JP2512328B2 - 高炉パタ―ンデ―タの自動判定システム - Google Patents

高炉パタ―ンデ―タの自動判定システム

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JP2512328B2 JP1082591A JP8259189A JP2512328B2 JP 2512328 B2 JP2512328 B2 JP 2512328B2 JP 1082591 A JP1082591 A JP 1082591A JP 8259189 A JP8259189 A JP 8259189A JP 2512328 B2 JP2512328 B2 JP 2512328B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高炉におけるステーブ温度やゾンデ信号な
どの一連のパターン要素データの入力信号全てを生かし
てオペレータの持つパターン判別力をそのまま自動化し
た高炉のパターンデータ自動判定システムに関するもの
である。
〔従来の技術〕
高炉操業ではオペレータが様々なデータを基に炉内状
況を推定しアクションを取っている。この中で、炉内に
挿入されたゾンデで半径方向複数点の温度やガス成分を
測定しこれをパターンデータとして評価することで炉内
のガス流分布を推定したり、溶鉄温度の時間的な変化の
パターンから炉内の熱レベルの状況を推定している例に
見られるようにパターンデータを直接、評価・判断する
場合があり、これが非常に重要なデータとなっている。
しかし、これらはオペレータが直接、評価・判断してお
り、個人差が生じたり、感覚的なためシステム化できな
いなどの問題があった。
最近、人工知能(Artificial Inteligence)技術の普
及に伴なって、知識工学の高炉への適用も試みられはじ
めた。この高炉への知識工学の適用によってオペレータ
には従来の感覚的な判断を含めた操業技術をそのまま利
用できるので都合が良いようであるが、パターンデータ
については、その知識工学に含められないのが実状であ
る。
これに対して、パターンデータを評価・判断する方法
として過去の操業試験からパターンを形成する複数のデ
ータの中から2〜3個の代表データを決め、この代表デ
ータで評価・判断する方法や、技術文献:プロセスの状
況の分類(計測と制御、Vol.24,No.8)に見られるよう
に、ある一定期間のパターンデータを基に(群間分散)
/(群内分散)が最大となるような写像マトリックスを
求めこれを使用してデータを指数化する判別関数法が試
みられていた。
〔発明が改善しようとする課題〕
代表データで評価・判断する方法は、代表データ数が
一般に2〜3個と少ないため計算量が少ないという長所
があるが、反面、短所として代表データを見つけるのが
困難である場合が多く、たまたま代表データが見つかっ
た場合でも、代表データが欠落したりデータにノイズが
混入したりすると、判定不可能となったり誤った判定と
なってしまうなど外乱やノイズに弱い所がある。更に、
操業条件の変化に伴ってその代表データの位置が変化し
てしまうことが多いため、この方法は適用範囲が限られ
るとともに信頼性の高いものには成り得ない状況にあ
る。
一方、後者の判別関数による方法は、写像マトリック
スを統計的方法で見つけるため、その苦労、工夫が多
く、写像マトリックスが見つからない場合もあり、写像
マトリックスを見つけた場合でも、今までのオペレータ
の感覚に合わない指標となることが大半であり、従来の
知見が生かせないために操業に使用されなかったり、ま
たは新たにその判別関数法を使った制御システムなどを
開発し直さなければならないという問題がある。更に、
この写像マトリックスは操業条件の変化に伴って変化す
るのが一般的であるため、本方法の適用は作成時の大き
な負担ばかりでなくその後のフォローにも負担が続くの
で、よほど良いものが出来た時以外はやがて使用されな
くなるのが常であった。
製鉄業で使用されている高炉内では、非常に複雑な化
学反応および熱交換等の現象が同時に継続しているため
に、前記のような統計的手法は前提条件付きでしか成立
しずらい程に複雑であり、人間の感覚に頼らざるを得な
いのが実情である。従って、高炉特有な性質を考慮せず
には自動化やシステム化できないのが定説になってい
た。
本発明が解決しようとする課題は一連のパターンデー
タのすべてを使用して、オペレータが操業時に行なって
いる感覚的なパターン認識、またはパターン判断と同じ
結果が得られる手法を開発すると共に、計算機等を利用
してその手法を自動判定システムとして実現することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
最近、このようなパターン判定の新しい手法として生
