JP2513241Y2 - シリンダライナ - Google Patents
シリンダライナInfo
- Publication number
- JP2513241Y2 JP2513241Y2 JP40306790U JP40306790U JP2513241Y2 JP 2513241 Y2 JP2513241 Y2 JP 2513241Y2 JP 40306790 U JP40306790 U JP 40306790U JP 40306790 U JP40306790 U JP 40306790U JP 2513241 Y2 JP2513241 Y2 JP 2513241Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- land
- cylinder
- cylinder liner
- oil
- scavenging
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案はシリンダライナに関す
る。
る。
【０００２】
【従来の技術】図５に示すようにピストン０２はシリン
ダライナ０１の中を往復運動するが、燃焼室０１１内に
発生したガス圧力をシールするため、ピストン０２には
数本のピストリング０３，０４，０５，０６が装着され
ている。ピストンリング０３〜０６はシリンダライナ０
１の表面と接触して摺動するため、導管０９をへて注油
棒０８よりシリンダ油が供給され、ピストンリング０３
〜０６とシリンダライナ０１の間を潤滑する。シリンダ
ライナ０１の下部には掃気用空気をとり入れる掃気孔０
７が設けられている。
ダライナ０１の中を往復運動するが、燃焼室０１１内に
発生したガス圧力をシールするため、ピストン０２には
数本のピストリング０３，０４，０５，０６が装着され
ている。ピストンリング０３〜０６はシリンダライナ０
１の表面と接触して摺動するため、導管０９をへて注油
棒０８よりシリンダ油が供給され、ピストンリング０３
〜０６とシリンダライナ０１の間を潤滑する。シリンダ
ライナ０１の下部には掃気用空気をとり入れる掃気孔０
７が設けられている。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】図６に燃焼室及び各ラ
ンド部のガス圧力の変化状況を示す。Ｐ１を燃焼室０１
１内のシリンダ圧力、Ｐ２を２ｎｄランドすきま０１２
内の圧力、Ｐ３を３ｒｄランドすきま０１３の圧力、Ｐ
４を４ｔｈランドすきま０１４内の圧力とする。爆発行
程でピストン０２が上死点から下死点に向う際ピストン
０２が下降して燃焼室容積が拡大すると、図示しない排
気弁が開弁しシリンダ圧力Ｐ１は急激に低下するが、各
ランドすきま圧力Ｐ２，Ｐ３，Ｐ４の圧力低下は緩やか
であるため、シリンダ圧力Ｐ１との逆転が起る。
ンド部のガス圧力の変化状況を示す。Ｐ１を燃焼室０１
１内のシリンダ圧力、Ｐ２を２ｎｄランドすきま０１２
内の圧力、Ｐ３を３ｒｄランドすきま０１３の圧力、Ｐ
４を４ｔｈランドすきま０１４内の圧力とする。爆発行
程でピストン０２が上死点から下死点に向う際ピストン
０２が下降して燃焼室容積が拡大すると、図示しない排
気弁が開弁しシリンダ圧力Ｐ１は急激に低下するが、各
ランドすきま圧力Ｐ２，Ｐ３，Ｐ４の圧力低下は緩やか
であるため、シリンダ圧力Ｐ１との逆転が起る。
【０００４】各ランドは４ｔｈランド、３ｒｄランド、
２ｎｄランドの順に掃気孔に達するが、その際には各圧
力Ｐ4 ，Ｐ3 ，Ｐ2 は掃気圧力よりもかなり高いため、
各ランド部のガスは掃気孔に向けて噴出し、その時、図
７のように各ランド部に存在するシリンダ油１０をシリ
ンダライナ０１の外へ吹きとばす。従って、このシリン
ダ油１０は無駄油となり、その分だけ注油棒０８から余
分なシリンダ油を注油してやらなければならないことに
なる。ところがこのシリンダ油は高価なため無駄油の存
在は経費増大の原因となる。
２ｎｄランドの順に掃気孔に達するが、その際には各圧
力Ｐ4 ，Ｐ3 ，Ｐ2 は掃気圧力よりもかなり高いため、
各ランド部のガスは掃気孔に向けて噴出し、その時、図
７のように各ランド部に存在するシリンダ油１０をシリ
ンダライナ０１の外へ吹きとばす。従って、このシリン
ダ油１０は無駄油となり、その分だけ注油棒０８から余
分なシリンダ油を注油してやらなければならないことに
なる。ところがこのシリンダ油は高価なため無駄油の存
在は経費増大の原因となる。
【０００５】本考案の目的は前記従来装置の問題点を解
消し、ピストンリングとピストンリングの間のランドす
きま部が掃気孔に到達したとき、該ランドすきま部にた
まったシリンダ油が掃気室内に放出されることなく、そ
