側壁の1箇所に付け
た排水管15から排水される構造である。
第4図はそのトラフの斜視断面図を示しており、2Wは
トラフの内側壁(上面がギザギザ状になっている),2S
は内側壁より高さの高い外側壁,2Bはトラフの底部で、
沈降槽本体11から溢れ出た上澄水が内側壁2Wを越えてト
ラフ12に入り、排水管15に集められて流出されるが、図
のように、トラフは沈降槽上部周囲を取り巻いた箱形の
溝である。例えば、トラフの幅,深さは0.3〜0.5メート
ル程度、これに対して沈降槽本体11は直径約12メートル
φの大きさのものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上記例のような、生成された弗化カルシウ
ム(CaF2)はコロイド状のスラリーであり、且つ、すべ
てが沈降するとは限らず、浮遊物(SS成分と称す)にな
って浮上する藻状のものができる。特に、弗化カルシウ
ムの生成状態の悪い場合にはSS成分が細かくて浮上し易
く、ふわふわした藻になってトラフの内壁に付着した
り、トラフの内側壁2Wを越えて排水管の内部に付着する
という問題が起きる。排水管15の管壁にSS成分が付着す
ると、水の流れが悪くなって水処理能力を低下させ、ま
た、トラフに付着したSS成分が塊状になって剥がれると
排水管15を詰まらせて水処理を不可能にさせる。
本考案はこのような問題点を解消させて、SS成分(浮
遊物)がトラフや排水管の内部を詰まらせないようにす
ることを目的とした沈降槽を提案するものである。
〔課題を解決するための手段〕
その課題は、断面を少なくとも底部を狭くしたV形状
に構成し、且つ、内面を弗素系樹脂でコーティングした
トラフを具備している沈降分離槽によつて解決される。
〔作用〕
即ち、本考案は、上澄水に多少の沈澱物(SS成分)が
含まれていても流れ易いように、トラフの内面を滑り易
い弗素系樹脂でコーティングし、且つ、トラフの底部
が、トラフの内側壁から外側壁方向に向かって傾斜して
いるので、上澄水の流れが円滑になり流速が速くなる。
そうすると、トラフの付着や排水管の詰まりが減少し
て、水処理能力の低下を防止できる。
〔実施例〕
以下、詳細に説明すると、第1図(a),(b)は本
考案にかかる沈降分離槽の要部図を示しており、同図
(a)は沈降分離槽の断面図、同図(b)はトラフの斜
視断面図である。第3図と同一部位に同一記号を付けて
あるが、その他の記号20はトラフ,20Wは内側壁,2Sは外
側壁である。
外側壁2Sは沈降槽本体11の一部であるから、そのまま
垂直な状態にして、内側壁20Wは図示のように底部をV
形にした断面にする。且つ、トラフ20の内面を平滑で滑
り易い弗素系樹脂でコーティングする。従来は箱状で、
鉄板にエポタール(エポキシ樹脂の一種)をコートして
いたが、それではSS成分が付着し易い。しかも、大きな
塊状になって剥がれ、それが排水管15の内部の流水を悪
くしていた。それに対して、本考案では厚さ5mmの鉄板
に1〜2mmの弗素系樹脂を塗布した材質のトラフ20にし
て、流水が滑って流れ易くする。しかも、形状は底部を
V形にして縦に細長くしているために、水速が速くなっ
て、SS成分が上澄水とともに勢い良く流れ出る。
このように、トラフ20の表面を滑り易くして、流速を
速くするとSS成分がトラフに溜まらなくなり、また、塊
状になることがないために、排水管15の内部を詰まらせ
ることがない。従って、水処理のトラブルを解消させる
ことができる。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなように、本考案によれば浮遊
物も順調に排出されて、水処理施設を効率良く稼働させ
ることができ、安定な排水処理をおこなうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本考案にかかる沈降分離槽を示
す図、 第2図は弗素除去処理の概要図、 第3図(a),(b)は従来の沈降分離槽の要部図、 第4図は従来のトラフの斜視断面図である。 図において、 1は沈降槽、2はろ過槽、3はポンプ、4は脱水機、11
は沈降槽本体、12はトラフ(従来)、13は送水管、14は
排泥管、15は排水管、20はトラフ(本考案)、20W,2Wは
内側壁、2Sは外側壁 を示している。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】沈降槽本体の底部に沈降させた沈澱物を排
    出する排泥管を該沈降槽本体の底部に備え、前記沈降槽
    本体の上部の上澄水を溢流させるトラフを前記沈降槽本
    体の上縁部に設けた、沈澱物を含む排水の分離処理を行
    う沈降分離槽において、 前記トラフの底部が、該トラフの内側壁から外側壁方向
    に向かって傾斜しており、且つ前記トラフの内面が弗素
    系樹脂からなるコーティング膜で被覆されていることを
    特徴とする沈降分離槽。
JP7774990U 1990-07-20 1990-07-20 沈降分離槽 Expired - Lifetime JP2513628Y2 (ja)

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JPH0437505U JPH0437505U (ja) 1992-03-30
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JP5043306B2 (ja) * 2005-03-17 2012-10-10 株式会社クレハ環境 消石灰水溶液の製造方法
JP5478202B2 (ja) * 2009-11-11 2014-04-23 寿設計株式会社 沈殿槽

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