物の神経系をまねたニュートラルネットが登場してき
た。その長所は、同時並列処理が可能であり、かつ自己
学習が可能なところである。今後、その長所を生かして
各分野への適用が広がるものと期待されているが、現状
はその適用に多くの苦労や工夫を要するので基礎的な研
究の推進が待たれているところである。本発明は前記課
題を解決するためになされたものであり、データの欠落
やノイズなどの影響を受けにくくするため、パターンデ
ータを形成するパターン要素データのすべてを使用し、
かつ、オペレータの今までの評価・判断と一致するパタ
ーン判別方法をそのままシステム化したニュートラルネ
ット手法を利用した高炉パターンデータの自動判定シス
テムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための手段は下記〜である。
高炉に設置されたセンサーからの測定パターン要素デ
ータを所定のタイミングで取り込むパターン要素データ
入力手段と、前記測定パターン要素データを正規化処理
する信号処理手段と、その処理されたパターン要素デー
タを予め定められたパターンに判定する階層型のニュー
ラルネット手段を備えたシステム。
高炉に設置されたセンサーからの測定パターン要素デ
ータを所定のタイミングで取り込むパターン要素データ
入力手段と、前記測定パターン要素データを正規化処理
すると共に測定パターン要素データの平均値化処理する
信号処理手段と、その処理された各パターン要素データ
を予め定められたパターンに判定する階層型のニューラ
ルネット手段を備えたシステム。
前記センサーからの測定パターン要素データが時系列
パターンデータである前記ないしのいずれかに記載
のシステム。
〔作用〕
高炉におけるステーブ温度やゾンデ信号等の一連のパ
ターンデータを自動判定するためには、前記従来技術以
外にニューラルネット手法の適用が考えられる。なぜな
らニューラルネット手法は人間の脳と同じ自己学習機能
を持つので、その適用により一連のパターンデータのす
べてを使用してオペレータの判定結果と同じものを出力
し自動判定システム化する事が可能であるからである。
ニューラルネットはネットワークの構造から相互結合
型と階層型に分類され、パターン判定には第6図に示す
階層型が向いていると言われており、我々もこの型式を
選定した。第6図a)に示す階層型ニューラルネット
は、1層の入力層および出力層と0〜多層の中間層から
構成され、中間層および出力層の各ユニットは前段の層
の各ユニットと結ばれている。各ユニットは第6図b)
のような詳細構造であり、各ユニットの出力は前段の層
における各ユニットの出力に重み関数ωijを掛け合わせ
た値を前段の全ユニット分加え合わせた加算値を求め、
これを第6図c)の出力特製なる関係をもつ関数で変換
したものである。従って、入力層の各ユニットに測定デ
ータに基づく値を入力すると前記の計算がなされて、出
力層の各ユニットより出力値が出力され、一般にはその
出力値より予め定めたどのパターンに相当するか決まる
ことになる。
ニューラルネット手法の最近の研究動向を見ると、パ
ターン判定用には階層型が向いており、かつ自己学習方
法にバックプロパゲーション手法が有効であると言われ
るようになった。
そこで、上記手法を第1図および第2図のように高炉
におけるパターンデータの自動判定に適用することを試
みた。
第1図はシステム構成図であり高炉10における高さ方
向のステーブ温度センサー、半径方向のソンデによる温
度センサやガス分析センサーから等の信号50をパターン
データの自動判定システム20に入力し、パターンデータ
の自動判定システム20で処理された後、オペレータが従
来行っていた判定結果と同等の予め定められたパターン
の種類内のどれか(例えばパターンB)の出力信号を表
示装置41およびまたは他システム40(例えば高炉の自動
制御システム)に送信していることを表わしている。そ
のパターンデータの自動判定システム20は、入力信号50
を取り込むデータ入力装置21とその出力信号をノイズ処
理、異常値削除処理または正規化処理等のデータ処理を
行なうデータ処理装置22と、その出力信号をメモリに記
憶してタイミングを調整したりするデータ記憶装置23と
そのデータ記憶装置23からの信号を対象に階層型ニュー
ラルネット処理を行なうニューラルネット24から構成さ
れている。
第2図は、第1図に示されるシステム構成図に対応す
るハード構成図であり、ニューラルネット処理を計算機
のソフトウエアで実現する場合のものである。第2図内
の61はインタフェース装置で所定の周期でデータを取り
込むためのサンプリング装置やA/D変換器などから構成
される。62はデータ処理やニューラルネットによるパタ
ーン判定などを実行するためのCPU、63、64は予めデー