のシリンダ油を有効に再利用できるシリンダライナを提
供するにある。
消し、ピストンリングとピストンリングの間のランドす
きま部が掃気孔に到達したとき、該ランドすきま部にた
まったシリンダ油が掃気室内に放出されることなく、そ
のシリンダ油を有効に再利用できるシリンダライナを提
供するにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本考案のシリンダライナ
は、掃気孔を有する２サイクルディーゼル機関におい
て、該機関の各シリンダライナが掃気孔にかかる際に該
ピストンリング直上のランド部と燃焼室とを結ぶ逆止弁
付の連通路をそれぞれ設けたことを特徴としている。
は、掃気孔を有する２サイクルディーゼル機関におい
て、該機関の各シリンダライナが掃気孔にかかる際に該
ピストンリング直上のランド部と燃焼室とを結ぶ逆止弁
付の連通路をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【０００７】
【作用】各ランド部に存在するシリンダ油は掃気孔へ抜
ける前に連通孔を通ってトップリングの上のトップラン
ド部へ戻され、このシリンダ油はピストンリングとシリ
ンダライナの潤滑に再利用され無駄に使用されることは
ない。
ける前に連通孔を通ってトップリングの上のトップラン
ド部へ戻され、このシリンダ油はピストンリングとシリ
ンダライナの潤滑に再利用され無駄に使用されることは
ない。
【０００８】
【実施例】以下図１〜４を参照し本考案の一実施例につ
いて説明する。 図１は本考案のシリンダライナ内面図、 図２は４ｔｈランド部とトップランド部を結ぶ連通孔の
効果の説明図、 図３は３ｒｄランド部とトップランド部を結ぶ連通孔の
効果の説明図、 図４は２ｎｄランド部とトップランド部を結ぶ、連通路
の効果の説明図、ブロック１１は４ｔｈランド部４４の
シリンダ油をトップランド部４１に戻す作用をするも
の。ブロック２１は３ｒｄランド部４３のシリンダ油を
トップランド部４１に戻す作用をするもの。ブロック３
１は２ｎｄランド部４２のシリンダ油をトップランド部
４１に戻す作用をするもの。
いて説明する。 図１は本考案のシリンダライナ内面図、 図２は４ｔｈランド部とトップランド部を結ぶ連通孔の
効果の説明図、 図３は３ｒｄランド部とトップランド部を結ぶ連通孔の
効果の説明図、 図４は２ｎｄランド部とトップランド部を結ぶ、連通路
の効果の説明図、ブロック１１は４ｔｈランド部４４の
シリンダ油をトップランド部４１に戻す作用をするも
の。ブロック２１は３ｒｄランド部４３のシリンダ油を
トップランド部４１に戻す作用をするもの。ブロック３
１は２ｎｄランド部４２のシリンダ油をトップランド部
４１に戻す作用をするもの。
【０００９】各ブロック１１，２１，３１はそれぞれボ
ルト６０でシリンダライナへ固定されている。ブロック
内の構造をブロック１１を例として説明する。図２に示
すようにブロック１１内ではシリンダライナの内面に垂
直な穴１２，１３があけられ、シリンダ軸方向の二段穴
１５ａ，１５ｂで連通している。大径穴１５ａの上端は
めくらプラグ１９がねじ込まれている。さらに大径穴１
５ａの中には逆止弁１６、ばね１７、穴付プラグ１８が
設けられ、４ｔｈランドすきま圧力Ｐ4 の方がトップラ
ンドすきま圧力Ｐ1 より大きいときのみ４ｔｈランドす
きま４４内のガスをトップランドすきま４４へ流す働き
をしている。しかし逆にＰ1 ＞Ｐ4 の際には逆止弁１６
が座１４ａに着座し、シールしているためトップランド
すきま４１から４ｔｈランドすきまへのガスの流れは生
じない。従ってピストン２の上昇時に燃焼室の圧力が連
通穴を介して下方に流れ、ブローバイすることはない。
ルト６０でシリンダライナへ固定されている。ブロック
内の構造をブロック１１を例として説明する。図２に示
すようにブロック１１内ではシリンダライナの内面に垂
直な穴１２，１３があけられ、シリンダ軸方向の二段穴
１５ａ，１５ｂで連通している。大径穴１５ａの上端は
めくらプラグ１９がねじ込まれている。さらに大径穴１
５ａの中には逆止弁１６、ばね１７、穴付プラグ１８が
設けられ、４ｔｈランドすきま圧力Ｐ4 の方がトップラ
ンドすきま圧力Ｐ1 より大きいときのみ４ｔｈランドす
きま４４内のガスをトップランドすきま４４へ流す働き
をしている。しかし逆にＰ1 ＞Ｐ4 の際には逆止弁１６
が座１４ａに着座し、シールしているためトップランド
すきま４１から４ｔｈランドすきまへのガスの流れは生
じない。従ってピストン２の上昇時に燃焼室の圧力が連
通穴を介して下方に流れ、ブローバイすることはない。
【００１０】４ｔｈランド４４に存在するシリンダ油１
０はガスの流れに従ってトップランド４１へ戻り、この
