JP2512342Z - - Google Patents

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JP2512342Z
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JP
Japan
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cleaning
cleaning liquid
tank
deburring
cleaning tank
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エスアンドシー株式会社
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は超音波洗浄、バリ取り装置に関する。 [従来の技術] 周知の通り、ワークの洗浄やバリ取りを行う為に超音波によるキャビテーショ
ンを利用した超音波洗浄、バリ取り装置が広く用いられている。 以前に於ては、超音波を放射する洗浄液中に気泡が多く含まれている方がキャ ビテーションが生じ易いとされていた。その理由とされる所は、洗浄液中にあら
かじめ気泡が存在する場合、超音波を放射された時、それらが核となって膨張し
、次に急激に圧縮することとなり、キャビテーションが生じ易いとされていた。 ところが、本出願人が実験等を行った結果、洗浄液の脱気をあらかじめ行った
方がキャビテーションが生じ易いと確認された。そしてその理由とする所はあら
かじめ洗浄液中に気泡が多いと発生したキャビテーションのエネルギーをその気
泡が吸収してしまうと考えられ、その結果、効果的にキャビテーションを発生さ
せることができないものであった。これに対してあらかじめ脱気した洗浄液を用
いた場合、超音波を放射した際、ある条件下で著しい減圧が生じ、洗浄液の圧力
がその温度に於ける飽和蒸気圧より下がった時に洗浄液が蒸発して気泡が発生し
、これが核となって膨張し、次に急激に圧縮されて著しい高圧が生じる為、より
良好なキャビテーションが発生し、しかも必要以上に気泡が発生しないのでキャ
ビテーションのエネルギーが吸収されることがないものと考えられる。そこで脱
気した洗浄液を用いてワークの洗浄やバリ取りが行われる様になった。そしてそ
の場合、洗浄液を脱気するにあたり従来は洗浄液を加熱、沸騰させることによっ
て蒸気を発生させ、その蒸気を再び凝集させる沸騰槽を用いた脱気手段を使用し
ており、しかも洗浄、バリ取りに使用された洗浄液はそのまま廃棄されていた。 [考案が解決しようとする課題] 上記従来の技術の超音波洗浄、バリ取り装置は洗浄液の脱気を行う際、加熱、
沸騰、凝集を必要とするので脱気を行うのに時間がかかると共に多量のエネルギ
ーを必要とし、加えて脱気手段自体が大型化してしまい、しかも洗浄液の流量を
調整する必要があり、流量コントロール手段等を必要とするので構造も複雑なも
のとなってしまうものであり、さらに、その脱気精度はあまり良いものではなか
った。そして、ワークの洗浄、バリ取り後、洗浄液を廃棄していたのでコストを
抑えることが困難であり、環境保全上、好ましいものではなかった。 [考案の目的] よって本考案の目的とする所は、上述の如き従来の技術の有する問題点を解決 するものであって、ワークの洗浄、バリ取りに使用後の洗浄液及びワークの投入
によってオーバーフローした洗浄液を、多量のエネルギーを必要とすることなく
、短時間で高度に脱気できると共に、廃棄することなく有効に利用でき、よって
コストを抑えることができ、環境保全に役立つ超音波洗浄、バリ取り装置を提供
することにある。 [課題を解決する為の手段] 上記目的を達成する為に本考案は次の技術的手段を有する。即ち実施例に対応
する添付図面に使用した符号を用いて説明すると、底壁16に超音波発振器15が配
設された洗浄槽13に脱気された洗浄液2を供給し、上記洗浄液2に対して超音波
を放射することによって洗浄槽13に浸漬されたワーク3の洗浄またはバリ取りを
行う超音波洗浄、バリ取り装置1において、洗浄槽13の超音波発振器15が配設さ
れた領域にワーク3の洗浄またはバリ取りを行う主洗浄槽14を設けると共に、主
洗浄槽14に隣接させて主洗浄槽14にワーク3を投入したときにオーバーフローす
る洗浄液2を収容するオーバーフロー槽14aを設け、ワーク3の洗浄、バリ取り