タ処理やニューラルネットのプログラムや必要なパラメ
ータを書き込んでおくROM、65、66はパターンデータを
一時記憶するためのRAM、67は判定結果を表示するため
のCRT、68はパターン判定装置の結果を使用して高炉へ
のアクション量を決定する自動制御システムと接続する
ためのインタフェース装置である。
高炉のパターンデータの自動判定にニューラルネット
を適用する場合の課題は以下のように整理される。
ニューラルネットの構造設計(階層数、各層のユニッ
ト数) 入力データの信号処理 学習に使用するデータの作り方 ニューラルネットの実現手段 後述の実施例で詳細な説明をする高炉のゾンデによる
ガス利用率の高炉半径方向8点の測定データに適用した
例を対象として、上記課題を試行錯誤を繰り返しながら
検討した。
まず第1課題については、階層型のニューラルネット
を選択した。階層数については入力層を1層、出力層を
1層、そして中間層は0から1、2、……層を取り得
る。入力層のユニット数は入力データの信号処理方法に
左右されるが、後述する信号処理方法を採用すればパタ
ーンを形成するデータ数と同一にする事が可能となり、
シンプルなネットワークを実現できることを見い出し
た。
さらに、絶対値レベルの差もパターン判定の有力な情
報になる高炉のパターンデータの特徴に注目し、入力層
のユニット数をパターンデータを形成するデータ数
(n)にn個の平均値データ用として1個加えた(n+
1)とするのは、さらにより精度をもたらし得るばかり
か各層のユニット間の重み係数の学習に好都合であるこ
とを見いだした。また出力層のユニット数は判定される
パターン数が識別できれば何でも良いので種々のものが
考えられる。我々は一番シンプルと思われる判定される
パターン毎に一つの出力を割り当てた型式、つまり判定
されるパターン数と同数の出力層のユニット数を採用し
た。
中間層の階数は原則として判定対象データの特性によ
って決められるものであり、試行錯誤の段階にあるもの
と思われる。このゾンデによるガス利用率のデータで
は、中間層がなくてはうまく判定ができなくて中間層が
1段は適切でかつシンプルで良く、2段にすると、ほぼ
1段と同等の精度であるがシンプルさとそれを計算機の
ソフトウエアで実現する場合には計算時間が長くなる。
3段以上にすると、精度上特に変化なく時には悪化する
こともあり、個々にみると死んだルート(重み係数がほ
ぼ零に近いもの)が増えるだけであることを見いだし
た。その上、それを計算機のソフトウエアで実現する場
合、計算時間が長くなりすぎることと各ユニット間の重
み係数を学習するのが複雑になりすぎるので実用上、実
現困難に近いことを確認した。従って、各層1段の3階
層がベストで中間層が2段の4階層も可能なことを見い
だした。なお、中間層のユニット数については複雑なの
で後述する。
次に、第2課題については、8点のデータを次の2つ
の方法で入力層の各ユニットに入力するのを試みた。
データを正規して0〜1の範囲なアナログ信号として
入力 データを二値化して0、1のディジタル信号として入
力 は入力ユニット数の増加や量子化誤差等の影響によ
り、学習に時間がかかったり、時には学習がうまくでき
ない場合があった。の方法にはの問題が無いことが
確認できたので採用した。その方法の入力信号処理方
法は、パターンデータを形成するi番目の数値データを
(1)式で0〜1の範囲で正規化する方法をとる。
(1)式でInput・iはニューラルネットへの入力と
なる正規化後のデータとなり、このi番目のデータYiは
パターンを形成するi番目の数値データであり、更に、
Ymax・i及び、Ymin・iはそれぞれi番目の最大値ある
いは最小値であり、これは予め例えば、過去のデータか
ら求められた最大値、最小値を設定しておく。この正規
化方法を用いることで、以下の利点が生じる。
パターンを形成する各データに対して一つの入力層の
ユニットを割り当てまだけで良いため、小規模なニュー
ラルネットで対応できる。
高炉の操業条件の変化およびセンサー条件の変化等に
伴い適正パターンの領域が変化するためニューラルネッ
トを再学習させる必要が生じるが、この方法ではYmax・
i及び、Ymin・iを適正パターンの変化に相当する量だ
け調整すれば、ニューラルネットへの入力Input・iは
同一に保てるため再学習の必要がなくなる。
予め設定した範囲内で正規化するため、感度が大きく
かつ安定するようになる。
一方、学習に使用するデータの作り方については、次
のことが言えそうに思われる。
判定パターンの各々に対応する典型的なデータ(各判
定パターンに対応する出力ユニット以外のものはその出
力を零とするデータ)は必須である。
判定パターンの各々に対応する補足データ(各判定パ
ターンに対応する出力ユニットの出力値が大きく、それ