油は潤滑に再利用できる。ガス流れが止りＰ4 ＝Ｐ1 と
なるとガス圧が低下するため、４ｔｈランド部が掃気孔
７へ到達してもガスが掃気孔７内へ噴出する量は少なく
なり、４ｔｈランド４４に残ったシリンダ油が掃気孔７
の内に吹きとばされ無駄油となることは少ない。ブロッ
ク２１，３１も同様の作用が行われる。なお上記記述中
のトップランド部を燃焼室としてもほぼ同一の作用効率
が期待できる。
０はガスの流れに従ってトップランド４１へ戻り、この
油は潤滑に再利用できる。ガス流れが止りＰ4 ＝Ｐ1 と
なるとガス圧が低下するため、４ｔｈランド部が掃気孔
７へ到達してもガスが掃気孔７内へ噴出する量は少なく
なり、４ｔｈランド４４に残ったシリンダ油が掃気孔７
の内に吹きとばされ無駄油となることは少ない。ブロッ
ク２１，３１も同様の作用が行われる。なお上記記述中
のトップランド部を燃焼室としてもほぼ同一の作用効率
が期待できる。
【００１１】
【考案の効果】本考案は前記のとおり構成したので、掃
気孔から噴出され無駄油となっていた各ランド部のシリ
ンダ油の大部分が各連通孔を介してトップランド部に戻
り、また掃気孔に各ランド部が到達した時には圧力も低
下しているため、掃気孔に噴出する無駄油が低減する。
従って高価なシリンダ油が多分に有効利用されるため、
経費節減をはかることができる。
気孔から噴出され無駄油となっていた各ランド部のシリ
ンダ油の大部分が各連通孔を介してトップランド部に戻
り、また掃気孔に各ランド部が到達した時には圧力も低
下しているため、掃気孔に噴出する無駄油が低減する。
従って高価なシリンダ油が多分に有効利用されるため、
経費節減をはかることができる。
【図１】本考案のシリンダライナ内面図、
【図２】４ｔｈランドとトップランドを結ぶ連通孔の効
果の説明図、
果の説明図、
【図３】３ｒｄランドとトップランドを結ぶ連通孔の効
果の説明図、
果の説明図、
【図４】２ｎｄランドとトップランドを結ぶ連通孔の効
果の説明図、
果の説明図、
【図５】従来のシリンダライナの断面図
【図６】各ランド部のガス圧力の変化を示す図、
【図７】従来例における無駄油の発生状況図。
１ ライナ ３，４，５，６ ピストンリング ７ 掃気孔 １２，１３，２２，２３，３２，３３ 連通孔 １５ａ，１５ｂ，２５ａ，２５ｂ，３５ａ，３５ｂ
連通孔 １６，２６，３６ 逆止弁 ４１ 燃焼室 ４２，４３，４４ ランド部
連通孔 １６，２６，３６ 逆止弁 ４１ 燃焼室 ４２，４３，４４ ランド部
Claims (1)
- 【請求項１】 掃気孔を有する２サイクルディーゼル機
関において、該機関の各ピストンリングが掃気孔にかか
る際に該ピストンリング直上のランド部と燃焼室とを結
ぶ逆止弁付の連通路をそれぞれ設けたことを特徴とする
シリンダライナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40306790U JP2513241Y2 (ja) | 1990-12-13 | 1990-12-13 | シリンダライナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40306790U JP2513241Y2 (ja) | 1990-12-13 | 1990-12-13 | シリンダライナ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH066825U JPH066825U (ja) | 1994-01-28 |
| JP2513241Y2 true JP2513241Y2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=18512819
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP40306790U Expired - Lifetime JP2513241Y2 (ja) | 1990-12-13 | 1990-12-13 | シリンダライナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2513241Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-12-13 JP JP40306790U patent/JP2513241Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH066825U (ja) | 1994-01-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960514 |