に使用した洗浄液2を主洗浄槽14から取り出すと共に、主洗浄槽14からオーバー
フローする洗浄液2をオーバーフロー槽14aから取り出して、再び洗浄槽13に供
給する循環ポンプ21を設け、上記循環ポンプ21と上記洗浄槽13との間にフィルタ
ー4及び上記洗浄液を脱気する脱気手段5を設け、上記脱気手段5はケーシング
6とケーシング6内に納められた複数の中空糸状の気体分離膜より成る気体分離
要素7より成り、ケーシング6の一次側8から入った洗浄液2を上記気体分離要
素7を構成する気体分離膜の中空部分10へ通し、ケーシング6の二次側9から吐
出する過程で上記ケーシング6に連なる真空ポンプ11によって吸気することによ
り気体分離要素7を構成する気体分離膜の中空部分10を通る洗浄液2の含有気体
を真空除去し、よって洗浄液2の脱気を行う様にしたことを特徴とする超音波洗
浄、バリ取り装置である。 [作用] 本考案は上記技術的手段より成るので、ワークの洗浄、バリ取りに使用後の洗
浄液2及びワークの投入によってオーバーフローした洗浄液2が脱気手段5の気
体分離要素7を構成する気体分離膜の中空部分10を通過することによって脱気が 行われるので、短時間に脱気が行えると共に加熱等の為のエネルギーが不要とな
り、しかも脱気手段5自体も小型で簡易となるので取り扱いが容易となる。そし
てワーク3の洗浄、バリ取りに使用された洗浄液2及びワークの投入によってオ
ーバーフローした洗浄液2は廃棄されることなく、濾過、脱気をされた後、再び
洗浄、バリ取りに使用されるのでコストの低減が容易となり、環境保全に役立つ
ものである。 [実施例] 以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。 第1図〜第3図は本考案の第1実施例を示している。 第1図に示した様に第1実施例に於ける超音波洗浄、バリ取り装置1は槽13と
槽13の底壁16に設けられた超音波発振器15を含む領域に設けられた主洗浄槽14及
び隣接するオーバーフロー槽14aより成り、上記主洗浄槽14にはワーク3の洗浄
、バリ取りを行う為に純水、有機溶剤等の洗浄液2が収容されている。そして上
記洗浄液2はワーク3の洗浄、バリ取り後、一次側管路18から脱気手段5に送ら
れ、脱気された後、二次側管路19を経て再びワーク3の洗浄、バリ取りに使用さ
れるものである。上記一次側管路18は主洗浄槽14内及び主洗浄槽14からオーバー
フロー槽14aにオーバーフローした洗浄液を取り込み、循環用ポンプ21によって
脱気手段5へ送るものであり、洗浄液2の汚れの粒子を除去する為のフィルター
4aが設けられている。そして上記二次側管路19は脱気手段5から吐出された脱気
後の洗浄液2を再び主洗浄槽14へ供給するものであり、上記フィルター4aで除去
できなかったより細かな汚れの粒子を除去する為にフィルター4bが設けられてい
る。しかも、上記主洗浄槽14へ洗浄液2を供給する際の気泡の発生を防止する為
に洗浄液2を整流部17を介して供給されるものである。そして上記脱気手段5は
第2図、第3図に示した様にケーシング6とケーシング6内に納められた複数の
中空糸状の気体分離膜より成る気体分離要素7より成り、ケーシング6の一次側
8から入った洗浄液2を上記気体分離要素7を構成する気体分離膜の中空部分10
へ通し、ケーシング6の二次側9から吐出する過程で、上記ケーシング6に脱気
用管路12を介して連なる真空ポンプ11(本実施例では水封式真空ポンプを用いた
。)によって吸気することによって気体分離要素7を構成する気体分離膜の中 空部分10を通る洗浄液2の含有気体を真空除去し、よって洗浄液2の脱気を行う
ものである。そして上記脱気手段5の脱気能力を常時良好に保つ為、一次側管路
18と二次側管路19を直結するバイパス管路20が設けられていると共に、脱気手段
5の一次側8及び二次側9の各々の外側に圧力調整バルブ26及びフロースイッチ
25が設けられている。そして上記バイパス管路20に設けられたバルブ27cと圧力
調整バルブ26をフロースイッチ25によってコントロールすることによって脱気手
段5内を流れる洗浄液2の流量を脱気を行う為に最適な流量に維持している。さ
らに、上記洗浄液2の循環に際し、その全体の循環量はバルブ27a、27bによって
調整されていると共に、洗浄液2の蒸発や飛散等による不足分を補充する為、端
部29が洗浄液槽等に連なる供給用管路22及び供給用ポンプ24が設けられている。