以外のものの中に零以外の出力をもつデータ)は、多い
ほど望ましいが、多ければ多い程学習に時間がかかる。
従って、まず、典型的なデータを用いて学習した後、
実際のパターンデータを判定し、その結果がオペレータ
の判定結果と合わないものを補足学習データとして追加
した再学習データにもとづいての学習を繰り返した。
また、ニューラルネットの実現手段はハードウェアあ
るいはソフトウェアがあり得る。本来、ニューラルネッ
トの同時並列処理を生かすためにはハードウェアにすべ
きであるが、ソフトウェアで実現してもほぼ同時並列処
理と同じことになる時には非常に手軽に実現できるソフ
トウェアが望ましい。この場合、ソフトウェアで実現し
ても判定のための演算時間は1/100秒オーダー以下なの
で制御対象の時定数からみて無視できる程度なのでこれ
を選択した。さらにソフトウェアで実現した場合の利点
として調整不要たメンテナンスが楽であり、かつ変更が
容易である。
一方、前に説明した省略した中間層におけるユニット
数について5個から12個まで変えて検討した。なお、入
力層におけるユニット数はパターンを形成するデータに
それらの平均値を加えたものとし、中間層は1段とし、
ソフトウェアで実現して実績データを用いてシミュレー
ションをした。まず学習データによる各層のユニット間
の重み係数の決定における学習誤差が0.05以下になった
場合を収束したと定義して学習の収束性を調査した結
果、表1のようになった。
ユニット数が5つの場合、5000回の計算でも収束しな
かったので計算を打ち切った。ユニット数が7〜12間は
収束までの計算回数に差がないと見るべきであろう。次
にオペレータの判断を正として、中間層のユニット数が
7〜12個の場合についてシミュレーションした結果、7
ユニットの場合に正解率が98%に達して最も高かった。
さらに、98%の正解率は自動化が可能なレベルであると
判断される。ただし、この中間層のユニット数は対象信
号、入力層のユニット数や学習データなどにより変化し
そうな兆候がデータの中にみられる。また、7ユニット
の中にもあまり働いていない(ユニット間の重み係数が
小さいもの)のがあることから考えると、各測定データ
の信頼性やメンテナンス状況を反映させるのも望ましい
と思われる。
本発明は以上の種々の知見に基づいてなされたもので
あり、高炉における代表的なパターンデータである各種
ゾンデのガス分析値や温度データおよび炉壁ステーブ温
度データなどの空間パターン、並びに炉内圧力などの時
系列パターンを対象にした自動判定システムを前記の手
段で実現するものである。
本発明者達が本発明を鉄鋼業内のエネルギ管理や製鋼
・圧延工程におけるパターンデータに適用してみた所、
測定データ数が多くて変動周期の短いもの等特殊なもの
を除けばそのまま適用できそうなことを知った。
また予め定めたパターンの決め方や種類数は、高炉操
業における長年の実績、ノウハウおよび炉況判断データ
等によって決めることであり、そのセンサーのデータ毎
に固有である、とともに高炉操業との関係で特にアクシ
ョンの仕方にも関係があって、炉況の良い場合、普通の
場合および悪い場合における代表例をパターン化したも
のが基本となっている。
その処理フローは第3図a)に示すSTART11からEND17
までの処理を繰り返して行なわれる。周期的な信号や割
り込み信号等により起動信号を受信すると、START11に
なり、次に、パターンデータを形成する各測定信号をデ
ータ読み込みする。12で全データを入力した後に、ノイ
ズ処理、異常値削除処理、平均値処理及び正規化処理な
どのデータ処理を13にて行い、その結果を14でファイル
格納する。その14のファイルから必要なデータを引出し
て、入力層の各ユニットに信号を与えて階層型のニュー
ラルネットでパターン判定15を行なう。その結果を出力
16して、その後の処理(例えば表示してオペレータに知
らせたり、高炉の自動制御システム)に生かすことにな
る。パターン判定15における処理フローをより詳しく表
わしたのが第3図b)である。まず、151ではファイル1
4から必要なデータを引き出して階層型ニューラルネッ
トの入力層における各ユニットにそのデータを設定す
る。次に、152では第6図a)、b)に示すようにその
入力層の各ユニットの値に重み係数ωijを掛け合わせた
値の累積値として中間層の各ユニットの値を計算し、第
6図c)のような入出力特性を持つ関数を経由して出力
する。そして153では同様な方法で出力層の各ユニット
の値を計算、変換され154より出力される。
〔実施例〕
(実施例1) 以下に本発明の実施例を説明する。第1図は本発明の
一実施例のシステム構成を示すブロック図である。同図
において10は高炉、20はパターン自動判定装置であり、
