JP2513200B2

JP2513200B2 - 精紡機等における空ボビン位置決め方法

Info

Publication number: JP2513200B2
Application number: JP61302193A
Authority: JP
Inventors: 建美福田
Original assignee: Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK
Current assignee: Toyota Industries Corp
Priority date: 1986-12-18
Filing date: 1986-12-18
Publication date: 1996-07-03
Anticipated expiration: 2011-07-03
Also published as: JPS63159534A

Description

【発明の詳細な説明】発明の目的（産業上の利用分野）本発明はリング精紡機、ドローツイスタ、撚糸機等に
おける空ボビン位置決め方法に関するものである。

（従来の技術）精紡機等のスピンドル列に沿って配設された移送レー
ルあるいは移送ベルト等の搭載移送部材上の満ボビンを
次工程のワインダ側へ送り出すと共に、機台端部から空
ボビン付ペッグトレイを供給し、前記各スピンドルと対
応する前記搭載移送部材上の管潜位置に供給配列された
前記空ボビン付ペッグトレイを精紡機等の機台上の満ボ
ビンと多数本単位で一括して入れ替える管替作業では、
スピンドル列に対する空ボビン付ペッグトレイ列の程良
い位置決め精度が要求される。ペッグトレイを用いた空
ボビン供給方式としては特開昭57−161133号公報に開示
されるものがあり、下面に凹部を持つほぼスピンドルピ
ッチに等しい径のペッグトレイがガイドレール（移送レ
ール）上に一列状態で配置され、前記凹部に係脱可能な
係止爪を所定間隔で備えた送り装置の往復動作に伴って
ペッグトレイがスピンドルピッチ程度ずつ一方向へ移送
される。即ち、送り装置の係止爪の往復動作毎にペッグ
トレイが前記各管替位置上を順次移し替えられ、ペッグ
トレイの移送とスピンドルに対する位置決めとが同時に
行われる。

（発明が解決しようとする問題点）移送レール上のペッグトレイに移し替えられた満ボビ
ンはワインダからの満ボビン要求信号に基づいてワイン
ダ側へ供給されるが、満ボビン要求信号はワインダ側に
おける満ボビン消費時間、即ち巻時間の少なくなる太番
手糸の場合には満ボビン要求信号の発信間隔が短く、満
ボビンの移送速度の高速化が要求される。ところが、前
記従来の供給方式ではペッグトレイの移送速度の高速化
を図ると、慣性によりペッグトレイが移送レール上をオ
ーバーランし、所定の管替位置上に空ボビン付ペッグト
レイを精度良く停止させることが困難となる。これは管
替作業の支障となるものであり、管替作業に支障を来さ
ないような程良い位置決め精度を確保しようとすれば、
ペッグトレイの移送速度の高速化が困難となる。

発明の構成（問題点を解決するための手段）そこで本発明では、精紡機等のスピンドル列に沿って
同スピンドル列のピッチ程度あるいはその半分程度のピ
ッチでペッグトレイを配設し、該トレイを一方向に移送
するペッグトレイ移送手段を構成するペッグトレイ搭載
移送部材上に対して、機台端部から空ボビン付ペッグト
レイを供給し、前記スピンドル上の満ボビンと前記ペッ
グトレイ上の空ボビンとの交換を行う、機台据付け型の
一斉管替手段による管替動作開始前に、前記ペッグトレ
イ移送手段を逆転駆動させるとともに、該移送手段に沿
って所定間隔で配置された位置決め手段によるペッグト
レイ位置決め動作を遂行するようにした。

（作用）即ち、前記ペッグトレイ移送手段の一方向移送動作に
より空ボビン付ペッグトレイがスピンドル列と対応する
位置へ供給された後、機台据付け型の一斉管替手段によ
る管替動作開始前に、ペッグトレイの位置決め動作が行
われる。即ち、前記ペッグトレイ移送手段が逆転駆動さ
れるとともに、該移送手段に沿って所定間隔で配置され
た位置決め手段によるペッグトレイ位置決め動作が遂行
される。そして、移送速度の高速化に起因してペッグト
レイの移送方向前側へ位置ずれした状態にあった空ボビ
ン付きのペッグトレイが、搭載移動部材上の各管替位置
に程良い精度で配列される。