そして上記不足分の供給量はポンプ27dによって調整されると共に、供給量と循
環量との差異から生ずる逆流を防止する為に逆止バルブ28が設けられている。 また、主洗浄槽14からオーバーフロー槽14aへのオーバーフロー分が多量にな
った場合はバルブ27eを有する管路23によって供給用管路22へ送られ、再び供給
されるものである。 以上の様に第1実施例によると脱気された洗浄液2を用いてワーク3の洗浄、
バリ取りが行われ、しかも洗浄、バリ取りに使用された洗浄液2は再び脱気され
供給されるので、主洗浄槽14内の脱気状態が良好に保たれ、超音波が放射される
ことによって発生するキャビテーションの作用を有効に利用できると共にワーク
3の洗浄、バリ取りに使用した後の洗浄液2を廃棄することがないので、コスト
の低減が可能となり、しかも環境保全にも役立つものである。加えて洗浄液2の
脱気は上記脱気手段5により短時間にしかも精度よく行われ、しかも加熱等を行
う必要がなく多量のエネルギーを必要としないのでよりコストを低減することが
できるものである。そして脱気手段自体も小型で簡易となるのでより簡易に扱え
るものである。 [効果] 以上詳述の如く、本考案によると次の様な効果を奏する。 即ち、請求項第1項によるとワークの洗浄、バリ取りを行う際に使用された洗
浄液及びオーバーフローした洗浄液は廃棄されることなく濾過、脱気をされた 後、再び洗浄、バリ取りに使用されるので、洗浄槽内の洗浄液を常時循環させる
ことができ、それにより洗浄槽内の洗浄液の脱気状態を常時良好なものに維持で
きるので、キャビテーションの作用を有効に利用でき、洗浄、バリ取りがより良
好となると共に、コストの低減が可能となりしかも環境の保全に役立つものであ
る。さらに洗浄液の脱気は短時間にしかも精度よく行われると共に加熱等の為の
多量のエネルギーを必要としないので、よりコストを低減することができるもの
であり、加えて脱気手段自体も小型に形成でき、より簡易に扱えるものである。
【図面の簡単な説明】 添付図面は本考案の実施例を示しており、第1図〜第3図は超音波洗浄、バリ取
り装置の第1実施例を示し、第1図はその全体構成図、第2図は第1図に於ける
脱気手段の構成を示す断面図、第3図は第2図のX−X’線に沿う断面図である
。 尚、図中符号は 1……超音波洗浄、バリ取り装置 2……洗浄液 3……ワーク 4a、4b……フィルター 5……脱気手段 6……ケーシング 7……気体分離要素 8……一次側 9……二次側 10……気体分離膜の中空部分 11……真空ポンプ 13……槽 14……主洗浄槽 15……超音波発振器 16……底壁 17……整流部 をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1.底壁16に超音波発振器15が配設された洗浄槽13に脱気された洗浄液2を供
    給し、上記洗浄液2に対して超音波を放射することによって洗浄槽13に浸漬され
    たワーク3の洗浄またはバリ取りを行う超音波洗浄、バリ取り装置1において、
    洗浄槽13の超音波発振器15が配設された領域にワーク3の洗浄またはバリ取りを
    行う主洗浄槽14を設けると共に、主洗浄槽14に隣接させて主洗浄槽14にワーク3
    を投入したときにオーバーフローする洗浄液2を収容するオーバーフロー槽14a
    を設け、 ワーク3の洗浄、バリ取りに使用した洗浄液2を主洗浄槽14から取り出すと共に
    、主洗浄槽14からオーバーフローする洗浄液2をオーバーフロー槽14aから取り
    出して、再び洗浄槽13に供給する循環ポンプ21を設け、 上記循環ポンプ21と上記洗浄槽13との間にフィルター4及び上記洗浄液を脱気す
    る脱気手段5を設け、 上記脱気手段5はケーシング6とケーシング6内に納められた複数の中空糸状気
    体分離膜より成る気体分離要素7より成り、ケーシング6の一次側8から入った
    洗浄液2を上記気体分離要素7を構成する気体分離膜の中空部分10へ通し、ケー
    シング6の二次側9から吐出する過程で上記ケーシング6に連なる真空ポンプ11
    によって吸気することにより気体分離要素7を構成する気体分離膜の中空部分10
    を通る洗浄液2の含有気体を真空除去し、よって洗浄液2の脱気を行うことを特
    徴とする超音波洗浄、バリ取り装置。

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