高炉の各部位に設けられたセンサーからの信号を定周期
で取り込むデータ入力装置21、取り込まれたデータに対
してノイズ処理、あるいはニューラルネットの入力に適
した正規化信号に処理するデータ処理装置22、処理され
たデータを一時記憶するデータ記憶装置23、及びデータ
を判定する階層型のニューラルネット24から構成され
る。階層型ニューラルネットは予めオペレータの定性的
な判定方法を学習アルゴリズム、例えば文献:ニューラ
ルネットをパターン認識、信号処理、知識処理に使う
(日経エレクトロニクス1987.8.10(No.427))に示さ
れているバックプロパゲーション法、に従い学習させ、
その結果を記憶しておく。また、オンラインで学習する
ために、学習アルゴリズムをニューラルネットにもたせ
てもよい。41はパターン自動判定装置の結果を表示する
ためのCRTであり、40はパターン判定装置の結果を使用
して高炉へのアクション量を決定する自動制御システム
である。第2図は、第1図に示されるシステム構成図に
対応する計算機のハード構成図であり、61はインタフェ
ース装置で所定の周期でデータを取り込むためのサンプ
リング装置やA/D変換器などから構成される。62はデー
タ処理やニューラルネットによるパターン判定などを実
行するためのCPU、63、64は予めデータ処理やニューラ
ルネットのプログラムや必要なパラメータを書き込んで
おくROM、65、66はパターンデータを一時記憶するため
のRAM、67は判定結果を表示するためのCRT、68はパター
ン判定装置の結果を使用して高炉へのアクション量を決
定する自動制御システムと接続するためのインタフェー
ス装置である。
以上の構成からなる本実施例の動作を具体例として第
10図に示す位置に設置されているゾンデ71で測定した炉
内のガス利用率〔100×CO2/(CO+CO2)〕パターンに適
用したので、第3図のフローチャートと第4図〜第7図
の説明図を参照しながら説明する。第4図に高炉のパタ
ーンデータの中で代表的な例であるゾンデで測定した炉
内半径方向のガス利用率パターンを示す。このガス利用
率のパターンは高炉のオペレータにとって炉内のガス流
分布を推定するための重要なデータの一つである。これ
は過去の操業経験から第5図に示すように大きく8つ
(A〜H)に分類でき、オペレータは測定したパターン
データがこの8つのパターンのどれに類似しているかを
判定してガス流分布を適正にするためのアクションを取
っている。
まず、ゾンデで測定した8点のデータを第1図21のデ
ータ入力装置により定周期で取り込み、22のデータ処理
装置で所定のノイズ処理を行なった後、ニューラルネッ
トの入力として適した値となるように前記の(1)式で
正規化する。
次に、上記の方法でデータ処理されたパターンデータ
を第1図23のデータ記憶装置に一時記憶し、ニューラル
ネットの入力データとする。採用したニューラルネット
は3階層型ニューラルネットで、第6図で、30の入力
層、31,32の中間層、33の出力層が各々1層のものであ
る。各々の層は複数個のユニット34から構成されてお
り、各層間のユニットは互いに重み係数35を介して結合
されている。また、その出力特性は第6図c)に示すよ
うに、ユニットの入力の総和があるしきい値を超えた
ら、次の層のユニットへ出力するような非線形な特性で
ある。入力層の各々のユニット34に信号が入力され、そ
れが重み係数35を介して中間層の各ユニットに入力され
ると重み係数35で信号は強められたり弱められたりす
る。ユニットの中では、入力された信号のすべての和を
とり、その和が予め決められているしきい値を超えた場
合に次のユニットに信号を出力する。このような動作を
繰り返しながら入力層から中間層、中間層から出力層に
信号が伝播しパターン判定を行なう。また、前述の学習
アルゴリズムはネットワークの重み係数やしきい値を学
習するものである。
ここで、ニューラルネットの構造であるが、まず入力
層のユニットの数については、各測定ポイントのデータ
と全ポイントのデータの平均値を入力データとし、前述
した正規化処理を行なうことで9個とした。次に中間層
の数、あるいは中間層内のユニットの数についてはパタ
ーンの判定能力を検証しながら7個に決定した。出力層
のユニットの数については判定したパターンの数で決定
するので、この例では判定したいパターンの数が8つで
あるから、出力層のユニットの数も8つとした。この様
な構造のニューラルネットにオペレータが判定した結果
を学習用のデータとして各々のパターンについて複数個
与え、前述のバックプロパゲーションという学習アルゴ
リズムを用いて学習させた結果、ほぼオペレータと同じ
判定が可能となった。このシステムで自動判定した例と
判定結果を第7図と表2に示す。表2から、このシステ
ムがほぼオペレータの判定と同じ能力を持っていること