（実施例）以下、本発明をリング精紡機に具体化した一実施例を
図面に基づいて説明する。

第１図に示すように並設された複数台の精紡機機台１
の一端側にはペッグトレイ供給用コンベア２及びペッグ
トレイ取り出し用コンベア３が配設されており、空ボビ
ン付ペッグトレイ搬送用のコンベア４上の空ボビン付ペ
ッグトレイ５が供給用コンベア２上に移送されると共
に、取り出し用コンベア３上の満ボビン付ペッグトレイ
６が満ボビン付ペッグトレイ搬送用のコンベア７上に移
送されるようになっている。コンベア４上の空ボビン付
ペッグトレイ５はワインダ８から供給され、コンベア７
上の満ボビン付ペッグトレイ６はワインダ８に供給され
る。

第２図に示すように多数のスピンドル９及び中間ペッ
グ10を上下に並列支持するスピンドルレール11の下方に
はガイドカバー12及び移送レール13がスピンドル９列に
沿って配設されている。第１図にＲで示す機台１前側に
おいて第1,2図に示すようにガイドカバー12及び移送レ
ール13の両端部直下、すなわち矢印P,Qで示すスピンド
ル９列端の下方には駆動ローラ14及び被動ローラ15が配
設されていると共に、第２〜４図に示すように両ローラ
14,15間には無端状丸ベルト16がガイドカバー12直下を
通過するように張設されており、常時駆動される供給用
コンベア２上の空ボビン付ペッグトレイ５が移送レール
13及び丸ベルト16上へ供給され得る。第１図にＬで示す
機台１後側においても同様のガイドカバー、移送レー
ル、駆動ローラ17、被動ローラ18及び無端状丸ベルト19
が矢印S,Tで示すスピンドル９列領域に配設されてお
り、移送レール及び丸ベルト19上のペッグトレイが常時
作動している取り出し用コンベア３上へ排出され得るよ
うになっている。駆動ローラ14,17はドッフィング指令
信号発信に基づいて所定量逆転駆動されるようになって
いる。

供給用コンベア２及び取り出し用コンベア３とは反対
側の機台１端部には方向転換用のガイドカバー及び移送
レールが両ガイドカバー12及び両移送レール13と接続し
て配設されており、方向転換用ガイドカバー及び方向転
換用移送レールの直下には前記と同様に駆動ローラ20、
被動ローラ21及び無端状丸ベルト22が配設されている。
これにより機台１前側Ｒのペッグトレイが方向転換して
機台１後側Ｌへ移送され得るようになっている。駆動ロ
ーラ20は駆動ローラ14,17と共にワインダ８側からの満
ボビン要求信号に基づいて正転駆動されるようになって
いる。ガイドレール12、移送レール13及び丸ベルト16,1
9,22はペッグトレイ移送手段を構成し、丸ベルト16,19,
22はペッグトレイ搭載移送部材を構成する。そして、移
送レール13及び丸ベルト16,19,22はペッグトレイの位置
決め手段としても機能する。

第2,3,7図に示すようにガイドカバー12内には支持ボ
ックス23が丸ベルト16の張設方向に沿って所定間隔をお
いて複数配設されていると共に、各支持ボックス23内に
は位置決め手段を構成する係止片24が軸25に回動可能に
支持されており、係止片24の先端側は移送レール13及び
丸ベルト16上のペッグトレイ下面の凹部5a内にばね26の
作用により出入り可能である。係止片24間の間隔はスピ
ンドル９列のピッチの整数倍に設定されている。

第1,5,6図に矢印Ｐで示すスピンドル９列端の外側近
傍には光電式のペッグトレイカウント装置27及び電磁ソ
レノイド方式のペッグトレイ供給阻止装置28が設置され
ており、カウント装置27を通過する空ボビン付ペッグト
レイ５の個数がカウントされると共に、このカウントア
ップに基づいて供給阻止装置28が空ボビン付ペッグトレ
イ５の供給を阻止する。又、矢印Ｔで示すスピンドル９
列端の外側近傍にもペッグトレイカウント装置29及び電
磁ソレノイド方式のペッグトレイ排出阻止装置30が設置
されており、カウント装置29を通過するペッグトレイの
個数がカウントされると共に、このカウントアップに基
づいて排出阻止装置30がペッグトレイの排出を阻止す
る。

