JP2512938B2 - 初期音場設定方法 - Google Patents

初期音場設定方法

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、海洋音響機器から海中に発射される音波
の初期音場を設定する初期音場設定方法に関するもので
ある。
(従来の技術) ソーナー等の海洋音響機器の性能は、その運用現場の
海洋環境により大きく変化することが知られている。従
って、機器の効果的な運用のために、 海洋中の音波伝搬特性を把握することは、重要であ
り、またこのために種々の音波伝搬モデルが開発されて
いる。
放物型音波伝搬モデルもこのために開発されたものの
一つである。楕円型のヘルムホルツ方程式を円柱座標系
(r、φ、z)上で放物近似すると、 となる。ただし、音源直上の海面を原点、z軸を深さと
し、kは媒質の波数、k0は基準波数、uは正規化された
音圧である。pは音場、H0 (1)を0次の第1種ハンケル
関数とすると、正規化された音圧u(r,z)は u(r,z)=p(r,z)/H0 (1)(k0r) (2) により表わされる。
式(1)に音源の近傍の任意の距離における音圧uの
鉛直分布u(r0,z)を与えると、これを初期値問題とし
て解くことができる。
従来の初期音場設定方法として、例えばブロック(H.
K.Brock)により、「AESD放物型方程式モデル(The AES
D Parabolic Equation Model)」と題してNORDA Techni
cal Note 12(1978)に発表されているものは、r=
0、z=zsに音源があるとすると、初期距離r=0の音
圧分布を次式のようなガウス分布の形式により与えてい
る。
u(0,z)=Sexp[−(z−zs/W2] (3) こでSは音源の強さ、Wはその広がりを表わす。Sと
Wの値を求めるために式(1)において均質媒質を仮
定、即ちk(r,z)=k0として を式(3)を初期条件として解くと、 を得る。音の強さは、 となる。
一方、均質媒質中のヘルムホルツ方程式の解は |p|=1/r2・[1+(z−z2)2/r2-1 =1/r2[1−(z−z2)2/r2+…1] (6) となる。k0 2W2<<4r2において(5)式と(6)式を等
しいと置くと、 S=k0 1/2 W=2/k0 2 (7) 海面(z=0)では通常音圧0(p=0,u=0)という
条件が設定されるが、(3)式のuはz=0においても
0でない有限値を持つ。zs>>Wの場合には大きな問題
はない。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記のような技術によると、音源が海
面付近に位置する場合、又は低周波の場合にはu(0,
0)は無視できない誤差を持つことになる。また、式
(3)は虚数部を含まないために、全ての深度で音波が
同相になり、z軸に対して直角に進行する波となる。そ
の結果、従来の初期音場設定方法は、固定の指向性を持
った音源を与えてしまうという問題点があった。
この発明は前記従来の技術が有する問題点を解決する
ために、海面の境界条件を満足し、かつ音源に任意の指
向性を与えることを可能にさせた初期音場設定方法を提
供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) この発明は、前記問題点を解決するために、海中にお
かれた音源から放射された音波により形成される正規化
された音圧や音の強さを、音源近傍の受波点位置(r0
z)に初期条件として設定した初期音場に基づいて計算
して、音波伝播を推定して初期音場を設定する初期音場
設定方法において、 音源位置(r=0、zs)から前記受波点位置(r0
z)までの距離R1と、前記音源位置(r=0、zs)から
前記受波点位置(r0、z)までの実効音速C1とを算出す
る第1のステップと、 前記音源からの直接波が形成する実音源鉛直音場p
1(r0、z)を、球面拡散損失と位相回転量を考慮した
次式 によって算出する第2のステップと、 海面(z=0)を境界として前記音源位置とは鏡像関
係にある鏡像音源位置(r=0、−zs)から前記受波点
位置(r0、z)までの距離R2と、海面(z=0)を境界
として媒質を対称に設定した場合の前記鏡像音源位置
(r=0、−zs)から前記受波点位置(r0、z)までの
実効音速C2とを算出する第3のステップと、 前記音源からの海面反射波が形成する鏡像音源鉛直音
場p2(r0,z)を、球面拡散損失と位相回転量を考慮した
次式 によって算出する第4のステップと、 初期音場p(r0,z)を、前記実音源鉛直音場p1(r0,
z)と前記鏡像音源鉛直音場p2(r0,z)との逆相重畳に
よる次式 p(r0,z)=p1(r0,z)−p2(r0,z)・・・(7)′−
3 によって算出する第5のステップとからなり、初期音場
を設定するようにしたものである。
(作用) この発明によれば、以上のように初期音場を実音源に
よる音場と、鏡像音源による音場との重畳として表わし
ているので、海面の境界条件を満足すると共に、初期音
場が同相になって音源が実効的に一定の指向性を有して
しまうという問題点を除去することができ、さらに任意
の音源指向性の効果の導入が容易に実現できる。
本発明の実施例を説明する前に、本発明が成立する原
理を式を用いて説明しよう。第2図は音源の配置を示す
配置図である。初期音場を距離rの位置に設定する。海
面(z=0)を境界として、媒質を対称に設定し、図の
上側の領域をz<0とし、音源S1の位置(0,zs)と鏡像
の位置(0,−zs)に逆相の音源S2を置く。音源S1及びS2
の音波は球面拡散し、音波の進行を示す矢印が交差する
位置の受波点R(r0、z)に重畳された音場を形式す
る。
図中の音源S1、S2〜受波点R(r0、z)間の実効音速
C1、C2はそれぞれ により与えられる。従って、受波点Rにおける音場p
(r0,z)は次式により表わされる。
ここで R1=[r0 2+(z−zs1/2,R2=[r0 2+(z+
zs1/2 (10) である。式(2)の関係から正規化された音圧u(r0
z)は、 k0r0>>1のときは、 となる。
式(9)はz=0のときは、式(8)によりC1=C2
式(10)によりR1=R2となるので、音場p(r0,0)は0