が分かる。
(実施例2) 第1図および第2図の計算機で実現した3階層のニュ
ーラルネットを第10図に示すステーブ温度計72に適用し
た。ステーブ温度計の代表データを第8図に示す。その
時の条件および結果を表3に示す。その結果、自動判別
が可能であると判断された。なお、オペレータの判断を
正として結果を整理したものである。
〔発明の効果〕 本発明は、以上のように高炉の各部位に設置された各
種センサーからの測定パターンを所定のタイミングで取
り込み、データ処理後、ニューラルネットを用いてパタ
ーン判定することで、データの欠落やノイズなどの影響
を受けにくく、かつ、オペレータの今までの経験と一致
する判定結果を与えるパターン自動判定が可能となる。
これによって、オペレータの負荷が軽減されて操業に専
念できるようになるとともに、高炉の自動運転システム
および自動制御と組み合わせて自動化範囲を格段と広げ
られるばかりでなく、精度向上,応答性向上、オペレー
タのミス防止およびオペレータの個人差の低減に役立つ
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の代表的な実施例におけるシステム構成
図であり、第2図は本発明の代表的な実施例における計
算機で実現した場合のハードウェア構成図である。第3
図a)は本発明の代表的な実施例にあたるシステム構成
図における処理フロー図であり、同図b)は同図a)に
おけるパターン判定の詳細な処理フロー図である。第4
図は本発明を適用した代表的な実施例であるゾンデ測定
装置による8点のガス利用率測定データのパターン例で
ある。第5図は本発明を適用した代表的な実施例である
ゾンデ測定装置による8点のガス利用率パターンにおけ
る判定される代表パターン例である。第6図a)は階層
型ニューラルネットの構造を表わし、b)はユニットの
詳細構造を表わし、そしてc)はユニットの入出力関係
図である。第7図は本発明をゾンデ測定装置による8点
のガス利用率測定データに適用した実施例1におけるパ
ターン判定結果例である。第8図は本発明を高炉炉壁の
ステーブ温度計のデータに適用した実施例2における測
定パターン要素データの例である。第9図は本発明を高
炉炉壁の圧力計データに適用した実施例3における測定
パターン要素データの例である。第10図は高炉に本発明
を適用した実施例のセンサーの配置図である。 10は高炉、20はパターン自動判定装置、21はデータ入力
装置、22はデータ処理装置、23はデータ記憶装置、24は
ニューラルネット、30は入力層、31,32は中間層、33は
出力層、34はユニット、35はユニット間の重み係数、40
は他のシステム、41は表示装置、50は測定パターン要素
データ、61はインタフェース装置、62はCPU、63,64はRO
M、65,66はRAM、67はCRT、68はインタフェース装置、71
はゾンデ、72は高炉炉壁のステーブ温度計、73は高炉炉
壁の圧力計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 寛 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社第2技術研究所内 (56)参考文献 特開 平2−170904(JP,A) 特開 平2−170906(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高炉に設置されたセンサーからの測定パタ
    ーン要素データを所定のタイミングで取り込むパターン
    要素データ入力手段と、その測定パターン要素データを
    正規化処理する信号処理手段と、その処理されたパター
    ン要素データを予め定められたパターンに判定する階層
    型のニューラルネット手段を備えたことを特徴とする高
    炉パターンデータの自動判定システム。
  2. 【請求項2】高炉に設置されたセンサーからの測定パタ
    ーン要素データを所定のタイミングで取り込むパターン
    要素データ入力手段と、前記測定パターン要素データを
    正規化処理すると共に測定パターン要素データの平均値
    化処理する信号処理手段と、その処理された各パターン
    要素データを予め定められたパターンに判定する階層型
    のニューラルネット手段を備えたことを特徴とする高炉
    パターンデータの自動判定システム。
  3. 【請求項3】前記センサーからの測定パターン要素デー
    タが時系列パターンデータであることを特徴とする請求
    項1ないし2のいずれかに記載の高炉パターンデータの
    自動判定システム。
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