スピンドルレール11の下方には管替手段を構成するパ
ワーシリンダ機構31が設置されており、その駆動ロッド
31aの出没動作によりリンク機構32を介して上下動され
るボビンキャッチャ33がスピンドル９上の満ボビン34及
び移送レール13上の同数の空ボビン35を一括把持可能で
ある。パワーシリンダ機構31はドッフィング信号発信に
基づいて作動され、移送レール13上の空ボビン35とスピ
ンドル９上の満ボビン34とが中間ペッグ10を介して交換
される。

さて、管替完了後、ワインダ８側における満ボビン要
求信号が発信されると、駆動ローラ14,17,20が正転作動
され、丸ベルト16,19,22が第１図の矢印U,V,Wの方向に
走行する。これにより丸ベルト16,19,22上のペッグトレ
イが矢印U,V,W方向へ移送され、丸ベルト19上の満ボビ
ン34が取り出し用コンベア３上へ順次排出されると共
に、供給用コンベア２上の空ボビン付ペッグトレイ５が
丸ベルト16上へ順次供給される。機台１前側Ｒにおける
カウント装置27が空ボビン付ペッグトレイ５を所定個カ
ウントすると、丸ベルト16の走行が停止されると共に、
供給阻止装置28が丸ベルト16上への空ボビン付ペッグト
レイ５供給を阻止する。前記所定個は機台１前後R,Lの
全スピンドル９数と両スピンドル９列端間の移送レール
上に詰め込み可能なペッグトレイ数との和である。一
方、機台１後側Ｌにおけるカウント装置29がペッグトレ
イを前記所定個分カウントすると、丸ベルト19,22の走
行が停止されると共に、排出阻止装置30が取り出し用コ
ンベア３上へのペッグトレイ排出を阻止する。

一般に、ペッグトレイの径は70〜80mmであり、スピン
ドル９列のピッチに対してマイナス側への誤差δ（約0.
1mm）を付与されている。そのため、スピンドル９数が7
00〜800錘程度になると、カウント装置27が所定個の空
ボビン付ペッグトレイ５をカウントした時点でも誤差δ
の累積により丸ベルト19上の満ボビン付ペッグトレイ6A
が第1,7図に示すように取り出し用コンベア３上へ排出
されない場合がある。丸ベルト16,19,22上のペッグトレ
イが隙間なく移送された場合には、カウント装置29のカ
ウントアップがカウント装置27よりもスピンドルピッチ
移送分遅れ、丸ベルト16の走行停止後も丸ベルト19,22
の走行が継続する。そのため、第5,8図に示すように最
後の満ボビン付ペッグトレイ6Aが取り出し用コンベア３
側へ排出されたときには、丸ベルト22,19上の空ボビン
付ペッグトレイ５が取り出し用コンベア３側へ押し詰め
られ、丸ベルト16と丸ベルト22との間でほぼペッグトレ
イ１個分の隙間が生じることになる。

両カウント装置27,29のカウントアップ後、ドッフィ
ング指令信号発信に基づき、パワーシリンダ機構31の管
替動作に先立って駆動ローラ14,17が逆転駆動されて第
6,9図に示す矢印Ｕ′,V′方向へ丸ベルト16,19が走行
し、第3,9図に示すように係止片24の先端がペッグトレ
イの凹部5a内に入り込んでペッグトレイの後退が阻止さ
れる。これにより丸ベルト16,19上の空ボビン付ペッグ
トレイ５は各係止片24間の群ｎ単位で間隔Δ（群ｎの個
数×δ）でもって分散する。そこで、カウント装置27,2
9のカウントアップ後の丸ベルト16,19の走行停止位置、
即ち係止片24に対する空ボビン付ペッグトレイ５の停止
位置を適宜設定することにより、スピンドル９列と対応
する空ボビン付ペッグトレイ５が移送レール13上の管替
位置に精度良く配置される。従って、丸ベルト16,19,22
の移送動作に伴う空ボビン付ペッグトレイ５の管替位置
からのずれは、丸ベルト16,19,22、係止片24等からなる
ペッグトレイ位置決め手段の位置決め動作により解消さ
れ、管替作業は支障なく行われる。管替動作開始前に、
ペッグトレイ移送手段を逆転駆動させるとともに、該移
送手段に沿って所定間隔で配置された位置決め手段によ
るペッグトレイ位置決め動作を遂行するこのような位置
決め動作は、ペッグトレイ移送速度の高速化によるペッ
グトレイのオーバーラン、あるいはベルト移送に伴って
生じ易いペッグトレイ間の間隙に起因する位置ズレをも
解消可能であり、移送速度の高速化を図ることができ
る。