となることが解る。これは、海面の境界条件を満足する
ことを示している。また、音源S1,S2がそれぞれ指向性
b(θ)、b(θ)を持つときは、第2図の矢印方
向に進む音波に重みを付けることにより、指向性を表現
することが可能となり、音場p(r0、0)、角度θ
θは次式により表わされる。
本発明はこのような原理に基づいて構成されたもので
あり、以下本発明を一実施例により具体的に説明する。
(実施例) 第1図はこの発明の初期音場設定方法の一実施例を示
す処理の流れ図である。まず、ブロック1の処理によ
り、初期音場を設定する水平距離、音源の深度、周波
数、海中及び海底の音速プロファイルを入力する。ブロ
ック2の処理により初期音場設定深度(受波点深度)を
初期値の0にする。深度0は海面である。ブロック3の
処理により音源から受波点までの距離を計算する。ブロ
ック4の処理では、ブロック1の処理により入力した音
速プロファイルから式(8)をもとに実効音速を計算す
る。ブロック5の処理では、周波数、距離、実効音速の
データにより音場を計算する。ここでは、式(9)の第
1項、又は第2項の計算を実行する過程で、音源に指向
性があった場合は、式(12)の各項を演算する。ブロッ
ク6の処理では計算した音場データが実音源によるもの
か、鏡像音源によるものかを判断し、鏡像音源であれば
ブロック9に進む。ノーであれば鏡像音源による音場の
計算を行なうために、ブロック7の処理により音場デー
タを一時バッファに格納し、ブロック8の処理により音
源深度データの符号を反転させて、鏡像音源の位置を設
定し、ブロック3〜ブロック5を繰り返す。
以上の処理により鏡像音源による音場の計算を完了
し、ブロック6がイエスとなると、ブロック9の処理に
より、バッファに格納された音場データを読出し、鏡像
音源による音場データを引算する。これは式(9)又は
式(12)の第1項から第2項を減算することに対応す
る。
ブロック10の処理により、求めた初期音場のデータを
次の解析のためにメモリに格納する。ブロック11の処理
では設定する深度が全て完了したか、即ち受波点の終か
を判断する。ノー、即ち次の深度の点があればブロック
12に進む。イエスであれば、処理を終了する。
ブロック12では受波点の深度を更新する。次のブロッ
ク13の処理により鏡像音源を再び実音源に戻す処理を行
ない、ブロック3に戻る。
以上の処理ではブロック11に示すように、全ての受波
点、即ち初期音場を設定する深度において実行される。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したように、この発明によれば、初
期音場を実音源による音場と鏡像音源音源による音場と
の重畳として表わしているので、初期音場が海面の境界
条件を満足し、かつ音源指向性効果の導入が容易となる
効果がある。
また、本発明によれば、音場の近似を球面拡散という
非常に簡単な近似により実現したので、極めて短時間で
初期音場の設定ができ、ソーナーの運用現場での性能評
価等の実時間性を要求されるシステムにも利用できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による初期音場設定方法の
流れ図、第2図は音場の配置関係を示す配置図である。 S1、S2……音源。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海中におかれた音源から放射された音波に
    より形成される正規化された音圧や音の強さを、音源近
    傍の受波点位置(r0、z)に初期条件として設定した初
    期音場に基づいて計算して、音波伝播を推定して初期音
    場を設定する初期音場設定方法において、 音源位置(r=0、zs)から前記受波点位置(r0、z)
    までの距離R1と、前記音源位置(r=0、zs)から前記
    受波点位置(r0、z)までの実効音速C1とを算出する第
    1のステップと、 前記音源からの直接波が形成する実音源鉛直音場p
    1(r0,z)を、球面拡散損失と位相回転量を考慮した次
    によって算出する第2のステップと、 海面(z=0)を境界として前記音源位置とは鏡像関係
    にある鏡像音源位置(r=0、−zs)から前記受波点位
    置(r0、z)までの距離R2と、海面(z=0)を境界と
    して媒質を対称に設定した場合の前記鏡像音源位置(r
    =0、−zs)から前記受波点位置(r0、z)までの実効
    音速C2とを算出する第3のステップと、 前記音源からの海面反射波が形成する鏡像音源鉛直音場
    p2(r0,z)を、球面拡散損失と位相回転量を考慮した次
    によって算出する第4のステップと、 初期音場p(r0,z)を、前記実音源鉛直音場p1(r0,z)
    と前記鏡像音源鉛直音場p2(r0,z)との逆相重畳による
    次式 p(r0,z)=p1(r0,z)−p2(r0,z) によって算出する第5のステップとからなることを特徴
    とした初期音場設定方法。
  2. 【請求項2】前記第2のステップにより算出した前記実
    音源鉛直音場p1(r0,z)に対し、前記音源から前記受波
    点位置(r0、z)に到達する音波の方射角θを計算し
    た後、その方射角θに対応して、予め与えられている
    指向性関数b(θ)を掛け合わせる重み付けを行い、 前記第4のステップにより算出した前記鏡像音源鉛直音
    場p2(r0,z)に対し、前記音源から前記受波点位置
    (r0、z)に到達する音波の方射角θを計算した後、
    その放射角θに対応して、前記指向性関数b(θ
    を掛け合わせる重み付けを行い、 初期音場p(r0,z)を、重み付けを行った前記実音源鉛
    直音場p1(r0,z)と重み付けを行った前記鏡像音源鉛直
    音場p2(r0,z)との逆相重畳による次式 p(r0,z)=b(θ)・p1(r0,z) −b(θ)・p2(r0,z) によって算出することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の初期音場設定方法。
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