本発明はもちろん前記実施例にのみ限定されるもので
はなく、例えば満管予告信号をドッフィング指令信号と
して採用したり、前記実施例において矢印Ｑで示すスピ
ンドル９列端と対応してペッグトレイカウント装置及び
電磁ソレノイド方式のペッグトレイ移送阻止装置を設置
し、このカウント装置のカウントアップにより後続のペ
ッグトレイの移送を阻止するようにしてもよい。このよ
うにすれば次の管替時までの間、移送方向のペッグトレ
イの不要な移動が阻止される。このようなカウント装置
及び移送阻止装置を複数組スピンドル列に沿ってスピン
ドル列のピッチの整数倍の等間隔を持って設置し、これ
ら各組間内に前記実施例のような係止片24をスピンドル
列ピッチの整数倍の等間隔で設置すれば、ペッグトレイ
の誤差δの累積、ペッグトレイのオーバーラン等に起因
する位置ずれの吸収が一層容易となり、スピンドル数の
一層の増大、ペッグトレイ移送速度の一層の高速化が可
能となる。

又、本発明では２本の丸ベルト、あるいは平ベルトに
よりペッグトレイを移送したり、係止片24の代わりにペ
ッグトレイを移送方向へ通過可能にペッグトレイの外周
部に当接する係止レバー形式の位置決め手段を採用した
り、スピンドル列のピッチの半分程度のピッチでペッグ
トレイを移送する場合にも本発明を適用することができ
る。

発明の効果以上詳述したように本発明では、スピンドル列のピッ
チ程度あるいはその半分程度のピッチでペッグトレイを
配設し、該トレイを一方向に移送するペッグトレイ移送
手段を構成するペッグトレイ搭載移送部材上の空ボビン
と、前記スピンドル上の満ボビンとの交換を行う、機台
据付け型の一斉管替手段による管替動作開始前に、前記
ペッグトレイ移送手段を逆転駆動させるとともに、該移
送手段に沿って所定間隔で配置された位置決め手段によ
るペッグトレイ位置決め動作を遂行するようにしたの
で、満ボビン付ペッグトレイの高速移送と管替作業に支
障のない空ボビン付ペッグトレイ位置決め精度とを共に
達成し得るという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明を具体化した一実施例を示し、第１図は精
紡機機台列及びワインダの略体平面図、第２図は精紡機
機台及び空ボビン供給機構を示す一部省略正面図、第３
図は係止片を示す破断正面図、第４図はガイドカバー及
び移送レールの縦断面図、第５図は移送状態を説明する
略体平面図、第６図は位置決めを説明する略体平面図、
第７〜９図は移送及び位置決めを説明する略体正面図で
ある。空ボビン付ペッグトレイ５、満ボビン付ペッグトレイ6,
6A、スピンドル９、ペッグトレイ移送手段を構成するガ
イドカバー12、ペッグトレイ移送手段及びペッグトレイ
位置決め手段を構成する移送レール13、同じくローラ1
4,15,17,18,20,21、同じく丸ベルト16,19,22、位置決め
手段を構成する係止片24、管替手段を構成するパワーシ
リンダ機構31、満ボビン34、空ボビン35。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】精紡機等のスピンドル列に沿って両スピン
ドル列のピッチ程度あるいはその半分程度のピッチでペ
ッグトレイを配設し、該トレイを一方向に移送するペッ
グトレイ移送手段を構成するペッグトレイ搭載移送部材
上に対して、機台端部から空ボビン付ペッグトレイを供
給し、前記スピンドル上の満ボビンと前記ペッグトレイ
上の空ボビンとの交換を行う、機台据付け型の一斉管替
手段により管替動作開始前に、前記ペッグトレイ移送手
段を逆転駆動させるとともに、該移送手段に沿って所定
間隔で配置された位置決め手段によるペッグトレイ位置
決め動作を遂行することを特徴とする、精紡機等におけ
る空ボビン位置決め方法。